「むきゅぅ、むきゅぅ、むきゅぅ、、、、」
ぱちゅりーは道路を避け、茂みに身を隠しながら移動する。
この町を出て、森に行けばきっと安全だ。
馬鹿な野良共を利用して何とか生き延びてやろうとぱちゅりーは考えた。
(この先に公園があるはずよ。そこから林を抜けていけば人間に見つからずにぬけられるわ…!)
むきゅむきゅと体を引きずらせながら公園にたどり着いたぱちゅりー。
ここから隣接する林を辿って行けば森に行ける。
そう思いながら公園を進んでいると、途中で人間に捕獲された。
「むぎゅ! はなじでぇぇ…」
声を張り上げることの出来ないぱちゅりーは為す術もなく木箱に詰められ、拉致された。
「………!」
ばさっ
「
ゆっくりしないでおきてね!!!」
(うるさいわ…)
ぱちゅりーは何者かの怒鳴り声で目覚めた。
「むきゅ、うるさいのよ…」
「ゆ、おきたねぱちゅりー!」
騒いでいた
ゆっくりを見たときぱちゅりーは思った。
(どこかで見たような……………………………!!!)
ぱちゅりーの奸計にはまってしまった森の美れいむの幼なじみのまりさだ。
じつは、ぱちゅりーに返り討ちに遭い、
死にかけていたところをゲスまりさ達の餌食になったありすの飼い主の男性(以降、男性)に保護されたのだった。
まりさは助けられた後、事情を説明した。
男性はそこで事件の元凶の存在を知り、このまりさを利用してぱちゅりーを探した。
そして、まりさは民家の庭でのんびりしていたぱちゅりーを見つけることに成功。
男性の女性を説得し、引き取ることができた。
ただ、捕獲した頃には虐待の傷が酷く、簡単に死んでしまいそうだったので、
加工所に持って行き、ボロボロになった皮の張り替え、その他命に関わる傷を修復し、休ませた。
そして今に至る。
「よくもれいむにひどいことしたね!!! ゆるさないよ!!
ゆっくり・・・しねぇ!!!」
ぼよん!
間の抜けた音を立て、転がってゆくぱちゅりー。
「ゆべっ!」壁にぶつかりようやく止まる。
修復されたとはいえ、虐待による体力低下は深刻で、
今やぱちゅりーは野良ぱちゅりーの体力と大差ない程度まで下がっていた。
「まりさのほうがつよいんだよ!
ゆっくりりかいしてね!!!」
と言い放ち何度もぱちゅりーに攻撃を加えるまりさ。
「むぎゃあああ!! もうやめてぇぇええええ!!!」
何度も攻撃され、泣き出すぱちゅりー。
異なる色の目からダクダクと涙を流し、相手の同情を誘おうとしている。
「まりさ、その辺にしとけ」
男性がまりさを止める。
「ゆ、わかったよ!!!」
まりさは男性の言うとおり攻撃を止め、下がる。
「ぱちぇは飼い
ゆっくりなのよ!!! こんな事して言いと思ってるの!!!」
しかし、ぱちゅりーの頭にバッヂは、無い。
お姉さんが手術後にこっそりと外したため、ナイトキャップには何もついていない。
つまり、今のぱちゅりーは飼い
ゆっくりを自称する野良と同じ扱いになる。
ちなみにまりさの帽子にもバッヂは、無い。
まりさと男性はとある場所を訪れていた。
「ぼおやべでええぇぇぇえええ!!」
「ばりざをだづげでぇえええええ!!!」
そこにはかつて、男性のありすを犯し、殺したゲス達が飼い
ゆっくりの性欲処理機として活躍していた。
苦行を受けてきたゲス達の肌はヒビだらけ。
加工所職員がぎりぎり死なない程度、かつ公衆便所として使用できる程度の修復をしていたため、
死ぬことも出来ず、かつて自分たちが行った事を何ヶ月も飼い
ゆっくり達にやられていた。
飼い
ゆっくり達が一通り、すっきりーを終えると、男性はぱちゅりーをそこに放り込む。
そして、ゲス達の戒めを解き、説明してやる。
「えー、このぱちゅりーは、人間に酷いことをしようとして、制裁されるクズ饅頭です。
これからこのクズ饅頭がどうなろうと人間は関知しません。
ちなみに君たちがこうやって饅頭便器になった原因を作ったのもこのクズ饅頭です。
それじゃあ、
ゆっくり楽しんでいってね!!!」
