唯「ふー……あずにゃ~ん、荷物これで最後?」
梓「あ、はい。それで最後です」
唯「じゃあ、これ片付けて終わりだね。さぁてと、箱太三十世、キミの中身は何かな~」
梓「また変な名前付けて……って、あっ!」
唯「おおおお……あずにゃん!意外性の黒……!」
梓「にゃあああ!ダメです!それは取って置きの勝負下着なんですから!っていうか、その箱見ちゃダメです!!」
唯「もー、いいじゃん~どうせ今夜用だったんでしょ?一番上だったしぃ」ニマニマ
梓「~~っ!そ、そういう問題じゃないです!ムードってものがあるです!」 アルデス!
唯「あはは、そうだね~私も着てるところのほうがいいもんね。このままじゃただの布切れだもんね」ヌガスダイゴミ
梓「もう!変なことばかり言わないでください!……そ、それは私が片付けますからっ」
唯「はいはい、それじゃご飯作るよ。荷解きでおなかすいたでしょ?」
梓「あ、はい。……え?」
唯「んぅ、なぁに?」
梓「唯先輩が作るんですか?」マジガオ
唯「……なんか失礼なこと言われた気がするよ。あのね、あずにゃん。これでも一人暮らし暦一年だよ?お料理くらいできます!」
梓「あ、す、すみません。それじゃ、ご馳走になります」ホントカナァ
唯「もう、あずにゃん。言い方が他人行儀だよ。二人の夕飯、なんだから」
梓「あ、そ、そうですね……ふふ、なんか照れますね」テレ
唯「私も言って、ちょっと照れたかも」 テレテレ
梓「それじゃ、お願いします。その間に片付けちゃいますから」
唯「うん、まかせて!」
梓(といっても、ちょっと不安……)
唯「ふんふ~ん……それじゃ、取って置きの○王!キミに決めた!」
梓「そいやっ!」 ツッコミ!
唯「もふぁっ!あ、あずにゃんひどいよ!いきなりこんなの投げつけて……って、おおお!」パンツ!
梓「あっ、それ私のお気に入りの……っ」
唯「でも、どうせなら脱ぎたてがよかったなぁ……」スンスン
梓「変態ですか!ああもう返してください!」 トリカエシ!
唯「投げつけてきたのあずにゃんなのにぃ……」
梓「先輩がカップラーメンなんか取り出すからですよ!いくらなんでも二人の新生活、最初の晩餐がカップラーメンは侘し過ぎます!」
唯「ええ~でも、おいしいんだよ~」
梓「唯先輩の一年間の食生活が見て取れます……はぁ、片付け終わったら、買い物に行きましょう。どうせ冷蔵庫ろくなもの入ってなさそうですし」
唯「おお……まさか……あずにゃんの手料理っ」
梓「……ま、まあ、あまり期待しないでくれるとうれしいです」
唯「ううん、期待しちゃう!とっても楽しみだよ、あずにゃん!」
梓「も、もう……じゃあ、ちょっと待ってくださいね」 シマイシマイ
唯「うん!」


