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第一話 E・グールズ襲来! 凱VSレアハンター(前編)

≪遊戯王-Avatar of Only One-≫

※Writer
⇒by,鑑定人
※Special Thanks
⇒by,遊戯王のオリジナルカードを考えよう】スレの皆様

◆第一話 E・グールズ襲来! 凱VSレアハンター(前編)


【1】

 ――深淵、というモノは存在する。
 それは世界に広がる暗い闇の事であり、人々の心の奥底に潜む闇でもある。
 ならば聖なる光と深淵の境界線は何処なのか?
 それは誰にも解りえるものではない。
 ――だが、遊戯王オンラインにおいて、新たなる闇の襲来が訪れよう
としている。

 暗いフィールドに集まりつつある蠢く影。
 彼らは同じ理由の元に集いし、深淵に誘われたデュエリスト。
 そして、牙を、剥こうとしている……――――。



 ――舞台は変わって、至って平凡なとある学園に変わる。
 普通科のその高校の名前は亜理守学園(ありもりがくえん)という。
 しかし名前のゴロを文字ってアリス学園と愛称名で呼ばれている。
 一学年二百人のやや小規模というべきか、その学園はまだ創造されて
そこまで古くない、新鋭的な学園である。


【2】

 普通科でありながら、「ゆとり教科」として「デュエル」が組み込ま
れているのは学園長の趣味ではあるが、しかし社会に浸透した遊戯王OCG
によって、まったくの遊び、という訳にも行かなかった。
 賞金タイトル、プロデュエリスト……夢というモノは、必ずしも幻とは
限らず、その現実味が世界に羽ばたけるように用意された箱庭のような
モノである。夢に向かい、一生懸命一所懸命に努力する生徒たち。

 その中に、武藤風太(むとうふうた)、水沢小町(みずしろこまち)、
黒河凱(くろかわがい)、そして緋村憐(ひむられん)の仲良し四人組
の姿があった。

「なぁなぁフウ、聞いたか?」
「凱、主語が抜けているから意味が解んないよ」


【3】

 会話を交わす二人の少年。体育系のように無駄の無い筋肉を見に纏い、
頭を茶色に染めている一見すると不良っぽい人物――凱。
 そして眼鏡を着用し、やや頼り無さそうな黒い短髪の髪の毛を纏う
少年――風太。
 風太は通称フウと呼ばれ親しまれている。成績も悪くなく、いつも
赤点ギリギリの凱とはえらい違いである。
 フウはドラゴンデッキと風デッキ、凱は闇デッキと戦士デッキをそれ
ぞれ愛用している。
 二人、いや小町と憐を含めた四人は、遊戯王オンラインでの大会では
それなりに名を馳せたランカーでもある。
 そんな楽しい一時も、ある時から暗雲の雲が広がっていこうとしている。
 それが、凱が拾ってきた「噂の種」である。

「おっと悪い。なんかよう、オンラインしてて意識を失うヤツがちらほら
居るらしい」
「ゲームを長時間しているからでしょ? ホラ、なんとか名人も云ってた
じゃないか。ゲームは一日一時間とかなんとか」
「いや、そういう一時的な類じゃないらしいぜ? なんかよう、意識を
失ったまま、意識が何時までも戻らないらしい」
「聞く限りじゃ少し前に流行っていたドット八苦の下りじゃ無いんだし、
それはただの都市伝説だよ。何処で聞いたの?」
「ん? 超巨大掲示板、ペタペタだぜ」


【4】

 ちなみにペタペタとは、その名の通りペタバイト×ペタバイトクラス
の容量がありますよ、という意味合いを持ついわば2ちゃんねるのよう
なモノである。テキストデータだけではなく、ちょいと会員などに入れば
画像なども投稿できるという、この世界の情報ネットワークだ。
 イメージ的には画像アップロードに対応した2ちゃんねるのスレが
沢山並んでいる、と考えればよい。

「遊戯王の都市伝説を語るスレ、で最近何かと話題なんだぜ?」
「へぇ……興味あるなぁ。今日はボクは家に帰っても用事あるから
オンラインはちょっとできないかな。まぁ少しくらいは調べてみるかも」
「そうか、そんじゃあ今日も楽しく授業を受けようぜ!」
「凱の場合は昼寝タイムになるだろうけどね……」


 そして夜、一通り用事を終えたフウはネットワークにアクセスをする。
 無機質な光を放つディスプレイ。カチカチとクリック音が静寂なフウ
の部屋に音を奏でる。
 超巨大掲示板ペタペタ、その遊戯王スレに、確かに凱の云っていたス
レッドはあった。


【5】

―・―・―・―・―
遊戯王の都市伝説を語るスレ 第十話

1 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。 :2XXX/01/01(日) 00:00:00 ID:XyzHe7270
遊戯王OCGに関する都市伝説を語り合うスレッドです。
創作系もOK! 怖ければよし、sage進行と荒らしをスルーで行きましょう。

―・―・―・―・―


 こんな文末で始まっている都市伝説スレ。
 ありきたりではあるし、オカルトスレッドにも似たようなスレッドがある。

『少し、調べてみようかな……』

 フウはそうして、凱の云っていた事柄を調べていく……。


【6】

 ――奇しくもその時、同刻、遊戯王オンラインにて……。

「お前か。今、巷で噂されている、意識を奪うって輩は」
「ククッ、だとしたらどうするね。まさか、この場から逃げれるとは
思うまい」

 凱がその「敵」と対峙していた。敵と凱はまるで隔離されたように
何処かの倉庫地帯に移動していた(モチロンディスプレイに映る映像が、
だが)。しかも不思議な事に凱はオンラインを止める事も電源を落とす
事もできなくなっている。
 まるで一時的に脳に拘束具をはめ込まれたように、一部の行動が取れ
なくなっている。
 相手のアバターは漆黒のローブを纏うイリーガルなイレギュラー。
 無論、このようなアバターは存在しない。