その瞬間、ゲス達はぱちゅりーに襲いかかる。
「むぎゃあああああ!!! やべでええええぇぇぇぇえええ!!!」
「うるざいんだぜぇえぇえええ!!」
「おばえのぜいだあああああ!!!」
「じね!!! おばえのようないだがぼのはじねええええええええ!!!」
度重なる暴力により体力が限界のゲス達であったが、出せる力を振り絞り、ぱちゅりーに体当たりを仕掛ける
「すっぎりさせろおおおおぉぉおおお!!!」
まずれいむがぱちゅりーに襲いかかる。
「ゆひひひ・・・、ばぢゅりーのまむまむがらくりーむででるよ"!!!ばちゅりーのばーじんはでいぶがもらっだああぁぁあ!!!」
「!!!・・・・・・ゆぎゃ"あ"ああ"ああ"あ!!!」
お姉さんの手術により、一度破壊されたまむまむの部分には自分の子供のまむまむが移植されている。
そのため、まむまむは子
ゆっくり程度の大きさしかない。
そこに成体サイズのぺにぺにを突っ込まれたら、ぱちゅりーのまむまむは破れ、
直接内蔵に当たるクリームを蹂躙される。その激痛は想像を絶するものだろう。
ぱちゅりーが思うのは激痛からの逃避か、子の純潔を守れなかった悔しさか。
しかし、ゲス達はそんなことを気にすることはない。
むしろ、ぱちゅりーが「ついさっきまでばーじんだった」という事に興奮、後ろから、横からひっきりなしに、ぱちゅりーを責める。
そして、植物型でにんっしんっした子供を千切られ、食べさせられる。
これはいつぞやにぱちゅりー達がゲス達に教えた美れいむで「商売」をするための方法。
自分の教えた悪行が巡り巡って自分に返ったのだ。
男性により回収されたぱちゅりーは見た目上少し痩せた程度に見えたが、
息も絶え絶えになり、ガタガタ震えていることから、かなりの苦行を受けたことが伺える。
「
ゆっくりざまぁみてね!!! ゲラゲラゲラ!!!」
まりさはざまみろと笑い、ゲス達はまだ満足していないのか、いつまでもぱちゅりーを罵っていた。
「まりさ、気は済んだか?」
「ゆ! まだすんでないよ! むれにつれていってみんなでせいさいするよ!!!」
男性は「そうか」とだけ言った。
ぱちゅりーを透明な箱に入れ、すぃーと呼ばれる
ゆっくり用の自動車に乗せるとまりさに乗るよう指示した。
「おじさん! いままでありがとう! こんどまりさのむれにきたらいっしょに
ゆっくりしてあげるよ!!!」
「ああ、そうだ。まりさ、お前の言ってたれいむなんだが、まだ生きてるらしいぞ」
「ゆっ!!! ほんとう!? どこ、れいむはどこ!!?」
死んだとばかり思っていたれいむが生きている。
まりさにとってはこれ以上に良いニュースは無い。
「うん、あそこに大きい家があるだろ? あそこに住んでいるらしい」
と他の家よりも広く、大きな家を指さしながら男性が伝えた。
「わかったよ!!! まりさはれいむをつれもどしてから、もりのおうちにかえるよ!!!
おじさん! ありがとうね!!! まりさとれいむにあかちゃんができたらいっぱいみせてあげるよ!!!」
まりさは瀕死のぱちゅりーを連れ、大きな家を目指した。
人間の早歩き程度の速度が出るすぃー。
憎いぱちゅりーが透明な箱越しに同乗しているけど、気にならない。
まりさの心はれいむでいっぱいだからだ。
-もうすぐれいむに会える
まりさはそう思うとこれまでの全ての苦労が報われる気がした。
あと少しでれいむに会える。
-れいむに会ったら、いっぱいすりすりしよう、
-いっぱい酷いことされたはずだけど、まりさがいっしょにゆっくりすればげんきになるはず。
甘い未来を思い描いていると、あっという間に目的地に到着した。
門は開いており、まりさはそこからすぃーを利用して敷地内に入る。
扉の前の縁石のそばにすぃーを止め、扉に体当たり。
「ゆっくりしていってね!!! まりさだよ!! れいむ、開けてね!!!」
大声でれいむを呼ぶが返事はない。何度も呼んだが返事はない。
(それにしてもれいむはすごいね! こんな大きいお家に住んでるなんて!)
