正月前の一斉大掃除の日
唯「どいたどいた!」
どうやらまた唯先輩が暴れてるようだ
梓「もう、こっちは荷物の整理してるんですから静かにしてくださいよ」
毎年、いや毎日の茶万事である
ある程度落ち着きは取りも出したもののまだ新鮮な感じもある
梓「あれ?」
押入れの奥、少しかび臭くなってしまった箱は妙に軽く不思議に思った
そっと開けると中からはアルバムらしきものが数冊丁寧に入っていた
梓「唯先輩ー」
唯「ほいなんでしょう」
梓「これ唯先輩のじゃないですか?こんなの見たことないので」
唯「ああ!ほんとだ懐かし~」
箱からせかせかと取り出す唯先輩
その中には見たことがあるアルバムもちらほら
唯「これが小学生の時ので・・・これが中学生でこれが高校生、これが大学生のやつかな」
どれも興味深い物ばかり
梓「後で見せてくださいよ」
唯「そうだね」
さっさと掃除を終わらし清々しい部屋で二人並んでまず小学生時代のアルバムを開いた
そこには和先輩と遊んでいる写真や体育大会で組体操をしている唯先輩がいた
中学生の頃の唯先輩は修学旅行のキャンプファイヤーではしゃぐ唯先輩の姿があった
自分が知らない唯先輩
ちょっと幼くてもやっぱり唯先輩だ
次は高校時代、少しドキドキするな
軽音部でボーカルをやる唯先輩、修学旅行で京都へ行った唯先輩など知っていることもあれば知らないこともあった
そして大学時代のアルバム
みんなと一緒に同じ大学に行けて笑顔の唯先輩達、大勢で成人式を迎える唯先輩達
何もかもが新鮮だった
唯「ねぇどう?大人っぽくなった?」
梓「まぁ多少は・・・」
唯「えぇー」
梓「もう唯先輩も大人なんですからもう少し大人っぽくしてくれないと」
唯「むぐぅ」
どうやら図星を突いたようだ
5年後、12月31日
唯「梓~これ何?」
梓「へ?何だろ?」
埃をかぶった箱
梓「これ私のアルバム・・・」
唯「確か前に私のアルバム見せたよね?梓のアルバムも見せてよ」
梓「別にいいけど」
そこへ可愛い双子の娘
柚「どうしたのあずさおかあさん」
唯「今梓のアルバム見つけて見るところなんだ、愛もおいで」
愛「うん」
家族4人で
こたつに入りアルバムをめくる
梓「よく見たらなんで私のアルバムの所々に唯出てきてるの!?」
唯「えへへー別にいいじゃん」
愛「あずさおかあさんゆいあかあさんをおんぶしてるー」
唯「
あずにゃん分補給だよ」フンス
梓「変なこと教えなくていいから」
柚「あずにゃんぶんほきゅー」
梓「唯が変なこと教えるからマネしたじゃん」
唯「ごめんごめん、早く見よ?」
梓「これが学祭の時ので・・・これが卒業の時のかな」
愛「このひとだれー?」
唯「私の妹の憂だよー」
梓「憂まで同じ大学に行くとなっちゃって正直びっくりした」
唯「んでこれが大学っと」
柚「あずさおかあさんおかおまっかだよ?」
梓「この時唯が二十歳になったからって私にお酒飲ませるからっ!」
唯「この後の梓可愛かったよ~」
梓「からかわないでよ」
愛「こっちのあずさおかあさんもおかおまっか!」
梓「はいはい二人とも早く寝る!」
愛「もっとみたい!」
柚「柚も!」
梓「子供は夜更かししちゃだめだから早く寝る!」
愛・柚「はぁい」
梓「じゃあ二人寝かしつけてくるね」
唯「よろしくねー」
とっとと二人を寝かしつけリビングへ戻る
唯「懐かしいね」
梓「何が?」
唯「梓がネコミミ着けたりあずにゃんなんて呼んでた時が」
梓「そうだね」
唯「やっぱりこういうのがないと忘れちゃうのかなぁ」
梓「忘れたってまたこうやってみんなで見ようよ」
唯「そうしよっか、あ、あずにゃんテレビつけて」
梓「いきなりあずにゃんと呼びますか?唯先輩」
唯「みかんむいてよ~」
梓「今年最後のお願いですからね」
唯「ありがとー」
パクン! end
- 今年最後の愛! -- (あずにゃんラブ) 2013-12-29 02:24:36
最終更新:2011年05月30日 12:39