ゆっくりいじめ系2362 ゆっくりまりさが嫌われるまで

ゆっくりいじめ系2348 ゆっくりが嫌われるまで
 の別視点からの話です。 





    ゆっくりまりさが嫌われるまで

                作者:古緑





ゆっくりまりさはずっと町に行きたがっていた。
狩りの間に時間を作っては山と道路の境にある背の低い叢から町並みを眺めていた。
家族と一緒の山が嫌いなワケでは無かったが、町は憧れだったのだ。
夜でも明るく照らされた綺麗に舗装された道路、どこかから来る料理のいい匂い。
部活帰りの中学生の楽しそうな笑い声、
ゆっくりした音楽を流しながらゆっくりと走る豆腐屋や灯油屋の車、
人の作った様々なモノがある町は憧れだったのだ。



そんな日々を続けたまりさはある朝、
いつものように休憩時に町を眺めていると
高校生ぐらいの男とゆっくりれいむが叢の前を並んで通り過ぎて行くのを見た。
笑顔のゆっくりれいむと男の距離は近く、仲の良い事はまりさにも容易に分かった。
まりさはまさか人と仲良くしているゆっくりが既に町にいるとは思ってなかった。
それもその筈、この町でゆっくりを飼っている者はまだこの男とその家族しかいない。


そんな珍しい飼いゆっくりと遭遇出来た事、
それはまりさにとって願っても無いチャンスだった。
人間がどういう生き物か知らないまりさにとって、
自分と同じゆっくりと一緒にいる人間と、
人間について良く知っているであろうれいむは話しかけ易かったのだ。

まりさは叢の中からゆっくりれいむに向かって、
ずっと訊きたかった事を一つだけ訊いた。


「ゆっくりしていってね!
 れいむ、まちとにんげんさんはゆっくりしてる?」と。


唐突な質問だった。
まりさは緊張していたのだ。
そんな問いにゆっくりれいむは戸惑い、答えない代わりに頼るように男を見上げた。
この時まりさはこのゆっくりれいむが自分の意見を述べるよりも先に
人間に意見を求めるぐらい人間に依存し切っている事には気付きもしなかったが、
男はゆっくりれいむに向かって次のように言った。


「珍しいなこんなトコに…。
 れいむ、ゆっくりまりさが訊いてるぞ
 町と人間はゆっくりしてるかどうかだってさ」

「まちとにんげんさんがゆっくり?」


このゆっくりれいむはまだ目も開かないような小さい頃に
山に近くの道路に捨てられていたのを男に拾われてから、
あまりに男とその家族に愛されて育てられた為、
何かに対して自分の意見を持つ事も、
現状について悩む事も殆ど無かった。必要なかったと言うべきか。
何か人の問いに答える時は今のように男に一言訊くのが常だったし、
男もそれはよく分かっていたので、分かり易くれいむに説明する。


「良くわかんねぇかな
 つまり俺達がゆっくりしてるかどうかと、
 れいむが住んでるところがゆっくり出来るかどうか訊いてるんだろ」

「れいむもおにいさんもゆっくりしてるよ!」


笑顔のれいむは大きな声で即答した。
その答えに嬉しそうに笑う男はまりさに向かって告げた。


「だってよまりさ。町も人間もゆっくりしてるってさ」


男の返事に興奮したまりさは胸を高鳴ならせ、男達に近づいていった。
ゆっくりにしては少し恥ずかしがり屋なところのあるまりさは、
れいむ達に無視されたらどうしようかと思っていたのだ。
それにゆっくりと人間の口から『人と町はゆっくり出来る』と聞き、
町について色んな事を聞きたいというまりさの欲求はいよいよ抑えきれなくなった。

それから毎朝の散歩で叢の前を通り始めた男達とまりさは友達になり
男はまりさに町の話は勿論の事、ゆっくりでも出来そうな人間の子供がする遊びも教えたし、
家族へのお土産にと半球にしたレタスを渡す事もあった。
この時の男はゆっくりに対してとても好意的だったのだ。




「それじゃあゆっくりしてくるね!」


春の暖かさが感じられる4月のある晴れた日、
群れの皆にそう告げるゆっくりまりさの心は不安と期待で一杯だった。


「ゆっくりできなかったらすぐにかえるからね!まりさ!」

ありすを説得するのは骨だったが、
ありすが本当は自分と同じように興味を持っていると確信していた。
なにしろ子供の頃からずっと一緒にいるのだ。
ありすが素直じゃない事はまりさもよく分かってる。


