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「ゆっくり研究者のある1日」の続きです。1部設定がぶっ飛んでいるので、前作を知らない人はご注意を
※1部虐待されないゆっくりを含みます。
※勧善懲悪もの(?)です
俺はゆっくり種の研究をしている。
一応個人的な研究になるのだろうが、「ゆっくり加工場」という施設で研究結果を高値で買い取ってくれるために最近では設備も整ってきた。
今日は、その加工所からの召喚を受けている。
"ゆっくり加工所商品研究課"という部門での定期発表会議に参加してほしいというものだ。
商品の発表に俺のような総合的研究者の意見など必要か?という疑問があるが・・・
しかし、その後"ゆっくり捕獲研究科"を見せてもらえることになっているため期待は大きい。
ゆっくりをうまく調教し、ほかのゆっくりたちを誘導させ、労せず捕獲する方法を確立したらしく、見せてもらうのがとても楽しみだ。
うちの助手は今回あまり役には立ちそうもないので、久しぶりに休暇をやることにする。
外出させるに当たり、研究所のマークがついた腕章を両腕に止め、守るべき事項を1つ1つ伝える。
「・・・・・後は、夕方までに必ず戻ること。理解できたか?」
こくりと頷く。 まぁ6割程度は理解できたはずだ。
各部屋を回り、異常がないことを確かめて俺は加工場へと向かった。
久しぶりに一人で外に出る。
はかせは加工場に1日中いるらしいから、今日はあそび放題だ。
どこにいこうかな。 何を食べようかな。
そんなことを考えながら庭から外へ飛ぼうとしたとき、視界の隅に動くものが目に入った。
「ゆ?おねーさんどこいくの?」
1匹のプチゆっくりがこっちに向かってはねてくる。
どこから出てきたんだろう?
食べようかな
そう思いながら摘み上げてみると、見かけよりずいぶん重い。
あ、これ、いっぱいしゃべるゆっくりだ。
研究所内では知能向上の研究をするとき増量剤を注入してあんこ密度を上げるため、見た目よりずいぶんと重いゆっくりが出来上がる。
ゆっくりフランはそのことをすべて理解しているわけではないが、重い=語彙が豊富だということは分かっている。
このプチゆっくりにとっては幸いなことに、フランは朝ごはんを食べた直後だった。
今はおなかいっぱい。 おなかがすいたら食べよう
そう決定し、摘んだプチを腕章にくくりつけておく。(普通なら尖ったものに刺しておくのだが、近くに無かった。羽に刺すと飛びづらくなる)
庭の真ん中でくつろいでいたゆっくりゆゆこを踏み台にし、颯爽と飛び上がるフラン。
「ゆー!!」いきなり踏みつけられたゆゆこが怒っているが、知ったことではない。
「たかーい!おねえさんすごーい!!」
腕にくくりつけられているにもかかわらず、空を飛んでいることに感動しているだけのプチ。
- 知能向上の実験体のはずなのだが、やはりプチはプチということなのだろうか。
山道
しばらくわさわさと飛んでいると、眼下に複数のゆっくりを発見した。
おもしろそう
もちろん見逃すはずも無く、獲物を虐殺するために急降下していく。
ゆっくりまりさは耐えていた。
こすり付けられるゆっくりアリスの振動に。
「とかいはのありすのあいがすこしはわかったようね!!」
「ッ!・・ッ!う゛う゛う゛ぅッ!」
勝手なことを言いながら交尾を続けるゆっくりアリス。
「おわったらはやくかわってね!!」
そして眼前にもう1匹、自分のかわいい赤ちゃんたちを押さえつけているゆっくりアリス。
自分達の絶対的優位を確信し、勝ち誇った顔をしている
「まりさがいやなら、このあかちゃんまりさでもいいんだからね!」
この母まりさにとって不幸だったのは、赤ちゃんたちから少しだけ目を離したこと。
そしてゆっくりアリスが連携を覚えていたことだった。
一瞬の隙を突き、赤ちゃん達を人質に取り、交尾を強要して来るゆっくりアリス。
姉まりさ達は助けに行こうとしたところを一喝し、逃がしてある。
「んほおおおおおおぉぉぉっ!!」
「うぐううう゛ぅっ!」
母まりさは耐えるしかない。 かわいい赤ちゃんのため。 このままでは自分が死ぬだろう事を、うすうす感付いていたとしても。
特に必要の無い解説だが、ゆっくりフランには人間のような偽善心は無い。
このときターゲットにした2匹は、(発情していたため)普通よりつやつやしていてはりがあり、元気そうにうごめいていたもの。
対する残りの1匹は、色がくすんで萎れ気味、いかにもマズそうかつ反応も鈍そうであったため、捕食にも遊戯にも向かないと判断し、視界から早々に排除していたのだ。
思惑はどうあれ、そこには然るべき結果が残る。
フッと自分にのしかかっていた重みが消えるのを感じる母まりさ。
まだ絶頂していないはずなのにどいたアリスに疑問を覚え周りを見回し、違和感を覚える。
- 今まで自分と交尾をしていたアリスは、どこへ行った?
