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**胡蝶の夢 (黒背景) 「みずき、今更だけど俺、お前の事好きだ。俺達付き合わないか?」 「…バカ!」 「え?」 「待たせすぎだっての!あたしはずっと…その…」  俺は返事を聞く前に、みずきの体をきつく抱きしめていた。  ――数ヵ月後  学校の廊下をツインテールが駆け抜けていく。 「お~い、みずき~!って行っちまった」  あいつが落としたメモ帳を届けに来たんだけどなぁ。  うさぎのイラストが描かれた表紙を見ながら、どうやって返そうか考える。 「……なにが書いてあるんだろ?」  他人の物を勝手に見るのは善くない事だけど、彼氏だからいいよな。    ○月×日    09:02 みのるに女の人の声が話しかけてる、絶対渡さない   11:34 イビキが聞こえる、みのるがまた授業中に寝ているみたい、テスト近いので心配   12:16 みのるとお昼、彼女っぽくお弁当作ってあげたいけど、みのるの方が料理巧い、練習しなくちゃ   12:37 あたしの膝枕でみのるがお昼寝、幸せ   13:29 みのるは体育の授業、何も聞こえない、寂しい   14:55 伊万里があたしのみのるに話しかけてる、すぐに行くから待っててね 「なんだこれ?俺の事ばかりだ」  少し気味が悪くなり、他のページを捲る。    みのるが~~、  みのるの~~、みのるを~~  ~~みのるに、みのるへ~~、みのると~~  みのるから~~、~~みのるより、みのるで~~、みのるとも~~  みのるや、みのるね、みのるばかり、みのるまで、みのるだけ、みのるほど、みのるくらい、みのるこそ、みのるしか  みのるさえ、みのるも、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる  みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる  みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる  みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる 「うわあ!」  いつの間にか少し眠ってしまったらしい。全く馬鹿馬鹿しい妄想をしてしまったもんだ。  幼馴染とはいえ失礼すぎるぞ。まったく。  俺は姿勢を正し、改めて寝る事にした。 「でも…なんだか妙にリアルな夢だったな… 胡蝶の夢?」
**原文 →如月みずき (黒背景) 稔「みずき、今更だけど俺、お前の事好きだ。俺達付き合わないか?」 みずき「…バカ!」 稔「え?」 みずき「待たせすぎだっての!あたしはずっと…その…」 俺は返事を聞く前に、みずきの体をきつく抱きしめていた。 ――数ヵ月後 バイイイイイン! 稔「な、なんだ!?」 気がつくと俺はベッドに寝かされていた。 稔「チェ、チェーンソー!?あれ?体が…!」 けたたましい音を立ててチェーンソーが俺の耳のすぐ横に聳え立っていた。 引き金部分はテープで固定されている。 みずき「気がついた?」 チェーンソーのけたたましい音がしていても、みずきの声ははっきりと聞こえる。 みずきは俺のすぐ横に寝転がって話しかけていたからだ。 チェーンソーの先端が揺れ始めた。 みずき「あたしには稔しかいなくて、稔にはあたししかいないよね?」 その間にもチェーンソーの揺れは段々大きくなる。 稔「みずき!何言ってるんだよ!止めてくれ!頼む!」 みずき「大丈夫、あたしも一緒だよ」 チェーンソーが俺とみずきの首目掛けて倒れてきた。 みずき「ずーっと…一緒だよ」 バイイイイイイイイイイン! 稔「うわあ!」 いつの間にか少し眠ってしまったらしい。全く馬鹿馬鹿しい妄想をしてしまったもんだ。 幼馴染とはいえ失礼すぎるぞ。まったく。 俺は姿勢を正し、改めて寝る事にした。 稔「でも…なんだか妙にリアルな夢だったな…」 **胡蝶の夢 (黒背景) 「みずき、今更だけど俺、お前の事好きだ。俺達付き合わないか?」 「…バカ!」 「え?」 「待たせすぎだっての!あたしはずっと…その…」  俺は返事を聞く前に、みずきの体をきつく抱きしめていた。  ――数ヵ月後  学校の廊下をツインテールが駆け抜けていく。 「お~い、みずき~!って行っちまった」  あいつが落としたメモ帳を届けに来たんだけどなぁ。  うさぎのイラストが描かれた表紙を見ながら、どうやって返そうか考える。 「……なにが書いてあるんだろ?」  他人の物を勝手に見るのは善くない事だけど、彼氏だからいいよな。    ○月×日    09:02 みのるに女の人の声が話しかけてる、絶対渡さない   11:34 イビキが聞こえる、みのるがまた授業中に寝ているみたい、テスト近いので心配   12:16 みのるとお昼、彼女っぽくお弁当作ってあげたいけど、みのるの方が料理巧い、練習しなくちゃ   12:37 あたしの膝枕でみのるがお昼寝、幸せ   13:29 みのるは体育の授業、何も聞こえない、寂しい   14:55 伊万里があたしのみのるに話しかけてる、すぐに行くから待っててね 「なんだこれ?俺の事ばかりだ」  少し気味が悪くなり、他のページを捲る。    みのるが~~、  みのるの~~、みのるを~~  ~~みのるに、みのるへ~~、みのると~~  みのるから~~、~~みのるより、みのるで~~、みのるとも~~  みのるや、みのるね、みのるばかり、みのるまで、みのるだけ、みのるほど、みのるくらい、みのるこそ、みのるしか  みのるさえ、みのるも、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる  みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる  みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる  みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる、みのる 「うわあ!」  いつの間にか少し眠ってしまったらしい。全く馬鹿馬鹿しい妄想をしてしまったもんだ。  幼馴染とはいえ失礼すぎるぞ。まったく。  俺は姿勢を正し、改めて寝る事にした。 「でも…なんだか妙にリアルな夢だったな… 胡蝶の夢?」 --

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