そのうちまりさはきっとお昼寝中か、お出かけ中だろうと予測し、
帰ってくるor起きるまでは庭で
ゆっくりする事にした。
ゆーゆーと雑音を立てたり、ぱちゅりーの入っている透明な箱に体当たりしたり、罵ったり。
しばらくすると、門の方から物音が。
まりさがそちらを見ると、みょんが入ってきた。髪飾りには金に輝くバッヂがついてる。
(きっとれいむの召使いだね! 召使いが居るなんて、さすがれいむだよ!)
「そこのみょん! ゆっくりしていってね!!!」
元気に挨拶。
「!!!・・・不覚みょん・・・」
みょんはなぜかがっくり項垂れた。
その行動がまりさにはお辞儀をしているように見えた。
「まりさだよ!!! れいmゆべっ!!!」
れいむを出してね! と言おうとしたところで体当たりされ、家の壁まで転がり、ぶつかる。
「いだいいいぃぃいいぃぃ!!!」
わんわんと泣き出すまりさ。
「クソ野良が侵入したなんて、お父様に示しがつかないみょん!!!
お前も加工場送りにしてやるみょん!!!」
「ゆ"ーーーーーー!!! 加工所はいやああああああ!!!」
「うるさいみょん!!!」
暴れるまりさに何度も体当たりし、動けなくなると今度は何度も踏みつけた。
「ただいま、、、ん? これは・・・みょん」
みょんがまりさに攻撃することに専念している間に、家主である名士が帰宅した。
名士はまりさへの攻撃に夢中になっているみょんを呼ぶ。
「ゆ? お、お父様・・・、ち、違うんですみょん!!!
これは、その、ゆぅぅぅ、すいません。野良に侵入されてしまったんですみょん・・・」
言い訳しようとしたが、言い逃れる為の文句を思いつかいないみょんは素直に謝った。
ちなみに、普段は門を閉めてあるため、野良は侵入できないようになっていたのだが、
みょんが「狩り」に出かける際に門を閉め忘れたため、侵入を許してしまった。
みょんは「お仕置き」を覚悟した。
「みょんや、これはこの間言ってた『真犯人』だよ」
名士はみょんを抱き上げ、透明な箱の中でぐったりしているぱちゅりーを指さし囁く。
「みょん?」
一室にぱちゅりーとまりさは入れられ、まりさの幼なじみである「れいむ」が運び込まれた。
「でいぶ!!! でいぶ!!! なんでごんなごどにいいいぃぃいいいい!!!」
「うるさいみょん!!!」ぼよん!
「ゆべっ! ゅぐぐ・・・どぼじで! どぼじでごんなごとするのおおおおおおお!!!」
まりさには訳が分からなかった。
ここにくれば、れいむがいる。たしかにれいむはここにいた。
しかし、れいむの頭からは花が咲き、れいむ自身は非常に苦しそうな表情を浮かべ
時折「ゆ"っ!」と低くうめく。まりさを見ても涙を流すだけ。
どう見ても、大丈夫なんかじゃない。
「みょんの大事なありすが死んだのにこんな薄汚い野良が生きてるなんて許せないんだみょん!!!」
「どおいうことなのおおおおおお!!!」
自分の婚約者のありすがあのゲス共に嬲られ、死んでしまった。
自分の命よりも大事なありすが死んだのに、
この汚い糞饅頭は「みょんはつよいしかわいいしれいむのおよめさんにぴったりだよ!!!」
と、自分に色目を使ってきた恥知らず。生きてる価値はない。
「死にたくない」とうるさかったから仕方なく、「花瓶」として役に立ててやってる。と
「なんでえええ!!? でいぶをもどにもどじでよおおおおおお!!!」
まりさには意味が分からなかった。
あまりにも理不尽すぎないか?