ふと見ると、赤ちゃん達を抑えているアリスが驚愕の表情で固まっている。
(ゆっくりにとっては)目にも止まらぬ速さで空中につかみ上げられるアリス。
一番の優先順位である赤ちゃん達を見ると、ぐったりはしているが何とか生きているようだ。
「なにするの!?もうすこしでい・・・!!!!」
上方で、さっきまで自分と交尾をしていた方が抗議の声を上げかけ、なぜか途中で言葉を止める。
母まりさは、つかみ上げられる=人間という思考結果にたどり着き、上を見上げお礼を言おうとした。
そこには、自分達の最も恐ろしい天敵であるゆっくりフランがいた。
しかも体つきで、さらに普通よりもずいぶん大きい。
驚愕の表情で固まるまりさ。
いきなりすぐ隣まで来た"死"に、声も出せずに固まり続けるまりさ。
結果として、それがまりさの命を救った。
フランは捕まえた2匹をどうするか考えるのに夢中で、まりさ親子の存在など視界からも記憶からも完全に排除していたのだ。
最後までまりさ親子の存在に気づかないまま、獲物を両手にわしづかみにしたフランは意気揚々と歩いていった。
いきのいいのが2匹もとれた
どうやって遊ぼうかな
上機嫌で両手の獲物を振り回しながら歩き続けるゆっくりフラン。
すぐに殺されなかったため、このゆっくりフランが自分を殺す気は無いと(何故か)判断し、信じられないことにフランに迫ってくるゆっくリアリス
「ふ、ふ、フラン!フランでもいいよ!ゆっくりしよ!」
発情した顔でフランの顔の方に向かってこようとするゆっくりアリス。
あきれて声も出なかったが、こんなのに貼り付かれたくは無いので掴む力を強めるフラン。
結果、頬の少し後ろあたりが破れ、クリームがはみ出してきた。
「い゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!い゛だい゛い゛い゛い゛ぃぃぃぃ!!」
ああ、もったいない
いっぱい遊ぶつもりだったのに
「・・・ゆっくり死ね」
仕方ないので破れたところに牙を立て、中身を吸い出す。
「い゛い゛い゛ぎい゛い゛い゛ぃぃぃ!!な゛ん゛でえ゛でえ゛え゛え゛ぇぇぇえ゛ぇ!!」
チューペットのように口に咥えながら、ふと思いつきもう1匹の頭の皮を力任せにひっぺがす。
「ぎい゛い゛ぃあ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!な゛に゛ずる゛の゛お゛お゛お゛ぉぉぉ!!」
暴れまわるのを押さえつけ、腕にくくり付けてあったプチゆっくりを破れた頭からのぞくクリームの上に置く。
プチは少しの間悩んでいたが、食べろという仕草に気づき、少しづつクリームをなめていく。(同族喰いにはあまり抵抗がないようだ)
「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁあ゛ぁ!!だべな゛い゛でえ゛え゛え゛ぇぇぇ!!!」
やはり中身は敏感らしい。 少しずつ舐め取られていく感覚に元の形が分からないほど歪むアリスの表情。
うん。やっぱりこっちのほうがおもしろい。
つぶすとすぐ終わっちゃってつまんない
しばらく2匹の奇妙な食事が続いていたが、ふと思い出したようにプチが話しかけてくる。
「おねえさんまりさをたすけてあげたんだね!えらいんだね!」
・・・まりさ? そんなのいたの?