唯「おっかいもの~♪」 フンフーン
梓「も、もう、あんまりはしゃがないでください!恥ずかしいですから」
唯「だって、うれしいんだも~ん♪」
梓「も、もう……でも、こうやって二人で買い物に来るの、なんか楽しいですね」
唯「そうだね、新婚さんみたい」
梓「しんこ……っ。もう、唯先輩、何でそう恥ずかしいことばっかり言うんですか」
唯「んふふ、でも否定しないんだね、昔みたいに」
梓「……まあ、その。似たようなものですし、ね」
唯「えへへ。あ、そういえば、何作ってくれるの?」
梓「あ、そ、そうですね……えっと……」 ハッ
唯「あずにゃんの得意料理って何かなあ~」
梓「えっと、家庭科の授業で習ったのなら……多分、大丈夫です」アセアセ
唯「……えーっと……あずにゃんって、ひょっとして」
梓「……すみません、実はあまり料理得意じゃないです。すみません、勢いでえらそうなこと言っておいて……」シュン
唯「あはは、ううん。謝らなくていいよ~」
梓「すみません、憂ならこんなこと無いのに……」ションボリ
唯「もう、気にしないの。それに、私ちょっと嬉しいんだよ」ニコ
梓「え?」
唯「私も、あずにゃんも、料理は苦手。だから、これから二人で覚えて行けるんだもん」
梓「……そういうところ、やっぱり唯先輩ですね」スクワレマス
唯「うん!じゃあ、今日はやっぱり私が作るね」フンス!
梓「え、まさか……」
唯「カップ麺じゃないよ~これ!」
梓「……って、インスタントラーメンじゃないですか。変わらないですよ」
唯「ふふふ、インスタントラーメンもね、具材にこだわればおいしくなるんだよ?」
梓「そうなんですか?」
唯「うんうん、お野菜と、お肉と、卵と、たーっぷり入れて、スタミナラーメン!」
梓「……ふふ、なんかおいしそうです」
唯「二人の門出を祝うには、ちょっと侘しいけどね」
梓「そんなこと無いですよ……あんなこと言いましたけど、たとえカップラーメンだったとしても二人で食べればきっと特別です」
唯「えへへ、そうだね……じゃあ、これとこれと……あずにゃん、何味がいい?」
梓「あ、塩か醤油がいいです」
唯「じゃあ……塩かな。このラーメンの塩味、おいしいんだよ~」
梓「そうなんですか……ふふ、楽しみです」


唯「まんぷく、まんぷく」
梓「ご馳走様です……美味しかったです」
唯「お粗末さまです……ふふ、でもラーメンじゃやっぱり寂しいね」
梓「これから覚えて行きましょう。私もがんばりますから」
唯「うん、じゃあ、次は満漢全席!」
梓「無茶言わないでください」
唯「えへへ……じゃあ、カレーつくろっか」
梓「そうですね、それが無難だと思いますし……挑戦してみましょう」
唯「カレーちょっぴりライスたっぷりだね!」
梓「中辛は大人味、ですか」
唯「ふふ、あのときよりも私たち、大人だもんね」
梓「唯先輩はまだ中身が伴ってませんけどね」
唯「そんなことないよぉ~……ふふ、なら証明してみせよっか」
梓「あっ……も、もう、いきなりですか?」
唯「これでもずっと我慢してたんだよ?」
梓「それは、私もですけど……えっと」
唯「あぁ!そうだね、勝負下着!」
梓「ちょ、もう!唯先輩、もっとムードというものをですね!」
唯「あははっ……じゃあさ、先にシャワーにしよっか」
梓「そうですね……それに、歯も磨きたいです」
唯「私、あずにゃんならにんにく臭くても平気だよ?」
梓「……っ、もう!……って、何で着いてくるんですか?」
唯「へ?私も入るからだけど」
梓「へ?……えっと」
唯「タオルが一枚ですむし、経済的!……ぐふふ、隅から隅まで洗ったげるからね~あずにゃんっ」
梓「そのいやらしい手つきをやめてください!」
唯「やーだもん。もうお預けは聞きません!あ、私のこともちゃんと洗ってね、あずにゃん♪」
梓「も、もう、知りません!」


