ド口ワ系5 日常

いつもの注意書き

 ドロワの中設定使用
 さらにオリキャラ乱舞
 面倒なのでネチョは省きました。








『ゆ゙ゆ゙ゔゔゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゔゔゔゔゔゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙!!!!』

 文字で表記しようとすると、こんな感じにしかならないだろう。
 彼女の腕が動くたびに、大小様々なゆっくりの呻きが壮絶なビートを刻む。
 猛烈な速度の連打。
 私にはとても真似できない動き。
 まるで機械のように、しかし美しく上気した顔で止まる事無く一心不乱にスティックを振るい続けます。
 やがて、今までの速く精密な動きから、彼女が上体を大きく逸らし、これで最後とばかりに渾身の力でもって両サイドのゆっくりに叩き付けました。

「ゆ゙ゔーーーーーーーーっ!!!!」

 太く、長く続いた断末魔。
 その絶叫を最後に彼女の動きも、それに付随して生み出されていたゆっくりの洩らす音も全てが止まった。
 後には、大ゆっくりに腕を埋め込んで持たれかかる彼女の荒い息と、椅子に座って見ていた私の細い呼吸の音。
 ただ見ていただけの私は、彼女の呼吸が整うのを静かに待ちます。
 あ、そう言えば拍手ってした方が良いのかな、そう思い当たり、ためらいがちに両手を上げた時、

「っはぁ~~~~~~~~~!!」

 彼女が潜水後、初めての空気を堪能するような長い雄たけびをあげ、また酸欠になったかのように今度は自分の膝に突っ伏してしまいました。
 ……ええ、酒飲みが宴会最初のビールを飲んだ後のようだと思ったのは言わないでおきましょう。

「……で、どうですか?」

 あんまり親しいと言えるほどの相手ではないのでためらいがちに声をかける。
 彼女は、私の問いに体を起こすと餡子まみれの手をタオルで拭き、首を捻りつつ、

「ん~~~~~~、悪くはないんだけど、こう、なんていうかね……」

 さっきの体験を思い出すように、タオルをスティックに模して軽やかに演奏の動きを成しつつも、

「もっと生音の力と言うか、根本的なデカさが欲しいんだよね~~~~~」

 出てきた感想はやや不満。
 そう言ったところかな。
 私も同じ様に腕を組んで考えていると、彼女が慌てて、あ、別に文句つけてるって訳じゃないんだけど、とまるで弁解するような動きを見せた。
 思わず組んでいた腕を解き、自分の顔に触れる。
 私、また深刻そうな顔してたんだろうか。
 別に私も彼女の意見に不満がある訳ではなく、彼女の感想について考えていただけなのに。
 幸薄そうな顔だとかよく言われたりするけど、そんなに困った様な顔してるのかなぁ。
 まぁ、それは別に私個人の問題なので流して、

「えーと、つまり、ゆっくりの声量そのもので勝負したいとか、そういう事……ですよねぇ?」
「あー、そそ、それそれ!」

 私の言葉に、彼女が今までの表情を崩し、手を叩いて笑みを浮かべた。
 その笑みを横目に、私は彼女が今まで叩いていたものに視線を合わせる。
 そこにあるのは、ゆっくりを加工したドラム。
 ……別にばれても困るわけじゃないから言いますけど、これ私が手がけた物なんです。
 と言っても、今日の放課後から突貫作業で仕上げたものなので、底を焼いて動かないようにし、
音以外の無駄口叩かないよう単に口の大部分を癒着させて、何を言っても「ゆっ!」としか言えない様にしただけのお粗末な出来。
 でも、加工なんかは私の専門外なので恥ずかしいともなんとも思いません。
 ……ごめんなさい、もう少し出来が良かったらなぁとは思ってます。

「ん~、そうですねぇ。先生とか業者に頼めば何とかなるのかも知れないですけど、いきなりは……」

 ドラムの場合、音の質即ちサイズなので、バスドラとかは手間がかかるのです。
 それに育つと音が変わるので、使うタイミングに合わせての選定や口とか足の準備を施すのはなかなか面倒な作業。
 まぁ、育てる部分に関しては飼育委員の仕事と言われればそうなんですけど。

「いやいや、すぐ欲しいって訳じゃないんだけど。やっぱここの学校らしい楽器欲しいなーって思っただけで」
「それでゆっくりドラムと言う訳ですか」
「そそ。で、素材から作る人から全部この学校の人にやってもらいたかったの。や、別に音の大きさ以外は問題無いよ? 叩いてて楽しかったし」