それも持って来ればよかったかなぁ。 2匹とももう終わっちゃいそうなんだもん
次からは見たものをその場で知らせてもらえるように、プチを肩に乗っけるフラン。
「ゆー!たかいね!いろんなものがみえるね!」
もちろんプチはそんな意図など気付くはずも無く、ただはしゃぐだけだったが。
ちなみに、プチの食べ残した方のアリスは頭の皮を縁って餅巾着のようにし、そこらにあった木の枝に刺してぶら下げておいた。
「お゛ろ゛じでえ゛え゛え゛ぇぇえ゛!!あ゛り゛ずはどがい゛はな゛の゛に゛い゛い゛い゛ぃぃいい!!」
あ゛り゛ず=アリス、どがい゛は=とかいは=理解不能 ・・・どうでもいいや
ゆっくりアリスに興味が失せたゆっくりフランは、プチゆっくりを乗せ、また目的の無いままわさわさと飛び始めた。
人里
ゆっくり達は人々の生活に浸透し、もはや当たり前のような存在になっている。
ゆっくりをつれて歩いている人。 道端で固まってしゃべっているゆっくり達。 店にちょっかいをかけ叩き潰されているゆっくり・・・
ゆっくりフランはよくお使いに来る店の前に降り立った。
「お、助手さん!今日もなんか買ってってくれんのかい?」
最近は顔も覚えられ、"ゆっくり"ではなく"助手さん"で通っている。
首を横に振るフランに、店主のおじさんは
「遊びに来てくれたのかい? 待ってな。今お菓子を・・・」
そこに聞こえてくる騒音と怒号。
「チッ・・・またかよ・・・!」
心底うんざりといった表情で騒音の方へ向かっていく店主のおじさん。
騒ぎの中心は魚屋だった。
1匹のゆっくりれみりゃが魚を片っ端から投げ捨てているのだ。
「う~♪これはくしゃいからぽーい♪ これもぽーい♪」
にこにこしながらさも当然といわんばかりに投げ捨てていく。
「う~♪いっぱいぽーいしたからおなかすいたどぅ~♪ぷでぃんもってきて~♪ぷっでぃ~ん♪」
ふらふらと意味不明な踊りを踊りながらとんでもない要求をするゆっくりゃ。
菓子屋の主人がものすごい青筋を浮かべながら、精一杯の愛想笑いでプリンを持ってくる。
「ほーら、プリンだよー。あっちで食べようねー」
しかし、れみりゃはそのプリンを弾き飛ばす。
「これじゃないの!しゃくやのぷでぃんたべうの!しゃくやのぷっでぃんもってきて~!!」
群衆の中の一人がとっさに機転を利かせて
「さ、咲夜さんのプリンなら村の外れまで咲夜さんが持ってきてくれてるよ!村の外れまで一緒に行こうか!」
しかし、
「や~!ここでたべうの!しゃくやのぷっでぃ~んもってきで~!!はやくしないとしゃくやにいいつけちゃうぞ~!!」
そこかしこからため息が聞こえる中、フランの肩に乗っているプチがおじさんに声をかける。
「ゆっ! なんでみんなみてるの!? おこらないとだめだよ! おさかなさんがゆっくりできないよ!」
「あいつは紅魔館で飼われてるやつなんだ。そんなことして紅魔館のやつらに告げ口されたら今度はこんなもんじゃすまなくなるんだよ・・・」
おじさんは諦め半分でいう。
しかし、その答えはプチゆっくりには納得のできないものだったらしい。
「ゆーっ!ひとのものをかってになげたらだめなんだよ!ひとにめいわくかけたらだめなんだよ!」
あろうことかゆっくりれみりゃ本人(?)に直接文句を言ったのである。
「う~?」
その大声にこっちを向くゆっくりれみりゃ。
しかし、肩の上のプチには気付かなかったらしく、それを乗せているフランに突っかかってきた。
「ぎゃお~!たーべちゃうぞ~♪」
いつもこれをすればみんなこうさんする。 これをしたじぶんはさいきょうなんだ!
