梓（残るプリンはチョコバナナと苺ミルクか……どっちにしよう）
唯「
あずにゃんはチョコバナナだよね。はいどーぞ」
梓「……へっ！？あ、ありがとうございます」
梓（もぉ……何で勝手に決めちゃうかなぁ）
律「おいおい、勝手に決めていーのか？」
唯「だいじょーぶ。だって私、あずにゃんの事なら何でもわかるよ～」
梓（……え？）
紬「本当なの？凄いわぁ～」
唯「えへへ～、凄いでｓｙ」
梓「ちょ、ちょっと待ってください！！」
律「……梓、どうした？」
梓「……唯先輩、先程何と言われましたか？」
唯「え？あ、苺ミルクの方が良かった？」
梓「そこではありません。その次に唯先輩がおっしゃられた言葉です」
唯「……あずにゃんの事なら何でもわかるって事？」
梓「……何で、そんな事が、言えるのですか？」
唯「何でって……そんな感じがしたから……」
梓「そうですか、『そんな感じ』で私の行動全てがわかると言われるのですね」
唯「だって……ホントにそう思うんだもん……」
梓「ならば私も唯先輩の事なら何でもわかるという事になりますね！」
唯「……何で？」
梓「全部『そんな感じ』で良いのなら簡単ですよ！お菓子食べたい！ゴロゴロしたい！！遊びたい！！！抱き着きたい！！！！」
唯「そ……そんな事ないもん！！」
梓「本当ですか？図星だからって否定しなくても良いんですよ？」
唯「図星なんかじゃ無い！！あずにゃんは全然わかって無いよ！！！」
梓「何でですか！！『そんな感じ』で何でもわかると言ったのは唯先輩ですよ！！」
唯「そうだけどさ！でも私の『何でもわかる』とあずにゃんの『何でもわかる』は全然違う！！」
梓「違うですって！？どこが違うんですか！！全部憶測でものを喋っているのは同じじゃないですか！！！」
唯「お、憶測なんかじゃ……」
律「唯……憶測だろ？」
唯「りっちゃん……うん……憶測……」
梓「やっぱりそうじゃないですか！！」
澪「だが、全てがそうとも限らないぞ。梓も気付いてるんだろ？唯が常日頃から梓の事をちゃんと見ているって」
梓「……はい……そうです……澪先輩……」
律「ふぅ……さて、ここで問題です。相手をきちんと見ていながらも、たまに憶測でものを喋ってしまう人」
澪「相手が自分の事をちゃんと見ているのがわかっていながらも、希に言われる憶測が嫌な人」
紬「この二人が今するべき事は何でしょうか～？唯ちゃん、梓ちゃん、答えてね～」
唯「……あずにゃん、ゴメンナサイ！私、あずにゃんの事少ししか知らないのに……全部知ってるつもりになってた……」
梓「私こそ……唯先輩、ゴメンナサイ！いつもちゃんと私の事見てくれてるのに……全部憶測でなんて、言い過ぎました……」
唯「ううん……あずにゃんは悪くないよ、悪いのは全部私だよ」
梓「そんな……私の方が全面的に悪いですよ」
律「はいはい、今はそれくらいにしときな～」
澪「そうだぞ、謝り合戦は決着がつかないものだからな」
紬「……澪ちゃんはそういった経験があるのね？」
澪「え！？あ、ま、まぁそれはいいじゃないか、今回の事とは関係ないんだからさ」
唯「そうだよムギちゃん」
梓「律先輩とそういった事があったなんて言えるわけないじゃないですか」
律「なっ！なんでわかるんだよっっ！！！」
唯「だって……」
梓「ですよね……」
紬「ねー♪」
律「ウグッ……さ、三人揃って……だと？」
澪「律、恥ずかしいのはわかるが……お陰で二人が仲直り出来たんだし、これで良しとしてみないか？」
律「……そうだな……。さて、ティータイムの仕切り直しといきますか！」
紬「お茶冷めちゃったから煎れ直してくるね」
唯「あ、私はそのままでいいよ！」
梓「私もです」
紬「……どうして？」
唯「だって……私達が初めて喧嘩したって
思い出に……ピッタリじゃない？」
紬「……梓ちゃんは？」
梓「私も……唯先輩と一緒です。何か……この『冷めちゃった』って感じが……」
唯「そうそう、ピッタリだよね～♪」
梓「はい♪」
律「……なぁ、澪」
澪「ん？」
律「あれがいわゆる『雨降って……』ってやつか？」
澪「……多分な」
唯「あ……ねぇあずにゃん」
梓「何ですか？」
唯「……今私が何をしようと思っているか……わかる？」
梓「……今回は、わかった気がします」
唯「そう？じゃぁ、せーのでやろっか？」
梓「はい。……せーのっ！！」
唯梓「「仲直りのむぎゅぎゅ～♪スリスリ～♪♪」」
律「……なぁ、あれってどーよ？」
澪「……地面が固まり過ぎて掘れないくらいに固まったんだろう……気にしない方がいいぞ……」
紬「うふふふふふ～。やっぱり仲良しじゃないとね～♪」
おわれ
- 掘れないくらい固い愛だわ！ -- (あずにゃんラブ) 2013-12-29 02:28:17
最終更新：2011年05月30日 12:25
