『ファーストKISS』


梓母「あずさー、手紙来てるよ~」

梓「はーいっ!」

梓「誰からだろ・・・えっ?唯先輩!?昨日も電話したばっかなのに!?」
   えっと・・・なになに・・・

あずにゃんへ やっぱり気持ちを込めるには手紙の方がいいよねって
澪ちゃんが言ってたので手紙にしました。
みんなそれぞれバイトを始めたのはこの前話したよね?
私だけ日曜はお休みなんだ~。
みんな遅くまで帰って来ないし
いつも日曜だけは朝からずーーーっと何にもないんだよ?
それじゃあね♪ あなたのゆいより♪)

      • なにこれ?

ふ~ん・・・そっか・・・気持ちを込めて・・・ね。

え~っと今度の日曜は・・・っと、何も予定入れてなかったよね。

      • でも、皆さんが寮にいない時にこっそり会いに行くのは
なんか・・・ちょっと気が引けるけど、
唯先輩がそこまで言うなら私も行ってやるです!
      • おー!!(はっ!?ついつい気合が・・・・)

でも、どうして電話で言わなかったんだろ・・・」


<日曜>


唯「あずにゃ~~~ん!来てくれたんだね~!!」

梓「そりゃ来ますよ。あんな手紙送られたら・・・」

唯「でへへへ~♪」

梓「なにか大事な用ってことは無さそうですね・・・」

唯「用事ってことじゃないけど、あずにゃんに聴いて欲しいんだよ!」

梓「へ?」

唯「よいしょっと・・・じゃあ弾くね♪(ジャーン♪トゥルララトゥルラララリルギュィーン♪)」

梓(す、すごい・・・これ・・・私の好きなフレーズ・・・すごい難しいのに・・・)


唯「ホントはね、あずにゃんのお誕生日に聴かせてあげたかったんだけど
   夜は音鳴らしちゃ怒られるんだ~
   この曲あずにゃんよく聴いてたから好きなのかな~って。」

梓「ぐすっ・・・当たり前ですよ・・・寮なんだし・・・
  それに昼に携帯で聴かせてくれれば済むじゃないですか・・・」

唯「あれっ?あずにゃん、どうして泣いてるの?」

梓「泣いてません!ちょっと真剣にフレーズ追ってたから・・・
  目が乾いたんです!」

唯「ね!どうだった?」

梓「・・・まだまだですね!」

唯「えーっ!?カンペキだったでしょ~?」

梓「音も運指も完璧です。・・・でも・・・」

唯「でも?」

梓「これで完璧です!って言ったら
もう私だけに・・・聴いてって言ってくれないでしょ?」

唯「あ、あずにゃん・・・?」

梓「ずっと・・・何度でも私だけに聴かせてください・・・
  大好き・・・唯先輩・・・!」

唯「私ね・・・これちょっとムリだなって思ったんだ~、
  でもね、あずにゃんに絶対聴かせてあげるんだ!って
  思ったら弾けるようになっちゃった!
  あずにゃんのおかげだね。
  ありがとう、あずにゃん♪」

梓(ちゅっ)

唯(!!!!!)

梓「これは一生懸命がんばった唯先輩へのご褒美です!
  ・・・そして・・・私の気持ちです!」



おしまい


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最終更新:2011年12月30日 23:09