ゆっくりいじめ系1648 正義の味方のゆっくり

■注意事項
  • 大半のゆっくりが生き残ります
  • ゆっくりが人間に勝ち(?)ます
  • ゲスまりさは死にます




■正義の味方のゆっくり

悪い人間からゆっくりを助ける「正義の味方のゆっくり」が居るらしい。
ゆっくりが虐められている畑に颯爽と現れて、
人間を倒してゆっくりを助けるのだと言う。





「む~しゃ、む~しゃ、しあわせ~!!」
「ゆっくりおやさいおいしいね!」
「まだあるからね!ゆっくりたべていってね!!」

本来であれば、瞬殺、全滅モノの光景が広がっている。
しかし、ここはゆっくり選ばなければ成らない。
どのゆっくりを潰すか、どのゆっくりを逃がすか、どのゆっくりを痛めつけるか。

「ゆっ?にんげんさん?ここはれいむのゆっくりぷっぷぴゅぷぷぷぷぷぶぷぶぶべぇ」

比較的身体の大きな成長したれいむを足で踏みつけて圧力をかける。
口や目や、何の為の器官なのか余り想像したくない穴っぽい部分から
餡子がムニュ~っと押し出される。
一気に踏むと皮が破れて汚くなるが、圧力を徐々に掛ける事で中身が穴から流れ出し、
皮の部分の損傷を抑える事が出来る。

「ゆぅぅ!!れいむがぁぁぁっぁ!!!」
「にんげんはしね!ゆっくりしないでじね!!」

その恩恵は大きく、ゆっくりはれいむが殺された事を正しく一瞬で理解した。
以前一気に踏み潰したり、叩き飛ばして爆裂飛散させた際には、
「ゆっ?れいむがいなくなったよ?」
とか
「ゆゆっ!こんなところにあまあまさんがあるよ!」
「ゆっきゅりたべりゅよぉ~!!」
「ぺ~ろぺろ!ちあわちぇー!」
とか言い出したので非常に計画が困った。

「れいむはしねばいいんだぜ!まりささまはにげげげげぇぇぇぇ!?」
「コレは駄目だな。さっさと潰すか」
「どうじでまりざのほうにくるんだぜ!?!?・・・ゆべぇぇ!!」

周囲をゆっくり観察し、ゆっくり選ぶ。
真っ先に仲間を見捨てて逃げ出した大きい固体から叩き潰す。
あの大きさまで育っていると今後も考え方は変わらないだろうし、
畑荒らしを繰り返す可能性も高い。
何より仲間より大きいくせに、見捨てて真っ先に逃げる所が気に入らない。

「ゆぅ~!!ちにちゃくにゃいよぉ~!!」
「れいむ・・・ごめんね!ゆるしてね!」
「まっててね!たすけをよんでくるからね!!」

小さいヤツや、仲間を気にしながらも恐怖で離れていくゆっくりは
今はまだ見逃してやる。まだ役目が残ってるからな。





「ゆっくりたいへんだよ!!」
「れいむたちがにんげんにいじめられてるんだよ!!」
「ゆっくりしないでたすけにいくんだねー!わかるよー!!」

命からがら逃げ果せたゆっくりは、群に戻って仲間の救出を訴えた。
ゆっくり達はこの期に及んで仲間の救出を諦めては居ない。
普通に考えれば、ゆっくりが人間に勝つのは無理であるし、
畑から群の住処までゆっくり移動する間に皆殺しである。
だが、このゆっくり達は希望を捨てていなかった。

「ゆっくり助けてね!ドス!!」





畑では既に潰されて息絶えたゆっくりが散見されたが、
意外な程に死んでいる者は少なかった。

「ゆぐぐぅぅ・・・いだいよぅ」
「だずげて・・・だずげてくだざい」
「おきゃ~さ~ん!いちゃいよぉ~!!」

しかしゆっくり達は、自力では逃げられぬ程に痛めつけられ、
しかし瀕死と言う程のダメージは負わず致命傷も与えられず、
そして心地よい悲鳴が良く聞こえる程度に元気良く弱っていた。

「まりさ・・・もうたすからないのかな?」

一匹のまりさが弱気な台詞を吐く。

「しっかりして!あきらめるなんてとかいてきじゃないわ!」
「でも、もうだめだよ・・・」

何とか仲間を励まそうとするが、言葉が浮かばない。
それ程絶望的なまでに人間は強かった。

「だれか・・・だれかたすけて・・・」

もう駄目かと諦めかけたその時。

「ゆっ!ソコまでだよ!!」

何処からともなく声が響く。森の中からゆっくりの援軍が現れた!!

