hime0204|とある家族の危険人物
[cm]
@bgm file="n01.ogg"
@bg file="ribing" time=700
@texton
日曜の昼下がり。天気は抜群で洗濯物も大喜びな休日に、姉さんは暗い自室に引き籠もっている。[lr]
どうやら、このあいだ嬉々として作っていた自家製攪拌機を使って、色々と実験したいことが増えたようだ。[lr]
お年頃の乙女が一日部屋に引きこもりってのはどうなんだと真剣に考えている自分を省みれば、一日中適当に家事をやっている男ってのも似たようなモノなので、もはや何も言うまい。[lr]
そんなことより、もういい加減お昼ご飯の時間だ。というよりも、既に完成していて、あとは姉さんを待つのみ。そして姉さんは未だに部屋に引き籠もり。[lr]
どうやら、お昼ご飯の時間になっても一階へ下りてこない不届き者の姉を部屋まで呼びに行かなくてはならないようだ。[pcm]
@bgm file="n01.ogg"
@bg file="ribing" time=700
@texton
日曜の昼下がり。天気は抜群で洗濯物も大喜びな休日に、姉さんは暗い自室に引き籠もっている。[lr]
どうやら、このあいだ嬉々として作っていた自家製攪拌機を使って、色々と実験したいことが増えたようだ。[lr]
お年頃の乙女が一日部屋に引きこもりってのはどうなんだと真剣に考えている自分を省みれば、一日中適当に家事をやっている男ってのも似たようなモノなので、もはや何も言うまい。[lr]
そんなことより、もういい加減お昼ご飯の時間だ。というよりも、既に完成していて、あとは姉さんを待つのみ。そして姉さんは未だに部屋に引き籠もり。[lr]
どうやら、お昼ご飯の時間になっても一階へ下りてこない不届き者の姉を部屋まで呼びに行かなくてはならないようだ。[pcm]
@bg file="genkan.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
気怠い気分をこらえつつ、階段を上る。[lr]
@bg file="heya_w_doa.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
; 廊下を渡って突き当たりにある姉の部屋の扉には、いつも通りこけおどしのバイオハザードシンボルと放射能標識が貼ってあった。[lr]
;↑1行削除
「姉さーん! お昼ご飯ー!」[lr]
そう言いながらドアをノックすると、中から姉さんの「は~い」という可愛い返事が返ってくる。[pcm]
;↑原文 そう言いながらドアをノックすると、中から姉さんの「は~い」という可愛い返事が返ってくるので、尚更にドアの威圧的な標識達が滑稽に見えてしまう
;↑1行削除
「姉さーん! お昼ご飯ー!」[lr]
そう言いながらドアをノックすると、中から姉さんの「は~い」という可愛い返事が返ってくる。[pcm]
;↑原文 そう言いながらドアをノックすると、中から姉さんの「は~い」という可愛い返事が返ってくるので、尚更にドアの威圧的な標識達が滑稽に見えてしまう
;@bg file="heya_w.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=6 e=1 m=6
ややあって、部屋のドアがカチャリと開いて、中から白衣に身を纏った姉さんが出てきた。白衣にまでフリフリを装備している辺り、もうこれは筋金入りだろうと脱帽するしかない。[lr]
「お昼ご飯な~に?」[lr]
語尾を可愛く上げつつ、こてっと首を傾けて姉さんが問うてくる。[lr]
ややあって、部屋のドアがカチャリと開いて、中から白衣に身を纏った姉さんが出てきた。白衣にまでフリフリを装備している辺り、もうこれは筋金入りだろうと脱帽するしかない。[lr]
「お昼ご飯な~に?」[lr]
語尾を可愛く上げつつ、こてっと首を傾けて姉さんが問うてくる。[lr]
;;選択肢(この選択肢は、前日のベッド強奪イベントを通過した場合にのみ出現
;;通過していない場合は、無条件で「本格インドカレー」
;;「おにぎり。大量の」
;;「本格インドカレー」
;;通過していない場合は、無条件で「本格インドカレー」
;;「おにぎり。大量の」
;;「本格インドカレー」
[if exp="f.ベッド強奪イベント==true"]
[jump target=*choice]
[else]
[jump target=*indo]
[endif]
[s]
[s]
choice|
[nowait]
[r]
[link target="*onigiri"]1.「おにぎり。大量の」[endlink][r]
[link target="*indo"]2.「本格インドカレー」[endlink]
[endnowait]
[s]
[r]
[link target="*onigiri"]1.「おにぎり。大量の」[endlink][r]
[link target="*indo"]2.「本格インドカレー」[endlink]
[endnowait]
[s]
onigiri|
[cm]
「おにぎり。大量の」[lr]
倒置法で言ってみた。[lr]
姉さんは左に傾けていた首を、今度は右にこてっと傾けて、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=5
「他には? おにぎりの」[lr]
倒置法で聞いてきた。[lr]
「無い。今日はおにぎりだけだから」[lr]
再び倒置法で答える。[lr]
姉さんは右に傾いた首を再び左にこてっと笑顔で傾けて、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=1 m=3
「無いの? おかずも」[lr]
やはり倒置法で返してきた。顔はにこにことしているが、どうも背後から殺気を放っている気がしてならない。[lr]
