ゆっくりいじめ系1636 俺とれいむの幸せな生活

『俺とれいむの幸せな生活』
※ヌルいじめ







ゆっくりを飼いたい。
ということでゆっくりを探しに俺は森にやってきた。
透明な箱を抱えてゆっくりを探す姿は他人が見たらきっと変に思うだろう。

しかしなかなか見つからないな。
実はさっきから何度かゆっくりの姿を見かけてはいる。
見かけてはいるのだが近付こうとすると悲鳴を上げて逃げていった。
なんでだろうなぁ。
俺がゆっくりを捕まえようとしてるのがバレてるのかも知れない。

そんな感じで森を歩きつづけて二時間弱。
透明な箱を抱えた俺はようやく近づいても逃げないゆっくりと出会った。

「ゆっくりしていってね!!!」
「おお、ゆっくりしていってね」
「ゆっくりしようね!!」

ゆっくり霊夢だ。
見たところまだ子供のようだ。
俺は透明な箱を脇に置くと代わりにれいむを持ち上げた。

「ゆっ? たかい! たかいよ!! おそらをとんでるみたい!!!」」

おそら体験に悦ぶれいむ。
そんなれいむの頬を親指でプニプニする。
柔らかい。いい弾力だ。
半日ぐらい突っついても飽きなさそうだ。

ぷにぷに
「ゆゆっ?」

ぷにぷにぷにっ
「ゆゆぅ、くすぐったいよぉ」

よし決めた。
こいつをお持ち帰りしよう。

「れいむ、一ついいかな」
「ゆゆ?」
「第一印象から決めてました。俺のペットになれ」
「ゆ…? ぺっとってなに? ゆっくりできるの??」
「ああ。ゆっくり出来るさ。主に俺がゆっくり出来るさ」
「れいむはゆっくりしたいよ! ぺっとにしてね!!」

ペットの意味を正しく理解していないようだが俺としては一向に構わない。
何はともあれ俺のペットになることに同意したのは間違いない。
早速れいむを透明な箱に突っ込んで蓋を閉じた。
ちょうどすっぽり収まった。持ってくるときに少し小さいかと思ったがここまでぴったりとは。
きっと俺とこのれいむが出会うのは運命だったんだね。
あっはっは、箱の中で困惑した様子も可愛いよ。

「せまいよ? ゆっくりだして! おにーさん!!?」
「俺のおうちに行こうな」
「ゆゆゆ? でもくらくなるまえにかえらないとおかーさんにおこられちゃうよ」
「れいむは俺のペットになるんだろ? 忘れろ」
「ゆ? どういう…こと…? おうちかえりたいよ」
「楽しみだ。なぁ、れいむ?」

れいむの事情なんて当然無視だ。
そうでなけりゃわざわざ透明な箱を持って森まで来るわけがない。
箱の中のれいむは涙目で俺に家に帰してと懇願する。
ああ、この必死さがたまらない。
これからのれいむと一緒の生活を考えると涎が出てくる。










我が家は木造の小さな小屋だ。
独り立ちの際に親から譲り受けたボロっちい小屋である。

「ここが今日からのれいむのおうちだよ」
「ちがうよ。れいむのおうちはもりのなかだよ!」
「それは今朝まで。今日からはここだ」
「ゆー、おうちかえして!」

上目遣いにお願いしてくる。
可愛いなぁ。箱越しにナデナデしてあげよう。

「ゆー、だしてー」
「ダメダメ。れいむは箱の中でゆっくりしていってね」
「こんなところじゃゆっくりできないよ」

れいむは狭い箱の中で何度と飛び跳ねる。
しかし上下の隙間なんて数cmしかないので跳ねてもすぐに頭が天井に当たる。

「だして、だしてよぉ。おうちかえるうぅぅぅ!!!」

とれだけ跳ねても帰れないことに気付いたのか、はたまた頭をぶつけて痛いのか今度は泣きだした。
いい泣き顔だ。ゆっくりの泣き顔ってどうしてこんなに辛抱たまらん気分にさせるのだろう。
何と言うかだね。もっと泣かせたい。そんな感じ。