「ゆっくりを虐める悪い人間さんは絶対に許さないよ!」
「みんな!今助けるから待っててね!!」

勿論助かる訳はない。
威勢の良いゆっくりが数匹人間に襲い掛かるが、返り討ちにあう。
苦しむ仲間、殺されたゆっくりの死体。返り討ちにあう、腕自慢のゆっくり達の姿。
援軍として現れた筈の、群のゆっくり達は恐怖の震える。
飛び出した最初の数匹に続くものは居ない。

「ゆっ!ソコまでだよ!!」

再び声が響く。皆一斉に声の方を振り返ると、ソコには額に正義の味方と書かれた
ゆっくり達が居た。
良く見るとヒーローマスクっぽい意匠や、眼帯風やら、何がしかのラクガキが顔に
描いてある。

「やっぱり助けにきてくれたんだね!!」
「せいぎのゆっくりがたすけにきたよ!!」
「なかまたちのかたきはとるよ!!」
「何だお前ら?人間に勝てると思ってるのか俺は一回刺されただけでしぬぞうわー!!」





現れた正義のゆっくりの活躍によって、人間は倒された。
しかし犠牲も大きい。中間達の多くは傷つき、殺された者もいる。
その光景を間近で見ていたゆっくり達のショックは大きい。

「ゆ!人間は危険だから近づいちゃいけないと教えた筈だよ!!」

群のゆっくりに話しかけているのはドスまりさである。
額に肉と書かれているが、幸いな事に笑うものは居ない。
昔ドスが、人間と戦って付いた傷である為、皆ドスを信頼していた。
正義のゆっくり達の顔に油性マジックで刻まれた傷跡も、多くの戦いを潜り抜けてきた
証である。

「今回はコレだけの犠牲で済んだけど、助けに来るのがもう少し遅かったら」
「皆殺しにされてたんだねー!判るよねー!?」

「ゆ、ゆぅ・・・」

畑に来て殺されかけて傷を負ったゆっくり達は皆うな垂れている。
助けに来た森のゆっくり達も、人間に敵わなかった事や、目の前でゆっくりが
殺されている事を見ている為、ドスには逆らえない。

「他の人間が来る前に早く森へ戻るよ!!」
「ドスが人間からお野菜を手に入れたわ!運ぶの手伝って!!」
「動けるゆっくりは怪我をしたゆっくりに手を貸してね!!」

ドスと、正義のゆっくりの指揮の元で迅速に撤退作業が開始される。





ドスは皆から信頼されていた。
群の危機を何度も救っている実績がある。人間とも戦った。
人間を倒して野菜を手に入れた事もあるし、冬に備えて食糧の備蓄が必要だからと
その大事な野菜を自分は食べずに群の皆に分けてくれる。

普通のドスと言えば、人間に逆らうな!だの、畑に行くな!だの、命令ばかり。
畑に行った仲間を助ける事もせずに、逆にルールを破ったからと制裁したりする屑だ。
群の集めた食料を、備蓄と称して自分だけで独占したりもする。
ドスが居るとゆっくり出来ないが、この群のドスは格が違う。
今回だって人間に殺されそうな仲間を助けてくれた。
群のゆっくりは皆、肉ドスの事を心から信頼していた。

だが、そうは考えないゆっくりも居た。
ゲスまりさである。
このまりさは、こう考えていた。

「ドスがにんげんに勝てたのは、にんげんがよわいからだぜ!!」





まりさは一匹のゆっくりぱちゅりーと対峙していた。

「むきゅ!まりさ、なんのつもりなの?」
「もうおまえたちのいうことはきかないんだぜ!!」

ぱちゅりーの顔には眼帯のラクガキがある。
群の中では正義の味方のゆっくりとして慕われているゆっくりだ。

「むきゅ!群のルールは守って貰わないと困るわ!」
「そんなひつようはないんだぜ!まりささまはつよいんだぜ!!」

突然まりさが飛び掛り、ぱりゅりーを突き飛ばす。
人間と戦った勇者である正義のぱちゅりだったが、まりさは一撃で倒してしまった。

「やっぱりまりささまのほうがつよいんだぜ!!」

まりさ種がぱちゅりー種を倒す事など珍しい事ではないが、
顔にラクガキのある正義のゆっくりを倒したと成れば話は別だ。
まりさの実力は周囲の認める所となり、群でも一目置かれるだろう。
群のルールに不満を持っていた一部のヤンチャ者達は、増長したまりさに率いられて
人間を討伐に畑へ出かけていった。