「ダメかな?」[lr]
姉さんの真似をして笑顔で首を傾げてみる。[pcm]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=4 m=1
「ダメだよ?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=7 e=7 m=8 size=S
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=7 e=7 m=8 size=L
@quake time=500
可愛い声で姉さんが言った。瞬間、猛然と姉さんが勢いをつけて突進してくる。[lr]
;↑原文 可愛い声で姉さんが言った。瞬間、猛然と姉さんがドアの向こうから突進してくる
「バカぁ! 何でおにぎりだけなの! 稔くんのばかばか~!」[lr]
両手でぽこぽことパンチを繰り出してきた。[lr]
「稔くんのお昼ご飯楽しみにしてたのにー!」[lr]
とりあえず繰り出される猫パンチを腕で押さえる。一発一発は軽いが、スター・プラチナ並のラッシュで繰り出されるそれをまともに喰らうのは骨だ。[lr]
「待って姉さん、お昼ご飯が大量のおにぎりなのは訳がある」[lr]
俺がそう言うと、姉さんはパンチを繰り出そうともがいていた腕をストップした。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=5 e=6 m=5
「……訳?」[pcm]
三たび姉さんは首を傾げる。[lr]
「昨日、姉さんが俺のベッドを強奪したでしょ?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=2 e=8 m=11
「む~、強奪って言うのは人聞きが悪いよ、稔くん!」[lr]
だって事実でしょうに、とは思いつつも話が進まないので口には出さない。[lr]
「で、だ。姉さんのベッドでなかなか寝付けなくて、ちょっと疲れ気味」[lr]
悶々とした気持ちになり、寝付いたのは一時間半後。そればかりか、やはり落ち着いて眠れるはずもなく、一時間毎くらいに目を覚ましてしまうほどに眠りが浅かった。[lr]
一日七時間眠らないと間違いなく倒れる姉さんと違い、俺は一日ほど寝なくても何ともないが、それでも堪える程の疲労感に昨夜は襲われていたのだ。[pcm]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=8 m=11
「むー、お姉ちゃんのベッドは凄く良い奴だから、寝やすいはずだよ!」[lr]
「知ってるよ、俺だって姉さんと同じくらいの値段のベッドなんだから」[lr]
因みに、姉さんと俺のベッドは本当に高い。父さんと母さんの、人生の三分の一を過ごす寝床を妥協してはいけない、という強い進言によって、他の家具とバランスが取れないほどのベッドを購入することになったからだ。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=7 e=7 m=8
「じゃあ寝心地よかったでしょ! お昼ご飯!」[lr]
「違うんだよ姉さん、その……やっぱり……」[lr]
普段一緒に暮らしているとはいえ、やはり姉さんとて異性だ。異性の布団で眠って心の平穏を保てる奴なんて、そうは居まい。[pcm]
「稔くん!」[lr]
「いや、姉さん、アレだ…………匂いが」[lr]
そう。姉さんの甘い体臭と、普段愛用しているランバンの匂いとが混じって、不覚にも官能的な香りとなっているのだ。[lr]
だがそんなお年頃な男子のことなどつゆ知らず、姉さんはややショックを受けた顔で、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=9 e=7 m=5
「お姉ちゃん、臭うの!?」[lr]
と本気で聞いてきた。[lr]
「えっ!? いや、そういうわけじゃ……」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=8 m=5 t=1 size=S
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=8 m=5 t=1 size=L
@quake time=500
「稔くんのバカー!」[lr]
再び姉さんのオラオララッシュが始まった。[pcm]
「おにぎり。大量の」[lr]
倒置法で言ってみた。[lr]
姉さんは左に傾けていた首を、今度は右にこてっと傾けて、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=5
「他には? おにぎりの」[lr]
倒置法で聞いてきた。[lr]
「無い。今日はおにぎりだけだから」[lr]
再び倒置法で答える。[lr]
姉さんは右に傾いた首を再び左にこてっと笑顔で傾けて、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=1 m=3
「無いの? おかずも」[lr]
やはり倒置法で返してきた。顔はにこにことしているが、どうも背後から殺気を放っている気がしてならない。[lr]
「ダメかな?」[lr]
姉さんの真似をして笑顔で首を傾げてみる。[pcm]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=4 m=1
「ダメだよ?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=7 e=7 m=8 size=S
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=7 e=7 m=8 size=L
