効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻 800/守 700
このカードと戦闘を行ったモンスターは、ダメージ計算後に守備表示になる。
12スレ目 275 : 名も無き決闘者@無断転載禁止2016/05/28(土) 08:49:52.51 ID:k6nAHP2l0
諸君はこのカードをご存知だろうか?《カンガルー・チャンプ》。その勇ましい名とは裏腹に、貧弱なステータスに貧弱な効果しか持たぬ、wikiにすら見捨てられた哀れなチャンプだ。
曰く、「割に合わないエネミー・コントローラーにしかならない」「【獣族】でも出番はないだろう」。
確かにそれは否定できない。わざわざ召喚権を使い自爆特攻してまで表示形式を変えるのなら、戦闘ダメージを受けずにすむエネミー・コントローラーが優先される。
裏守備でセットして攻撃を待ち構えてるにしてもエネミー・コントローラーの方が使い勝手が格段にいい。まさに下位・クスカードと言って差し支えないだろう。
しかしそれはこのカードの真価を知らない者の戯言だ。
使えないカードなどこの世にない。
貧弱と思われた攻撃力800。
この数値は、ブラック・ガーデンの蘇生効果に合致するのである。
更に嬉しいことに、現環境には新規モンスター、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンが登場してきている。
敵として相手をするなら、守備力ゼロであるカオスMAXを対象に取らずに守備表示にすることができるこのカードは優秀な壁となる。
しかしこのカードが真価を発揮するのはカオスMAXを味方につけた時である。
まず先にカオスMAXを立てる。そして黒庭を発動しカンガルー・チャンプを召喚する。
すると相手の場には攻守800のトークン、しかしこのまま攻撃しても3200のダメージにしかならない。
そこでチャンプによる自爆特攻をしかける。攻撃力は半減しているので相打ちにはならず、トークンは800の守備力を晒す。
こうなれば自分が受けたダメージわずか400に対し、相手に与えられるダメージは6400という超膨大なものとなる。
これほどのダメージを相手の場に左右されずに叩き込めるカードはこのカードをおいて他にない。
しかも黒庭の効果で蘇生させればエネミー・コントローラーとは違い使い回すことができる上、巨大ネズミ等でリクルートできるのも大きな強みだ。
エネミー・コントローラーには真似できない芸当だろう。
極め付けにこのカードのレベルは4。黒庭蘇生からのランク4に繋げられる。
ランク4モンスターの強力さは説明するまでもない。
と、ここまで書いてきたが、このカードの使い道はこれだけではない。
実はこのカード、初見のデュエリストはデス・カンガルーと勘違いしてしまうことが非常に多い。
カンガルーモチーフのカードは多くなく、古いカードの上マイナーなので仕方ない。だがこれを利用しない手はない。
デス・カンガルーといえば先日アニメ遊戯王Arc-Vにて登場したマスター・オブ・OZの融合素材である。
作戦は簡単だ。まずデュエル開始前に軽く話を振っておく。
「この間のArc-V見ましたか?懐かしいカードが揃い踏みでしたね!」
そしてデュエルを開始し、このカードを使ってみよう。
するとどうだろう、相手は焦って勘違いを起こしてしまう。
「まさか、マスター・オブ・OZを…?」
そう思い込ませたらこちらの思うツボだ。
攻撃力4200を警戒し、相手はモンスターを守備表示で出してしまうだろう。
しかしそこに降臨するのはカオスMAXなのである。大ダメージで相手は死ぬ。
そう、カンガルー・チャンプはクズカードなどではない。
むしろ、ようやく環境が追いついてきたと言っていい。
カオスMAXという朋友を得て、今カンガルー・チャンプは真の王者へと進化したのだ。
12スレ目 275 : 名も無き決闘者@無断転載禁止2016/05/28(土) 08:49:52.51 ID:k6nAHP2l0
Wikiでは「割に合わないエネコン、【獣族】でも出番はない」とされている不遇のカードである。
しかし、それはWikiを執筆した者がこのカードを表面的にしか見ていないからこそ出る結論である。
このカードが何故チャンプであるかを、ステータス、イラスト、そして効果の三つの側面から解説していきたいと思う。
まずは、チャンプのステータスだ。
流石チャンプと名乗るだけあって、昨今の攻撃力だけは高い数多のモンスターたちと異なり、攻守のバランスが非常に良い。
また、このモンスターは攻撃力を過度にアピールしない謙虚さを持ち合わせながら、いざというときは銃器で完全武装した筋骨隆々な男を一撃で葬り去る、高い実力を誇る。
地属性獣族の例に漏れず、多種多様なサポートに対応しているのもポイントだ。
次に、その外見である。
本来、カンガルーは全身が毛に被われている動物である。
しかし、チャンプには頭髪こそあるが、それ以外の部分には毛がない。何故だろうか。
脱毛の原因は多数存在するが、その中でもストレスによる脱毛がある。
経験した決闘者諸君も多いと思うが、あまりストレスを受けすぎると、毛はごっそりと抜け落ちるものである。
チャンプも、恐らくはチャンプになるまでの激しい修行がストレスとなり、少しばかりを残して全身の毛が抜け落ちてしまったのであろう。
しかし、その表情には強い闘志が宿っている。
チャンピオンベルトも手にしている以上、毛を失った彼を哀れむのではなく、その努力を称賛することこそ、我々がすべきことでないだろうか。
最後に、その効果である。
自身と戦闘を行ったモンスターを守備表示にするという効果は、当然相手の攻撃力がチャンプを上回っている時に発動する効果である。
そして、遊戯王のルールの都合上、モンスター同士の戦闘で敗北者を待つのは死のみである。
しかし、遊戯王はスタンドプレーではく、モンスター同士が連携をすることで勝利を掴むゲームである。
モンスターの中にはクリッターやダンディライオン等、死すことが仕事の者が存在するが、チャンプもそれに該当するのだ。
先程も述べた通り、チャンプは禿げ上がる程の修行を経て、王者となった。
そんな魂のこもったパンチを受けた相手は、堪らずマットに手をつき、脆弱な守備を晒してしまう。
あとは、自軍で相手を撃破するだけだ。
そう、チャンプは仲間のために自身を犠牲にしてまで活路を切り開く崇高な精神の持ち主なのだ。
正に真のチャンプである。
以上からも、カンガルー・チャンプは下位・クズカードなどではなく、謙虚であり、仲間思いな闘士であることは明白だ。
皆さんもこの激化する環境の中、一度はチャンプと共に戦ってみてはいかがであろうか。
チャンプの存在は、デッキのモンスターたちの意識に良い変化をもたらしてくれるであろう。
なお余談だが、何故同じカンガルーモンスターとして《デス・カンガルー》が存在するにも関わらずチャンプが王者でいられるか。
それは、デス・カンガルーがその力をもってして非戦闘員のセコンド・ゴブリンや罪のない百獣王ベヒーモスを瀕死の重症に追い込んだり、ビッグ・コアラと結託してマスター・オブ・OZとしてKozmoたちの故郷を襲撃した罪により、公式戦における出場権を剥奪されたからである。
その力を振りかざさず、仲間と共に健全に戦い抜くチャンプを見習ってほしいものである。
13スレ目 856名も無き決闘者@無断転載禁止 (ワッチョイWW 97a7-nplF)2017/07/28(金) 18:43:18.26ID:hGhNC88H0
- すみません、マスター・オブ・OZのOZは魔法使いの方ではなく、オーストラリアの略称としてのOZから取られているみたいです。最後の行のことは忘れてください。
- コマンダー笑った
最終更新:2018年07月13日 17:54