叩き付け式洗濯。
昔は、大きな岩に布を叩き付けて洗濯をしていたらしい。
本でそれを知って以来、
ゆっくり饅頭で再現したいという気持ちが心の中で燻っていた――。
目の前には、プルプル震えるゆっくり霊夢。
ただならぬ雰囲気に、反応しているようだ。
「ゆっ、ゆっくりしようね! ゆっくりしようね!!」
嫌だよ、ゆっくりなんかしないよ。
ガシッと捕獲して、容赦なく作業を開始する。
まずは、頬っぺたを摘まんで伸ばして持ち手を作らなくては。
「ゆぐぅぅぅ! いだいよ、なにずるの!!」
涙を流して痛がるけど無視無視。
叫び声のあがる中伸ばした頬は、30cmくらいに到達。
竹刀の柄に饅頭が合体したようなフォルムが面白い。
「あ゛ぁぁあ゛ぐぅ! れいむのほっべがあぁぁあぁあァ!!」
ビロビロになった自分の一部を見て、ゆっくり霊夢はゾクゾクする程に悲鳴をあげる。
バカ面がこちらの嗜虐性をこれでもかとくすぐるけど、まだ本題には入らない。
中身が飛び散っても良いように、お風呂場に移動してからだ。
「おにーさん! れいむになにしたの!?」
おっと、移動の途中でゆっくり魔理沙に見つかってしまった。
「まりざぁぁ! ゆっぐりしだいよぉぉ!!」
「ひどいよ! れいむをゆっくりさせてあげて!!」
ボスボスと足に突っ込んでくるゆっくり魔理沙。
丁度良いからゆっくり霊夢が弾け飛ぶのを見せてやろう。
ひょいとつまみ上げて一緒に連れていく。
「ゆゆっ! う、うごけないよ!!」
お風呂場に着いてから、すぐにゆっくり魔理沙をタオル掛けに固定した。
間近でショウを見られるように、と言う訳だ。
「おにーざん……ゆっ、ゆっぐり…じだいぃ………」
そして俺の手には、ぷらぷら振り子の様にゆっくり霊夢が揺れている。
もう、ゆっくり饅頭たちも何をするのか分かるハズ。
「れいむをはなしてね!! ゆっくりれいむをはなしてあげてね!!!」
仲間の危機を察知して、ガタガタと必死にそう訴えるゆっくり魔理沙。
バーカ。
離してやる訳ないだろう。
「ゆっ、ゆゆっ!!」
俺はゆっくり霊夢を高く高く振り上げてフルスイング!
「ゆっぐぁばぶぶぶっぅ!!!!」
まるで豚の鳴き声のような音を出して、ゆっくり霊夢は壁にキスをした。
思ってたよりかなり気持ち良いなぁ。
「がおがぁぁぁ! かおがつぶれだよぉぉぉ!! いだいいだいいだいぃぃ!!!」
「れいむぅぅぅぅぅっ!!!!」
ゆっくり魔理沙も大絶叫。
「どおじで!? どおじでぞんなごどずるの!?」
涙、鼻水、涎と色んな汁を垂れ流しながらゆっくり魔理沙は訊いてくる。
スカッとして楽しいからに決まってるだろ。
そして、間髪いれずにもう一発。
「お、おにーさん! もういだいのやだ!! ゆるじでぇ! ゆるじでよぉぉ!!!」
最高点に達したところで腰を捻り、
「ゆ゛ぐぁわぁぁあ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁっ――!!!!」
バッチーンと良い音を響かせる。
あはっ、ゆっくり霊夢の顔すげー腫れてる。
「しんじゃう!! れいむがしんじゃうよぉぉ!!!」
殺すためにやってんだよ。
全く、外野は黙って見てろ。
――ドバン!
「ぶぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛!!」
「やめでぇぇぇ!!」
――ボダン!
「ぐゃぎやぁ゛ぁ゛ぁ゛あああぁ!!」
「かわがぁ!! れいむのかわがやぶれちゃうよ!!!」
――ドズン!
「いぢゃああぁあだぁあやぁぁ!! ちぎれた!! はしっこちぎれたぁっ!!」
「え゛!? ああ゛! おにーさんれいむがちぎれでるぅぅぅ!!!」
――ビダン!
「ゆぐぅああぁっ!! も゛うじにだい!! も゛うごろじでぇぇ!!」
「あががぁ! れいむが!! れいむのあんこがぁぁ!!」
――ボチュン!
