私達はついに結ばれた。性的な意味で。
とうとう、やっと、ついに。
することまでしちゃったら、愛はそこまで。なんて本に書いてあったけど真っ赤なうそだったなぁ。
あずにゃんのこと前より好きになっちゃった。
なんだけど…
「あずにゃ~ん、そろそろこっち向いてよ~」
今、私達はベッドに寝転んでいる。裸で。
しかしあずにゃんは布団をかぶって反対側を向いちゃってる。
「いやですいやです!う~~~」
さっきからずっとこんな調子である。
事が終わるとともに布団に潜り込んでこちらを見てくれない。
小声で何かつぶやいてる。
なんだろう?私なにかしちゃったかな~?あずにゃんの顔が見たいよ。
「どうしたの~?こっち向いてお話しようよ~?」
「いやですむりですふかのうです」
「おなかでも痛いの?あ、裸だから寒いの?」
「そうじゃないですけど…」
「あ!むしろおなか空いたんだね!実は今日
たい焼き買ってあるんだ~。あ、でももう冷えちゃってるから後でチンして食べようか」
「それは嬉しいんですが違います」
「はっ!わかった、できちゃった!?」
「そんなわけないでしょう…まぁ、そうなれたらどんなに…」
「え?なに?」
「なんでもありません」
むー。わからない…
まだ私もあずにゃんの観察が足りないかな。性感帯はもうわかっちゃったんだけどね。
てへ
「ね~あずにゃ~ん、一体どうしたの~?」
「…んです」
「え?」
「唯先輩の前であんな声出して…いやです恥ずかしいんです」
なんだ。そんなことか。
「あずにゃん可愛かったよ」
「…っ知らないです」
うーん、強情な猫め。
仕方ない。
ギュッ
「にゃっ!?」
「えへへ、こうやって後ろから抱きしめるのも久しぶりだね」
恋人同士になってからは堂々と抱き着いてたからね。
「あずにゃんの顔見たいけど今日は我慢するよ」
「……唯せんぱい」
「んー?」
「…せんぱいも可愛かったですよ」
「…あずにゃんも素直になったね~」
「唯先輩だけなんですからね。こんなこと言うの」
「うん。他の人になんか言わないでね」
「言いませんよ。私の何を見て生きてるんですか」
「うーん、今は背中かなー」
そういったのち、あずにゃんは少し黙ってしまった。
あ。ちょっと意地悪言っちゃたな。
布団から出てきてゆっくりとこっちを向いた。
「やっと顔見れたよ~」
なんて言うとあずにゃんが抱きしめ返してきた。
「おおふ、こりゃまた珍しい。大胆だねぇ。だいたにゃん。」
「語呂が壊滅的です…今日は、特別な日にしたいんです」
「もう充分とくべつだったよ?」
「もっとです。なんたって、
今日は私たちの初夜なんですから」
君の顔は私の胸に埋められていて見えない。
いま、どんな顔でそう言ったのかな。
それを想像しながら眠るのもいいかな。
END
- 初々しくて可愛らしい -- (名無しさん) 2010-11-01 16:17:15
- あずにゃん可愛い! -- (名無しさん) 2010-11-11 17:11:51
- 語呂が壊滅的 が笑えたw 可愛いの一言に尽きるなぁ。 -- (輸血パック) 2010-11-15 03:23:36
- やっぱり梓受けの唯梓は凄いね -- (あずにゃんラブ) 2013-01-12 07:22:50
最終更新:2010年10月29日 02:09