れいむはみょんを褒めただけなのにこの仕打ち。
八つ当たり以外の何者でもない。
「ゆふふ、みょんはいま機嫌がいいみょん。折角だからお前も殺さないでやるみょん」
「いいがら! はやぐでいぶをだずげでねえええええ!!!」
「うるさいみょん!!!」
「ゆべっ!」
喚き散らすまりさに手加減なしで体当たりをかますと、まりさは勢いよく吹き飛び、壁とキスした。
剥がれ落ちたまりさは餡子を吐き、細かく痙攣する。
みょんはまりさを無視し、ぱちゅりーの入った透明な箱に向き直る。
「ゆふふ、お前には自分の罪深さを知って貰わなければならないみょん・・・」
ずっと蚊帳の外にいたぱちゅりーは突然のみょんの宣告にびくりと反応した。
「まずこの写真を見るみょん」
そこにはみょんとありす、そして二匹の飼い主である名士とゲスをぱちゅりーにけしかけた青年が映っていた。
「よく見て覚えるみょん、それがお前が不幸にしたありすだ!」
みょんはこの写真のありすが自分の婚約者であることを伝え、
さらにぱちゅりーがゲス達を手なずけるために考えた「商売」により死んでしまったことを伝えた。
「お前はただ殺すだけじゃ駄目だみょん・・・加工所で精々苦しんで死ね」
数分後
「ちわー、加工場でーす!」
「あ、どーもご苦労様」
元気に挨拶する加工場職員二名。
「こいつとこいつと、あとうちのみょんを同行させてやってください」
「まっで! ぱちぇは飼い
ゆっくりなのよ! 勝手に加工場につれてっちゃだめなのよ!!!
よぐみでよ! ぱちぇの頭にゴールドバッヂあるでしょ!!!」
「何言ってるみょん? お前の頭にバッヂなんて無いみょん!」
「むきゅ?」
慌てて帽子を取って探すが見つからない。
「むぎゅ! まっでね! おねえさんに聞けば良いんだわ! お姉さんに聞けば・・・」
「うるせーなぁ」ゴン!
「むぎゃ!」
やかましく騒いでいたが、一発殴られるとしゃべることも出来なくなった。
職員は手早く段ボール箱にぱちゅりーを移し、まりさに手をかけようとする。
「ゆあああああ!!! やべで! かごうじょはゆっぐりできないいいいいいい!!!」
「ゆっ! そうだ! まりさはおにいさんと一緒に暮らしていたから、かい
ゆっくりだよ!
ゆっくりりかいしてね!!!」
まりさは人間の世話になっている時に飼い
ゆっくりは加工所に連れて行かれないと学んだ。
だから、自分が飼い
ゆっくりだといえば大丈夫だろう。
そう思っていた。
「お前、馬鹿かみょん? 頭にバッヂついてなければただの薄汚い野良だみょん!」
顔色一つ変えずにまりさを梱包する職員に変わりみょんが代弁した。
ぱちゅりーは暗闇の中、これからどうしようかあれこれ思案していた。
このままでは加工場で虐待され、殺されることは火を見るよりも明らか。
何とか逃げ出すチャンスは無いものか・・・。
数分後、ぱちゅりーはクリーム脳なりに作戦を立てた。
みょんに色目を使って隙を作らせ、その間に逃げる。
ぱちゅりーは自分の容姿には自信があった。
ただ、今の自分の姿がどうなっているか考えつかなかっただけ。
がたっ
「むきゅ?」
ぱちゅりーは箱から取り出され、職員に抱えられた。
「あれを見るみょん」
隣の職員はみょんを抱えている。
ぱちゅりーは示された方向にある家に見覚えがあった。
あそこはつい最近まで自分が住んでいた家。お姉さんが住んでいる家。
-きっとぱちゅりーをお姉さんの家に帰してくれるのね!!!
そのお姉さんに虐待されたことも、そのお姉さんから逃げていたことも忘れ、
ただ都合の良いことだけを夢想するぱちゅりー。
「お前を飼っていたお姉さんだみょん、よく見るみょん!」
窓からお姉さんが見えた。
ニコニコ笑顔で何かを持っている。
それはちぇんだった。バッヂが無いのでおそらく野良だろう。
お姉さんは表情を変えずに、手に持ったちぇんを思い切り壁に叩きつけた。
-いだいよおおおお!!! わからないよおおおおおお!!!
