今日は4/1、そうエイプリルフールです。
年に一度、嘘をついても許される日です。
誰がこんなこと言い出したのかわかりせんが、まあせっかくなので私も何か一つ嘘をついてみようかと思うわけですよ。
ターゲットは唯先輩。あの純粋な先輩を騙すというのは気が引けるものですが、まあこれも一つのコミュニケーションみたいなものですよね。
ひとまず、抱きついてくる先輩を拒絶することからはじめましょう。
そして「先輩なんて大嫌いです」と言ってやるのです。
ふふ、落ち込んだ先輩の姿がありありと思い描けます。
ここで後ろからぎゅっと抱きしめてあげて、
「エイプリルフールですよ先輩、私が唯先輩を嫌いになるわけないじゃないですか」
「
あずにゃん…私、嫌われてないの?」
「当然です、もう先輩ったらみっともないですよ」
「だって、あずにゃんが」
「ふふ、そんなところも含めて唯先輩のかわいいところなんですがね」
ふへへ……おっと失礼、少々自分の世界に入ってしまいました。
しかし完璧ですね。これで私と唯先輩の距離はもっと近づくこと間違いなし。
今晩は寝かせませんよ、うふふふふふh
そうこうしている間に音楽室。落ち着くために深呼吸一つ。
決して気取られてはいけません。いつもどおりの表情をつくって、ドアを開ければ作戦開始です。
律先輩や澪先輩はいるかもしれんが絶対に流されてはダメです。やってやるです。
ガチャ
梓「こんにちは、みな…さん…?」
澪「や、やあ…梓」
唯「あ、あずにゃん遅いよー」
ふむ、状況を整理しましょう。
律先輩はいつもどおりです「おぅ」なんてぶっきらぼうに応答して紅茶をすすっています。
紬先輩もまた今日もにっこりしています。ですが今日は一段と輝いて見えますね。
澪先輩は綺麗な人で恥ずかしさで頬を染めて様なんかはほんとそそりますよね。
唯先輩はかわいくて暖かくてちょっとだらしないところがあるけどやるときはやる人で地上に舞い降りた天使ようで(ry
そう、つまりはいつもどおりの音楽室の光景です。
ただ一つ、唯先輩が澪先輩に抱きついているところを除けば…
梓「ゆ、ゆゆゆ唯先輩、あなたなにして」
唯「何ってスキンシップだよ」
梓「スキンシップって、澪先輩嫌がってるじゃないですか!離してあげてください」
唯「えー澪ちゃん、嫌なの?」
なんでそこで「いやそんなことないよ」なんて応えちゃうんですか。
どうしてそんなにまんざらでもなさそうなんですか。これじゃあまるで
梓「だいたいなんで、昨日までは」
唯「あ、そっか、あずにゃんには言ってなかったね」
唯「私と澪ちゃんは今日から付き合うことになりました」
いや、さすがにちょっと意味が分からないです。混乱してきました。
唯「いやね、澪ちゃんが熱烈アタックしてくるもんでさー」
騙されませんよ、騙されません。だって今日は
唯「もしかしたら私も澪ちゃんのこと好きなのかなーって思ってね」
エイプリルフールじゃ…
唯「でね、付き合おうってことになってね」
梓「唯先輩は、私のこと…大好きって…」
唯「え、うんえーと、それはほら、挨拶みたいなもんだよ、うん」
……………
なんか全部どうでもよくなってきました。
さっきまで浮かれていた自分をグーで殴ってやりたい気分です。
唯「ねー澪ちゃん、さっきの続きしようよ」
澪「おいおい、みんな見てるだろ」
唯「えーいいじゃん、私達公認カップルだしさー」
澪「まったくしかたないなぁ唯は」
律「おいおい、それ以上は他所でやってくれよ」
紬「●REC」
とにかくそこから離れたい気分で、走りました。
教室を出るとき呼ぶ声がしたような気がしましたが幻聴です。
気づいたときには下駄箱にいました。
つまりは私は1人突っ走ってしまっていたわけです。
唯先輩にとってはスキンシップでしかなかったのに私が勝手に好意と
勘違いしてたわけです。
唯先輩はきっと私のことを好きでいてくれると高をくくっていた私の自業自得というわけです。
梓「ばかみたい、帰ろ」
ただ、少し、ほんの少し
もうあの温もりに包まれることも
甘えた声で呼ばれることもないと思うと
少しだけ悲しくなって
しまいには「あずにゃーん」なんて幻聴も聞えるほどで
梓「未練たらたらですねわたs「あずにゃーん」
いえ、どうやら幻聴ではなかったようです。
声のほうを見ると声の主が小走りに手を振りながらかけてきます。
ほんともうその姿を見せないでくださいよ、泣いちゃうじゃないですか。
唯「もう、あずにゃんたら急に走って行っちゃうんだもん、びっくりしたよ」
梓「……何しに来たんですか、はやく澪先輩のところに行ってくればいいじゃないですか」
唯「もう、あずにゃん怒ってるの?」
ふわっと、二度と感じることはないだろうと思っていた温もりに包まれました。
でも今は、その温もりがすごくつらくて
梓「離してくだs「もうあずにゃんったら冗談に決まってるじゃん、エイプリルフールだよ」
唯「私があずにゃんをほうっておいて他のこのところに行くわけないじゃん、たとえ澪ちゃんでもさ」
唯「私ってそんなに信用ないかなぁ?」
つまりはそういうことです。
私はまた1人で突っ走ってしまっていたわけです。
みんなグルだったのです。まんまとはめられたわけです。
梓「…じゃあ、唯先輩は私のこと」
唯「大好きだよ、当然じゃない。もうあずにゃんったらこんなに目腫らしちゃって、かわいい」
安心したら力が抜けたのかどっと涙があふれてきました。
唯先輩がハンカチで拭ってくれます。その少し大人びた顔がやっぱこの人は年上なんだなと思わせます。
ああ、この先輩にはほんとかなわないなぁ…
唯「あずにゃん?」
梓「もう、先輩がそんな嘘つくなんて思いませんでした。絶対に許さないです。先輩なんか大嫌いです」
唯「うへぇ、ご、ごめんよあずにゃん、悪かったよぅ」
梓「どうしてもって言うなら帰りにタイヤキ奢ってください。1個や2個じゃ許しませんよ」
唯「うひぃ、こ、今月ピンチだよぅ」
梓「……ふふ、冗談です、エイプリルフールですよ、先輩」
今日はこれくらいで許してあげましょう。
おちまい
律「まったく、唯もあんなに血相変えて出て行くくらいなら初めからしなけりゃいいのになぁ」
紬「でも梓ちゃんならきっと分かってくれると思うわ、あの二人仲いいもの」
律「しかし澪ちゃぁん?実は唯との恋人ごっこまんざらでもなかったりするんじゃないの?」
澪「お、おいなにいってるんだ律」
律「まったくしかたないなぁ唯は、だって、プクク」
澪「……ああ、そうだな、ありかもしれないな」
律「え?」
澪「唯、暖かかったなぁ、私も今からでも間に合うかなぁ?」
律「(´・ω・`)!!!!」
紬(うふふ、ホント軽音楽部にはいってよかったわぁ)
今度こそおしまい
- (´・ω・`)!! -- (名無しさん) 2010-09-20 02:11:28
最終更新:2010年04月04日 17:46