「ゆへへ!にんげんをたおせばドスにでかい顔はさせないんだぜ!!」

自分も人間を倒して力を誇示し、野菜を奪って食料を握れば
群のゆっくりを掌握できる権力の座に就ける。
もう誰かに従う必要も無い。森で一番偉い存在になれるのだ。





「たいへんなんだよー!わからないよー!!」
「むきゅ~ドス・・・ごめんなのだわ」

この異変は直ぐにドスの耳にも入る。
(ドスとは勿論、額に肉の文字がある哀れなアレである)
正義にゆっくりに手を出したまりさが、群のルールを破って人間の畑へ行った。

「大変だね!何匹付いていったの?」
「むきゅ・・・3匹よ。前から問題のあった子だわ」
「この前助けてあげた畑を襲ったゆっくりだよー!」

「仕方ないね・・・群の皆を集めてね」
「“助け”に行くんだねー?わかったよー!」





「ゆぐぅっ・・・こんなはずがないんだぜ!?」

畑に横たわる三体のゆっくりは既に動く力も残っておらず、
うめき声を上げるばかりである。
まりさだけはまだ闘争心を捨てずに挑みかかるが、自惚れの激しいまりさでも
それが遊ばれて居る事ははっきりと感じていた。
だが、敵わないと悟ったとしても、頭に血の上ったまりさには逃げ出す事も、
諦めて命乞いする事も選択肢には無かった。

「今回はスパンが短かったな。まぁ数が少ないし離反者か?」
「まりささまがさいきょうなんだぁー!!」
「ほれ!」

飛び掛ったまりさをボレーシュートした所で、声が聞こえた。

「ゆっ!ソコまでだよ!!」

声のした方を振り返ると、ソコには額に肉と書かれたドス達が居た。

「ふっバカな奴等だ!勝てると思ってるみたいだな」
「ゆっ、群の仲間を虐めるお兄さんは絶対に許さないよ!!」
「いけぇぇー!ドスゥゥ!!」
「ドスバックブリーカーだぁ!!」
「さぁ来い!ドス!実は俺は一回さされただけでしぬぞうわぁぁぁっぁぁぁっぁ!?」
「そこだよ!いまだよ!」
「ジャイアントドスバスターを出すんだ!!」
「くそっ!危なかった・・・直撃なら死んでた、ってうわぁぁぁっぁぁ!?」
「とどめよ!あいてはむしのいきだわ!!」
「でるよ!ドスのキメワザ!空中真空ドスチョップが!!」
「ヘルメットが無かったら即死だった・・・まだ死ぬわけにうぎゃあぁぁぁっぁぁ!!」





「ありえないんだぜぇぇぇぇーーー!?!?!?」

自分は正義のゆっくりよりも強い筈だ。ドスや人間にだって負ける筈は無い。
でも人間には敵わなかった。人間はケタ外れに強かった。
自分が勝てなかった事は悔しかったが、だが、ドスも死ぬ。
人間より強いと自惚れ、本当は強くないくせに群のボスとしてイイ思いをして
今までまりさ達を騙して来た報いに、この超強すぎる人間に殺されて思い知るがいい。
そう思っていたのに、目の前の光景は理解を超えていた。

「なぜなんだぜ?」

本当を言えば、今現在自分が人間に負けて死にかけてる事実でさえ、理解したくは無い。
しかし目の前で自分が勝てない人間が、ドスに負ける光景など、
今のまりさの餡子脳をフル回転しても到底判らない事であった。

「うぐっ!!こんな筈ではぁぁぁー!!ドサッ!バタン!キュゥー!」

人間はまりさの直ぐそばに倒れてしまった。最早虫の息である。

「なぜ・・・どうして・・・なぜ・・・」
「ん?知りたいのか?まぁいい。明度の土産だ」





幾ら人間がゆっくりを殺して、怖いと思い知らせても、ゆっくりは直ぐに忘れる。
それに、畑で仲間が殺された事を見ていない、森のゆっくりは
人間の怖さなど直接見ていないから知らないのだ。
命からがら逃げ延びたゆっくりは、野菜の美味しさと、生き延びた自信だけを学習する。

そこで、八百長を演じるのである。
ゆっくりに畑を襲われた場合に、ワザと殺さない程度に痛めつけ、数匹は逃がす。
逃がすのは、ゲスではなく出来るだけ賢く仲間思いのヤツが良い。
森に逃げたゆっくりが、群に緊急事態を知らせる。
畑で人間に虐められていると。
そうしてドスや、正義のヒーローゆっくり達が助けに来るのだ。