@quake time=500
可愛い声で姉さんが言った。瞬間、猛然と姉さんが勢いをつけて突進してくる。[lr]
;↑原文 可愛い声で姉さんが言った。瞬間、猛然と姉さんがドアの向こうから突進してくる
「バカぁ! 何でおにぎりだけなの! 稔くんのばかばか~!」[lr]
両手でぽこぽことパンチを繰り出してきた。[lr]
「稔くんのお昼ご飯楽しみにしてたのにー!」[lr]
とりあえず繰り出される猫パンチを腕で押さえる。一発一発は軽いが、スター・プラチナ並のラッシュで繰り出されるそれをまともに喰らうのは骨だ。[lr]
「待って姉さん、お昼ご飯が大量のおにぎりなのは訳がある」[lr]
俺がそう言うと、姉さんはパンチを繰り出そうともがいていた腕をストップした。[lr]
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「……訳?」[pcm]
三たび姉さんは首を傾げる。[lr]
「昨日、姉さんが俺のベッドを強奪したでしょ?」[lr]
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「む~、強奪って言うのは人聞きが悪いよ、稔くん!」[lr]
だって事実でしょうに、とは思いつつも話が進まないので口には出さない。[lr]
「で、だ。姉さんのベッドでなかなか寝付けなくて、ちょっと疲れ気味」[lr]
悶々とした気持ちになり、寝付いたのは一時間半後。そればかりか、やはり落ち着いて眠れるはずもなく、一時間毎くらいに目を覚ましてしまうほどに眠りが浅かった。[lr]
一日七時間眠らないと間違いなく倒れる姉さんと違い、俺は一日ほど寝なくても何ともないが、それでも堪える程の疲労感に昨夜は襲われていたのだ。[pcm]
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「むー、お姉ちゃんのベッドは凄く良い奴だから、寝やすいはずだよ!」[lr]
「知ってるよ、俺だって姉さんと同じくらいの値段のベッドなんだから」[lr]
因みに、姉さんと俺のベッドは本当に高い。父さんと母さんの、人生の三分の一を過ごす寝床を妥協してはいけない、という強い進言によって、他の家具とバランスが取れないほどのベッドを購入することになったからだ。[lr]
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「じゃあ寝心地よかったでしょ! お昼ご飯!」[lr]
「違うんだよ姉さん、その……やっぱり……」[lr]
普段一緒に暮らしているとはいえ、やはり姉さんとて異性だ。異性の布団で眠って心の平穏を保てる奴なんて、そうは居まい。[pcm]
「稔くん!」[lr]
「いや、姉さん、アレだ…………匂いが」[lr]
そう。姉さんの甘い体臭と、普段愛用しているランバンの匂いとが混じって、不覚にも官能的な香りとなっているのだ。[lr]
だがそんなお年頃な男子のことなどつゆ知らず、姉さんはややショックを受けた顔で、[lr]
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「お姉ちゃん、臭うの!?」[lr]
と本気で聞いてきた。[lr]
「えっ!? いや、そういうわけじゃ……」[lr]
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@quake time=500
「稔くんのバカー!」[lr]
再び姉さんのオラオララッシュが始まった。[pcm]
@cl
@bg file="black" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
@bg file="black" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
結局その後、姉さんを説得するのに十五分ほどの時を要した。[lr]
やぶれかぶれに「姉さんの匂いにドキドキして眠れなかったんだよ!」と本音を言うと、何故か随分と大人しくなってくれたのは助かった。[pcm]
やぶれかぶれに「姉さんの匂いにドキドキして眠れなかったんだよ!」と本音を言うと、何故か随分と大人しくなってくれたのは助かった。[pcm]
@bg file="ribing" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
そして今。大人しくなった姉さんと二人で食卓を囲んでいる。テーブルの上には、正に大量という言葉が相応しい程の量を積み上げたおにぎりの山。その数じつに二十個を超える。正にそびえ立つおにぎり。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=9 e=6 m=5
「…………みのるくん?」[lr]
「何?」[lr]
こころなしかひらがなで名前を呼ばれた気がするが、そこはあえて気にしないことにした。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=6 m=9
「多すぎるでしょ?」[lr]
笑顔で首を傾け、殺気の混じった笑顔を送ってくる姉さん。どうやらおにぎりの山が本気でお気に召さないようだ。[pcm]
「いや、冷凍庫に凍ったご飯が沢山残っててさ……それに、もし余っても晩ご飯に……」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=10 m=10 t=2
「ダメーー! 晩ご飯は稔くんの手料理なの! お姉ちゃんは稔くんのご飯を食べないと寂しくて寂しくて死んじゃうんだからーー!」[lr]
ウサギですかあなたは。[lr]
「いやっ、でもほら、中の具には色々と工夫を凝らしたから……」[lr]
「稔くんの手料理ぃ~!」[lr]