「無理無理。れいむはずぅ~っと箱の中で暮らしてもらうからね。
 もうお母さんにも会えないし、友達にも一生会えないよ」
「ゆ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"ぅ"!!!!」

おお、絶望してる。いい叫びだ。
これからもこんなれいむを見ていけるだなんて幸せだ。








それからというもの俺の生活はゆっくりとしたものになった。
俺とれいむの一日はれいむのおうちかえる宣言で始まる。

「おにーさん、もうおうちかえして。おねがいゆっくりさせてね」
「ダメ。
 それより朝ごはんだ。ほ~ら、お前の大嫌いな生ゴミだぞー」
「いーやーぁぁ!!! ぞんなのゆっぐりでぎないよぉぉぉ!!」

れいむの食事は透明な箱に開けた穴から与える。
ちょうどれいむの口の高さに開けた穴で、そこから腐りかけの食料を口の中へ突っ込むわけだ。
元々野生で生きてたんだから腐ってても問題あるまい。
というよりも臭くて不味い食べ物をイヤイヤしながらも無理やり食べさせられるれいむの顔が萌えるので問題なし。

「ゆぐっ、ゆぐぅぅぅぅ」
「おいおい、吐くなよ? 吐いたら嘔吐物も合わせて食わせるかんな」
「んぐぐぐぐぐぐ」

口を必死で閉じ、頬を膨らませて吐き気に耐えるれいむ。
ちなみに先日同じ状況で頬を突っついたられいむは口からマスタースパークを発射した。もとい吐いた。
箱の穴からも噴出して掃除がめんどうだったのでこれからはもうやらない。
とまあ、汚い妄想をしているとれいむはようやく口の中の生ゴミを飲み込めたらしい。

「おうぢがえじで…もうここいやだよ…」
「ここがれいむのおうちだってば。帰って来れてるんだぜ?
 それよりも飲み込めたご褒美に生ゴミ増し増しだ」
「ああああぁぁ……」

いい顔だ。
俺を見ているようで俺を見ていない。
怯えの篭った瞳で空を見ている。
きっと頭の中には元のおうちの幸せな生活が浮かんでいるのだろうな。
そしてその生活に戻れないと理解してるからこその苦しみ。
だが瞳を震わせているのは帰れないことを理解しながらも僅かな望みを探そうとしてるのだろうか。
考えれば考えるほど望みがないと分かってしまうだろうに。

れいむ的にゆっくり出来ないこれからの生活。
それに対する恐怖で染まった顔はたまらないものがある。ご飯三杯は軽い。
どこぞの天狗が持っているというカメラがあれば写したいぐらいだ。





日中は基本的に村の仕事の手伝いで家にいない。
れいむにとっては何もされないから安らぎの時間になるだろう。
だがそれは俺にとって望むものではない。
なので透明な箱の穴の前に何か色んな物を拭いた雑巾を被せておいた。

「お、おにいざん! それはずしで…!! ぐざいよ!!」
「そうだろう臭いだろう。匂いを嗅いで一日ゆっくりしていってね!」
「ゆっぐりでぎないいぃぃ」

「いってらっしゃい」よりも清々しい挨拶だ。
おかげで気持ちよく仕事に出られる。

「まっでよおにいざぁぁん!! おそどにいぐなられいぶもいっじょにだじでぇぇ!!」
「留守番頼むよ」
「まっでぇぇぇ!!」





俺が帰る頃にはれいむは衰弱した顔をしている。
臭くてゆっくり出来なかったのだろう。
それだけじゃなく、狭い箱の中じゃ運動できないから物思いに更けるぐらいしか時間を潰す方法がない。
れいむが考えるとしたらゆっくり出来た思い出ぐらいのものだろう。
思い出すほどに空しさと悲しみに襲われるわけだ。
そして食事も昼は抜きだ。
美味かろうと不味かろうと栄養は栄養。それを摂取しないのだから力が出なくなる。

