梓Side

受験勉強にみなさんが部室に来るようになったある日のこと。
「ねぇ、あずにゃん」
「何ですか?」
「“貝合わせ”って知ってる?」
ブー!
私と澪先輩が盛大に吹いてしまった。
「な、何言ってるんですか!?」
「げほっげほっ……」
「大丈夫か? 澪」
何のこと? と状況を理解していない律先輩。
何か思い当ったムギ先輩。そんなにこやかに見つめないでください。
「いやー、憂が友達とやったらしくてさー」
う、憂が!? 落ち着け、落ち着くんだ、私!
この感じだと私の想像したものとは違うはず! 唯先輩がそんなことをすらっと言えるような人じゃないし……。
「で、でもあれ難しいですよ?」
とりあえず探りを入れてみよう……。
「たしかに慣れないと難しいけど、やると楽しいらしいよ?」
た、楽しい!? ま、まぁ楽しいといえばそうですけど……。
「あずにゃんとだったら丁度いいかなーって。道具も憂から借りてくるし」
道具!? 第一、丁度いいって……。
「唯先輩は、そ、そういうの好きなんですか……?」
「うーん、苦手だけど今後の為にいいかなって」
今後!? そこまで考えてるんですか!?
「で、どう? あずにゃん。やらない?」
そんな純粋な目で見つめないでください……。
「わ、私は……、その……」
「心配しなくても大丈夫だよ。私も初めてだし」
初めて、ですと……?
「本格的にしないから服とかもいらないし」
服着ないんですか!? 
……もう、アレのことを言っているのですよね。絶対そうですよね。
「い、いいですよ! やってやるです!」
「じゃあ今週末よろしくね、あずにゃん!」
あぁ、欲望に負けた私を許してください……。



唯Side

どうしよう、どうやって誘うべきかな……?
とりあえず聞いてみよう。
「ねぇ、あずにゃん」
「何ですか?」
「“貝合わせ”って知ってる?」
ブー!
うわ、何だか驚かせちゃったみたい。澪ちゃんとあずにゃんが、思いっきり吹いちゃった。
思いっきり動揺しているし。私が言ったら変だったかな……?
「な、何言ってるんですか!?」
「げほっげほっ……」
「大丈夫か? 澪」
やっぱりね。あずにゃんは私が知らないと思っているんだ。ふふふ、そんなに私は落ちぶれちゃいないぜ!
「いやー、憂が友達とやったらしくてさー」
家にこの道具があるなんて結構すごいよねぇ。
「で、でもあれ難しいですよ?」
「確かに慣れないと難しいらしいけど、やると楽しいらしいよ?」
憂もそう言ってたし、間違いないよね。
「あずにゃんとだったら丁度いいかなーって。道具も憂から借りてくるし」
あずにゃんもいずれは覚えて使う時が来るしね! 道具、まだ家にあったか憂に確認しないとな……。
「唯先輩は、そ、そういうの好きなんですか……?」
「うーん、苦手だけど今後の為にいいかなって」
私も覚えておけば困らないし、楽しんで覚えたほうがいいしね。
「で、どう? あずにゃん。やらない?」
「わ、私は……、その……」
何だか悩んでいる。私よりうまいと思うんだけどなぁ、あずにゃん。
「心配しなくても大丈夫だよ。私も初めてだし」
確かに初めてやるには不安かもね。
「本格的にしないから服とかもいらないし」
でも、一度着てみたいな~。さわちゃんに頼んでみようかな、十二単。
「い、いいですよ! やってやるです!」
おぉ! やっとその気になってくれた!
「じゃあ今週末よろしくね、あずにゃん!」
週末が楽しみだな~。

週末!
「あの、唯先輩。これは一体……」
「ほえ? だって“貝合わせ”でしょ?」
「いや、それはわかるんですけど……」
「さぁ、あずにゃん。かかっておいで!」
「そういわれても……」
「あずにゃんの意気地なし!」
「にゃっ!? そこまで言われて黙ってられないです! やってやるですぅ!」
───
……その後どうなったかはご想像にお任せします。

END


  • …………結局貝合わせってどの意味だったんだ… -- (名無しさん) 2011-03-08 10:02:46
  • 平安時代の遊びのほうか、やられた -- (名無しさん) 2011-03-11 13:44:39
  • 違うこと想像した自分はげすだった。 -- (あずにゃんラブ) 2013-01-12 09:01:02
  • やられた、そっちか -- (名無しさん) 2013-07-30 14:24:30
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最終更新:2010年10月15日 13:32