絶対の自信を胸に、偉い自分に向かって大声を上げたやつをやっつけようとよたよた向かっていく。
一方、フランはこの騒ぎにはあまり関心が無く、そろそろどこかに移動しようかと思い始めていた。
しかし、自分に向かってくるゆっくりれみりゃをみてふと思い出す。
そういえば、にくまんは食べたことあるけど、生きてるゆっくりれみりゃは食べたことないな
どんな味なんだろう。 おいしいかな。 まずいかな。
・・・食べてみよっと
「ゆっくり死ね♪」
ゆっくりれみりゃが前に突き出していた腕を掴んで引き寄せ、そのまま露出の多い顔にかじりつく。
「うっぎゃーーーー!!!!い゛だい゛い゛い゛ぃーー!!ざぐやあ゛ぁーーー~!!」
あ・・・おいしい
ふつうの肉まんよりずっとおいしい
「い゛ぎゃあ゛あ゛ぁぁぁ!!れ゛み゛り゛ゃはだべも゛の゛じゃな゛い゛い゛い゛ぃぃ!!!」
「ざぐや゛あ゛あ゛あ゛ぁぁ!!わ゛る゛い゛びどがい゛どぅう゛う゛う゛ぅぅ!!ざぐや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁあ゛!!!」
「うぎゃあああぁぁぁ!!いだいいいいぃぃぃ!!うっぎゃああああーーー!!!」
生まれて初めての反撃と激痛に、混乱して泣き喚くしかないゆっくりれみりゃ。
一方、想像以上の美味に、夢中でそこかしこを齧っていくフラン。
弄って楽しむことも忘れている。
そしてちゃっかりご相伴に預かっているプチゆっくり。
「お、おい!だめだ!そんなことしたら・・・」
「も、もう遅いんじゃ・・・?こんなこと紅魔館に知れたら・・・」
「助手さんよ!なんて事してくれたんだあんた!」
「所詮こいつもゆっくりかよ!」
そう言いながらこっちに敵意を向けてくる群集。
しかし、フランだって今までの会話を全く理解していなかったわけではない。
ちゃんと考えての行動なのだ。
(前提)告げ口されたら駄目
齧ってそのまま帰す→告げ口される=駄目
全部食べつくす→告げ口できない=良し(結論)
「うー・・・ぜんぶ食べる」
自分の少ない語彙から、何とか自分の意思を伝えようとする。
「ゆ? そうだよ! ぜんぶたべちゃえばわからなくなるよ!しにんにくちなしだよ!」
なんとプチがフランの言いたいことを代弁してくれた。さすがは知能強化型!
