二人きり - yariba @ ウィキ

二人きり【ふたりきり】

公輝、加藤

「かとうさん、おはようございます」
「あー、おはよう」

寝起きだからかいつもより声が低い。
でもそういうのも好きなんだよなぁ…って、馬鹿みたい。
なに俺ばっかこんな思ってんだろ、そう考えたらたまにかとうさんが憎くなる。

「…あれ、かとうさん」

ふと気がつくと寝てた。俺の肩にもたれて。
寝てるから多分無意識なんだろうけど、悔しいな。

好きってこんなに思ってるのに気付かない、憎い。
だけど、すぐにまた思いが募る。

好きでいていいんだよね。誰にもばれてないし。

（…あー、わりぃ寝てた）
（はは、全然良かったのに）