手をジタバタ、足をジタバタ、子供みたいな動作で不満を露わにする姉さん。子供みたいな外見だから、ある意味で年齢相応の反応なのだろうか。[pcm]
そんなことを口に出したら、猫パンチでは済まないだろうから、口が裂けても言わないが。[lr]
「あー、でもほら、姉さん。ある意味でおにぎりも究極の手料理かも」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=8 m=8 t=1
「ぶー、何でよ!」[lr]
頬を膨らませる姉さん。何となく栗鼠みたいで、とても愛嬌のある怒り方だ。[lr]
「ほら、俺が直接手で握って……愛情込めて手で……手料理、とか、だめかな?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=6 m=5
一気に固まる空気。どうも外したらしい。[pcm]
おにぎりの山を挟んで向かいにいる姉さんも一緒に固まっている。いや、ほっぺたの膨らみがちょっとずつ平らになってはいるが。[lr]
これで再び姉さんのわがままお昼ご飯作って光線が飛び出る様だったら、何か昼ご飯のメニューを考え直さなくてはならない。[lr]
冷蔵庫の中身を思い出すんだ、俺。素数。素数を数えて落ち着きながら。[lr]
しかし予想外にも、姉さんは膨らませた頬を完全に戻しきった後、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=9 e=6 m=4
「…………今日の稔くんは、ずるいの」[lr]
と言っておにぎりの山に手を伸ばし始めた。[lr]
「……って、あれ?」[pcm]
その意外な光景に、むしろ今度は俺の方が固まってしまう。[lr]
姉さんはおにぎりの山から適当な一つを手に取り、まふっとおにぎりに噛みつくと、小さな口をもぐもぐと動かして食べ始めた。[lr]
「……姉さん、いいの?」[lr]
てっきりお昼ご飯の作り直しを要求されると思っていたので、これは予想外だった。[lr]
俺の問いに対し、姉さんはしばらく口の中でもぐもぐとおにぎりを咀嚼して、こくんと飲み込んでから、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=6 m=4
「……稔くんが作ってくれたお昼ご飯、粗末にしたらダメだもん」[lr]
と小さく呟いて二口目を頬張った。[lr]
「それに、稔くんが私のせいで疲れてるなら……仕方ないもん」[lr]
再び小さな声でそういうと、三口目に取りかかる。[pcm]
俺の方も、姉さんがおにぎりの山を許してくれたという安心感から、おにぎりを一つ手に取り口に運ぶ。どうやら、梅干しを引いたらしい。[lr]
しばし無言で、姉さんと俺はおにぎりを少しずつかじり取っていく。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=5 m=6
「……おいしいよ、稔くん」[lr]
おにぎりを一つ食べ終わって、姉さんがそう言った。[lr]
「姉さんにそういって貰えるのが、一番嬉しいよ」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=4 m=1 c=1
そう返すと、姉さんは少し微笑んで頷いて、無言で二個目のおにぎりに手を伸ばす。[lr]
疲れたのは本当で、調理の手を抜いたのも本当だが、姉さんに食べてもらうために気持ちを込めておにぎりを作ったのもまた本当だ。[lr]
伊万里と少し似ているけれど、俺は姉さんに料理を褒めてもらうのが一番嬉しい瞬間なのかもしれない。[pcm]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=9 e=6 m=5
「…………みのるくん?」[lr]
「何?」[lr]
こころなしかひらがなで名前を呼ばれた気がするが、そこはあえて気にしないことにした。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=6 m=9
「多すぎるでしょ?」[lr]
笑顔で首を傾け、殺気の混じった笑顔を送ってくる姉さん。どうやらおにぎりの山が本気でお気に召さないようだ。[pcm]
「いや、冷凍庫に凍ったご飯が沢山残っててさ……それに、もし余っても晩ご飯に……」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=10 m=10 t=2
「ダメーー! 晩ご飯は稔くんの手料理なの! お姉ちゃんは稔くんのご飯を食べないと寂しくて寂しくて死んじゃうんだからーー!」[lr]
ウサギですかあなたは。[lr]
「いやっ、でもほら、中の具には色々と工夫を凝らしたから……」[lr]
「稔くんの手料理ぃ~!」[lr]
手をジタバタ、足をジタバタ、子供みたいな動作で不満を露わにする姉さん。子供みたいな外見だから、ある意味で年齢相応の反応なのだろうか。[pcm]
そんなことを口に出したら、猫パンチでは済まないだろうから、口が裂けても言わないが。[lr]
「あー、でもほら、姉さん。ある意味でおにぎりも究極の手料理かも」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=8 m=8 t=1
「ぶー、何でよ!」[lr]
頬を膨らませる姉さん。何となく栗鼠みたいで、とても愛嬌のある怒り方だ。[lr]
「ほら、俺が直接手で握って……愛情込めて手で……手料理、とか、だめかな?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=6 m=5
一気に固まる空気。どうも外したらしい。[pcm]
おにぎりの山を挟んで向かいにいる姉さんも一緒に固まっている。いや、ほっぺたの膨らみがちょっとずつ平らになってはいるが。[lr]
