春の陽気は暖かく、降り注ぐ日差しはちょっぴり強いけれど、
リリーホワイトの声に誘われて、ついつい外出したくなってしまう。
たっぷりのお日様を浴びる私の自慢のお花畑、今日も
ゆっくり達がお花を見にやって来てくれるの。
「おねーさん、おはなたべていい?」って可愛い笑顔で聞いてくれるわ。
私はお花は食べちゃダメだけど、餌を持ってきてあげるわって言ったら、ゆっくり達ったら大喜び、
お母さんのゆっくりれいむも、おちびちゃんのゆっくりまりさも、お姉ちゃんのゆっくりれいむも、私も、みーんな笑顔。
温室で育てたお野菜と果物を籠一杯に入れて、ゆっくり達の所に持って行くの。
すると、ちょっと意地悪なゆっくりまりさが来てて、もー大変。
花を食べようとするし、子どもはいじめるし、私ってばつい大きな声で怒っちゃった。
そしたら、ゆっくりまりさってば目に涙を浮かべてるの。私は頭をよしよしと撫でてあげる。
「みんなにかまってほしかっただけなんだよ」私はそう言ったゆっくりまりさをみんなに謝ろうね。と優しく諭す。
「うん、みんな、いじわるしてごめんね。ゆっくりさせてね」
すると、お母さんのゆっくりれいむは笑顔で「ゆっくりしていってね!!」って答えてくれたわ。
子供達もそれに続いて「ゆっくりちていってね!」って言ってくれた。
ゆっくりまりさは大喜び。もう意地悪なんてしないね。
さ、みんな、私の自慢のお野菜や果物を食べて、ゆっくりしていってね。
「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」「むーちゃ、むーちゃ、ちゃーわせー」
私はついついいろいろ聞いちゃう。このキュウリはおいしい?このイチゴは?このトマトはどうかしら?
ゆっくり達は遠慮なく意見を出してくれる。ちょっと耳の痛い意見もあるけれど、
これは甘くて美味しいとか、これはあんまり美味しくないとか、少し人間の好みと違うのね。
「ごちそうさまー、ゆっくりできたよ」「ごちちょーちゃま」
はい、どういたしまして、私は食べカスを拾い集める。
ゆっくりなんですもの、ちょっとぐらいお行儀が悪くても平気だわ。
それからゆっくり達は日が暮れる頃まで花壇の前でゆっくりしていたわ。