群のゆっくり達も、仲間の危機に畑まで駆けつけて、その惨状を目にする。
目の前でゆっくりを殺して人間がとても怖く危険な存在である事を見せつけるのだ。
その後でドスや正義のゆっくりにワザと負けて、生ゴミや屑野菜を渡す。
冬篭り用の貴重な食料だが、人間が直接渡すとゆっくりは増長するし、
食べ尽くしてもまた人間から貰えば良いと考えるようになる。
人間を倒した強いドスと正義のゆっくりの功績を、判り易い形で見せる事で、
群のゆっくり達に、ドスに従う気持ちを起こさせるのだ。

畑を襲ったゆっくりを、ドスが制裁しては群のゆっくりの心象も悪くなる。
野菜が食べたいのに畑は駄目だと意地悪するドスの命令も聴かなくなる。
理解出来るゆっくりも居るが、知能の低いゆっくりも多いのだ。

畑に行っては行けないと言う理屈を、仲間を目の前で殺される所を見て学習させる。
ドスが制裁するのではなく、人間に殺される所を実際に見せる事の意味は大きい。
そしてソレをドスが助ける事で、畑は危険であるので近付いては駄目だと言う事と
ドスはゆっくりを守っている事を、バカでも判り易く教育する。

駄目だと叱ったり、○○するなと教えたり、暴力で制裁しても
奴等は逆恨みする上に教えた事は直ぐに忘れる。だからドスの群の教育は大抵失敗する。
ドスは叱る役ではなく、助ける役に徹する事で、群の信頼を得るのだ。

実際、ドスと言えど人間に敵わなかったり、冬篭りの食料管理を、
「群が集めた食料を独占してる」と勘違いしたり、群の維持は楽ではない。
ドスの力を判りやすく誇示し、ドスのお陰で手に入った食料だと認識させる事で
群のゆっくり達に、ドスや正義のゆっくりに従う事が正しいのだと教育するのだ。

正義のゆっくりを演じているのはドスと人間が選んだ幹部ゆっくりで、
比較的知能の高い個体を宛がっている。
幹部ゆっくりは、通常は群の為に高い知能を生かして助言などをするのだが、
知能の低い一般のゆっくりの中には、目先の事しか考えない余りに
言う事を聞かない者も居る。
「すっきりするな」「食べたいだけ食べるな」など、ゆっくりに反する教えを
敵意と誤解し攻撃するケースさえある為、幹部ゆっくりが弱いと群の規則が
維持できない。正しい助言を暴力で返り討ちにされるぱちゅりー種などがその良い例だ。





全てを悟り、己の浅はかさと無力さを知ったまりさは怒っている。

「なぜなんだぜ!?なぜこんなことするんだぜ?」

人間が強いのは判った。でも何故こんな真似を!?
あのドスや正義のゆっくりに勝たせてやって、あいつ等は良い思いをしてるのに!
何故自分はこれ程苦しめられて、殺されるのだ?まりさの怒りも最もである。

「まりさを騙して・・・こんな目に合わせて!!」

まりさはゲスだが、バカではなかった。自分より強い相手には逆らわず、
命の危険は回避して生きてきた。
そしてゆっくりの中では比較的上位の強さを持っていた。
人間がこれ程強い事を知っていれば、迂闊に戦いを挑んだりはしなかっただろう。

故に、群のドスや正義のゆっくりが理不尽な理屈をかざして自分達に圧政を強いて
良い思いをするのが納得行かない。
事実、連中は人間より弱い筈だ。今、人間に殺されかけている自分よりも弱かった。
森のゆっくりを騙して人間より強いと思わせ、訳の判らない規則を作って自由を奪い、
奴等の性で人間が弱いと勘違いして死に掛けてるのだ!

「どぼぢで・・・ごだえろぉぉ・・・!!」
「強いて言えば、そうだなぁ~・・・お前がゲス、だからかな?」

ゆっくりは人間の近くに住むとゲス率が高く成ると言う統計がある。
情報の信憑性や精確性に疑問もあるが、一説によると人間に接する事で
本来のユックリズムに変調をきたしてしまう可能性があるらしい。
他にも、人間の浅ましさや他者を出し抜こうとする汚さを学だとか、
人間の良い生活を知って森の生活に満足出来なくなるとか、
森の自然が人間に破壊されている影響だとか、諸説ある。

とにかく、森のゆっくりのゲス率を下げて、無害化する方法もあるかもしれない。
その調査の一環として、ゲスを駆除し、賢いゆっくりに群を統率させ、
人間の怖さを学習させる実験をしているのだ。個人的に。