ちぇんの叫び声が聞こえてくるかのようだった。
しかし、お姉さんは叫び声を聞いて止めたりはせず、それどころか更に壁にちぇんを叩きつけた。
ぴょんぴょんとらんが跳ねて抗議しているようだが、状況は変わらない。
ちぇんが反応を返さなくなると今度はらんをちぇんと同じように壁に叩きつけ始めた。
終始笑顔で
ゆっくりを壁に叩きつけ、餡子の花を咲かせる。
「むきゅぅ・・・」
ぱちゅりーはまだ優しかったころのお姉さんとのことを思い出す。
前の飼い主に捨てられ、また人間の飼い
ゆっくりになるために奮闘していた頃、
ぱちゅりー達は如何に自分たちが不幸な
ゆっくりであるかを宣伝し、同情を誘ったのだが
三文芝居に付き合う人間はなかなか現れず、何日も粘った。
いくら野良の
ゆっくり達を捕食していたとは言え、人間の生活の快適な環境から、
野良の環境に移ると嫌でも体力的にも精神的にも辛くなる。
寒い環境の中、本気で泣いて助けを求めても誰も振り向かない。
そんな中、ぱちゅりー達の三文芝居に付き合い、涙を流して同情し、
保護を約束してくれたのがお姉さんであった。
そんなお姉さんが今では
ゆっくり達が泣き喚き命乞いをする様をみてゲラゲラ笑っている。
なぜ、そんなになってしまったのか。
「お前達があのお姉さんを襲ったからこうなってしまったんだみょん」
「お前達に襲われて、周りから孤立した時に頭がおかしくなって
ゆっくりを虐待するようになったんだみょん」
「前はあんな人じゃなかった、タチの悪い野良でも笑って許すような人だったのに・・・」
ぱちゅりーの表情から考えていることを読み取ったのか、みょんが原因を話した。
みょんが職員に一言二言話すと職員達はぱちゅりーを梱包し、台車を引いて移動した。
「ゆべっ! いたいわ! ぱちぇをもっと丁寧に扱いなさい!!!」
「むきゅ? ここはどこ?」
「加工所だみょん」
加工場に到着すると、まりさとれいむは職員に「生活雑貨製作所」と書かれた場所に連れて行かれた。
「いやああああああ!!! でいぶにひどいごどじないでえええええ!!!」
「ごべんなざいいい!!! いいこにするがらゆるじでええええ!!!」
「みょんと
ゆっくりできないよおおおおお!!!」
「むぎゅうううぅぅううう!!!」
ぱちゅりーが連れてこられたのは
ゆっくりの飼育室。
そこにいるのはみょんの「狩りの成果」、つまりみょんの
ゆっくり狩りの成果。
美れいむが所属していた群れの
ゆっくり達がアクリル板で出来た牢獄に閉じこめられていた。
「うるさいみょん!!! 」
みょんが怒鳴ると
ゆっくり達はびくりと反応し、皆一様に黙ってガタガタ震えている。
「・・・良いことを教えてやるみょん、お前達、なんでここに閉じこめられているか分かるか?」
「ゆぅ、みんながみょんのだいじなありすですっきりしたからだよ・・・」
一匹のまりさが答える。
みょんが
ゆっくり達を加工場に引っ立てる際に恒例の「どおj(ry」に答えた内容を覚えていたようだ。
「確かにそれがみょんがお前達を襲った理由だみょん! 」
そして始まる
ゆっくりの命乞いと罵声の大合唱。
ぱちゅりーはみょんの意図をうかがい知ることが出来ないでいた。
突然みょんが攫った群れの
ゆっくり達への大演説。
単純に演説が目的ならぱちゅりーをここに連れてくる必要はなかったはずだ。
そして、一緒に来たはずのまりさは不在。
どこで何をしているかも全く分からない。
不安ばかりが募った。
(むきゅ、、、)
ぱちゅりーが困惑していると、職員が大きな籠を二つ持って入ってきた。
そして、床に中身を置いた。
「「ゆ"っ! ゆ"っ! ゆ"っ! ゆ"っ! ゆ"っ! 」」
「いだぃよ"おお"ぉぉ"ぉぉ・・・」
「おでえざん、ぼおやべでえぇぇぇ・・・」
籠に入っていたのはれいむ+まりさの組み合わせが二組。
片方は絶叫の表情で頭から花を咲かせ、激しく痙攣、いわゆる「花瓶
ゆっくり」になっている。
もう片方は皮が透明で、中身である餡子や目玉等が透けてスケルトン
ゆっくりになっていた。
群れの
ゆっくり達とぱちゅりーは花瓶
ゆっくりとなったまりさとれいむには見覚えがあった。
自分たちの群れの仲間の性格の悪い美れいむと気立ての良いまりさだ。
そしてぱちゅりーはさらにスケルトン
ゆっくりとなったまりさとれいむにも見覚えがある。
お姉さんの家に置き去りにした、元手下のれいむとまりさだ。
「ゆぎゃああああああああ!!!」
「い"やあ"あああ"あああ"!!!」
「やだああああ!!! ごわいいいい!!!」
「だずげでえええ!!! らんじゃまああああああ!!!」
自分たちの未来を目の当たりにし、さらに恐慌状態に陥る
ゆっくり達。
ぱちゅりーはガクガクと震え、みょんに色目を使う作戦も、何もかもをすっかり忘れた。
「うるさいみょん!!!」
みょんが怒鳴ると、再びその場の全員が静まりかえり、小さく「ゅっ、ゅっ、」と嗚咽する音以外聞こえなくなった。
「よし、全員揃ったから説明してやるみょん! まずこの二匹だみょん!!!」
ぶよっ! ぶよっ!