 示し合わせたように、私達の視線がゆっくりドラムに集まる。
 小さい物はとっくに絶命していて、彼女が最後に両手を突っ込んだ2匹もまぁ放っておけば死ぬでしょう。
 別に今度少し間引くつもりだし、適当な加工だからお好きにどうぞとは言ったけど、ここまでやられると逆にすっきりするなぁ。
 すっきりー☆
 よし。
 でも、この学校の人にやってもらいたかったと言われて、ついでに指名までされるのは確かに嬉しいものです。
 ……千夜先生にこき使われているから、便利屋と思われている節があるのは知ってますよ、ええ、そりゃもう。
 でも、普段目立たない人間にスポットライトが当たったとき、ちょっと頑張ってみようなんて思うのは地味な人の宿命なんです。
 アニメだと死亡フラグとか言うんでしたっけ? 嫌な事を思い出しました。

「まぁ、ドラムは今度他の人とかにも聞いて見ます。メトロノームみたいにリズム刻むだけならすぐに用意できるんだけど……」
「……メトロノーム? ゆっくろっくのとこにそんなのあったっけ?」
「いえ、多分あそこじゃ無理だと思いますよ。あれは時計のリズムだけでしょうし。1分間に60回の」
「ああ、見た事あるけどなんか洗脳教育みたいな感じだったなぁ。うちには置いてないけど」
「みたいと言うか、そのものですけどね。だから、染み込んだリズムで動くだけで、変速も利かないと思いますよ」
「ふぅん。じゃ、速度毎に持たなきゃいけない訳ね。……どう考えても邪魔じゃない」
「ええ、だから作ってないんだと思います。大量生産したらやっぱり邪魔でしょうがないでしょうし」
「……じゃ、どうするって言うの?」
「だから、それを作っちゃうんですよ、ゆっくりで」
「? よく判んないけど、あるなら使ってみたい。って言っても、あたしら結構速いの演奏るから、ゆっくりでどこまでスピード出るかだけど…」
「あー、スピードですか。……じゃ、ちょっと待ってて貰えます? すぐに出来るから確かめちゃいましょう」

 そう言い置いて、私は返事も聞かず部屋を飛び出しました。
 目指す先は、当然のようにゆっくり飼育場。
 扉を開けると、一番近くに居たれいむを「ゆっくりしていってね!」と言わせる間も無く即捕獲。
 私にしてはなかなか素早い動きです。
 そのままドア横においてあったカバンを掴むと校舎を駆け抜け、再び部屋へとゴールイン。
 もしかすると今までで最速なのではないか、そんなスピード。
 ええ、誰とは言いませんが虐げられてばかりですから、頼られるのは嬉しいんです、本当。

「お待たせ、しました……」
「ゆ、おねえさん、ゆっくりいきしてね! ……ゆゆ、おねえさんもゆっくりしていってね!」
「ああ、いや、うん、全然待ってないし、ここあたしの部室だし…………ところでそれ、もしかして躾けてんの?」
「いえ、躾けては、いませんよ。これが、普通なんです。だって、ゆっくり、してないと、なんか、ゆっくり、らしくない、じゃないですか」
「えーと、あ、そう……いや、それはまあ、いいんだけどさ……」

 彼女の腰がどこか引けているのはどうしてでしょう。
 きっと私の行動力に驚いて、といったところでしょうか。
 とんでもなく速かったですからね。
 しかし、ゆっくりを取って戻ってきて終わり、ではありません。
 これからが、私の腕の見せ所です。
 呼吸が整うのを待つ間だけれいむを床に放してやり、それから私がカバンから取り出したのは、

「……スプーン?」
「ええ、マイスプーンです」

 タネも仕掛けもありませんよ? と裏表を返して見せ、さらにタッパーも用意します。

「ゆっ! おねえさん、ゆっくりはなしてね? れいむゆっくりおさんぽしたいよ!」
「はいはい、これが終わったらゆっくり散歩させてあげるから、ちょっとゆっくりしててね?」
「ゆ……わかったよ、れいむゆっくりまつからはやくしてね!」

 捕まえた後、私の膝の上で大人しくなったれいむを、さらに落ち着かせるため髪を撫でることしばし。
 彼女が珍しい物というか、とんでもない物を見たような表情でこちらを見ていますが、私が育てたゆっくりですからこれくらい当然です。
 さすがにどれもがどれもと言うわけではないですし、用途に応じて適当な性格の子もいます。
 そういうのが趣味だと言う人や、良心が咎めるという人も世の中にはいるのです。
 ……まぁ、今更どうだという気もしますけど。
 さて、れいむが大人しくなった所で作業開始といきましょう。

