放課後の帰り道、他の先輩方と別れて唯先輩と二人きりになったとき、私は考え事をしていた。 - 【けいおん！】唯×梓スレ@ ウィキ

　放課後の帰り道、他の先輩方と別れて唯先輩と二人きりになったとき、私は考え事をしていた。
あれは、卒業旅行のロンドンに行ったときから流行ってしまった言葉だ。

紬「唯ちゃん、荷物あずキャットくよ」
律「あ、澪、荷物あずキャットくよ」
澪「ムギ、ちょっとこれあずキャットいて」

　旅行中にそんな会話をしていたのを思い出した。あのときだけの一時的なものだと思ってたのに……。
帰ってからもその言葉は使われていた。なぜだろう？語呂がいいから？
ここまで流行るなんて思いもしなかった。嫌ってわけじゃないんだけど、なんか……。
そもそもの始まりは唯先輩だった。あずにゃんを英語であずキャットって。
まあ、間違ってはいないかもしれないけど、あれからかな。旅行中に先輩方みんなして言い始めたのは。
それからとくに律先輩はしつこいくらいに言ってくる。それに合わせて澪先輩もムギ先輩も唯せんぱ……あれ？
唯先輩は言ってない？そういえばあれ以来言ってないような。というより……。

唯「どうかしたの？」

　考え事をしてると唯先輩に声をかけられてしまった。

唯「そんな難しそうな顔しちゃって、何か考え事？」
梓「あ、えっと、たいしたことじゃないですので」
唯「話してごらん？」
梓「……はい、あの、卒業旅行行ってからのことなんですけど、先輩方がその、なんていうか……」
唯「うん」
梓「あずキャットってよく使うようになったなって思いまして」
唯「それが嫌なの？」
梓「いえ、別に嫌ってほどじゃないんですが……」
唯「何か問題でもあるの？」
梓「問題っていうか、気になってることがありまして」
唯「気になってること？」
梓「はい、その、先輩方ってよりも唯先輩のことなんですが」
唯「私？」
梓「他の先輩方はよく私の前であずキャットって言葉使ってくるんですが、唯先輩って使わないですよね」
唯「うん、そうだね」
梓「一番最初に言い出したのは唯先輩なのに、どうして唯先輩だけ使わないのかなって」
唯「それは……」
梓「というか、唯先輩最近私のこと呼ばなくなりましたよね？」
唯「そ、そうかな？」
梓「そうです。いつもなら一言目にあずにゃんって呼んでくるのに、最近は全然呼ばれてない気がします」
唯「気のせいじゃないかな……」
梓「気のせいなんかじゃありません。それは私が一番わかっていますので」

374 名前：軽音部員♪[sage] 投稿日：2012/09/04(火) 18:40:01 ID:Itax.VaA0 [2/2]
唯「……」
梓「私のこと嫌いにでもなりましたか？」
唯「そんなことはないよ！」
梓「だったらなんで……」
唯「なんか、呼びにくくなっちゃってさ」
梓「どうしてですか？」
唯「変なこと言っちゃうかもだけど、いい？」
梓「はい」
唯「あれからみんなして、あずキャットってよく使うようになったよね」
梓「はい」
唯「あずにゃんとあずキャット、言い方は違うけど意味は一緒なんだよ」
梓「意味ですか？」
唯「うん、どっちもあずにゃんの特別な呼び方」
梓「特別な呼び方……」
唯「今まではさ、私だけあずにゃんってずっと呼んでて、みんなは呼んでなかったよね」
梓「はい」
唯「私にとって、あずにゃんをあずにゃんって呼ぶことはすごく特別なことだったんだ。
　　でも今はみんなしてあずキャットってよく言うから、もう私だけの特別な呼び方じゃない気がしてさ……。
　　だからあずにゃんのことを、あずにゃんって呼びにくく思えてね」
梓「唯先輩……」
唯「ごめんね、変なこと言っちゃって。呼び方でそんなに考える必要もないよね」
梓「そんなことありません！」
唯「あずにゃん？」
梓「呼び方って大事だと思います。唯先輩言いましたよね？
　　私のことをあずにゃんって呼ぶのは、唯先輩にとって特別なことだって。」
唯「うん」
梓「唯先輩にとっては特別な呼び方であるとともに、私にとっては特別な呼ばれ方なんです」
唯「特別な呼ばれ方？」
梓「はい、唯先輩からあずにゃんって呼んでもらえることが、私にとって特別なことなんです。
　　他の人に呼ばれても何とも思いません。唯先輩に呼ばれるからこそ意味があるんです」
唯「あずにゃん……でもやっぱりみんなが呼ぶと私は……」
梓「任せてください！」

梓「先輩方に話があります！」
律「いきなりどうした？」
梓「先輩方が最近よく使うあずキャットについてですが、使うのをやめてもらいたいんです」
澪「どうしてだ？可愛らしくていいじゃないか」
紬「私もとっても気にいってるの」
梓「ダメです！使わないでください！」
律「嫌なのか？」
梓「嫌とかそういうのじゃないんですが、ダメなものはダメなんです」
澪「いきなりだしな、何か理由があるなら聞かせてくれないか？」
梓「それは、その……あずにゃんおよびあずキャットは唯先輩専用だからです！」
紬「そうだったのね！」
律「梓がそこまで言うならな～」
澪「そういうことならしょうがないな」
唯「あずにゃんからの愛を感じるよ！」
梓「べ、別にそんなんじゃありませんからっ」

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• いやいや、愛を感じますよw -- (鯖猫) 2012-09-27 05:48:54

• 確かにかなり感じたよ。愛を…。 -- (あずにゃんラブ) 2013-01-07 02:25:40

• 愛を感じるね -- (名無しさん) 2014-04-26 07:35:21

• 愛・・・というか、独占欲？ -- (唯ちゃんラブ) 2017-11-18 09:14:15