二匹を踏みつけ、
「この二匹はお前達の群れの糞饅頭だみょん! 加工所特製の『花瓶』に改造してやったみょん!!!」
「「ゆ"い"っ!!!」」
涙を流し、痙攣する二匹。
「ゆがああああああ!!! れいむとまりさにひどいことするいなかものなみょんはじねええええ!!!」
二匹の幼なじみであるありすはみょんの行動に完全にキレてしまい、口汚く罵る。
みょんは何度も怒鳴って黙らせようとするが、黙らない。
みょんは職員に頼んでうるさいありすを取り出して貰い、「公開処刑」した。
ありすはぼろぼろの饅頭片になり、その死体は牢に放り込まれた。
「うるさい奴はそのありすと同じ目に遭わせてやるみょん!!!」
ありすの死体に当たってしまった
ゆっくりが最初悲鳴を上げていたが、みょんが怒鳴ると静かになった。
「ふん、そこの気持ち悪い透明
ゆっくりはそこの汚いぱちゅりーの手下だみょん!」
首をかしげる
ゆっくり達。それがどうした?とでも言いたそうだ。
「この汚いぱちゅりーのせいでお前達は死ぬんだみょん!」
「むぎゅ!?」
みょんは飼い主から教えて貰った事情を全て話した。
-ぱちゅりーが飼い主であるお姉さんを襲うために痺れ薬を手に入れようとし、
ゲス達に信用されるために美れいむを使って「商売」をするための方法を教えたこと
-そのゲス達がみょんの婚約者のありすを襲ってみょんが見つけた頃にはありすが死んでしまったこと
等々
全ての内容を把握できた者はほとんどいなかったが
「ぱちゅりーのせいでこんな目に遭っている」と言うことだけは全員理解できた。
職員は透明な箱にぱちゅりーを入れ、牢の真ん中に設置した。
すぐさま、透明な箱越しのリンチが始まる。
「じね!!! あだまでっがちのぱちゅりーはいますぐしねえええええ!!!!」
「らんじゃま"を、らんじゃまをがえぜええ"ええ"え"え"!!!」
「お"まえにてんこのなに"がわがるっでいう"んだああ"あ"ああ!!!」
「でいぶのあがちゃんがじんだのもおまえのぜいだああああああああ!!!!」
「ばちゅりーのはじさらじめえぇえぇぇ!!!」
丈夫な透明な箱が壊れることはなく、体当たりをする
ゆっくり達は自分の体を壊しながらも体当たりを続ける。
ぱちゅりーは
ゆっくりの怨嗟の籠もった表情に圧倒される
「むぎゃあああああ!!! ばぢぇはわるぐないいいいいいい!!!」
どこを見てもぱちゅりーを睨む顔、顔、顔。
潰れ、崩壊してもにらみ続ける。
崩壊した
ゆっくりの餡子により透明な箱が餡子まみれになった頃にぱちゅりーは回収された。
「むぎゅぅぅう、むぎゅぅぅう・・・」
大きく息をつく。
ずぬっ
「むぎゃぁ、、、ああ"ああ"あああああ"ああああ"ああ"!!!」
休む暇無く今度は剣山の上に置かれた。
「いだいわ! ぬいで!!! ぱちぇのあんよからいだいのぬいでええぇぇぇえええ!!!」
「・・・ねぇ、じ・・・ねぇ・・・」
「むきゅ!?」
「ばちゅりーはじねえぇぇぇえええ!!!」
「おばえのぜいで、でいぶもばりざもばげもどにざれだんだあああ!!!
