ゆっくりいじめ系2007 れいぱーをぶちのめす

「んっほおおおおおおお!! まりさあああああ!! ありすのあいをうけとってねー!」
「いやあああああ!! れいぱーとすっきりするなんていやああああ!!!」
「いやがるふりをしてありすのきをひこうなんて、まりさってばつんでれさんねえええええ!!」
「なにいってるのおおおおおお! はやくどいてねー!!」

山菜採りの帰り道。道を外れたところで交尾、ゆっくり的に言うところの「すっきり」をしている二個のゆっくり――――ありす種とまりさ種をお兄さんは見つけた。
充血した目、ぎとぎととした体液、そして泣き喚く相方を一切無視した行為。
ありすはいわゆるれいぱーありす、という種だろうか。
なんとかありすの魔手から逃れようと、必死に這いずるまりさを、逃がすまいとさらに大きく被さるようにのしかかってくるありす。
基本的に害獣であるゆっくりが嫌いなお兄さんにとって、まりさがどうなろうと知ったことでは無かったが、ありすが幸せそうなのが目に付いた。
帰り道を横に逸れ、二個がぐっちゃぐっちょと汚らしく交わっている方へと向かっていく。

「いくわよ、いくわよまりさああああああ!」
「だめえええええ!! まりさすっきりしたくないいいいいいいい!」
「「すっきりー!!」」

近付いて来るお兄さんなど意にも介せず、二個は交尾を終えた。
しかし何故ゆっくりはどんなに嫌がっていようとも最後の瞬間だけは声を揃えて気持ちよさそうに、それこそすっきりとした顔で事を終えるのだろうか。謎である。
とりあえずすっきりしてしまって絶望と悲哀に打ちひしがれているまりさ種は無視し、すっきりの余韻を受け、その場から動こうとしないありす種にお兄さんは蹴りをぶち込んだ。

「はあ、はぁ……まりさ、とってもよかったわあ……それじゃ、にかいせんべぶらぁっ!?」

お兄さんの容赦無しのつま先蹴りは、ありすの顔面を的確に捉え近くに立っている木へと叩き付けた。
べちん、とうどんの種をまな板に叩き付けるのにも似た音が響く。
突然の暴力に見舞われたありすは、そのまま顔面から地面へと落ち、ぷるぷると小刻みに震えたまま動けない。
お兄さんは動かないありすの後頭部にあたる部分の髪を掴み、無造作に引き上げ、そのまま振り下ろした。

「べぶっ! ばっ! びぎゅ! ぐべぇ! ぎゅび!」

そのまま何度か地面に叩き付け、仕上げに再び木に向かって投げつける。
投げた勢いでぶちぶちと千切れ、掌に残ったありすの髪の毛を払い、お兄さんはようやくありすに声をかけた。

「おい。何してる」
「…………っ…………!?…………ゆ…………ゆ……!」

自身の身に何が起こったのか。目の前の人間は何者なのか。
激変した状況と顔面の痛みに、ありすはまともな思考ができずただ歯の折れた口をぱくぱくと開くだけである。
何も応えないありすに対し、お兄さんはさらにありすの顔面へと踏みつけを行った。

「げぼぉ!」
「何してるって訊いてるんだ。応えろよ、おい」
「……ま、まり、さと……あい、し、あって…………た……の、よ……!」

何か言わないとまた暴力を振るわれる。
ようやく事態を飲み込み始めたありすは、咄嗟に投げかけられた言葉へと返事をした。

「ほう。愛し合ってた、ねえ……」
「な……なにか、もんくあるの!? ありすと……まりさ、の、すっき、りを……じゃまする、じじいは……ゆっくりしね! ぷくううううううう!!」

目に涙を浮かべたまま、土に汚れた顔でありすは頬を膨らませてお兄さんを威嚇する。
小動物相手ならまだしも、人間に対して全く無駄なありすの行為に苦笑を漏らしつつ、お兄さんはその頬を今度は拳で横から殴りつけた。

「ぶびゅううううっ!!」
「ふん。テメエの都合だけの身勝手で汚らしい交尾しといて、何が『あいしあってた』だ。笑わせんな」

痛みに泣き叫んでこのまま逃げ出したいありすだったが、しかしお兄さんの言葉に身を固くした。
身勝手で汚らしい交尾? 何を言っているのだこの人間は。
ありすのすっきりはありすの愛を他のゆっくりに分け与える、とてもすばらしい行為だというのに。
とかいはなゆっくりとして、その言葉だけは見逃せない。
痛みを堪え、ありすは叫んだ。