「じゃあれいむ、自分で言った通りゆっくりしててね?」

 はい、スプーン入刀。
 これから作業をするために、後頭部を丸くくり貫きます。

「ゆ゙っ! なに? どうしたのおねえさん!? なんだかれいむあたまがいたいよ!?」
「大丈夫よ、れいむが我慢してたらすぐに痛くなくなるからね? ゆっくり我慢できるでしょ?」
「ゆ゙……だ、だいじょうぶだよ、れいむがまんするよ゙っ!!?」

 さらに中身を摘出開始。
 まぁ、餡子が全部無くなったら痛いも何も無くなるから一応嘘はついてない。
 しかし、あまり彼女を待たせるのも悪いし、ゆっくりとは言え無意味にいたぶるのは好きじゃないから急ぐとしよう。
 私は手早く、時には少し穴を広げながら餡子をタッパーの中に移し変えていく。
 しかし、ここで誤算が起こりました。

「ゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっゆっ……」 
「あー。思ったより頑張るな、このれいむ……」




 予想外にれいむが粘るため、摘出した餡子でタッパーが一杯になってしまったのです。

「……うーん。仕方無いなぁ……」

 うら若い乙女としては色々躊躇したい所なのですが、勿体ないのはいけません。
 お腹の肉をちょっと摘んで覚悟を決め……胸の話は、止めましょう。

「うげ……あんた、それたまに外に放したりしてる奴でしょ? 何食ってるのか判らないのによく平気で直食いできるわね……」
「あむ、もぐもぐ……そんな事言ってたら、天然の魚とかだって食べられないと思うんですけど……もぐ、変なんですかね?
そもそも市販のゆっくりなんかもっと危ないですよー? 知りたければ聞いた範囲で話しますけど……」
「うわ、今なんか嫌な事聞いちゃった。聞きたいような聞きたくないような……うぅ」
「これくらいなら消化されちゃえば一緒だと思うんですけどねー、一応とんでもないもの食べさせられているわけでも無し……もぐもぐ」

 スプーンをれいむと、口と。
 彼女はどうやらお気に召さないようなので、私一人で黙々と胃の中へ片付けて行きます。
 そして作業開始から10分ほどが過ぎて、

「はい、できました」
「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙」
「あ、なるほど、そういうことか。……案外速いね。ちょっと叩いてみるか」

 彼女は沈黙したゆっくりドラムの中央に再び座り、やっぱり私にはよく判らないリズムを刻みます。
 あの大ゆっくりも既に冥府へと逝ったのか、重低音が漏れる事も無く、れいむの呻きと最早ただの饅頭を叩くぺちぺちという音だけ。
 なかなかに地味ですが、それゆえ私は彼女の指だけに注目していられます。
 ドラマーとは思えないような綺麗な指に、これまた綺麗なスティック捌き、とてもいいです……ふふ。
 まぁ、私のスティックとは大きさが違うからそれはそうでしょうけど。
 そして、彼女は先ほどとは違い、静かに演奏を終えました。
 音が無いからテンションが低いだけかもしれませんけど。

「へー、思ったよりかは速いね……で、これどうすんの? なんか凄い保ちそうにないんだけど」
「ああ、使い終わったら返してもらえれば何とかなりますよ。死ぬ前だったらですけど。餡子戻せば速度も落ちますし調整可能ですよ?」
「あ、そう。そこらの加減はよく判らんけど……にしても見事なもんだねぇ……これで死なないんだもんなー」

 褒められてしまいました。
 ……これはかなり嬉しいです。
 頑張ってくれたれいむにも感謝しないといけませんね。
 いつもは賞味期限切れの赤○の餡子で済ませるんですけど……ちゃんとした餡子を詰めてあげようか。 
 そんな事を考えつつ、後片付けをしていた私の背に、彼女が声をかけてきました。

「あのさ、これもお願いって言うか、試してみて欲しい事なんだけど……」
「はい、なんでしょう?」
「今の奴なんだけど、もうちょっとこう、なんて言うか、苦悶と言うか、ドロドロしたウォォォォって感じの声が出ると……」

 ……これはまた難しい注文ですね。
 ああ、注文はさておき表情は柔らかく、柔らかくいきましょう。
 ですが、苦悶とかドロドロしたウォォォォとはまた曖昧な表現です。
 しかし、そこで私の目に部室に貼られたポスターが飛び込んできました。