おばえが、おばえがおねえざんをどでいにずるなんでばがなごとしようとじたからあああ!!!」
ぱちゅりーの目の前には中身を羊羹にされ、皮を透明な葛に交換されたスケルトンれいむとまりさが。
二匹とももう自力で跳ねることも這いずることも出来ないが、口を動かすことだけは出来た。
「うるざい! おまえだぢがだらじないからしっばいじたんだ!!!」
わずかな気力を振り絞り、二匹を罵倒する。
「いいわげばがりいうんじゃないんだぜええええ!!! おばえのさくぜんなんで、いちどもせいこうじだごとないぐせにぃぃぃ!!!」
「おばえざえいなげればでいぶだぢはおねえざんとながよくくらぜたのにぃぃぃ!!!」
二匹の反論が終わる頃に職員は剣山に付いていたスイッチを押した。
「むぎゅぅぅ」
180度回転すると、そこには花瓶
ゆっくりとなったれいむとまりさが仲良く並んでぱちゅりーを睨んでいた。
「じ・・・ねぇ・・・」「じね・・・」
不規則に痙攣するくらいしか出来ないように加工されているはずだが、
よほど恨みが強かったのか、わずかに死ね、死ねと呟く。
「むぎゃああ!! うるざい! うるざい!! うるざいいいぃぃぃぃぃ!!!」
ぱちゅりーは剣山に底部を抉られる激痛に苛まれながら喚く。
「もぉゆるじでぇ・・・」
数分もするとぱちゅりーは反論する気力も消え失せた。
みょんが職員に一言何かを言うと職員はぱちゅりーを回る剣山から回収。
そしてぱちゅりーと花瓶
ゆっくり、スケルトン
ゆっくりが加工場の外に運び出された。
森の近くには
ゆっくりが縦に二匹埋まる程度の深さの穴が掘られていた。
職員達は真ん中にぱちゅりーを、
そして花瓶
ゆっくり、スケルトン
ゆっくりをぱちゅりーを取り囲むように配置した。
「お前の顔は二度と見たくないみょん。その四匹はお土産だみょん、精々仲良くするみょん」
「まっでよ!!! でいぶたぢをだずげでよ!!!」
「そうなんだぜぇ! ばりざはばちゅりーなんがといっしょにいたぐないんだぜぇええ!!!」
ここにおいて行かれると言うことは、自力で動けないまりさとれいむ二組にとっては
一生ぱちゅりーと一緒に暮らせ。と言うこととなる。
それはごめんだと訴えるスケルトン二匹。花瓶二匹は恨めしそうにみょんを睨むだけで何も出来ない。
みょんは何も言わずに去っていく。
そして職員達は平らな木の板で蓋をし、その上に土を被せ、足で固める。
「むきゅぅぅぅ・・・」
ぱちゅりーは真っ暗になった空間で少しだけ落ち着きを取り戻せた。
この真っ暗な空間には恐ろしい顔で自分に呪詛を投げかける
ゆっくり達はいない。
近くに元手下のれいむとまりさ、ゲス共をけしかけた美れいむとその幼なじみのまりさがいるが、
どちらも動けないように「加工」されていた。
だから、特に問題もない。
しばらく休み、もう一度考える。
-ここは加工所だから、まさかぱちゅりーをこのまま餓死させるわけがない。
-だから誰かが食べ物を持ってくるはず、その時に逃げ出せばいい
「むぎゅぅぅ、なんでぇ・・・なんでご飯持ってきてくれないのぉ・・・」
ぱちゅりーの中では職員がぱちゅりーに食べ物を持ってくる事になっているが、
当の加工所内ではぱちゅりーの事も、スケルトン二匹の事も花瓶二匹の事もとうの内に忘れ去られていた。
名士の指示により、浅めの穴に「餌」と一緒に入れ、後は放置するように指示されていたためである。
空腹でまともに跳ねることも出来ない。
「餌」として一緒に放りこまれた饅頭を文字通り「餌食」にしたのはそれから数時間後。
ぱちゅりーは考える。
こんなはずではなかった。自分は
ゆっくりの王になるはずだったのに。
最初の飼い主とずっと一緒に幸せに暮らすはずだったのに。
馬鹿な人間を奴隷にしてこき使ってやるはずだったのに。
一体どこで間違えたのだろうか。何を間違えたのだろうか。
何日経っても答えは出ない。
次第に、光の届かないはずの空間でいるはずのない物達の幻覚を見るようになった。
元飼い主のお姉さん、いつもの雰囲気からは想像も出来ないような恐ろしい顔でにらみつけてくる。
元手下のまりさとれいむ、ついさっき食い殺したばかりなのに、「じねぇ、じねぇ」と叫び、迫ってくる。
森のゲスまりさ達、「すっぎりざぜろぉぉぉ!」と暴行を受けすぎて変形した顔を擦りつけようとしてくる。