で、その結果が今のれいむだ。

「ゆ"、ゆ"…おに、いざん…」

体力というよりも精神力を削られて顔から生気が抜けていた。
助けを請うような眼で俺を見上げている。

「分かってる。俺にまかせろ」
「ゆ、ゆっぐりじでいってね…」

れいむの頬が少し緩む。
助けてくれると思ったのだろう。

「そんな元気ないれいむのために一か月腐敗させた野菜だった物を持ってきたぞ!」
「……ゆ"」
「嬉しすぎて固まったのか? そうだろ?
 だったら残さず食べような」
「もうやべでぇぇ。たべたぐないよぉぉ…」
「死んだらゆっくり出来ないぞ? ほら、たーんと食え」
「ゆがっ」

無理やり口に突っ込む。
さすがに野菜だった変な塊は臭い。それに気味悪い感触がする。
俺だったら死んでも食いたくないかも。

「んぐっ、んぐぅぅぅぅん!!」

口を押さえてる手を放したらすぐにも吐きそうだ。
もちろんそんなことさせない。飲み込むまでこのままだ。

「んんんっ、ぐんむーっ!!」

れいむは涙をボロボロ流して俺に瞳で訴える。
止めてとか助けてとかそんな感じ。
でもゆっくりの泣き顔や苦しむ顔が好きな俺にとっては「もっとやって」のサインなんだな。
だから止めるわけがない。

「んー! ん"ー!!」
「ほらほら、早く飲み込め。いっぱい食べて元気になろうな」
「んんんんん!!!」

実際元気になれそうにない食材だけどね。
ゆっくりは適当な体をしてるから何食べても全部餡子になるから大丈夫でしょ。

ちなみに500gぐらいあった腐った野菜らしき物をれいむが食べ終えるのに二時間かかった。
食事後のれいむは真っ青な顔をしつつも何かを食べたことで体は元気になったようだ。
まったく素晴らしい消化能力だ。








れいむとの幸せな日々は続く。

「だしてー」

最近のれいむは昼間の雑巾放置に慣れてきたらしい。
俺が帰ってくるときに衰弱してることは少なくなった。
代わりに俺の顔を見るたびに「だして」とか「もうおうちかえる」だとか涙目でお願いしてくる。
昼間のいじめをちょっと変える必要があるな。
それにおうち帰る宣言も飽きてきた。

「ときにれいむ。今日俺とお前が出会った場所に行って来たんだよ」
「ゆっ? どうだった!? みんなゆっくりしてた!?」

食いついてきた。がっつりと。
ちなみに俺が言ったのは真っ赤な嘘。今日も普通に畑仕事の手伝いしていた。

「ああ、みんなゆっくりしてたよ」
「ゆぅぅ、れいむもみんなとゆっくりしたいよ」
「とってもゆっくりしてたぞ。お前のことなんて忘れてゆっくりとな」
「……ゆ?」

れいむの笑顔が消えていく。
そして俺の言葉を思い返しているのか考え込んだ表情に変わった。

「一応な。お前の事を話してみたんだよ。
 前に行方不明になったれいむを知らないかってね」
「そ、それでどうなったの? れいむのことわすれてるわけないよ…ね?」
「どのゆっくりも知らなかったぞ。何のことって聞き返されたぐらいだ」
「ゆ、ゆ…うそだよ」

散々ひどいことしてる俺の言葉をよく信じるものだ。
まったく純粋な奴だ。

「おかーさんは? おかーさんにきいたの??
 おにぃさんのきいたこはれいむのしりあいじゃないよ。きっとそうだよ」
「む」

確かに今の話だと適当なゆっくりに話を聞いた感じだ。
母親や知り合いに聞いたという話し方じゃなかった。
ここで「お母さんにも聞いたよ」みたいなこと言うと特徴を聞かれるかもしれん。
俺はゆっくりの判別が出来ないし、そもそもこの話自体嘘だ。
少し方向変えよう。