「…………ああ、GYAKUTAIせよとかサバトっぽいとか、なんかそういう感じのアレですか?」
「そそそ、それそれ! ああいう感じ、それよ! 聞くの?」
「いえ。全く」
「あ、そ……ま、今日はわざわざありがと。専門じゃないってのに」
「いえいえー。それじゃ、さっきの話は千夜先生に伝えておきますね」
「あのセンセ、あたしなんだか苦手っつーか、怖いんだよな。アンタよく付き合ってられるね」
「慣れればあれはあれで結構楽しいものですよ? たまにゆっくりが融合したり変な汁吹いたりしますけど」
「あたしゃそんなエキセントリックな日常はゴメンだ……じゃ、ホントにありがと。色々面白かったよ」
「いえ、それはこっちもです。それでは……」

 ……余計な事を言ってしまった気もしますが、まぁいいでしょう。
 さぁ、早く戻りましょう。
 れいむが死んでしまうといけません。
 このれいむを取りに行ったときとは比べ物にならないゆっくりとした速さで部屋へと戻り、冷蔵庫をオープン……

「…………あれ?」

 おかしいな、放課後すぐに開けたときには無かった缶が。
 ……いえ、私物化なんてしていませんよ? 今の所私しかいないから、結果的にそう見えるだけなんです。
 私はその缶を取り出して見ます。
 無地のその缶をくるりと回してみると、蓋にマジックでただ一言「千夜」と書いてあるだけでした。
 この学校では、ある意味放射能標識より危険な記号です、これは。
 素手で触ってしまいましたが大丈夫でしょうか。
 ……さて、どうしたものでしょう。
 とりあえず、れいむに餡子を補充してあげながら考えるとしましょうか、やれやれ。









 保健室

「あ……先生、まだいたんですか」

 もちろん判っていて言っています。
 まぁ、そうでなくともいたり居なかったり、居ても寝てたりするような人です。
 真っ当な生徒である私が気にしなければならない事では無いでしょう。

「まだ、とは失礼だな君。で、こんな放課後にどうした。今日の分の世話は終わっているのだろう?」
「いえ、さっきちょっと軽音に行って来たんですが……」

 私は先ほどの件を手短に説明します。
 先生は性格自体はアレですが、ゆっくり関連の事柄のエキスパートなのは間違い無いので相談相手として不足はありません。
 案の定あっさりと「シリコンとかその辺適当に入れてみたまえ」、これで終わり。
 まぁ、あっけないといえばあっけないですが、楽といえば楽です。 

「そうですか。話が早くて助かりました。お礼にこれを」

 私はカバンから紙箱を取り出すと、先生の前に展開します。
 中にあるのは小さな餡子玉。

「私お手製ですから存分にご賞味下さい。作ったばかりですし」

 きっと鏡で見れば、今の私は恐ろしいほど満面の笑みを浮かべていることでしょう。
 笑みを湛えたまま、私は先生が餡子を食べるのをゆっくりと待ちます。
 そして、フォークが口に入るのを確認してから、

「なにせさっきまで冷蔵庫に入ってた奴使いましたから」

 ほーら、先生固まった。
 やっぱりなんか裏がありましたよ。
 いまさら薮睨みされても怖くありません。
 飼育委員だからって一体どれだけこき使われたと思ってるんですか、いい加減慣れもします。

「全部、使ったのか?」
「はい」
「……」
「?」
「あれはたまには労を労ってやろうとだな」
「え?」
「いや、無いならもういい」

 あれ? おや?? これは、どうしましょうか。
 予想外の展開です。
 えーと、もしかして、今回は私の穿ち過ぎと言う奴で……

「あははー……ごめんなさい、嘘ついちゃいました……それ、今日取り出したゆっくりの餡子なんです」
「お前がか? どちらにせよ珍しいな」
「はいー。じゃ、あれいただいて帰りますね。先生も残業なんて珍しい事しないで早く帰ったほうが良いですよー」

 へー。先生が……ふふ、なんか、嬉しいです。
 帰ったらゆっくろっくにもちょっと分けてあげようかな。
 今日は、何故か良い事が沢山ありましたー。

























 などと思うのは、甘ちゃんの中の甘ちゃんなのです。

「ゆふぅん! れいむのあかちゃんんん!!! すっきりしようねへぇええぇ!!!」
「ゆゆ、おかあちゃん、れいみゅもなんだかへんなきもちぢゃよぉっぉぉぉぉぉ!!」
「おねぇちゃぁん、なんだかれいみゅあちゅいよぉぉ」「すっきりちたいぃぃぃぃぃ!!」「れいむぅぅぅぅんほぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「やっぱり……」

