ゆっくりいじめ系750 人のふんどし


「む゛っぎゅう゛うう゛ぅ゛ぅぅ゛ぅ」
ここはゆっくり専用八寒地獄。この吹雪が荒れ狂う地で這いずり回っているのは先ほどのぱちゅりー。
いや、這いずり回っているわけではない、地面に張り付いた底部を無理やり剥がしながら少しずつ、
ほんの少しずつ前へ進んでいるのだ。
底部が剥げクリームが漏れ出すのもかまわず勢いよく跳ねると、ほんの指先ほどの前進との引き換えに、
凍てついた大地にキスをしてしまう。
「ぶぎゅ゛ぅ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!」
接地面は一瞬で凍りつく。だが自らの体温のせいでその内側が凍るにはタイムラグがある。ぱちゅりーは
顔面に熱さとも錯覚するような痛烈な痛みと共に、唇が、歯茎が、眼球が熱を失い結晶化し微細に砕ける
感覚をゆっくりと味わう。
「む゛ぎゅ゛びゅ゛ぎゅ゛ぶ…」
中身が剥きだしになった底部の皮が、まるで自らの体の内から針山が現れそれに串刺されたような痛みと
共に、徐々に薄い膜を生じるのを繰り返して再生してゆく。

この地獄は生きながらゆっくり苦しめるためのものなので、どのような形で怪我をしようと、跡形も無く
潰されようと、灰になるまで焼かれようと、芯まで凍りつき粉微塵になろうとゆっくりの肉体は再生して
しまうのだ。無論、再生という急激な肉体の変化に起因する痛烈な痛みを伴って。

敏感な顔面の器官が、冷凍による破損と再生を繰り返し、凄まじい痛みをもたらし続ける。
ぱちゅりーが堪らず全身全霊の力をこめて身をよじること十数回、両眼と顔面の皮の大部分と前歯を置き去りに
してようやく身を起こすことに成功した。
たちまち地面から伝わる冷気によって底部が凍てつき、さらには中身が剥きだしになった顔面に冷たい暴風が
叩きつけられ、先ほどとは全く違う痛みがぱちゅりーを襲う。
「む゛ぎゅ゛、む゛ぎゅ゛ぎゅ゛ぐゅ゛…」
顔面の皮と共に両眼が再生すると、ようやくぱちゅりーは底部を剥がしながら小さく跳ねようとする。

こうしたことを繰り返すことおよそ300回、ぱちゅりーはようやく自分の巣の前に辿り着いた。
ぱちゅりー一匹をすっぽり包める程度のごくごく小さなかまくら、その中に藁や木屑が積み上げられている。
ぱちゅりーはその中に、口に含んでいた僅かな枯葉を吐き出す。この地獄にはわずかながらこういう資材が
散らばっているのだ。
これに包まれば少しは暖かくなる、寒さをしのげてゆっくりできる…、ぱちゅりーはそう思いながら
藁屑の布団に飛び込もうと、底部を剥がし跳ねようとした。

「どうも」「清く」「正しい」「「「きめぇ丸です」」」
かまくらとぱちゅりーの周囲に、三体のきめぇ丸が降りてきた。
「む゛ぎゅ゛う゛う゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛」
早く、急いで、温まりたい。彼女らが現れた瞬間、ぱちゅりーはもうそれ以外のことを考えられなくなった。
「おやおや、ゆっくりしていってくださいよー」
きめぇ丸の一体が、そんなぱちゅりーの頭を押さえつける。ぱちゅりーはじたじたと身をよじるが、
きめぇ丸の脚はまるで揺るがない。
「いやいや、寒いですねぇー」
そんなぱちゅりーの必死な様を見て、ニヤニヤ笑うきめぇ丸。
「こう寒いと、なにか焚き火でもしたいですねぇ」
ますます激しく暴れるぱちゅりー。押さえつけているきめぇ丸はそんなぱちゅりーを脚一本で転がし、全身
くまなく冷気で炙る。
「おお、ちょうどこんなところに燃やすものがあるじゃないですか」
「むぎゅ、ぞれはばぢゅりぃの…」
必死で抗議しようとするぱちゅりーをニヤニヤ見やるきめぇ丸たち。
「これを燃やして、みんなで暖まるのがいいと思う人~」
「や、やべでぇ…」
「は~い」「は~い」「は~い」
ぱちゅりーの流す哀願の涙もたちまち凍り、まるで届かない。
「はい! 三対一の多数決で、この藁クズを燃やすことに決定しましたー」
「む゛ぎゅ゛う゛ううう゛ぅ゛ぅぅぅ゛んん゛ん゛ん!」
か細い声で絶叫するぱちゅりーを横目で見ながら、きめぇ丸の一体が懐からライターを取り出す。
「ファイヤー! っと、おやもう消えてしまいましたか」
ぱちゅりーが身と心を削りながらかき集めた藁屑が、燃え上がり黒焦げになり灰となり跡形も無く虚空に
飛び散るのは、一瞬だった。
「む゛、む゛ぎゅ゛あ゛ああ゛あぁ゛ぁぁ゛ぁぁ゛ぁ゛!!!」
絶叫するぱちゅりーを見て、きめぇ丸は彼女を祝福するかのように恒例のきめぇ丸ダンスを踊りはじめる。
「それにしても、これも通行の邪魔じゃないですか?」
一体のきめぇ丸が、ぱちゅりーがその非力さを絞りながら作ったかまくらを指す。
「それもそぉですねぇ。 ではこれは壊したほうがいいと思う人~」
たちまち公正なる多数決の結果、一体一発計三発の蹴りによってかまくらは影も形も無くなり、ただの
積もった雪へと化した。
「むぎゅぅぅぅぅぅ……」
涙も尽きたとばかり、ぱちゅりーは呆けて佇むしかなかった。

きめぇ丸は、ぱちゅりーの反応が無くなったのを確認すると、地面から剥がし持ち上げ、放り投げた。
「む゛ぎゅ゛う゛ぅ゛あ゛ああ゛ああ゛ああ゛ああ゛あぁぁ゛ぁぁ゛ぁぁ゛ぁ!!!!」
パシャリという水音と共に、ぱちゅりーの魂も消えんとばかりの悲鳴が聞こえてくる。
ぱちゅりーを投げ込んだ先は、この地獄において決して凍らぬ川。その文字通り五臓六腑に染み渡る
冷たさは、地上において味わうそれと全く違う質のものであり、ゆっくりに寒さ冷たさを思い出させる。
一旦は放心したぱちゅりーも、この水の冷たさに追い立てられて、決して結実することなき巣作りを
また始めることだろう。
「ふぅ、このゆっくり専用八寒地獄はまだ一つ目だというのに、そう簡単に挫けられては、
この先が思いやられますねぇ」

きめぇ丸の一体が腰にぶら下げていた板形の根付が、ピカピカと光り始めた。
「おやおや、…今度は2277番のまりさが巣作りを終えるそうですよ」
「いやいや、楽しい仕事ではありますが、こうもノルマが多いとなかなか大変ですなぁ」
「やれやれ、宮仕えほどすさまじきものはなし、ということですねぇ」
「「「おお、こわいこわい」」」
そうして獄卒きめぇ丸たちは、この猛吹雪の中を何事も無いかのように飛びだって行った。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年09月14日 04:55
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。