これで再び姉さんのわがままお昼ご飯作って光線が飛び出る様だったら、何か昼ご飯のメニューを考え直さなくてはならない。[lr]
冷蔵庫の中身を思い出すんだ、俺。素数。素数を数えて落ち着きながら。[lr]
しかし予想外にも、姉さんは膨らませた頬を完全に戻しきった後、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=9 e=6 m=4
「…………今日の稔くんは、ずるいの」[lr]
と言っておにぎりの山に手を伸ばし始めた。[lr]
「……って、あれ?」[pcm]
その意外な光景に、むしろ今度は俺の方が固まってしまう。[lr]
姉さんはおにぎりの山から適当な一つを手に取り、まふっとおにぎりに噛みつくと、小さな口をもぐもぐと動かして食べ始めた。[lr]
「……姉さん、いいの?」[lr]
てっきりお昼ご飯の作り直しを要求されると思っていたので、これは予想外だった。[lr]
俺の問いに対し、姉さんはしばらく口の中でもぐもぐとおにぎりを咀嚼して、こくんと飲み込んでから、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=6 m=4
「……稔くんが作ってくれたお昼ご飯、粗末にしたらダメだもん」[lr]
と小さく呟いて二口目を頬張った。[lr]
「それに、稔くんが私のせいで疲れてるなら……仕方ないもん」[lr]
再び小さな声でそういうと、三口目に取りかかる。[pcm]
俺の方も、姉さんがおにぎりの山を許してくれたという安心感から、おにぎりを一つ手に取り口に運ぶ。どうやら、梅干しを引いたらしい。[lr]
しばし無言で、姉さんと俺はおにぎりを少しずつかじり取っていく。[lr]
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「……おいしいよ、稔くん」[lr]
おにぎりを一つ食べ終わって、姉さんがそう言った。[lr]
「姉さんにそういって貰えるのが、一番嬉しいよ」[lr]
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そう返すと、姉さんは少し微笑んで頷いて、無言で二個目のおにぎりに手を伸ばす。[lr]
疲れたのは本当で、調理の手を抜いたのも本当だが、姉さんに食べてもらうために気持ちを込めておにぎりを作ったのもまた本当だ。[lr]
伊万里と少し似ているけれど、俺は姉さんに料理を褒めてもらうのが一番嬉しい瞬間なのかもしれない。[pcm]
@cl
[jump storage=hime0204.ks target=*kouhan]
[s]
[jump storage=hime0204.ks target=*kouhan]
[s]
indo|
[cm]
;;「本格インドカレー」
「本格インドカレー」[lr]
朝の用事が終わってからずっと具を煮たりスパイスを作ったりしていたから、相当匂いが漂っていると思っていたが、姉さんの部屋の中ではカレーの匂いは薬品に負けてしまうようだ。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=5
「カレー?」[lr]
姉さんは首を傾げて、今一度聞き返してくる。[lr]
「本格インドカレー」[lr]
それに対して俺は、確固たる口調でもう一度そういった。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=8
「辛いの?」[lr]
姉さんは首を反対側に傾げて、さらに聞いてくる。[lr]
「甘口じゃないけど、ヨーグルトを混ぜてあるから滑らかな味のはずだよ」[pcm]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=3 m=10 c=1 size=L
「稔くん大好きー!」[lr]
そう言いながら姉は、俺のボディに抱きつき、もといタックルをかましてくる。[lr]
極端に辛い食べ物を嫌う姉さんのために、微妙な味の調節を伊万里から教わったカレーだ。きっと姉さんも気に入ってくれるだろう。[lr]
;@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=3 m=10 c=1
;@textoff
;@move layer=5 time=600 page=fore path=(275,0,255)(400,0,255)(525,0,255)
;@wm
;@texton
@cl
白衣を脱いだ姉さんが、とてとてと一階に下りていく。俺もそれに続いて、カレーの匂いが立ちこめる居間へと歩き始めた。[pcm]
;;「本格インドカレー」
「本格インドカレー」[lr]
朝の用事が終わってからずっと具を煮たりスパイスを作ったりしていたから、相当匂いが漂っていると思っていたが、姉さんの部屋の中ではカレーの匂いは薬品に負けてしまうようだ。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=5
「カレー?」[lr]
姉さんは首を傾げて、今一度聞き返してくる。[lr]
「本格インドカレー」[lr]
それに対して俺は、確固たる口調でもう一度そういった。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=8
「辛いの?」[lr]
姉さんは首を反対側に傾げて、さらに聞いてくる。[lr]
「甘口じゃないけど、ヨーグルトを混ぜてあるから滑らかな味のはずだよ」[pcm]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=3 m=10 c=1 size=L
「稔くん大好きー!」[lr]