「なにもしらないじじいはだまってね! ありすのすっきりはとてもゆっくりできるのよ!」
「出来るワケねーだろ馬鹿。現にそこのまりさ、泣いて嫌がってたじゃねえか」
「ふん、まりさはつんでれなのよ! いやがってるふりをしてありすのきをひこうとしているの! そんなこともわからないの? ばかなの? しぬの?」

ほら、やはり人間は馬鹿で愚かだ。ゆっくりの事をまるで分っていない。
まりさがありすの愛を拒むはずが無いのだ。
己の正当を確信したありすは、踏ん反り返るように下顎を突き出した。人間で言えば胸を張った、というような行為なのだろう。

「はっは、ツンデレときたか。いよいよもって救えない頭してんなお前らられいぱーありすは。本気で嫌われてるのにも気付かないとか、バカにも程がある」
「ゆ……ゆぎいいいいいいいい!! ありすがきらわれてるわけないでしょおおおおお!?」
「じゃ、訊いてみるか――――おいそこのまりさ。逃げんじゃねえ、こっち来い」
「そろーり、そろー……ゆっ!?」

お兄さんはそろーり、そろーりと馬鹿みたいに口に出してその場を離れようとしていたまりさを呼び止めた。
まりさは一度びくりと大きく身を震わせると、振り返りもせず飛び跳ねて逃げ出す。
勿論、お兄さんがそれを黙ってみている筈も無い。ありすを掴み、まりさに向かって投げつけた。

「まりさはゆっくりいそいでにげるよ! ゆぐべっ!?」
「わあ、おそらをとんでぶばら!?」
「ったく、逃げんじゃねえっつったろーが。手間かけさせんな。そもそも逃げ切れると思ってんのかよ、テメエらのノロマな足で」

ゆっくりには出せないような速度でぶつけられた二個はぐったりと転がっている。
人間で言うなら全力で走っている背後から自転車の速度でぶつかったようなものだ。無理もない。
悠々と歩いて来たお兄さんにまりさは捕まり、ありすは動かないように足で踏みつけられた。

「改めて訊くぞ。おいまりさ、お前このありすをどう思う?」
「ゆっ……ゆっ……こんなありす、ゆっくりじゃないよ! ゆっくりしね!」
「ま、まりさ……つんでれさんなところがすてきよ! このじじいがいなくなったらありすにでれでれしてくるのよね! しってるんだから!」
「だ、そうだが。まりさはツンデレなのか。すげぇなお前。俺だったらこんな身勝手な奴絶対に好きになれんわ」
「そんなわけないでしょおおおおおおお!? はやくこのありすをどこかにやってね! まりさがゆっくりできないよ!」
「いいわよまりさああ! もっとつんつんしてねええ!」
「うーん、ここまでバカだと埒が明かんなあ……ん、そうだ」

何を思ったのか、お兄さんは掴んでいたまりさを地面に降ろした。
咄嗟にまりさは再び背を向けて逃げようとするが、お兄さんがありすを踏んでいない足で思い切り地面を踏み鳴らすとそれも無理と悟ったらしく、動きを止めた。

「よし、じゃあまりさ、このありすは俺が動けなくしといてやるから好きにしていいぞ。助けるのも、痛めつけるのもお前の自由だ」
「ゆっ!?」
「ま、まりさ!? はやくありすを助けてね! そうしたらもっともっとまりさをあいしてあげるから!」

お兄さんの言葉に、まりさも、ありすも目を見開いた。
この人間はどういう意図をもってそんな提案をしたのか。それは分らないがこの千載一遇の好機を逃す手は無い。
ありすにしてみれば、まりさは自分が愛を与えてやったゆっくりであり、自分を見捨てるなどという事はあるはずが無いものだった。
口ではさんざん嫌いだ、消え失せろと叫んでいたが、さすがにこの状況なら自分を助けてくれる筈だ、と。
しかし、まりさが選んだ選択肢は当然、ありすの予想――いや、妄想とは対極であった。

「このっ、このっ! よくもっ! まりさを!」
「げぴっ!? ま、まりさ!? なにすっ! るぶっ!?」
「うるさいよ! だまってゆっくりしね! このれいぱー!」

動けないありすに対し、憎悪を剥き出しにした形相でまりさは体当たりを始めた。
予想外のまりさの暴挙に、ありすはただただ驚くしかない。
理解できない。何故まりさはこんなにも本気で自分を襲ってくるのか。