「ひっこち~♪ゆっくち~♪」
「ありしゅのでびゅーのひがきたようね!」


二人のまりさとありすが一人と、子にも恵まれた。
おちびちゃん達にももっとゆっくりして欲しい。
危険だなんて言うゆっくりもいたけど山の方がずっと危険で一杯だ。
れいむ達だってそう言っていた。

言い伝えで怖い所だって事も聞いてる。
『あそこは嘘と欲と殺意で満ちた』…ナントカカントカだって。
でも誰もあそこには行った事は無いし、そんな事本当かどうか分からない。
群れの中であそこまで行ったゆっくりはいないんだから。




「それじゃあまちでゆっくりしてくるよ!
 しんぱいしないでゆっくりまっててね!」


まりさ達はこの日、ゆっくりと山を降りた。
町が本当にゆっくり出来るかどうかを確かめる為に。












「「「ゆんゆんゆ~♪ゆんゆゆゆ~♪」」」

まりさとその家族は夕方近くには既に町近くの叢まで来ていた。
子供達は家族揃ってのお出かけは久しぶりなのでずっとはしゃぎっぱなしだ。
ここまで来るまでの間もずっと楽しそうに歌を歌ってる。
だがありすだけはまだ不安そうだった。

まりさから人間や町についての話を毎日のように聞いていたし、
優しい人間から貰って来たというお土産の事も疑ってはいない。
だがやはり見た事の無いモノはありすにとって不安なのだろう。
まりさにはそれが分かっていたし、ありすを安心させて上げたかった。
だからこそまりさはありすに証明して上げる事にした。
人間が自分達を虐めない事を。








「やだカワイー!!ゆっくりじゃん!」

「ゆっ?」


叢から道路に一匹で出てから十数分。
まりさは後ろから甲高い何かの声をその肌に聞いた。
まりさはバタバタと何かがゆっくりせずに近づいて来るのは分かったが、
振り向いた瞬間にそれが自分の前にしゃがみ込んだのを見てやはり人間だったと理解した。


「しかもゆっくりまりさ!ゆっ…ゆっくりしていってね!?」

「ゆっくりしていってね!」


戸惑いながらも本能に沿って律儀に返事をするまりさ。
れいむのお兄さん以外に初めて話す人間だ。
その人間の脚の間からに背の低い人間が3人、走って近づいてくるのが見えて
まりさはあまりの急展開に怖くなって逃げ出そうと思ったが無駄だった。回り込まれた。


まりさはありすを安心させる為に一人で道路に出て、
人間がゆっくりを虐めない事をありすに証明しようとしたのだ。
(ありすには子供達と一緒に隠れて見ているように言っておいた)

まりさはれいむのお兄さんから
「良い子にしていれば人間はゆっくりを傷付けたりしない」
と聞いていたので少しは余裕を持って人間と接する事が出来るつもりでいたが、
流石に今の展開には慌てた。
四人がかりで囲まれるなんて予想していなかったのだ。


「何なの○○?イキナリ走り出して…って何ソレ!?」

「知らないの?ゆっくりって言うんだよ
 ちょっと一回『ゆっくりしていってね』って言ってごら」

「ゆっくりしていってね!」


まりさがまたその言葉に反応して返事をした。
この時、まりさが人間に囲まれているのを見て、ありすは気が気で無かった。
直ぐにでも飛び出してまりさを引っ張って行きたかったが、
子供達がいる事と、まりさが安心して待っててね!と言っていたので
今は様子を見るしか無い。


「ゆっくりって!何でこんなトコにいるの!?」

「そんなの知らないけど…カワイーでしょ?」

「か…可愛い…?っていうか…生首…?」

「(ホラ○○ってちょっとキモかわいいのが好きだから…)」

「え?アタシも割と可愛いと思うけどな
 ねぇソレって触って大丈夫なの」


まりさ達に近づいて来たのは下校中の小学生だった。
戸惑うまりさを置き去りにまりさを抱き抱えた女の子は
ゆっくりの事を説明しながらまりさの頬を引っ張ったりつついたりしている。

