鈴仙×ゆっくり系3 うどんげのゆっくり実験2

うどんげファーストミッションPart2


「ふぅ・・・」
結局鈴仙も行き詰まっていた。しかし、師匠から引き受けた以上、早々に諦める訳にはいかない。
それがますます鈴仙を悩ますことになった。
「精神に影響を与える、か・・・」


戸の開く音がする。永琳が様子を見に来たようだ。
「どう?何とかなりそう?」

無言を答えにする。

「難航してるようね・・・ゆっくりは人間に割と近いと思うわ。
 人語を話すから考えてることもわかりやすいし。最も知能は犬以下だけど。
 人間と同じように考えてみたらどうかしら?」

鈴仙の頭にある考えが浮かんだ。
「ゆっくりは餡子が脳の働きをしているんですよね!?」

「ええ、そうよ。餡子の移植実験なんてのもやってみたわよね」
突然勢いづいた鈴仙に若干気圧されたような永琳。
「良いアイデアが浮かびました!師匠!ありがとうございました!!」
そのまま鈴仙はゆっくりを捕まえに外に駆け出して行った。

「がんばってねー!」(適当なこと言って諦めさせようと思ったのに・・・まあいっか)

そんなこととはつゆ知らず鈴仙はきっと師匠は答えがわかっていて自分を誘導してくれたのだと信じていた。



「おらっしゃあゆっくりゲッチュウ!!」「ゆうううう!?」
妙に張り切っているうどんげは早速ゆっくりれいむの成体を一匹捕獲してきた。
実験にはれいむを使うことに決めた。れいむが一番扱いやすく単純だからと言うのが一番の理由だ。

「さあこの中でせいぜいゆっくりしてね!!」「ぐぎゅっ!!」
透明な箱のなかにれいむを押し込む。おなじみの箱かと思いきや、その箱は上の部分に蓋が付いていなかった。

「実験開始よ!!」(ドォォォォン!!)「な"に"ずる"の"お"お"お"!?」
れいむの悲鳴をBGMに妙なポーズを決めるうどんげ。その手には数本の針が握られていた。
針と言っても霊夢(否ゆっくり)が武器とするような物騒な物ではなく、針治療に使うような物である。

「さて問題です」「ゆ!?」「私はこの針で今から何をするでしょう!?」「ゆゆ!?いたいのはいやだよ!!ゆっくりやめておうちにかえしてね!!」
「甘ったれるなこのど腐れ饅頭がァーーーーーッ!!」「ゆ”っ!?」

れいむの頭、と言っても全部頭だが、に針が突き刺さる。
しかし語勢の割りには一気に下まで貫き通すというような刺し方ではなく、頭の上の方を浅めに刺していた。

一旦は死を覚悟したれいむの方にも意外だったようで、一瞬どことなく拍子抜けしたような顔をした。
「ゆ”っぐうっ!!」しかし針が皮を貫く痛みは決して小さくはない。
「いだい"よ!はや"ぐやめでね!!」涙目で訴えるゆっくり。

「やめないわよ」と鈴仙は無情に返し、針で中身をかき回し始めた。

クチュクチュ

「ゆ”ぅっ!?ゆ”っ!ゆっ!」れいむは体を痙攣させ始めた。
「ゆっ!ゆ”えっ!?」目が左右逆に動き出す。これは明らかに痛みから来る反応では無い。

「思った通りだわ・・・!」

脳を外部から刺激する。師匠のマッドな動物実験につきあった事から発想を得た。
単純なゆっくりならこちらの意のままに操ることすら可能かもしれない。


「お脳のあたり痛くないですかぁ~?」
ますます調子にのったうどんげがれいむの中をかき回す。

「いっ!いだいよっ!やっや”やめっででねね”!!」
痙攣しつつも反応する。

「脳に痛覚なんて無いわよ。あんたには脳もないけどね」
サディスティックな笑みを浮かべながられいむの餡子をやさしくいじくる。

「ゆぅっ!?なんだかすごくおなかがすいてきたよ!?」
どうやらツボを見つけたらしい。何度かそのあたりをつつく。
「おっ!お”な”がずい”だっ!おねえざんっ!なにかたべないとしんじゃうよっ!」
死ぬはずがない。とりあえずこの位置を記録しよう。
鈴仙は自らの本来の能力を使い、光の波長を狂わせた。一部の光をX線に変え、れいむを通り抜けたところで再び可視光に戻す。
このような手段を使って鈴仙は物の内部を見ることも出来るのだ。すごいぞうどんげアイ!!