ゲス達の餌食となったありすの飼い主とみょん、憤怒の表情で「ありすを返せ!」と叫びながら迫ってくる。
美れいむと幼なじみまりさ、「お前のせいだぁぁぁ」と横から囁き続けてくる。
群れにいた
ゆっくり達、「みんなお前のせいだ! じね! じね! じね! じね! 」と大勢で叫ぶ。
ぱちゅりーの精神はあっという間に限界を迎え、気絶するも起きればまた幻覚が迫ってくる。
一月もすると、空腹で動くことも出来なくなった。
しかし、まだ死ねない。
お姉さんに注射された「体内のすべての内容物が流出しない限り死なない」薬の効果である。
名士はみょんを抱え、頭を撫でながら呟く。
「あの饅頭は、あまりにも他者を不幸にさせすぎた。もはや殺す価値も、生かす価値もない。
皆の前から消え、忘れ去られた後も自分が不幸にした相手の幻影に怯えながら
文字通り
ゆっくりと腐っていくがいい・・・」
この頃には周りの土から虫たちが沸いてきてぱちゅりーの体を貪り始めていた。
徐々に体を失い、衰弱するぱちゅりー。
ぱちゅりーの見る幻覚に変化が現れ始めた。
現れたのはみょんの婚約者だったありすと美れいむ。
その二匹はゲス達に強姦されていた。
「おにいさあああん! みょおおおおおおん!! たすけてええええええ!!!」
「ばりざ! ばりざだずげでええええ!!!」
その幻覚が消えると、今度は自分がゲス達に強姦されている。
「むぎゃあああ!!! やべでえええええ!!!」
(苦しかったわ・・・むきゅ、あのゲス共、ぱちぇが嫌がってもずっとひどいことしたのよ・・・!)
そして、
「むきゅ、簡単よ。れいむですっきりーして出来た赤ちゃんはれいむに食べさせれば良いのよ!!」
強姦し、子供が出来たら母体に子供を食べさせるという恐ろしいことを誰かがゲス達に提案していた。
(むきゅ!? 何を言っているの! そんなこと・・・)
ぱちゅりーはそんな鬼畜な事は止めさせようと声を上げようと頑張った。
そして、気付いた。
この恐ろしい提案をしているのが誰であるか。
「むぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!」
その後も自分の起こした行動で様々な
ゆっくりや人間が苦しむ姿を見た。
自分たちを保護してくれた優しいお姉さんが、膝を抱いて泣いている姿。
死んでしまったありすの亡骸を抱いて悲しみに暮れる男性とみょん。
大好きならんをみょんに殺され、嘆くちぇん。
幼なじみを懸命に探し、ボロボロになりながらも見つけた幼なじみが花瓶に加工されてしまっていたまりさ。
最後まで自分を信頼してくれたれいむとまりさが見捨てられて絶望にうちひしがれている姿。
ようやく自分の失敗が何であったかを悟ったぱちゅりー。
しかし、気付くのが遅すぎた。
もはや虫に体を食い散らかされ、謝罪の言葉を発することも出来ない。
(ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・
ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・
ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・
ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・
ごめん・・・な・・・ぃ・・・ご・・・)
ぱちゅりーは虫たちにより消えて無くなるまで消えゆく意識の中謝罪を繰り返した。
終わり
文句はたくさんあるでしょうが、
まず、さっさと終了させなかったこと、
次になんかぱちゅりーへの制裁が冗長化していること
この二点が大きな反省点だなぁと思ってます。
あと、「飼い
ゆっくりが飼い主を不幸にする」という部分が非常に不評だった事も
自分の認識不足と痛感してます。
今後、SSを書く事があれば今回の反省点を活かすつもりです。
今まで書いたSS
ドスまりさとゆうか1~3
ゆっくり闘技場(性)1
不幸なきめぇ丸
名物餡玉
行列の出来る
ゆっくり
スカウトマンゆかりん前・後
ファイティング親子と
ゆっくり
まりさの商売
ぱちゅりーの失敗1~4
盲点
進化
最終更新:2022年01月31日 03:30