「あ・・・そ、そうだよな・・・完全に殺しちまえば分かんねぇんだよな・・・」
「見なかったって事にしときゃいいんだもんな・・・」
「あ、あれ? ここにゆっくりゃなんているか?」
「そ、そういえばいねぇな。そんなん見た事もねぇ」
「そうだよな・・・いねぇんだから何やったっていいんだよな・・・」
日ごろの鬱憤が爆発し、さらに群集効果でみんなトランス状態に陥っている。
いったん堰が切れれば後はもう流れるままだった。
「うらああああぁあぁ!!何もいねええええ!!」
一人が、ゆっくりゃの再生しかかっていた顔を思い切り殴りつける。
「おらああああ!いねえもんに何やったってかまやしねえええぇ!!」
一人が、大きく跳び上がり、ゆっくりゃの右腹部からおしりあたりを踏み潰す。
「うりゃっ!うりゃっ!うりゃぁっ!日ごろの恨み、晴らさせてもらうぜえええぁぁ!!!」
一人が、何かの串をゆっくりゃの体中に突き刺していく。
「ぶぎゅあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁぁぁあ゛あ゛!!いだいいだいいだい゛い゛い゛ぃぃぃ!!うっぎゃあ゛あ゛ぁぁぁーーーー!!!」
「ごべん゛な゛ざい゛い゛い゛い゛い゛ぃぃぃ!!ゆ゛る゛じでぐだざい゛い゛い゛い゛ぃぃい゛い゛!!」
「ざぐやーーーーー!!!ざぐぼふぁああああぁぁぁぁ!!あーーー!!あ゛ーーーーー!!!!」
日常で少しずつ溜まっていくストレスを、この場で一気に発散させる人々。
おそらく本人達も何をやっているのか自分自身で把握しきれていないだろう。
これが群集効果の恐ろしさである。
一方暴動の最初の方ではじき出された2匹。
人々の様子とゆっくりれみりゃの状態から、もうここにはいないほうがいいと判断する。
ちぎれて飛んできたゆっくりれみりゃの腕を齧りつつ、フランはまたあてどなくわさわさと飛び立った。
時刻は正午を少し過ぎていた。
帰路
日が強いので、そろそろ家に帰ろうかとわさわさ飛んでいると、とある畑にゆっくりが群がっているのが見えた。
「ここのひとはいつもおひるはいないんだよ!」
「ゆっくりできるよ!ゆっくりたべてね!」
「むーしゃ♪ むーしゃ♪ しあわせー!」
「むっちゃ♪ むっちゃ♪ おいちー♪」
どうやら家族連ればかりらしい。
子供達に、いい餌場を紹介しているところだろうか。
畑は・・・
普通に掘れず、あたりに土を撒き散らす上に、少し食べてはほかの物に移るためものすごい惨状となっている。
「これはまんなかいがいはおいしくないからほかのをたべようね!」
「こっちはあきたからそっちのをたべるよ!」
もちろん、こんな都合のいい獲物をゆっくりフランが見逃すはずも無い。
赤ちゃんゆっくりは身がやわらかくていっとう美味しいのだから。
「ゆー?おねえさんはゆっくりできるひと?」
「ゆっくりできないならさっさとでていってね!ここはれいむたちのおしょくじばだよ!」
パニックに陥らないところを見ると、捕食種の存在を知らないらしい。
ゆっくり達の言葉など耳にも入れず、近くにいたちびゆっくりをつまみ上げる。
・・・一回やってみたかった
「ゆー?」
いきなりつまみ上げられ、疑問の声を上げるちびゆっくり。
「ゆっ! おねーさんなにするの? れいむのあかちゃんをかえしてね!」
母ゆっくりは抗議の声を上げている。
つまんでいるちびゆっくりに牙で小さな穴を開け、そこから中身を吸い出していく。
「!! ゆ゛ぅーー・・・」
当然皮だけのぺらぺらになるちびゆっくり。
「れいむのあがぢゃんになにずるのおおおぉぉ!!」
ここで、皮だけになったちびゆっくりに息を吹き込んで元の大きさくらいまで膨らませ、皮を縁って潰して穴をふさぐ。
一見元通りになったちびゆっくり(の皮風船)を母ゆっくりの元へ戻してやる。
「ゆ? なんともないよ? おねーさんうたがってごめんね!」
ちょっとした違和感はあるものの、ちゃんと赤ちゃんが戻ってきたことに安心し、謝罪までしてくる母ゆっくり。
すでにフランは次のを摘み上げ、同じことをしているのだが、実害が無いと判断したゆっくり達はあまり反応しない。
「たかーい!おねえさんたか・・・ゆ゛ぅーー・・・」
ぷぅーっ・・・
「キャッキャッ♪ おね・・・ゆ゛ぅー・・・」
ぷぅーっ・・・・・・・
母れいむの子供、5匹全員を風船にして次へ向かうゆっくりフラン。
「ゆ。こっちのおやさいもおいしいよ!みんなたべてね!」
当然子供達からの反応は無い。 半笑いのような表情で、ただゆらゆらと転がっているだけである。
「ゆー? はやくこっちにきてね! ぜんぶたべちゃうよ!」
それでも反応しない子供達に業を煮やし、手近な子供の1匹にのしかかってみる母れいむ。
間の抜けた音を立ててぺらぺらになる自分のかわいい赤ちゃん。
「・・・・・・ゆ?」
あまりに理解不能な事態に反応もできず、とりあえずほかの赤ちゃんを起こそうとする母れいむ。
- ぷしゅん ・・・ぷしゅん ・・・ぷしゅん ・・・ぷしゅん
「あ・・・ああああ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁあ゛あ゛ぁぁ!!!れ゛い゛む゛の゛あ゛がぢゃん゛があ゛あ゛あ゛ぁぁああ!!!!」
なんで!? ついさっきまで普通に飛び跳ねていたのに! ついさっきまで自分にかわいい笑顔を見せてくれていたのに!!!