唯「……んぅ……アラーム……」
梓「……んっ、今何時ですか……?」
唯「えっと……お昼、かな。すっごく寝たね~……ふあぁ」
梓「お昼……って、もうそんな時間ですか!」
唯「おわっ、大丈夫だよ、あずにゃん。まだ春休みだし、のんびりで~」
梓「そういう問題じゃないです!休みの日でも規則正しい生活が大事なんですよ!」
唯「あずにゃんは真面目だねぇ……でも、今日くらいは大丈夫だよ。もっとごろごろしよう?」
梓「その、今日くらいは、というのがダメなんです!」
唯「だって、あずにゃん、お疲れでしょ?」
梓「うっ……そ、それはっ……」
唯「たーっぷりしちゃったもんね?あずにゃん、可愛いから、とまれなかったしぃ……えへへ、だから、私もまだおねむなのです」
梓「そ、それは唯がっ……唯先輩がっ」
唯「あずにゃんだって激しかったじゃん。たーっぷりされちゃったの、覚えてるよ?」
梓「うぅ……」
唯「ほら、だからもちょっとごろごろしよ?ほら、ぎゅーってしてあげる」
梓「や、ダメ、おきないと……はぅう……」
唯「やっぱりあずにゃん、ぎゅっとされるのに弱いね」
梓「唯先輩のせいですよ……唯先輩が……唯があったかいから……」
唯「えへへ……梓もあったかいよ」
梓「……ちょっと、照れますね」
唯「……ふふふ、でも、これにも慣れていこ?」
梓「……はい」


唯「だいすき、こ~とことにこんだかれ~♪」
梓「いい匂いですね」
唯「うん、ことことだよ!」
梓「言わんとすることはわかりますけど、意味がわかりません」
唯「えへへ、でも、カレー意外と簡単だったね」
梓「まあ、市販のルーを使えば、材料を切って煮込むだけですからね」
唯「この調子なら、シチューもよゆうだよ!」
梓「って、手順ほぼ同じじゃないですか。それに、油断すると焦がしたりしますから、気を抜いちゃダメですよ」
唯「わかってるよ~そんな失敗しないもん」
梓「どうだか」
唯「だって、私だけが食べるんじゃないからね。あずにゃんと一緒に食べるカレーだもん。失敗できないよ」
梓「……唯先輩は、すぐそういうこと言うんですから」
唯「うれしいくせにぃ」
梓「……嬉しいですよ」チュッ
唯「ほわっ!ふ、不意打ちとはあずにゃん、やるなっ」
梓「いつまでもからかわれてばかりの私じゃないです」
唯「こうなったら……!」
梓「ダメですよ、唯先輩。ちゃんとかき混ぜてないと焦げちゃいます」
唯「あ、そっか……えっと、ことこと、ことこと……ひゃんっ!?」
梓「ふふふ……どうしました、唯先輩?」
唯「やぁ……あずにゃん、卑怯だよぅ……今手が離せないのにぃ」
梓「さて、なんのことでしょう……ね?ほら、手が止まってますよ……唯?」
唯「ふにゃぅ……っ!ま、負けないもん……っ」
梓「うなじ……美味しそう……」
唯「そ、そこ食べちゃダメ!……うぅ、あずにゃん、夜、たっぷりお返しだからね……っ」
梓「返り討ちにしてあげますよ……ちゅっ」
唯「んっ……」

唯「焦げた味がします」モグモグ
梓「こ、香ばしくていいじゃないですか」モソモソ
唯「じゃがいもさんの下の方が黒いです」モグモグ
梓「あ、飽きないカラーリングですね」モソモソ
唯「煮詰まってて辛いです」モグモグ
梓「ご飯が進みますね!」モソモソ
唯「……あずにゃん?」
梓「……ごめんなさい」シュン
唯「もう、お料理のときはにゃんにゃんは禁止!」
梓「反省します……」
唯「……気持ちよかったけどね」
梓「唯先輩も途中からノリノリでしたからね」
唯「歯止めって大事だよね」モグモグ
梓「噛み締めてます」モソモソ
唯「……でも、美味しいね」ニコ
梓「……はい、美味しいです」ニコ


  • 祝同棲生活!ですな -- (通りすがりの百合スキー) 2011-02-14 12:57:13
  • 初夜はカップ麺www -- (名無し) 2012-05-30 18:34:31
  • 何故に唯はいつもSSだと○○太なんだwww←ツッコミ(笑) -- (名無し) 2012-07-17 20:57:25
  • 箱太30世に吹いたwww -- (名無しさん) 2013-01-15 02:56:14
  • 良い新婚さんになるわこりゃ -- (あずにゃんラブ) 2014-01-01 23:38:13
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最終更新:2011年02月14日 05:14