そう言いながら姉は、俺のボディに抱きつき、もといタックルをかましてくる。[lr]
極端に辛い食べ物を嫌う姉さんのために、微妙な味の調節を伊万里から教わったカレーだ。きっと姉さんも気に入ってくれるだろう。[lr]
;@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=3 m=10 c=1
;@textoff
;@move layer=5 time=600 page=fore path=(275,0,255)(400,0,255)(525,0,255)
;@wm
;@texton
@cl
白衣を脱いだ姉さんが、とてとてと一階に下りていく。俺もそれに続いて、カレーの匂いが立ちこめる居間へと歩き始めた。[pcm]
kouhan|
[cm]
;;こっから後半共通
@bg2 file="ribing.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)" time=1500
昼食後、姉さんは再び部屋に引き籠もった。[lr]
よほど楽しい遊び道具でも見つけたのかは知らないが、いかんせん不健康すぎる。そんな生活をおくっているから、幼児体型のままなのではと疑ったことも数知れずだ。[lr]
「まあ、そんなこと言ったら一日中機嫌が悪くなるしね……」[lr]
誰も聞いていないキッチンの中で、昼食の皿を洗いながらポツリと呟く。[lr]
皿は二人分。洗うのは簡単だ。ちゃっちゃと洗ってちゃっちゃと流すと、水切りトレイの中に入れてお終い。あとは手を洗って軽く拭けば、お昼の用事は完成だ。[lr]
;;こっから後半共通
@bg2 file="ribing.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)" time=1500
昼食後、姉さんは再び部屋に引き籠もった。[lr]
よほど楽しい遊び道具でも見つけたのかは知らないが、いかんせん不健康すぎる。そんな生活をおくっているから、幼児体型のままなのではと疑ったことも数知れずだ。[lr]
「まあ、そんなこと言ったら一日中機嫌が悪くなるしね……」[lr]
誰も聞いていないキッチンの中で、昼食の皿を洗いながらポツリと呟く。[lr]
皿は二人分。洗うのは簡単だ。ちゃっちゃと洗ってちゃっちゃと流すと、水切りトレイの中に入れてお終い。あとは手を洗って軽く拭けば、お昼の用事は完成だ。[lr]
@bg2 file="heya_m.jpg" rule="縦ブラインド(左から右へ)"
部屋に戻り、本棚から持ってきた読みかけの本を手にしつつ椅子に座る。[pcm]
頭の中で適当に夕飯のメニューを構築しつつ、読みかけの小説のページをめくっていく。[lr]
一時間ほど経っただろうか。昼食後のお腹もだいぶこなれてきた頃、部屋のドアがゆっくりと開いた。[lr]
すわ何事かと思ったが、ドアの影から姉さんのフリルが見え隠れする。どうやら、また姉さんはノックをせずに弟の部屋へと襲撃をかけてきたらしい。[lr]
「姉さん、何やってるの?」[lr]
ドアの方へと声を掛けると、姉さんは、[lr]
「あ、見つかっちゃった」[lr]
などと妙にくぐもった声で返答する。というか、見つかっていないつもりだったのかそれは。どうやら、俺はスネークを探す敵兵並みに節穴な目を持っていると勘違いされていたらしい。[pcm]
「で、姉さん。何やってるの?」[lr]
一向にドアの影から出てこないので、再び声を掛ける。[lr]
すると、キィという音をたてながら、姉さんはドアを完全に開いた。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=1 m=1 c=1
「……なんだとぅ!?」[lr]
ドアの向こうに広がっていたあまりにもな光景に、思わずどこぞの不憫な娘のような声が漏れる。姉さんは、フリフリのお召し物にガスマスクという、意外すぎて逆に納得しそうなほど気味の悪いファッショナブルな出で立ちでそこに居た。[lr]
あまりにぶっ飛び過ぎてて、今読んでいる小説から登場人物が飛び出てきたかと思ったほどだ。[lr]
「姉さん……その…………何やってるの?」[pcm]
手にやたらと長いリボンを持った姉さんは、ベイダー卿のようにわざとらしくコーホーコーホーと呼吸をしながら、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=1 c=1
「ちょっと作ってみた薬の実験」[lr]
と、悪びれも無く可愛い声でそう言いきった。[lr]
「……実験?」[lr]
非常に嫌な予感がする。いや、予感どころか確信だろう。[lr]
姉さんが付けているガスマスクは、要するに姉さん自身がその薬品を嗅がないつけているものであって、かつ今この家には薬品を吸引出来る人間が俺と姉さんの二人しかいない。[lr]
三段論法を持ち出すまでもなく、間違いなく実験体は俺だ。[lr]
「ちょっと待って、姉さん」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=7 e=9 m=10
「ストーンフリー!」[pcm]
サイケな格好の姉さんを止める間もなく、フリフリガスマスクは技名を叫ぶがごとくポーズをとりながら、手に持ったリボンの一端を俺の方に投げつけてきた。[lr]
「嘘だぁぁぁ!」[lr]
リボンが俺の顔周辺に向かって飛んでくる。[lr]
頭の中で適当に夕飯のメニューを構築しつつ、読みかけの小説のページをめくっていく。[lr]
一時間ほど経っただろうか。昼食後のお腹もだいぶこなれてきた頃、部屋のドアがゆっくりと開いた。[lr]
すわ何事かと思ったが、ドアの影から姉さんのフリルが見え隠れする。どうやら、また姉さんはノックをせずに弟の部屋へと襲撃をかけてきたらしい。[lr]
「姉さん、何やってるの?」[lr]