「い゛や゛あ゛あ゛あ゛ぁぁあ゛あ゛!!あ゛がぢゃん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!」
自分の子供のむごたらしい死骸を前に、ただ泣き喚くしかない母れいむ。
友人のれいむの叫び声を聞きつけ、何事かともう1匹の母れいむと母まりさがそちらを向いた瞬間、フランは両方の子供達を両手に握りこんでいた。
そして先に後ろの気配に気付いて振り向いた母まりさの口に、れいむの子供達を1匹を残して全て放り込み、口が開かないように足で踏みつける。
「ん!?んーーーっ!!んーーーーっ!!!!」
続いて振り向いた母れいむの口にも同じようにまりさの子供達を放り込み、2匹の親ゆっくりが向かい合うように踏みつける。
「ゆー!くらくてせまいよ!ここからだちて!」
「くらいよー!こわいよー!」
「ゆー!ゆー!」
子供達の不安げな声を堪能した後、2匹の頭を上から強めに殴りつける。
「ゆっ!」ゴクッ、「ゆぐっ!」ごっくん、
反射的に口の中のものを飲み込んでしまう2匹の親。
程なくしてそれが何を意味するかを理解し、混乱に陥る2匹。
「ゆげええぇえぇっ!ま、まりざ!はやくれいむのあかちゃんはきだしてね!!」 「ゆぐうううぅぅっ!そっちこそ、はやくまりさのあかちゃんをはきだしてね!!」
何とかして相手の子供を吐き出そうとしながら、相手に吐き出させようととっ組み合う2匹。
その2匹を掴み、獣用の柵に向かい合うように突き通す。
「ゆぎゅうううぅぅうっ! いだいいいいいぃぃいぃい!!」 「ゆぎゃああああぁああぁっ!! やめでえええぇええぇ!!」
もだえ苦しむ2匹にさらに追い討ちをかけるように、残った子供1匹ずつを自分の子供が見えるように上から突き通す。
「ゆぐっ!」 「ゆぶっ!」
小さい体には太すぎる柵に貫かれ、親と違い即死するちびゆっくり2匹。
「あ・・・あああ゛ああ゛あ゛ぁぁぁあ゛あ゛ぁ!!」 「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああ゛ぁぁあぁあぁ!!!」
自分の子供の死骸と、自分の子供を食べた相手を見せ付けられ、もう言葉を発することも無く、血走った目と口を限界まで開いて叫び続ける2匹。
以前食べた串団子を思い出し、野菜保管庫で震えていた中ゆっくり達をごぼうに刺して団子3姉妹を作っていくフラン。
「ゆ゛い゛い゛い゛ぃぃっ!!」「いあだあ゛ああ゛ぁぁっ!」「いだいい゛いい゛いぃぃ!!」「や゛め゛でええ゛ぇぇえ!!」「あっ・・・これはこれで・・・ッ!!」
それぞれの悲鳴を楽しみながら、全て地面に立て、1本だけ持って飛び上がる。
ふと肩が静かなのを疑問に思い目を向けると、なんとプチゆっくりはこの騒ぎの中でグースカと熟睡していた。
「ゅー・・!!」 「ゅぁー・・・!!」 「ゆぅー・・・!!」
畑から聞こえてくるかすかな叫び声に満足しながら、かなり大きめの串団子を手に、ゆっくりフランは家への道をわさわさと飛んで行った。
程なくして帰ってきた畑の持ち主であるおじさんは、畑が荒らされているのを見て、またゆっくりかと思い憤慨しながら畑に入り絶句した。
そこには、畑の真ん中で何か野菜くずのようなものを前に叫び続けているゆっくり1匹。
柵の方に顔を向ければ、柵に貫かれ向かい合って相手の方を見ながら叫び合っているゆっくり2匹。