「逃げたければ、このデッキに見事勝ってみろ。我が名はレアハンター。
 魂というカードを狩りし、E・グールズの一員なり」
「名乗られたからには仕方ねぇ。俺の名は凱、だったら俺のデッキで
返り討ちにしてくれるぜッ!」
(ククッ……できるかね、我がデッキは最強のデッキ。勝てるかね)

 少し互いに距離を取り合い、デュエルディスクが変形し、デュエル
モードに移行する。


「デュエル!!」


【7】

 レアハンター曰く魂を賭けたデュエルが、火蓋を切って落とされた!
 互いに五枚のカードをデッキという剣から引き抜き、相手を倒す為、
全力を持って挑む聖戦(ジハード)。
 もっとも、それほどのような意味合いになるのは、レアハンターだけ
だろうが。
 デュエルディスクが示す先攻プレイヤーは凱だった。

「俺の先攻、ドロー! 手札から死霊騎士スピリッツァーを召喚するぜ!」

 現れるのは死して騎士道を貫こうとする白銀ではなく、紫の甲冑に
覆われた死霊騎士。攻撃力1800……決して弱くない効果だ。

「更にカードを1枚フィールドにセットして、ターンエンドだ」

 先攻一ターン目は攻撃できない。伏せすぎると大嵐などが怖すぎる、
故に凱はあまりフィールドにカードを展開しない。

「では私のターンだな。カードをドローする」

 ぬらりとドローするレアハンター。その口元は、やや笑いが止まらない
と云わんばかりに釣り上がっている。


【8】

「……何がおかしい」
「いや、失敬失敬。私は守備モンスターをセットしてターンエンドだ」
(ククッ、あのカードこそ無かったが、既にピースは二枚揃っている。
 勝つのは時間の問題だな……)


《死霊騎士スピリッツァー》
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1900
このカードはデッキに1枚しか入れる事ができない。
このカードが墓地から特殊召喚するのに成功した場合、相手フィールド
上のカード1枚を選択し、ゲームから除外する。この効果はデュエル中
に1度しか使用できない。
カード原案:part12-87


「ならば俺のターン、ドロー!」
(守備モンスターだけか。何か、あるな……)

 慎重に駒を進める凱。ただ相手の出方が解らない為、できる事は限ら
れている。


【9】

(何か、もし狙っているとすれば、よし……)

「手札から魔法カード、抹殺の使徒を発動! その伏せモンスターを
ゲームから除外するぜ!」
「何……!?」

 射抜かれて除外されたのは、暗黒界の番兵 レンジ。守備力2100
は倒すのは容易ではない。だがフィールドから消え去った今、レアハン
ターのフィールドはがら空きである。

「だったら俺は手札から闇・魔導化師のサギーを召喚する。更にフィー
ルド魔法、ダークゾーンを発動し、二重召喚を発動し、再召喚する事で
デュアル効果発動するぜ!」
「なるほど、闇属性ビートダウンか」
「あぁ。さっさと倒すぜ! デュアル効果を使用したサギーは攻撃力が
3倍になる。即ち、1100ポイント×3倍で攻撃力3300!」
「3300……」

 気圧されるレアハンター。だが、絶対的な自信が揺らぐ事は無い。

「行くぜ! サギーとスピリッツァーでダイレクトアタック!!」

 闇魔法と闇の剣の連続攻撃がレアハンターを襲う。
 しかし、まだレアハンターのライフは残されている。


【10】

「俺はこれでターンエンドだ」

 一気に手札を磨耗した凱ではあったが、攻め一筋の凱から云えば守り
はあまり不必要な存在だった。
 故に彼の戦術は主に数ターン内で決着をつけるスピードデュエル。
 現にレアハンターのライフは既に半分を切っている。このまま押し切れ
ば、凱の勝利は明らかだった。


《闇・魔導化師のサギー》
デュアルモンスター
星3/闇属性/魔法使い族/攻 600/守1500
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通
常モンスターとして扱う。フィールド上に表側表示で存在するこのカ
ードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、このカードは効果モン
スター扱いとなり以下の効果を得る。
●エンドフェイズまでこのカードの攻撃力を3倍にする。この効果は自分
ターンのメインフェイズのみ使用できる。
カード原案:Part12-13

レアハンター:8000⇒5700⇒2400


【11】

「私のターンだ。カードをドローする!」
(来た……我が必殺のカードが)

 ドローしたカードを見てほくそ笑むレアハンター。

「……!?」
「見せてやろう。我が切り札を。まず速攻魔法スケープ・ゴートを
発動し、羊トークンを四体特殊召喚する!」
「また壁モンスターか。厄介な……」

 現れる羊トークンたち。そして……

「行くぞ。手札から速攻魔法、バーサーカーソウル・シュートを発動!!」

「な、これは……」

 次の瞬間。凱は絶句する。レアハンターの、恐るべき戦術に……。

《バーサーカーソウル・シュート》
速攻魔法
???
カード原案:Part12-211


 ――第二話に続く


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最終更新:2007年08月19日 22:35
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