ちなみにこの能力はうまく使えば一部の物だけを透けさせることもできる。師匠の服を透かして全裸をいやなんでもないよよい子のみんなは真似しちゃ駄目だよできないけど。

記録を終えた鈴仙。
「ここは空腹感、と」

次に鈴仙は針になにやら導線のような物をつなぎ始めた。
「ね”え”!はや”くたべも”のちょうだい”!!」
餓死直前のような悲壮な顔をしている。丸々艶々しているので説得力なんて無いのだが。

「はーいいくわよー」
そう言って鈴仙はなにやら導線のつながった先の機械のような物をいじる。
「ゆゆっ!」針に電流が流れ、「ツボ」を刺激する。
「ゆー!おなかいっぱいになったよ!!」うってかわって明るい顔になるゆっくり。

「あー満腹にもできるのね。じゃあこれは?」電圧を変える。
「ゆゆー!!もうたべられないよー!!」電圧を変える。
「ゆっ?またおなかが減ってきたよ!?」電圧を変える。
「ゆ”ぅぅぅっ!!お”な”がへっだよ”!!!」電圧を変える。
「ゆ”ががっ!じん”じゃうっ!!だずげでぇえええ!!」電圧を変える
「ゆ”あ”あ”あ”あ”あ”があ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!」

普通に生きていたのでは決して味わうことの出来ないほどの空腹感に襲われるれいむ。
一方鈴仙は記録をとるだけである。どうせまた腹一杯だと思わせることが出来る。それどころか満腹なまま餓死するゆっくりさえ作れるのだ。

相も変わらず空腹に絶叫するれいむ。


「うっうー♪」
そこにどこからかゆっくりれみりゃが現れた。しかも体付きだ。れいむの大声に反応してやってきたらしい。
邪魔だから潰しに行こうと鈴仙が立ち上がった途端、
「う”がっ!?にぐまんんっ!!?」
凄まじい勢いで導線を外しつつ箱から飛び出したれいむ。
「がおー♪だべちゃぶぎゃあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!」

れいむに食いつかれ、れみりゃはお決まりの台詞も言えない。
「ぶあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!ざぐやどごお”お”お”おおお!?」
たった一匹のれいむに全身を食いちぎられ、れみりゃは泣きながら転がり回っていた。

鈴仙は面白いからとりあえず観察することにした。

「にぐまんっ!うめ”え”っ!!でもたりないい!!」
れいむはれみりゃをどんどん体内に納めてゆく。一方のれみりゃはまさかれいむに喰い殺されようとしているなど信じられないようだった。

「ざぐやあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”だじゅげでえ”え”え”え”え”え”え”!!」
最後に残った頭部はその絶叫を最後にれいむに丸飲みにされた。

「うめえ!うめえ!」
グロテスクに巨大化したれいむ。まさか体付きのれみりゃを再生する間も与えず食い尽くすとは思えなかったし、第一ゆっくりがそれだけ物を食べられるとも思えなかった。

「ゆ”っ!?」れいむの顔が苦痛に歪む。やっぱり吐くのか?と鈴仙が身構えた瞬間

パァン!!

破裂した。あたりにゆっくりの皮と餡子とれみりゃの体の破片が飛び散った。





「い・・・一体何が起こったの!?」
再び様子を見に来た永琳は絶句した。

餡子まみれの部屋には肉まんの香りが漂い、れみりゃの生首が餡子に包まれて転がっている。
部屋の中央では弟子が顔にゆっくりれいむの皮を張り付け、肉片の混じった餡子と肉汁にまみれて固まっている。


飛んできた針が刺さらなかっただけマシだった、と鈴仙は思った。





一方れいむに刺さっていた針は窓から飛び出していった。

「むきゅー♪」

様々な偶然が奇跡的に重なった結果、その針は竹藪で他のゆっくりとともに遊んでいたゆっくりパチュリーに突き刺さった。
「ゆ”っ」
「どうしたのぱちゅりー?」「ゆっくりできる!?」


「お”な”がずい”だよ”お”お”お”お”お”お”お”!!!」


翌日竹藪の一角のゆっくりがすべて消え、その代わりに大量の餡子と皮がまき散らされているのを発見した。


変質者(妖怪?)が出没したのではないかと永遠亭はその噂に持ちきりになり、原因を作った鈴仙もそう思って怖がっていた。






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最終更新:2011年07月27日 23:32
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