坂本竜馬 七巻
 日本という国は意思決定にスピードがないんだよなー。

 教えるとは、ともに希望を語ること。
 学ぶとは、真実を胸に刻むこと。

●創業者の理念、経営哲学、チームワーク、礼儀などを徹底的に教育する。
 年俸制なので、休日出勤には手当てがつきませんがそれでも働く。
 トップの言葉が、末端の社員までスーッと流れていく。
 会長が話している内容は、その日のうちに全社に浸透していきます。
 危機意識を持てない社員は消える

●社員が強い危機感を持つ背景にはプロフィットシェア(利益分配)制度もあります。
 年俸以外に利益の一定の割合を従業員に分配する仕組み。
 目標を超えて利益を出せば、莫大なボーナスが出る。
 この金額は事業部門によって異なります。
 例えば、テレビ事業で年俸の50%が出ることになると、
 年収800万円の社員には400万円の特別ボーナスが支払われる。
 幹部になるとはるかに大きな差がつくことも当たり前です。
 頑張ったら、手厚く報いられないと、優秀な人材は集まりません。
 目標を達成したらインセンティブがある。希望を持って頑張れる。
 ここが日本に欠けている点です。
 サムスンがうまいのは、外に対してする話がすごくきれいなところです。
 現実には、非常に厳しい仕組みで徹底的に人を鍛えて、働かせる風土がある。
 もっとも日本の経営者はきれいごとを言うだけで、結果を出せていない場合も多い。
 そう考えるとサムスンの方が優れているのかもしれません。

●自分の成長しか考えてない人間と一緒に働くのは地獄だ。
 エゴイストが集まるとどんなにいい会社でも一瞬にして廃れることを実体験した。

 ほとんどの仕事の場合、「会社への貢献=限定された集団での評価」ではないでしょうか。
 しかし、若者たちの成長過程には、不景気によるリストラなどを目の当たりにしたことで、
 「より広く評価される能力=社会的に価値のある能力=お金に換わる能力」を求めるのでしょう。
 そのため、経験の浅い社員の考えがわからないと思います。
 会社は貢献を望む前に、安心を与えてあげてください。
 成長を望む社員に、それを与えたときの成長は目を見張るものがあります。
 問題は教育方法なんです。
 残念ながら社会の教育レベルというのは、止まっています。
 就職活動中の皆さんは、このことを知っておいてください。
 我々はこの社会を構築してきましたが、問題も多く残しています。
 それを知った上で、がんばってもらいたいと思います。


●社員に自己を捨て、
 己の成長をあきらめさせることを強いるのであれば、
 会社側でも、給料なり待遇なりでそれに報いるだけの対価
 を用意しなければならない。
 あなたの会社では社員に自己を捨てさせるだけの対価をご用意されておりますか?


 なんでそんなストイックな集団になれるんですか?
 ストイックが楽しいから。
最終更新:2012年04月17日 10:09