「ふぐぅぎゃああああぁっ!」
「れいむしんじゃやだぁあぁぁ!!!」
――ビチャン!
「ゆ゛っ…ぐぁ……!」
「れいむ! れいむれいむれいむれいむれいむぅぅぅぅぅ!!!」
――バブブヂャン!
「ごろじ……で………」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああぁ!!! れいむからっぽになっちゃうぅぅぁ!!!」
――ドブリリリュュュ!!
「……まり…ざ……」
「やだぁぁあ!! れいむのあんごがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ――……」
構わずに叩き付けていたら、いつの間にかゆっくり霊夢をは皮だけになっていた。
ちぎれて穴が空いた部分から、餡子全部が飛び出てしまったのだろう。
「れいむをかえぜぇぇぇ!! ながよぐゆっくりじでだれいむをぉぉ!!」
タオル掛けではゆっくり魔理沙が吼えている。
こんなに餡子の甘ったるい匂いがするなかで、よく怒る気になれるなと思う。
「ふぐぐぐぅあぁぁああぁぁあぁああ゛っ!!」
真っ赤な顔に目は釣り上がって、口の周りは涎でべしゃべしゃ。
キ○ガイの顔ですよ、これは。
しかし、これ以上うるさくされると敵わない。
ゆっくり魔理沙は逃がすつもりだったけど、やっぱり仲間の所に送ってあげよう。
タオル掛けごとゆっくり魔理沙を掴むと、おもいっきり床に叩き付けた。
「ゆ゛あ゛あ゛ぁ゛あああぁっ!!!」
顔面から激突し、壮絶な声をあげる。
散らばったゆっくり霊夢の餡子を巻き込みながらごろごろ転がって、痛みに耐えている様子。
大切な大切な友だちの内容物が髪の毛に絡み付いてますよ。
「ゆぎゃあ゛ぁあ゛あああっ!! あんご、あんごぉぉぇぇうげろろろろぉぉ!!!」
うわ、吐いたよこいつ。
ゆっくり達にとって内臓みたいなものなんだから、やっぱり気持ち悪いのかな。
さすがに可哀想だから、もう終わりにしてあげよう。
のたうち回るゆっくり魔理沙目掛け………、
「バイバイ、ゆっくり――」
「……ゆ゛っ!?」
ジャンプを決めて両足で着地だ。
全体重が柔らかいゆっくり魔理沙に吸い込まれた。
「ゆぐぐりゃあ゛あ゛あ゛あ゛っ!!! がぐぼぉぇっ!!
ぶぐるるぁああ゛あ゛ぁりりゅりゅゅあ゛あ゛あ゛あ゛―――!!!」
おぉ、ポンプみたい。
着地した所が良かったらしく、ゆっくり魔理沙の口から勢いよく餡子が吐き出されていく。
目を見開いて、ビクンビクン痙攣してまさしく死の直前といった感じ。
顔色も真っ青で、何だか気持ち悪いな。
「……ゆぐっ……ゆ…ゆっ………っ……」
噴水のごとく立ち上っていた餡子も少し落ち着いてきた。
薄っぺらくなるにつれ、段々とゆっくり魔理沙は声を発しなくなっていく。
眼球だけが動いていて、しっかりこちらを捉えていた。
「………………」
そうだよ。
お前らを殺すのは凄く楽しいんだよ。
いつもバカの一つ覚えみたいに同じ台詞を繰り返して、ドタドタとうるさく跳ね回って、エサだって汚く食い散らかして。
何が「ゆっくりしていってね!!」だよ。
お前らがゆっくりしてぇだけだろ。
自分らがかわいいとでも思ってんのか?
みんな迷惑してんだよ。
みんな大人だからお前らが傍若無人に振る舞っても我慢してるの。
分かる?
「………………」
はは、ざまぁ見ろ、だ。
足の下のゆっくり魔理沙は、もう動かない。
皮だけになって、こちらを見つめたままカチカチに固くなっていた――。
ゴミ袋にゆっくりだったものをブチ込んでから、ある事に気が付いた。
叩き付け式洗濯を再現する、と言う割りには全く洗濯になっていない。
むしろ、体中餡子で汚れ、後片付けも大変だ。
……まぁ、良いか。
畜生にも劣るゆっくり饅頭を、この世から『洗濯』出来たのだから。
※実際はゆっくり饅頭たちが大好きです。
最終更新:2008年09月14日 05:00