闇を統べる者 ◆aWSXUOcrjU
――人の命には、価値がある。
この世に生を受けた者には、人として生きる幸せを、その手に求める権利がある。
人は確かに平等ではない。
生まれた場所の環境や、持って生まれた才能によって、できることには違いがある。
それでも、幸せでありたいと願う権利だけは、誰にでも等しく有るべきだ。
人の命には、誰のものにでも、存在する価値と意味があるべきだ。
人の潜在意識が集う世界で、少年は世界の真理を知った。
王の呼びかけに答えた声は、世界の全ての人々の声だ。
時の流れを止めないでくれ――少年の願いは、人々によって受け入れられ、世界は明日へと動き続けた。
歩みを止めなかった人々の意志は、明日を生きていたいと願う、人々の魂からの声だ。
それだけが、少年の希望だった。
命には存在する理由があり、だからこそ存在する価値もあるのだと、少年の背中を押してくれた。
屍に塗り固められた修羅道を進み、彼らの死は無駄ではなかったのだと、証明しなければならないと誓った。
少年は世界の王となり、世界の救済と、そして世界の贖罪のため、血の十字架へとその身を沈めた。
少年王の命もまた、その早すぎる死によって、意味と価値を結んだのだ。
しかし。
なればこそ、少年は問い掛ける。
意味を終えた命には、生きる価値があるのだろうかと。
死をもって全てを完結し、結末に辿り着いた後の自分には、どれほどの価値があるのかと。
終わるはずだった物語は、しかし終わることなく続いてしまった。
死ぬはずだった少年は、何故か尽きるべき命を留め、現世に両足を降ろしてしまった。
であれば、少年の為すべきこととは何だ?
他の誰でもない少年が、わざわざ選ばれて生き残った理由とは何だ?
神は死臭にまみれた魔王を、今更現世に押し留め、何をさせようというのだろうか?
この血みどろの両の手に、一体どれほどのことが為せるというのか?
少年の命の意味と価値は――
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こ れ が 俺 達 の 魂 だ ! ! !
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炸裂する眩い白光が、少年の姿を染め上げる。
吹き荒ぶ鋭い向かい風が、黒髪をさらさらとたなびかせる。
爆炎に照らされ、爆風に煽られ、それでも白服の少年は、動じることなく立っていた。
宵闇を切り裂く衝撃の中、少年は微動だにせぬままに、闇と光の狭間に佇んでいた。
「……焼け跡も、周辺物が砕けた様子もなし」
その手に持ったメモを読みながら、少年はぽつりと呟いた。
今しがた爆発させたのは、こけおどし手投げ弾というらしい。
見た目は手榴弾そのものだが、殺傷能力は皆無であり、文字通り相手を脅かすためのものだという。
半信半疑だったので、試しに投げてみたのだが、どうやら本当だったようだ。
「何でこんなものを作ったんだか」
やれやれといった様子で、少年は静かに苦笑した。
その名はルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。
かつては世界を統べる大国・神聖ブリタニア帝国の玉座に君臨した、第99代唯一皇帝。
その力と頭脳によって、世界の全土を手中に収め、全人類を敵に回した、最凶最悪の大魔王である。
(これで何をさせようっていうんだ? アイツは)
奇妙な青狸の姿を思い出し、少年は胸中で思考する。
最終作戦・ゼロレクイエム――それが完遂した瞬間、間違いなく自分は死んだはずだった。
世界で最も恐るべき王は、世界で最も忌まわしい過去として、人々の記憶にのみ残ったはずだった。
これからは妹・ナナリーによる、過去の歴史を繰り返さない、平和な世界を作るための努力が始まるだろう。
そしてその新世界には、自分はいるべき存在ではない。
今更生き返ったところで、世界に自分の居場所などないというのに。
「何の意味があって、俺は生きているんだろうな」
誰へというわけでもなく発した声は、闇の中へと消えていった。
自分が一体何ゆえに、こうして生き返ったのかは知らない。
それでもここには、一度死んだはずの人間を、わざわざこの場所に引きずり出し、殺し合いを強いた者がいる。
殺す意味も、殺される意味も、生きる意味すら見いだせない男に、戦いを強いた愚か者がいる。
であれば、自分は何をすべきだ。
生き返ってしまった命を、どのように使うべきなのだ。
お得意の思考分析にも、いまいち身が入らない。
モチベーションも何もない現状では、何をすべきか考えようにも、上手く思い描くことができない。
疑問だけが渦を巻き、何をすべきかも定まらぬ最中。
「――人が何ゆえに生きるか?」
不意にルルーシュの背後から、聞こえてくる声があった。
「……?」
振り返る先に浮かぶのは、月。
タワーの展望台の窓ガラスから、煌々と光る月が覗いている。
そしてその月に照らされるのは、1人の幼い少女だった。
小学生くらいといったところか。妹ナナリーよりも、更に幼い姿に見える。
しかし、その堂々とした態度は、とても幼女のそれとは思えない。
