概要
1998年2月11日にスクウェア (現スクウェア・エニックス) から発売されたPlayStation用RPG。
もともとは高橋哲哉が「ファイナルファンタジーⅦ」の企画案として考えたストーリーが原案である。坂口博信にFFとは別の作品として作る事を勧められ、既に発足していた「クロノトリガー2」チーム(後の「
ゼノギアス」チーム)によって開発された。
その為、FF7と比較されることが多く、キャッチコピーは『聖剣伝説が出ない理由、ファイナルファンタジーとは異なる可能性、そして ゼノギアス』であり、似た設定も見られることから『裏FF7』と言われる。また、『FF7』本編でクラウドが魔晄中毒になっている時、「百億の 鏡のかけら 小さな灯火 とらわれた 天使の歌声 ゼノギアス」と呟くシーンがあったり、ゼノギアス本編の
ソラリスの民家にFF7に登場するティファ・ロックハートのポスターがあったりと、相互に関係したイベントがある。
作品とその評価
多くの科学、心理学、哲学などの専門用語が使用され、複雑な伏線が張り巡らされており、物語は非常に難解である。そのため、1週目では理解できず、複数回クリアするか、設定資料集などを読んでやっと理解するプレイヤーが大半である。
しかしながら、その緻密なストーリーからファンは多く、週刊ファミ通の読者が選ぶアンケートランキングでも数年間上位を維持、文化庁メディア芸術祭10周年企画のアンケートでも、選択項目に本作品がないにも関わらず自由記入欄投票で3位という結果を残している。また、電撃オンラインでの調査も、リメイクして欲しいゲームで2位、続編が出て欲しいゲームで1位となった(ファミ通での調査は5位)。
ストーリー以外でも、光田康典が手掛けたBGMや、ミニゲームとしてはクオリティの高い
バトリング、ロボットのデザインなどの評価も非常に高い。また、
ソイレントシステムでのイベントは、その衝撃の大きさから、トラウマになったゲームのイベントの話題では毎回登場し、ゼノギアス未プレイの者にもよく知られている。
DISK2に入ると、予算や納期など諸々の都合から、サウンドノベルのように文章を読み進めていくシーンが続き、プレイヤーが操作するシーンが極端に少なくなる。この点はファンの間でも賛否の分かれるところとなっている。
続編
ゼノギアスの本編をクリアすると、最期に「エピソードⅤ」と出てくるが、これは、星間戦争時代をエピソードⅠ、原初の時代をエピソードⅡ、ゼボイム文明時代をエピソードⅢ、
ソラリス戦役時をエピソードⅣ、
フェイの時代をエピソードⅤ、さらにそれより未来をエピソードⅥとしているためで、続編の構想があった。しかし、坂口博信はソフトの売り上げが100万本を越えたら続編を出すと話したが、結果は約90万本で僅かに届かず、続編の構想は消滅した。
その後、高橋哲哉などゼノギアスに関わったスタッフらはスクエアを退社。モノリスソフトをナムコの出資の元で立ち上げ、
ゼノサーガシリーズを制作した。
最終更新:2017年05月14日 12:52