チューナー(効果モンスター)
星3/水属性/機械族/攻 600/守 800
相手のメインフェイズ時、自分フィールド上のこのカードを
シンクロ素材としてシンクロ召喚できる。
遊戯王界隈でこのカードで話題になる事といえば、アニメ効果から弱体化されたという事のみである。
アニメでは、自分フィールド上にモンスターが特殊召喚された時、手札から特殊召喚する事ができるという効果があった。
その効果が削られ、使い物にならなくなったクズカード。それがこのカードの評価である。
しかし、アニメ5D'sでこのカードを使っていた主人公の不動遊星の言うように、クズの一言でカードを否定する者にデュエリストを名乗る資格は無い。
今一度このカードに目を向けてみよう。
アニメであった特殊召喚効果は無くなったが、もう一つの効果、相手ターンでもこのカードを素材としてシンクロ召喚のできる効果は残っている。
この誘発即自効果を使う事で、相手の出方を窺って、自分のターンに出すよりもより状況に相応しいシンクロモンスターをシンクロ召喚したり、
相手の対象の取るモンスター除去効果にチェーン発動して除去を空振りに終わらせる事ができる。
そして何より、「シンクロ・マテリアル」を使えば、自分の場に他のモンスターがいなくても、相手の出したモンスターをシンクロ素材としてしまえるのである。
シンクロ・マテリアルもアニメで遊星が使ったカードであるので、イメージとしてもピッタリである。
かつてはレベルの高いシンクロモンスターは複数の素材を必要とするものや素材に指定のあるものばかりであったため、
高レベルモンスターに対してはこのコンボが効きづらかったが、最近では
星態龍、鬼岩城、天穹覇龍ドラゴアセンションといったカードのおかげで、
高レベルモンスターも素材としやすくなった。このカードは時代の流れと共に、着実に強化されていたのである。
同様のシンクロ召喚効果は他にも
フォーミュラ・シンクロンや
TGワンダー・マジシャンも持っているが、
それらはシンクロモンスターであるため、手間を考えると出しやすさではこのカードが大きく勝っている。
しかも、シンクロン初の水属性という事で、「調律」でサーチする事もできる他、サルベージで墓地から回収する事もできる。
ひょっとするとスチーム・シンクロンがいる時に、相手は上記の戦略を警戒してスチーム・シンクロンを
魔法カード等で除去してくる事もあるだろう。
そうすると(通常魔法による除去だった場合)相手は手札1枚を消費し、こちらはモンスター1体(スチーム・シンクロン)を失い、罠1枚(シンクロ・マテリアル)も実質失ったようなものとなる。
しかし、よく考えてみて欲しい。罠とモンスターを引換に、相手の手札を1枚潰したのだ。
これは、水霊術-「葵」と同様のカード交換が成立しているのである。水属性であるスチーム・シンクロンも対応する水霊術-「葵」を、何とデッキに入れなくても使えているのである。
あちらと違って手札の情報アドバンテージは得られないが、コンボ成功時の結果を考えると決して劣っている訳ではなく、相互互換の関係であると言える。
仮にアニメの特殊召喚効果があった場合は、そちらばかりが注目され、相手ターンのシンクロ召喚効果は注目される事は無かっただろう。
特殊召喚効果が残っていた場合は、魔法・罠を使わずとも、モンスター効果だけで容易にシンクロ召喚が可能となったであろうが、
5D'sのジャック曰く
「デュエルとは、モンスターだけでは勝てない。罠だけでも、魔法だけでも勝てはしない。」。
このカードを使っていた遊星も、単体では弱いカードであっても、他のカードと組み合わせる事で真価を発揮させ、戦いを勝ち抜いてきた。
他カードのサポートがあってこそ輝けるようになったこのカードは、5D'sから効果が変更された事によって、
「より5D'sらしくなった」と言えるのではないだろうか。
このカードが登場したのは、5D'sのラスボスと言えるゾーン戦である。
ゾーン戦で遊星が使った初登場カードは、シンクロモンスターのシューティング・クェーサー・ドラゴンがOCG化されているが、他にOCG化されたのはこのカードのみである。
ダブル・デルタ・ウォリアー、ビッグ・イーター、クリア・エフェクター、リジェネ・ウォリアー、スカウティング・ウォリアー、シンクロ・ビリーバー、シンクロン・キーパー…
メインデッキのモンスターはいずれもOCG化されず、タッグフォースにオリジナルカードとして登場すらしていない。
つまりこのカードは、5D'sの最終決戦を現実世界に伝える数少ない生き証人である。
5D'sでゾーンが起こした行動は、警告として人々の胸に刻まれた。事態を引き起こしたのは、シンクロ召喚を行いすぎた結果によるモーメントの暴走である。
このカードはアニメから特殊召喚効果が削られた事で、自分のモンスター同士でのシンクロ召喚を行いづらくなったが、これは、ゾーンの警告を守ったためではないだろうか。
ゾーンの意志を継いだこのカードがある限り、シンクロ召喚による暴走、破滅が起こる事はないだろう。
5D'sのラストで遊星達は、龍の痣の力を失ったが、それでも彼らは各々の新たな道を歩み、そこで新たな仲間達と出会ったり、活躍する姿が描かれた。
このカードもアニメから効果が無くなりはしたが、OCGで新たな使い道やコンボが生まれ、今後とも活躍していく事だろう。
以上のように、5D'sが終わった後に出たカードであるが、よく見てみるとまさに「遊戯王5D's」そのものを体現しているとも言えるカードである。
このカードを使っていなかったという5D'sファンも、今一度このカードを使い、あの興奮と感動を呼び戻してみてはいかがだろうか。
ライディングデュエル、アクセラレーション!!
7スレ目 207 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。:2013/09/05(木) 19:39:49.46 ID:h0q3cf5I0
- 泣いた
- 感動した
- どうりで調律が高いわけだ
- スチームはヴァルカン3積みでリミリバ+星3で相手ターン中の潰しに使ってるな
星3立たせてエンドで毎ターンアクセルヴァルカンの構えがとれるのは強い - それやられたことあるけど凄い鬱陶しかったわ
ブラロもこっちのターンに出してくるし
- この文章力の高さ 素晴らしい
- 素直に感心しながら呼んでたら最後のライディングデュエルアクセラレーションでお茶吹いた
- スチーム持ってて良かった!!
- 悪くないがスチーム・シンクロンは別に弱くないよなって言う…
- いやいや、まともに使うのは難しいだろ
遊星スレでもチラっと話が出たけど大した使い道はなかったし
最終更新:2018年08月21日 22:44