 私の目の前では、親れいむと8匹の赤ちゃんがお互いにすっきりし合おうとする、変態近親相姦が繰り広げられていました。
 校庭の端に見つけた野良ゆっくりに、あの餡子を与えてみたのですが……

「先生から貰うもの無条件に信用するのなんて、入学してすぐに止めましたよ……」

 やはりろくでもない代物だったようです。
 しかし、幾らなんでもゆっくり専用だろうとは推測しますが、こんな非常識な物を人に渡すなんて正気なんでしょうか、あの先生は。
 ……もし人間用だったら、一体何に使うつもりだったんでしょうか。
 背筋に言い様の無い寒気が走ったので、この話題は自分の中で打ち切ることにして、 

「んほぉぉぉぉぉあかちゃぁぁぁぁぁん、かわいいれいむのあかちゃぁぁぁぁん、すっきりしようねへぇええぇえぇぇぇぇ!!!!!」
「ゆふぅ、ゆふん、んほぉぉぉぉおおおおねぇちゃあああん!!!」
「んぢゅ、むちゅ、れいみゅ、れいみゅふふふんへへへほほほほ!!!!」 
「れいみゅ、れいみゅのもちもちおはだきもちいひ、きもちぃいひよぉぉぉぉぉぉぉ」

 ああ、多分これ一家全員死ぬまですっきりしまくるんでしょうねー。
 公共の場でこんな不埒でみだらで道徳に反する行為に及ぶとは……仕方ありません。
 よいしょ、と私はカバンを降ろすと、引っ掛けてあるスティックを取ってカバーを外します。
 世の中には介錯と言う風習がありまして。
 私の役に立って頂いたわけですし、苦しまないよう、無様な姿を見せないよう冥土に送るのもせめてもの情けかと。
 来世がもしあれば、人間には近寄らない方が良いとお勧めしておきますね。
 そーれ。

「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ、やーっつ」

 全て肘先の上下動だけでコンパクトに叩き潰し、最後にせーの、と小さく気合を入れて大上段に構え、

「ここのーつ!」

 親れいむを渾身の一撃で唐竹割。
 なぎ払いは飛び散るので壁に着いたりして掃除の手間がかかります。
 マナーですマナー。
 後はカラスなり何なりが片付けてくれるでしょう。
 くしくも白いエース機が3分で落としたスカートつきと同じ数ですね。
 まぁ、相手はゆっくりなので何の自慢にもなりませんけど。
 さ、帰りましょう。 
 千夜先生への報復手段もじっくり考えないといけません。
 まぁ、間違いなく「これ」を使うとは思いますが。
 ……もし先生がああなったらどうなってしまうんでしょうか、私。
 ……いえ、反撃を考えるのはこれはこれで楽しいですし、先生だって良いところはあるんです。
 ……ホントです。ホントホント。






「……おや?」

 開いた机の棚の下、無地の缶が一つ入っている。
 ……だが、どうも位置が違う気がする。
 たしか、この間戯れに作ってみた奴がこっちで、飼育室の冷蔵庫に入れた奴が……

「……ふむ」

 試しに、近くの水槽のゆっくりに投下してみた。
 れいむやそれを押しのけるようにしてまりさらが貪り食うが、 

「私としたことが間違えたか」

 舐めてみれば、甘い。
 だが、それはただ甘いだけだ。

「たまには本気で労ってやるつもりだったんだがな」

 慣れない事はするものではない、と言う事か。
 咥えていたタバコの火を、餡子に群がるゆっくりに押し付けて消火し、吸殻もそのまま捨てる。
 はて、ゆっくりに対するニコチンの影響はどれほどだったか。

「残業なんて慣れない事もするものではないという事だ」

 不良保険医はそそくさと帰り支度を始めた。









                             TEXT.たいちょ





他人のキャラは相変わらずムズいので、後半チョイ役で凌ぐ悪あがき。
とりあえず先生にグチョネチョにやられても、affectionの人じゃないから何の問題もありません! フラグも立てておきました。
まぁ設定が固まるまでお見逃しくださいと言ったところなんでしょうか。
前半は一応虐待の体裁成すためにあえて入れた。
ドロでもちらりと言いましたが、どう考えてもパシリとかそんな単語しか浮かばないポジションです。
虐待用生き物の飼育とかなんと徒労しかない位置づけなんでしょう、むなしさに涙が出そうですw パシり上等
キャラ把握用に書いただけの気がしないでもない。
ネチョ書くと何故か流血状態がデフォなのは自分でも何とかならんのかなぁと思ったり思わなかったり。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年10月05日 23:14
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。