野菜保管所の前には、何の儀式なのかゆっくりを3匹ずつ通したごぼうが規則的に並んでいて、ゆっくりたちが見事なハ-モニーを奏でていた。
「なんっ・・・だ・・!?・・・こりゃあ・・・」
わけが分からないままに、とりあえず加工所の職員を呼び、その奇妙かつ不気味なゆっくりたちを引き取ってもらう。
何がどうなってあんなことになったのか、おじさんはこのあと1週間ほど考え続けることになるのだった。
加工所の新製品は面白いものが多かった。
商品化されたら助手にも1度体験させてやりたいものだ。
ゆっくりの捕獲方法は、手持ちの知能向上実験の実験体で十分できる内容だったから、今度いくつか出して試してみよう。
そんなことを考えながら家に帰り着く。
「ただいま。」
リビングでは、うちの助手がなにやら美味そうに食べている。
テーブルの上では、どこから抜け出したのかプチゆっくりが1匹、あんこをなめている。
助手には研究所内のゆっくりは食べないように言ってあるが、ほかのゆっくりに自分の食べ物まで分けているという行動に少し驚く。
「今日はどこに行った?楽しかったか?」
ほぼ食べ終わったそれを舐めながらうなずく。 ・・・しかしなんだありゃ? 長めのごぼうにみえるが・・・
と、
「おねーさんはいいひとだよ!ひとだすけもしたんだよ!」
プチゆっくりがいきなり喋り出した。
何だ、こいつも一緒に行ったのか・・・ん? それはどういう状況だ? こいつが自主的にゆっくりをお供に連れて行く姿なんぞ想像もできんが・・・
「そ・・・そうか。それはいいことをしたな。偉いぞ」
とにかく人助けをしたことを褒めておく。 何をしたかは後でゆっくり聞かせてもらいたいものだが。
「んー・・・ゆ。」
舐め終わったものをこっちに差し出す助手。 ああ、やっぱりごぼうだ・・・人助けとやらのお礼にでももらったのか? これにゆっくりを突き刺して食べていたのか・・・何で?
「あ・・・ああ、ありがとうな」
何をしていたか全く分からないが、とりあえず礼を言ってごぼうをしまう。 まぁ洗えば食えないことも無いだろう。
さて・・・
「俺は少し疲れたから部屋に戻る。見回りをしておいてくれ。」
そういって自室に戻る。
しかしやはり自由な時間は楽しかったのだろう、とても充足した顔をしていた。
定期的に何かで発散させてやれば、作業効率も上がるかも知れんな・・・
しかしどうやって暴れさせれば・・・・・・あ。
俺はゴミ箱から"Y-1グランプリ"の出場依頼を探し出し、内容を読む。
うん、これならかなり発散できるんじゃないか?
まぁ死にそうになったら退場覚悟で引き摺り下ろせばいいんだしな。
俺は"出場"の項目に丸をつけ、送信物専用箱に入れてから研究冊子をつけ始めた。
終わり
- 最初はゆっくりの視点&心情でゆっくりを虐待していくという話だったんですが、難しいですね。1回寝てから書き直し始めたらストーリーも設定もひん曲がりました
- 少し前に議論されていたようですが、個人的には批評批判はためになるのでどんどん書いてほしい方です。
- またいろいろな人の設定を無断拝借しました。 申し訳ありません
- 精神的な虐待や、ゆっくりの心情がよく出ている作品を書いてる人をとても尊敬していて、自分もいつかこういうのを書きたいなぁと思っています。
- 次に自重できない虫が湧いたら、精神的虐待か↑のゆっくりフランの調教などを書こうかなぁと・・・やっぱり自重します
最終更新:2008年09月14日 05:46