夜、私が入浴を終えると唯先輩はそわそわし出す。顔を赤らめ、潤んだ瞳で、私の体に視線を這わせていく。
…かわいい。それが私の感想だ。
まじまじと眺めるのは気が引けてしまうのだろうか、私と目が合いそうになると慌てて横を向いてしまう。そんな唯先輩が、かわいい。
私はそっと声を掛ける。決して優しさは表に出さず、非難するように冷たい声色で。
「なに見てるんですか?そんな嫌らしい顔して」
「…
あずにゃんのこと、見てた」
「それだけじゃ説明不足ですよ。もっと具体的に言ったらどうですか?」
「あずにゃんの…胸とか、お尻とか、太ももとか…見てた」
「それで?そんなところを見てどう思ってたんですか?」
「…すごく、かわいいって……きゃっ…?」
ドサッ
私は唯先輩をベッドに押し倒した。
身動きが取れないように体重を掛けてのし掛かる私に、唯先輩は小さく息を漏らす。
「かわいい?そんな言葉でごまかせると思ってるんですか?」
「は…ふ……」
「…なに興奮してるんですか?私に押し倒されたのがそんなに気持ちいいんですか?」
「うん…気持ち、いい……」
「変わってますね。私、こんなに唯先輩に体重掛けてるのに」
私はさらに唯先輩に体重を掛けた。お互いの胸がひしゃげる柔らかい感触が、私の感情をさらに高ぶらせる。
「ふ…ふふ……唯先輩、どうですか?大好きな私の胸がこんなにぴったりくっついてますよ?」
「…ぁ…あずにゃん……」
唯先輩は私のお尻に手を回すと、パジャマ、そして下着の中に手を入れてまさぐり始める。その表情は、完全に私を求めていた。
いつもならここで『ご褒美』をあげるんだけど…今日は物足りない。もう少し焦らしてみようか。
「唯先輩は本当に嫌らしい人ですね。後輩に押し倒されて興奮して、お尻を撫でて……恥ずかしくないんですか?」
「…恥ずかしく、ないよ…」
「本当にどうしようもない人ですね…じゃあ聞いてみましょう、さっき私の胸やらを見て、何を考えてたんですか?」
「あ…あずにゃんとね…えっち、したいって……」
唯先輩の言葉に、私は優越感と満足感を得た。
また今日も、唯先輩は私を求めた。それが私の欲望をかき立てるのだ。
私は唯先輩のシャツの裾に手を入れると、お腹から胸へ指先を移動させていく。
指が動くたびに、唯先輩は細かく体を震わせて、私のお尻に強く手を当てる。
…そろそろ『ご褒美』をあげてもいいかな。
「はぁっ、はぁっ……あ…あず……」
「うふふ…よだれなんて垂らしちゃって」
私はそのよだれを舌で舐めとると、代わりに先輩の頬を舐めた。上に、下に、横に、斜めに。
お風呂上がりで甘く柔らかい唯先輩の頬を、私の唾液が汚していく。
「んっ…ぁう……あ、あ…あず、にゃ……」
「はい…?」
「ちょう…だい…?」
唯先輩は私に唇を差し出した。今まで欲望を爆発させず我慢した、その『ご褒美』を求めて。
「…いいでしょう。そんなにして欲しいっていうならしてあげます」
「…やったぁ……」
「…唯先輩」
「なに…?」
「そんなに私が欲しい?」
「欲しい…欲しくて欲しくて、もう我慢できないよ…」
「…じゃあ、どうぞ」
「んっ……」
唇と唇が重なる。舌と舌が絡み合う。裸になった体が熱を帯びる。
とろけるように甘い蜜が私と唯先輩を満たして――二人は今日も、一つになる。
END
- は、鼻血が!? -- (あずにゃんラブ) 2013-01-20 12:51:06
最終更新:2010年02月08日 12:46