ドアの方へと声を掛けると、姉さんは、[lr]
「あ、見つかっちゃった」[lr]
などと妙にくぐもった声で返答する。というか、見つかっていないつもりだったのかそれは。どうやら、俺はスネークを探す敵兵並みに節穴な目を持っていると勘違いされていたらしい。[pcm]
「で、姉さん。何やってるの?」[lr]
一向にドアの影から出てこないので、再び声を掛ける。[lr]
すると、キィという音をたてながら、姉さんはドアを完全に開いた。[lr]
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「……なんだとぅ!?」[lr]
ドアの向こうに広がっていたあまりにもな光景に、思わずどこぞの不憫な娘のような声が漏れる。姉さんは、フリフリのお召し物にガスマスクという、意外すぎて逆に納得しそうなほど気味の悪いファッショナブルな出で立ちでそこに居た。[lr]
あまりにぶっ飛び過ぎてて、今読んでいる小説から登場人物が飛び出てきたかと思ったほどだ。[lr]
「姉さん……その…………何やってるの?」[pcm]
手にやたらと長いリボンを持った姉さんは、ベイダー卿のようにわざとらしくコーホーコーホーと呼吸をしながら、[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=4 e=1 m=1 c=1
「ちょっと作ってみた薬の実験」[lr]
と、悪びれも無く可愛い声でそう言いきった。[lr]
「……実験?」[lr]
非常に嫌な予感がする。いや、予感どころか確信だろう。[lr]
姉さんが付けているガスマスクは、要するに姉さん自身がその薬品を嗅がないつけているものであって、かつ今この家には薬品を吸引出来る人間が俺と姉さんの二人しかいない。[lr]
三段論法を持ち出すまでもなく、間違いなく実験体は俺だ。[lr]
「ちょっと待って、姉さん」[lr]
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「ストーンフリー!」[pcm]
サイケな格好の姉さんを止める間もなく、フリフリガスマスクは技名を叫ぶがごとくポーズをとりながら、手に持ったリボンの一端を俺の方に投げつけてきた。[lr]
「嘘だぁぁぁ!」[lr]
リボンが俺の顔周辺に向かって飛んでくる。[lr]
@cl
@bg file="black" time=3000 rule="ランダム"
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と同時、リボンにしみこませてあったと思しき、姉さんの愛用するランバンのフレグランスの香りを一瞬だけ感じたのを最後に、俺の意識は突然のブラックアウトを迎えたのだ。[pcm]
;;ここで数秒間、画面をブラックアウトで固定
@fadeoutbgm time=3000
@wb
;;ここで数秒間、画面をブラックアウトで固定
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@bgm file="n01.ogg"
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目を覚ますと、俺は一階のソファの上で横になっていた。[lr]
「……んぁ?」[lr]
何で俺はこんなところで寝ているのだろうか。というか、いつの間に寝てしまっていたのだろうか。[pcm]
ややズキズキする頭を押さえながら、上半身を起こす。と、食卓に着いている姉さんの姿が目に入った。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=1 m=1
「あっ、稔くん、起きた?」[lr]
姉さんはこちらに気付いて、喋りかけてくる。[lr]
「稔くん、疲れてたんだよね?だからお昼ご飯の後に寝ちゃったんだね」[lr]
お昼ご飯の後。茶碗を洗って、少し本を読んで、それから……[lr]
「…………あれ?」[lr]
そこからの自分の行動が、いまいちよく思い出せない。[lr]
「おっかしいな? やっぱり、疲れてたのかな?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=3 m=1
「そうそう、稔くん疲れてたんだよ。晩ご飯!」[lr]
そうだ、やっぱり疲れてたんだ……って晩ご飯?[pcm]
時計を見ると、既に六時半を回っていた。確かに、もう晩ご飯を準備しなくてはならない時間だ。[lr]
テーブルの姉さんを見ると、右手にナイフ、左手にフォークの柄をを握りしめて、足をジタバタしながら可愛らしく空腹をアピールしていた。[lr]
何故まる一日部屋に引き籠もっていてそこまでお腹が減るのかは謎だが、もしかしたら異様に代謝が良いのかも知れない。そのおかげで贅肉が付かない代わりに、成長もしなかったりするのだろうか。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=3 m=8
「ぶー、稔くん、いま変なこと考えてたでしょ?」[lr]
「えっ、いやっ、そんなこと無いよ?」[lr]
妙に鋭い姉さんの勘に肝を冷やすのも、いつものことだ。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=9 m=8
「みーのーるーく~ん、晩ごはーん」[pcm]
姉さんの要求は続く。どうやら、今日は俺がキッチンで料理をしているのを終始鑑賞するつもりらしい。[lr]
週に一度ほど、何故か姉さんは俺の料理をする姿を監視していることがあり、どうやらそれが習慣になっているようだ。[lr]
今日の夕食は、何にする予定だったっけな。うたた寝をする前に少し考えていた気がするが、良く思い出せない。とりあえず、冷蔵庫を見て考えよう。[lr]
