凶悪犯-チョップマン




効果モンスター 
星3/闇属性/アンデット族/攻1100/守 500 
このカードが反転召喚に成功した時、 
自分の墓地の装備[[魔法カード]]1枚をこのカードに装備する事ができる。 


墓地に落ちた装備魔法を釣り上げ、自身に装備するという面白い効果を持つモンスター。
しかしその効果の発動条件は反転召喚の成功。
リバースでは発動せず、かつこのカードの守備力はたったの500。手札一枚の《トラゴエディア》にすら戦闘破壊されてしまう。
しかも、反転召喚に成功したとしても墓地に装備魔法が落ちている必要がある……と、非常に使い辛いカードである。

だが、全く使えないというわけではない。
むしろ、他にあまり例を見ないこのステータスと効果であるからこそ出来ることもある。
今回はそんな《凶悪犯-チョップマン》の能力を再確認していこう。

まず属性と種族。
闇属性にアンデット族。
闇属性サポートは言うまでも無く強力なものが多い。
《闇の誘惑》のコストに、《闇の幻影》で防御
《ダーク・グレファー》《終末の騎士》で墓地へ
《闇次元の解放》で特殊召喚…など、様々なサポートが受けられる。

《馬頭鬼》《生者の書-禁断の呪術-》《ゾンビ・マスター》
《ミイラの呼び声》《ピラミッド・タートル》などの存在を考えるとアンデット族であることも大きな利点。
効果の使用はできなくなるものの、手札・デッキ・墓地・除外ゾーン、どんな場所からでも飛び出す神出鬼没さを持っているのだ。

次に攻撃力と守備力。
攻撃力も決して高いとはいえない数値であるが、これは装備魔法によって強化が可能なので気になることは少ないだろう。
問題は守備力。4桁台にすら達していないという体たらくで、《レベル・スティーラー》などの明らかに戦闘向きではないカードにすら破壊されてしまう。
しかし、前述のようにこのモンスターの効果は〝反転召喚〟でなければ発動しない。
つまり戦闘破壊されようがされまいが、このカードがリバースしてしまった時点で既に此方の計画は破綻してしまうのだ。
このカードを運用する場合、それを回避すべく《聖なるバリア -ミラーフォース-》《攻撃の無力化》《魔法の筒》《ネクロ・ガードナー》等様々な方法で妨害していくことになる。

お分かり頂けるだろうか。このモンスターにとって〝守備力〟など最早関係ないのである。
セットしてから1ターンの間は他のカードで守り、返しの自分のターンには反転召喚を行って攻撃表示になるのだから。
勿論守備力が低いのは欠点には違いないが、攻撃力同様そこまで気になることはないだろう。

レベル3というのも地味に嬉しい。
ロックカードの代表格である《グラヴィティ・バインド-超重力-》《レベル制限B地区》に引っかかることなく殴ることが出来るからである。
変わったところでは《ナーガ》の効果で特殊召喚することもできる。
尤も、効果が使えなくなり属性・種族共にバラバラであるため相性が良いとは言えないが。

そして効果。
反転召喚の成功時に墓地の装備魔法を装備する。
装備カードはアドバンテージが稼ぎにくい代わりにカードによっては装備したモンスターを飛躍的に強化することが可能だ。
《団結の力》《魔導師の力》はもちろんだが、このカードと特に相性が良いのは《破邪の大剣-バオウ》などの発動条件が存在する・発動コストが存在するカードである。
このカードの効果であれば発動条件やコストを無視することができるため非常に便利。《閃光の双剣-トライス》を装備すれば攻撃力は下がるがノーコストで二回攻撃が可能となる。
他にも、《与奪の首飾り》などの墓地に送られる際に効果が発動する装備魔法を装備するのも面白いだろう。

以上のように、一風変わった独特の働きが出来る効果ではあるのだが、やはり厳しい発動条件がネックとなる。
しかしこれを解決するカードが現れた。《バースト・リバース》である。
これの存在により戦闘を回避しつつ反転召喚を行えるようになったため、大きく強化されたといえる。
ライフコストは少なくないものの、2000のライフコストで攻めに転じることができると考えれば安いものだろう。

ちなみに、このモンスターには仲間がいる。
《ザ・キックマン》である。

《ザ・キックマン》
効果モンスター
星3/闇属性/アンデット族/攻1300/守 300
このカードが特殊召喚に成功した時、
自分の墓地の装備魔法カード1枚をこのカードに装備する事ができる。

効果の発動条件が大きく緩和され、打点も若干上昇した。
アンデット族が特殊召喚の得意な種族であることは周知の事実。
《凶悪犯-チョップマン》よりもずっと楽に効果の発動が可能だろう。
……では、《凶悪犯-チョップマン》は《ザ・キックマン》の下位互換なのか?

答えはNOである。
確かにこれだけ見ると《ザ・キックマン》の方が優秀であるが、《凶悪犯-チョップマン》を一発で《ザ・キックマン》の相互互換にまで持っていく、ある要素が存在する。
《明鏡止水の心》の存在である。
攻撃力1300である《ザ・キックマン》はこれを装備できないのだ。
一方、《凶悪犯-チョップマン》の攻撃力は1100。問題なく《明鏡止水の心》を装備することが出来、一気に場持ちを良くしてくれる。

とはいえ、このような相違点を除けば二体の性能はほぼ同じ。
しかもこの二体のレベルはどちらも3。二体が揃えばランク3エクシーズに繋げることも出来るのだ。
どちらかを中心としたデッキを組むような機会があるなら、もう片方も投入するというのも十分にアリだろう。

このように非常にテクニカルなカードなのだが、このカード達をメインに据えてデッキを組む場合は
「必要な場面で必要な装備魔法を落とす判断力」
「『攻撃妨害用の罠』『装備魔法』『《凶悪犯-チョップマン》と《ザ・キックマン》を展開する手段』のデッキのバランス」
「必要なカードを引き付ける運命力」
他のデッキでも求められるこれらの要素がさらに必要になる。

決して弱いわけではない彼らを採用しているデッキが殆ど見当たらないのは、その初心者お断りな扱い辛さ、テクニカルさ故にデッキビルドが難しすぎるからなのかもしれない。
9スレ目 430 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。@転載は禁止:2014/11/02(日) 05:14:27.11 ID:wE9Et7Rf0
  • 装備カードを墓地に落としながら裏側でセットできるカオスポッドはかなり高相性だな


Tag:正当評価

最終更新:2018年07月14日 18:07