「あー、お前のお母さんな。
 れみりゃに襲われて死んだらしいんだ」
「…ゆ"っ!?
 お、おがーざん…おがぁざんが!? しん、じゃ…った…?」
「ああ。酷い死に方だったらしいぞ」
「ゆうぅぅぅぅぅぅぅ!! おがーざん! おがぁざああぁぁぁん!!!」
「うぉ」

煩い。大声で泣き出した。

「どうじでぇ! なん、でおがーざんがじななぎゃ…ひっく…いげ、ないのぉぉぉ!!!」

れいむは狭い箱の中でガタガタ動きながら泣きわめく。
滝のように流れる涙は箱の底に溜まりだした。

「おにーざんっ、いもうどはっ? れいむのいぼうどはあああ!?」
「死んだよ」
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
「散々オモチャにされたあとにお母さんの前で食われたらしいぞ」
「ひどひっ! ひどいよおおお!! なんでぞんなごどずるのおおおお!!!」
「その後にお母さんはれみりゃに中身を吸われて死んだわけだ」
「ゆぅぅぅぅん!!! ゆううぅうぅぅぅう!!!!」

俺の言葉を真に受け、家族が本当に死んだと信じ込んだれいむ。
そもそも家族が死んだ事を俺がどう知ったのかを、そして知りようがないことに気付かないようだ。
だが悲鳴を上げて泣きじゃくるれいむの顔は俺の性癖を大いに満足させた。
正直ね。さっきから勃起が収まらない。棒の先から何か出てる。
最愛の親と妹を失った(と思い込んでいる)れいむの泣き顔はそれほどまで俺にとって魅力的だったのだ。



「ゆぅ…ゆぅ…」

しばらくしてれいむも泣きやんだようだ。
だがしかし、今にも死にそうなぐらい沈んでいた。

「ああ、可哀想なれいむだ。
 森の仲間に忘れ去られ、家族を無残にも奪われた」
「ゆっくりいわないで…もうやだよ。もうゆっくりできないよ」
「…大丈夫だ」
「ゆ…?」

れいむは顔をあげた。
涙でぐしゃぐしゃのひどい顔だ。
だがその眼は俺を真っ直ぐ見つめていた。
助けを求めるような眼。
何が大丈夫なのか、俺の言葉の続きを待っている。
俺はそんなれいむの箱を持ち上げて目の前に寄せた。

「お前には俺がいるじゃないか」

人間の女性相手ならば状況次第で口説き文句になるセリフ。
だがれいむにとってはどうか。

「ひっ…やっ、やだよ! やっぱりおうちかえしてぇ…!」
「お前のおうちはここだってば。
 それに森に帰ったってお前を知ってるやつはいない。親も妹ももういない」
「でもここにはいだぐないよ! せまぐでうごけなぐて…ゆっぐりでぎないよぉぉぉ!!!」
「そりゃ俺がゆっくり出来なくさせてるからな」
「なんでゆっくりさせてくれないの。もう、やめで…」
「馬鹿だなぁ。れいむは俺のペットだろ?
 だから俺の好きにしていいんだよ」
「ちがうよ、れいむはぺっとじゃないよぉぉ!!!」
「えー? ペットにしてって言ったじゃん」
「やだよぉ! ゆっぐりじだいいぃぃぃ!! だずげでよぉ! おがーざんだずげでよぉぉぉぉ!!」

どこにそんな体力が残っていたのかれいむは再び泣きはじめた。
死んだことになってるお母さんに助けまで求めてる。
なんて可愛らしい表情だ。
もっと俺のために歪ませてくれ。






ペットの喜ぶ姿を見たい。
そういう飼い方もある。
だがペットの悲しむ姿を見たい。
俺はそういう飼い方をしているだけ。

俺はそれで楽しいし、れいむはきちんと悲しんでくれている。
俺達の関係はれいむが無感情になるか死ぬまで続く。
それまではよろしくなれいむ。

俺とれいむの幸せな生活はまだ始まったばかりだ!!







終了


作者当てシリーズ


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年12月07日 14:54
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。