ソファから体を起こして、お子様スタイルで控えめにジタバタしている姉さんの横を通り抜けていく。姉さんの甘いフレグランスの匂いが、かすかに香った。[lr]
今日は何処にも出かけていないはずなのに、何でフレグランスを身に付けているんだろう。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=5 e=8 m=1
「今日はお姉ちゃんが晩ご飯の食材を買ってきたんだから、メニューはお姉ちゃんのリクエストに応えること!」[pcm]
俺の軽い疑問に対する答えを先回りしたかの様に、姉さんがそう言った。確かに、開いた冷蔵庫の中には見覚えのない食材が増えている。[lr]
見覚えのない食材類、と言っても鶏肉が増えただけだが、そこから察するに、姉さんのリクエストは、大好物であるパン粉を塗した鶏肉の香草焼きだろう。[lr]
「鶏肉のアレ?」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=8 m=1
「うん、鶏肉のアレ」[lr]
アレ、だけで通じてしまうあたり、その料理がいかに我が家の定番であるかの具合が透けて見える。[lr]
「それじゃあ、今から作るよ」[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=1 e=5 m=1 c=1
「うんっ!」[pcm]
姉さんは満面の笑みを浮かべながら、両手に握ったナイフとフォークを高く上に突き上げて万歳をしている。[lr]
少し時間が遅くなってしまうから、その分は腕によりを掛けた料理で補おう。そう思うと、俺はシャツの両袖をまくり、料理に取りかかった。[pcm]
「……んぁ?」[lr]
何で俺はこんなところで寝ているのだろうか。というか、いつの間に寝てしまっていたのだろうか。[pcm]
ややズキズキする頭を押さえながら、上半身を起こす。と、食卓に着いている姉さんの姿が目に入った。[lr]
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「あっ、稔くん、起きた?」[lr]
姉さんはこちらに気付いて、喋りかけてくる。[lr]
「稔くん、疲れてたんだよね?だからお昼ご飯の後に寝ちゃったんだね」[lr]
お昼ご飯の後。茶碗を洗って、少し本を読んで、それから……[lr]
「…………あれ?」[lr]
そこからの自分の行動が、いまいちよく思い出せない。[lr]
「おっかしいな? やっぱり、疲れてたのかな?」[lr]
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「そうそう、稔くん疲れてたんだよ。晩ご飯!」[lr]
そうだ、やっぱり疲れてたんだ……って晩ご飯?[pcm]
時計を見ると、既に六時半を回っていた。確かに、もう晩ご飯を準備しなくてはならない時間だ。[lr]
テーブルの姉さんを見ると、右手にナイフ、左手にフォークの柄をを握りしめて、足をジタバタしながら可愛らしく空腹をアピールしていた。[lr]
何故まる一日部屋に引き籠もっていてそこまでお腹が減るのかは謎だが、もしかしたら異様に代謝が良いのかも知れない。そのおかげで贅肉が付かない代わりに、成長もしなかったりするのだろうか。[lr]
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「ぶー、稔くん、いま変なこと考えてたでしょ?」[lr]
「えっ、いやっ、そんなこと無いよ?」[lr]
妙に鋭い姉さんの勘に肝を冷やすのも、いつものことだ。[lr]
@ld pos=c name="hime" wear=u pose=1 b=3 e=9 m=8
「みーのーるーく~ん、晩ごはーん」[pcm]
姉さんの要求は続く。どうやら、今日は俺がキッチンで料理をしているのを終始鑑賞するつもりらしい。[lr]
週に一度ほど、何故か姉さんは俺の料理をする姿を監視していることがあり、どうやらそれが習慣になっているようだ。[lr]
今日の夕食は、何にする予定だったっけな。うたた寝をする前に少し考えていた気がするが、良く思い出せない。とりあえず、冷蔵庫を見て考えよう。[lr]
ソファから体を起こして、お子様スタイルで控えめにジタバタしている姉さんの横を通り抜けていく。姉さんの甘いフレグランスの匂いが、かすかに香った。[lr]
今日は何処にも出かけていないはずなのに、何でフレグランスを身に付けているんだろう。[lr]
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「今日はお姉ちゃんが晩ご飯の食材を買ってきたんだから、メニューはお姉ちゃんのリクエストに応えること!」[pcm]
俺の軽い疑問に対する答えを先回りしたかの様に、姉さんがそう言った。確かに、開いた冷蔵庫の中には見覚えのない食材が増えている。[lr]
見覚えのない食材類、と言っても鶏肉が増えただけだが、そこから察するに、姉さんのリクエストは、大好物であるパン粉を塗した鶏肉の香草焼きだろう。[lr]
「鶏肉のアレ?」[lr]
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「うん、鶏肉のアレ」[lr]
アレ、だけで通じてしまうあたり、その料理がいかに我が家の定番であるかの具合が透けて見える。[lr]
「それじゃあ、今から作るよ」[lr]
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「うんっ!」[pcm]
姉さんは満面の笑みを浮かべながら、両手に握ったナイフとフォークを高く上に突き上げて万歳をしている。[lr]
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