普通に潰しているとゲスは大抵逃げて生き延びるし、
賢いヤツもゲスに潰されたり、周りに流されるだけの無知なゆっくりに殺されたりで
悪循環していくと予想している。
今回のまりさのような強いゲスは人間が殺して、周りに流されるゆっくりは群に管理させ
賢いヤツを選んで八百長で権力を持たせて群のトップにおいた場合、果たして森の
ゆっくり達がどう変化するのか見てみたかった。

「ぐあぁぁっぁ!!まさかこんな強いドスが居るなんてぇぇぇ!!!」
「ゆっ!?」

説明を終えて突然大声を上げる男にまりさは一瞬驚く。

「だがタダでは死なんぞ!!畑を荒らしたまりさも道連れだぁぁぁぁ!!!」
「ゆ!?ゆゆゅっ!?ゆっ!!ゆー!!」

男の手がゆっくりとまりさの方に伸び、その口を塞ぐ。
最早叫び声も、真実を語る事も出来ない!
天高く掲げられたまりさは、群のゆっくり達の眼前で握り潰された。





「ゆっ!人間さん、いつもありがとうね!!」

結果としては、ドスの話では群の統率力は格段に良くなって、群のゆっくりも
ドスや幹部の言う事を聞くように成ったらしい。
すっきり制限も冬の食料も、以前よりは管理しやすくなったそうだ。

一方で今回クーデターを起こそうとしたまりさの様なゆっくりも定期的に現れるし、
ゲスも少なくなりつつあるとはいえ、その数が一定数以下には成らない。
ゲスがゲス化するのは、ゆっくりが全滅しない為の、種としての多様性の確保ナンタラ
なのかもしれない。

まぁ群の管理体制が崩壊して、畑にゆっくり波状お食事されてはコッチも堪らないので
ドスには今後も頑張ってもらいたい。
肉に対する負い目もあるし、出来るだけ協力するつもりだ。

どうせ新陳代謝で消えるだろうと安易な気持ちで書いた額の肉は
時間が経っても一向に消えることは無かった。

「額の肉、似合ってるぞ」
「ゆへへ~ん!」

最初遊びで描いてやった時は子供みたいに一日中凄い泣き喚いて困ったものだ。
八百長で一回勝たせてやると言って何とか宥めたが、結果的にはこの演出も
ドスが群れを纏めるのに役立っているのだから無駄ではなかったのだろう。
別に群の幹部の連中にまでラクガキする必要は無いんだが、ドスを気遣って
人間と戦った時の傷設定を吹聴したら、なんか顔にラクガキされたがる様になった。

しかし、まぁ、いい加減毎回死んだ人間が生き返って畑で八百長試合してるんだから
バレそうなモノだが・・・
いや、冬篭りの餌の備蓄も出来ない連中にそのレベルの知能は無いか。
それに気付く位賢いヤツはドスの真意も判ってるって事なのかね・・・?

「じゃ、ドスたちは森に帰るね」
「ん?あぁ・・・って、ゲスに付いてきた奴等まだ生きてるけど良いのか?」

ゲスまりさに唆されて畑に来たゆっくりが三匹ほど居たが、
皆そそくさと帰り始めている。
気が付くと、ドスと数匹の幹部しか残っては居ない。

「そのこ達は再犯だから仕方ないよ。良かったら食べてあげてね!」
「あぁ、じゃ、非常食にでもするか」

ドスが駄目なゲスを見捨てるのは珍しい事ではないだろう。
八百長の正義の味方ゴッコも、畑の危険性を教えるのが本来の狙いなので、
畑を襲ったバカなゆっくりを無傷で帰すつもりも無いのだが。
しかし群のゆっくり達は仲間を助ける為にドスを呼びに行ってココに駆けつけた筈では?
なんかドスの活躍見て屑野菜貰って満足して帰って良いのか?
本当に忘れてるのか?もしかして最初から助ける気ねーだろ・・・

「ドス・・・タイガーマスクって知ってるか?」
「ゆ?お兄さん、そのマジックで何する気なの?」
「キイロとクロだからまりさにはよく似合うと思うんだ」
「や、やめてね!!考え直してね!!」

人間からゆっくりを守る英雄「タイガーまりさ」の試合は大人気で
噂を聞きつけ一目見ようと遠くから訪れるゆっくりも増えた。
ドスまりさの群れは見物料の興行収益で大層潤ったそうな。



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最終更新:2008年12月09日 17:54
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