桜ヶ丘高校軽音部の
放課後は賑やかで、まったりしている
つい1年前にやってきた私も馴染み今は唯先輩に
あずにゃんの愛称で呼ばれている
今日も何ら変わらず部室になっている音楽室へ足を運ぶ
ドアを開けるとムギ先輩が持ってきたお菓子や紅茶の匂いで溢れている
梓「こんにちはー」
唯「あ、あずにゃん」
さっと何かを隠す動作
梓「唯先輩何してたんですか?」
唯「なんにもないよ」
相変わらずこの人は嘘である
梓「嘘です、私を見て何か隠しましたね?」
唯「うぅん?」
まだ白状しない唯先輩
梓「ではこうです」
と唯先輩の脇から腰をくすぐる
唯「あはっはや、やめてよあずにゃん、くすぐったいぉあはは」
梓「じゃあさっきの見せてくれます」
唯「わかったよぉ」
ようやく観念したのか机に隠していたものを取り出す
梓「あずにゃん観察帳?」
唯「えへへー毎日頑張って書いてるんだよー」
梓「なんかこう、もうちょっと違うところに努力して欲しいです」
そう呟き表紙をめくる
目次はカレンダーになっていて日付のメモの部分に何やら書いてある
「今日はあずにゃんが家に泊まりに来た、あずにゃんのご飯おいしかった~」
「あずにゃんってやっぱりギター上手くてびっくり!」
などなど私のことばっかり…
律「本当唯って梓のことよく見てるよな」
その一言で顔が熱くなる
唯「どうしたの?もしかしてあずにゃん怒ってる?」
梓「うれしいです…」
唯「え?」
梓「唯先輩がこんなに私を見てくれてるなんて嬉しいです!」
唯「あずにゃん~!」
梓「今日は特別にいっぱい補給しても結構ですから」
唯「おおあずにゃん太っ腹~」
律「なぁ澪」
澪「なんだ?」
律「私たちもやってみようか観察日記」
澪「なっ、いらないいらない」
紬「楽しみにしてるね」
このあと律先輩と澪先輩の観察日記を見るのもそう遠くなかった
最終更新:2011年04月22日 22:10