何より背中から生えた、悪魔のごとき蝙蝠の翼が、ルルーシュの視線を捉えて離さない。
「愚問ね。人には持って生まれた『運命』がある……生きる指針に迷ったのなら、運命が行く道を示してくれるわ」
「……なるほど。だが運命というものがあるのなら、俺はとっくにその道を、最後まで渡りきっているんだよ」
肩を竦めながら、ルルーシュが言った。
運命とはすなわち、生きる理由だ。
文脈に沿って解釈するなら、避けられないレールというよりは、目的を果たすための指針と取るべきだろう。
生憎と、それをなくしてしまったルルーシュには、運命というものは意味を持たない。
「運命の終点……ね」
「それで、君は? 俺を殺しに来たんじゃないのか?」
「貴方が私を殺すと言うなら、考えてあげてもいいかしらね」
ふふん、と笑いながら娘が言う。
「私はね。あんな貧弱そうな奴の言うことに、喜んで従うような女じゃないのよ。
まぁ、だからと言って、向かってくる連中に抵抗もせず、殺されてやるほど安くもないけれど」
随分と余裕たっぷりな発言だが、実際、様になっていた。
その翼も実は本物で、本当に人間以外の何者かなのではないか――思わず、そう思ってしまうほどだ。
これでもしただの人間だったのなら、随分と末恐ろしい娘だと思うが。
「怖い子だな」
「困った奴だとはよく言われるわね」
苦笑するルルーシュに対して、微笑を浮かべて幼女が返した。
「……俺は神聖ブリタニア帝国第99代皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
名前を名乗ったのは、興味の表れだったのかもしれない。
未だ何を為すべきかは分からないし、この娘と接触したことで、何がどうなるのかも分からない。
それでも、何も見いだせなかった闇の中に、ふとこの娘が現れた。
何か意味ありげなその存在に、興味を引かれなかったと言えば嘘になる。
ほんの気まぐれであったとしても、この娘のことについて、知りたいと思ったことは事実だ。
「は――外の世界のブリテン王も、随分可愛い子が就いたものね」
「外の、世界?」
「まぁいいわ」
一瞬、奇妙な言い回しを聞いた気がした。
しかしルルーシュの問いかけには答えず、幼女は自らのペースで言葉を紡ぐ。
「我が名はレミリア・スカーレット」
白い指先が胸元をなぞる。
小さな口がその名を名乗る。
「人呼んで、スカーレット・デビル。五百余年を生きた吸血鬼にして、誇り高き幻想の夜王」
血濡れのような深紅の瞳が、月光の中でぎらりと煌めく。
緋色の名を紡ぐ口元から、にやりと銀色の牙が覗く。
黒い翼のシルエットが、逆光を受けて広がった。
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.│「――道を失ったというのなら、 ....│ l::::::::::::::::::::|ハ\::::::::::::|::::::::::::ト、::::::::::::::::::::N
.│ 私が示してあげてもいいわ」 │ .`゛¨ '' ‐- ...,, _ |::::::::::::::::::八斗气ゝ、:|::::::::::::| )l:::::::::::::::::::| \
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| . \__} }. 文, | { l} | イ/ / / ∨,!/ Y l | :
\\ /⌒〉 乂 _∧ | 〃 |イ / 〃 Ⅵ ヘ l | .|
〈 〈 {⌒>に二二二ノ _7く____ ,′ノ/}/ // j ', | | .|
【E-3・電波塔展望台 初日 深夜】
【ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュR2】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、こけおどし手投げ弾セット(2/3)@ドラえもん、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本:どうしたらいいか分からない
1:レミリアと話をしてみる?
※第25話「Re;」にて、死亡した後からの参戦です
【レミリア・スカーレット@東方Project】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本:館に帰りたい
1:大人しく殺し合いに乗るのは癪だが、邪魔をする者は容赦なく殺す
2:ルルーシュに興味
※少なくとも、「東方紅魔郷」以降からの参戦です
※ブリタニア帝国のことを、イギリスだと思っています
【こけおどし手投げ弾セット(2/3)@ドラえもん】
ドラえもんのひみつ道具・こけおどし手投げ弾を、3個セットで支給したもの。
手榴弾のように使えるが、爆発も爆音も見せかけのもので、相手には一切ダメージを与えない。
どういうわけか、このロワに支給されたものは、爆発エフェクトが妙に派手なものになっている。
最終更新:2013年02月24日 00:19