「や、やめてねまりさ! ありすがっ! ぼぺっ! しんじゃううううう!」
「……まりさ、一旦止まれ」
「しねっ! しねっ!」
「おい、止まれ」
ゆっくりしねええええええええ!! このれいぱーありすううううう!! ゆがあああああ!」
「…………」

お兄さんはまりさを思い切り何度も踏みつけた。
煎餅のように平たく潰され、痙攣するまりさをお兄さんは帽子を取ってびりびりに引き千切り、狙いもつけず遠くへと力一杯放り投げる。
はるか向こうの森の影に消えていったまりさの成れの果てを見届け、お兄さんはようやくありすを足元から解放した。
まりさ程では無いにしろ、お兄さんに襲われ、まりさに痛めつけられたありすも既に満身創痍である。

「さて、これでテメエの言う愛ってのはただの思い込みだと証明されたわけだが」
「……ぎ……ぎ……」
「これでも自分の交尾が独り善がりで嫌われてるって認めないつもりか?」
「…………あの……まりさは……いなかものだから……ありすのあいがつうじなかったのよ……!
 とかいはなゆっくりなら……ありすのあいをうけいれないはずがないわ……!」
「はあ。次はお得意の『とかいは』と『いなかもの』か。なんかそう言えば全部都合良くいくと思ってねーか? お前らありすって」
「ゆっ!?」
「自分の意の沿わないものは全部『いなかもの』。自分の思い通りになる事だけ『とかいは』。ありすはゆっくりの中でも特に自分勝手なゆっくりだよな」
「あ……ありすはとかいはだからとかいはなのはとうぜんでしょおおおおおお!! このいなかもののくそじじいいいいい!!」
「だからお前らが『とかいは』だって誰が言ってんだよ。全部自称だろうが。お前は誰かにとかいはだね、と言われた事あるのか?」
「ゆっ……ゆ、ゆ……っ!?」
「それともなにか、『とかいは』ってのは何でも自分の都合に良いように思い込み、他人の迷惑を顧みない奴をそう呼ぶのか? ああ、俺『いなかもの』でよかったわー」
「が、ぎ……ぎいいいいいいい!!」
「おお、怖い怖い。『とかいは』なゆっくりって、自分の意見が通らないと暴力を振るい始めるんだ。痛くもなんともないけどな」

自分のアイデンティティを脅かされ、ありすはお兄さんへと体当たりを始めた。
ついさっきまでそのお兄さんに散々いたぶられていた事などすっかり忘れ、ありすはお兄さんへと無力な抵抗を続ける。

「ありすはっ! とかいはなのよ! あいされているにっ! きまってるでしょおおおおおお!!」
「決まってねーっつってんだよ。そういう風に『決まってる』のはお前の頭の中だけだ。
 いいかよく聞けクソ饅頭。世の中ってのはテメエの思い通りに行く事なんざ何一つねえ。テメエは嫌われ者で、勘違い甚だしい哀れで大馬鹿なゆっくりだ」
「ゆっぐあああああああっ!! とりけせええええええ!! ありすはきらわれものじゃないいいいいいい!!」
「誰かに嫌いだといわれたらツンデレだと事実を捻じ曲げ。誰かにイヤな事をつきつけられれば『いなかもの』だと事実を捻じ曲げ。
 ツンデレだと断定できる理由はどこにある? それが『いなかもの』だと何故言い切れる? お前らの言葉は全部何の論拠も無い、思い込み、妄想なんだよ」
「こ…………この、くそじじい! くそじじい! くそじじいいいいいいい!!!!!」
「まあ、ありすったらツンデレさんね! そんな悪口言って俺の気を引こうとしてるんだね! じゃあもっと言ってやるよ。この勘違い野郎!」
「なにいってるのおおおおおお! はやくとりけせえええええええ!!」
「アリスはツンデレに『決まってる』からな。認めてないフリして、本当は自分がいかに自分勝手かもっと言って欲しいに『違いない』よな」
「ゆっぎゃあああああああああああああ!!」

遂にありすは目を剥き、口からぶくぶくと泡を吹いて動かなくなった。
レゾンデートルを破壊され、自我が維持できなくなったのだ。
最早何も反応も無いありすに、お兄さんの興味は失せ、その場を後にした。

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最終更新:2022年01月31日 03:22
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