最終戦争




通常魔法 
手札を5枚捨てて発動する。
フィールド上に存在するカードを全て破壊する。 


このカードに込められた願いにデュエリスト諸君は気が付いているだろうか。
このカードのイラストにはキノコ雲が描かれ、頭を抱えた男が一人立っている。そう、このカードはかつての第二次世界大戦を意識したカードなのだ。
このカードを使用した場合、手札も場もほとんどなにも残らないだろう。戦争も同じである。ただ失うだけ。
この文章を書いている私自身もであるが殆どのデュエリストは戦争を経験していないだろう。そんな戦争を知らないデュエリスト達に平和の尊さを伝えるのがこのカードの真のアドである。
このカードの生まれた時代の主なデュエリストの年代層からしてきっと制作者は「あの戦争がこのカードであそぶデュエリストたちにとって最後の戦争であってほしい」と願って作ったに違いない。
同時に当時のデュエリストたちに伝えたかったに違いない。「戦争しても何ものこらないんだな」ということを。

その思いは、今や世界を駆ける。
遊戯王は世界的カードゲームとなり世界各国でアニメやグッズが展開し、多くの子供達もデュエリストとしての道を進んでいく。その時に出会うのがこのカードだ。
きっと彼らの中には「Wow! This is Japanese history!!」と初めて日本の歴史について知るものもいるだろう。
そして同時に先ほど述べた戦争の辛さ、苦しみを理解するに違いない。このカードは世界中のデュエリストにまで効果を及ぼす幅広い効果範囲をもっている。

今の時代はグローバル化が進み遊戯王は世界大会が行われるまでになり、なんと今年はネット中継されるそうだ。
そんなときに思い出してほしい、67年前までは机を挟んで世界のデュエリスト達がデュエルを楽しみ笑い合うなんて考えられなかったという事を。
「最後の戦争であってほしい」という願いを伝え続けること、このカードの真のコストは全カード中最も大事で重い「平和維持コスト」ではないだろうか。
5スレ目 709 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。:2012/08/06(月) 21:37:24.56 ID:ckvldrCE0



最終更新:2018年06月13日 09:00