ミスター・ボンバー




効果モンスター
星3/炎属性/機械族/攻 800/守 900 
自分のスタンバイフェイズ時のみ発動できる。
表側表示のこのカードを生け贄に捧げ、 
攻撃力1000以下の表側表示モンスター2体を選択して破壊する。 


2スレ目 345 : 名無しプレイヤー@手札いっぱい。 : 2008/11/14(金) 18:16:13 ID:oHgzDSV90

 Vol.5で登場した炎属性・機械族の下級モンスター。 
 Vol.5の発売日は1999年9月なのでもう発売から20年以上が経過しているカードである。
 1999年。あの頃、私は小学生だった。
 ある日曜日の夕方、学校で友だちと遊んだあと自転車を押して帰っていると、いきなり見知らぬ男に「これあげる!」と声を掛けられた。
 気が付くと私の自転車のかごには100枚以上の遊戯王カードの束が入れられており、なにか答える暇もなく、男はスクーターで去ってしまっていた。
 そのときの私の当惑は凄まじかった。
 当時遊戯王カードは大流行しており、小学校では遊んでいない男子を探す方が難しいという状況だった。
 小学生でカード資産に乏しかった私にとって、カードを他人にあげるという行いは心底理解の及ばないことだったのである。
 いま考えてみれば単に箱買いをして、余った低レアリティのカードを処分代わりに小学生にあげた、というだけのことだったのだと想像できるが当時は違った。
 「これにはなにか意味があるのではないか」
 そう考えた。
 かごの中のカードを確認してみると、その一番上のカードは「ミスター・ボンバー」だった。しかも3枚。
 私は思った。
 「殺されるかもしれない……」
 数ある遊戯王カードの中からなぜミスター・ボンバーを一番上に持ってきたのか。
 被害妄想気味だった私は、完全に深読みの沼にはまった。
 カードに爆弾が仕掛けられているかもしれない。攻撃力1000以下だと思われているかもしれない。
 その後一週間くらいは外を歩く際とても用心していたことを覚えている。

 人間は想像をする生き物なのである。
 だから理解ができないことに対して恐怖を覚え、無意識に、自分にとって理解できる形に変形させてしまう。
 大会に参加して対戦相手に「よろしく。これあげます」とミスター・ボンバーを渡してみるといい。
 「なぜ、ミスター・ボンバー!?」
 きっと相手はそう考える。
 精神攻撃は基本とよく言われるように、カードゲームにおいて心理面の影響は非常に大きい。緊張、焦り、不安などの感情は普段ならば決してしないようなプレイングミスをも誘引する。
 だからミスター・ボンバーのことを考えてしまっている時点で、相手はこちらの術中にはまってしまったに等しい。
 そして他人にミスター・ボンバーをあげるのは反則ではない。
 いくら精神攻撃が効果的だからといって、悪口を言ったり脅したりしたらジャッジキルの対象になってしまうだろうが、カードをあげること自体はむしろ友好の証に近い。というかそう言い張れる余地がある。

 ミスター・ボンバーのカード効果自体には使い道はない。
 だがカードというのは数字と効果だけによって成り立っているわけではない。
 イラストやカード名など、もっと様々な情報が一枚のカードには含まれている。
 私はいまでもミスター・ボンバーが苦手だ。
 そのことがミスター・ボンバーの真の恐ろしさを物語っているのではないだろうか……。
18スレ目 912名も無き決闘者 (オッペケT Sr03-NY7j)2020/10/11(日) 17:38:50.45ID:HioIAiqKr
  • カード効果自体には使い道はない。で吹いた
  • せめて1000以上、とかこのカードの攻撃力以下、ならまだしもこの効果でわざわざ1ターン守る価値ないだろ



最終更新:2022年02月20日 17:41