「ゆっ…!ゆっ…!やめてね!ゆっくりやめてね!」



そんな時間が10分も続くと


「ねぇもういこーよ」


元々ゆっくりに対してあまり興味の無さそうだった3人のうち一人が
いつまでもまりさの体をつつきまわして遊ぶ女の子に向かって言った。


「もーちょっと…」

「あっ、アタシ五時からピアノだからもう帰るね」

「そう?ごめんアタシもうちょっといるから先帰ってていいよ
 ごめんね待たせちゃって」

「んん、じゃーまた明日ね○○ー!」


解放されるかも、という期待は裏切られ
少女と二人っきりになってしまったゆっくりまりさ。
少女は手を休める事は無かった。
触り心地がいいのだろう、ゆっくりの頬は。


「ごめんねーまりさ、ゆっくりしていってねー?」

「ゆっくりしていってね!」


まりさがこの台詞を言わされるのはとうとうこれで30回目となった。
何度言ってもこの台詞が嫌いになる事はないが、
いつまでもまりさを放さない少女の強引さにゆっくり出来ないと感じ始めた頃、
とうとうまりさは解放された。


「さてアタシもいい加減もう帰んなきゃね…ごめんねまりさ
 ちょっと待っててね?」


解放されたまりさはゴソゴソと赤いランドセルを漁る少女をゆっくり眺めていた。
ありすはこれでも人間が怖くないと言う事をゆっくり理解してくれただろうか?
そんなことを考えているまりさに対して、
少女は宝石のような飴玉をいくつもその手に乗せて差し出した。


「ハイ、これ上げる
 好きなんでしょ?甘い物
 お友達にも分けてあげてね」

「ゆ?」

「飴っていお菓子で食べられるものなの、
 とっても甘くって…『ゆっくり出来るモノ』だと思うよ
 直ぐに飲み込まないで口の中で舐めるんだよ、噛んじゃ駄目だよ?」

「ゆっくりたべるよ!」


まりさは少しだけ躊躇したが、
悪意の映らない少女の『目』を見たまりさは、少女を信頼して一粒の飴玉を口にした。


『ゆっくり出来る』まりさの頭の中はその甘さひとつだけに支配され
少女が『おいしい?』と訊いても答えられない程、甘さに酔った。
『ゆっくりしていってね?』と言われた時は流石に31回目の返事を返したが。


「じゃアタシ今日は帰るから
 帽子の中に隠せるんでしょ?これ全部上げるね
 じゃあねまりさ!明日も来てね!」

「にんげんさんありがとう!ゆっくりしていってね!」


手を振る代わりに飛び跳ねて少女を見送るまりさは
この飴玉さえあればありすは納得してくれるに違いない、
帽子の中に丁度家族分の5つの飴玉を感じながらまりさはそう思い、
人の住む町をもっともっと知りたいと思った。






「ついてらっしゃいまりさ!ゆっくりできるおうちをさがすわよ!」

「「「ちゅいちぇらっちゃい!!」」」


それから数十分後、まりさ達は通学路を辿ってある団地まで来ていた。
全てを見ていた上で飴を一つ食べたありすは既に不安など吹っ飛び、
まりさ以上に乗り気になっていた。

まりさはありすが分かってくれたのは嬉しかったが、既に時は夕方の5時。
ひとまず町を探検するのは明日にして今日はお家を探さなくては。
まりさはとりあえず仮の宿で良いから雨風の防げて、ある程度の広さがある
今までのようなお家があればいいな、と思いながら
家と家の間を縫うように跳ねていた。
(広い道路はお家作りには向いてないと三十分程車道を歩いて知った)

その時


「ねぇ、まりさ、あそこのすきまなんてどう?」

「ゆ?まりさたちのおうちみたいだね!」


ありすが目で示したその方向には三十センチ程の、
まりさ達がギリギリ通れそうなぐらいの狭い穴があった。
本当は人間の住む家屋の窓なのだが、
この時家の人間が戸締まりを忘れたのか開いていたのだ。
まりさはその穴を見て山の中での自分達の家の入り口を思い出し、
ちょっと見てみようという気になった。


「まりさがゆっくりみてくるよ!
 ありすたちはそこでゆっくりしててね!」

「おかあしゃん!ゆっくちきをちゅけちぇね!」


窓は少し高い場所にあったが、裏庭に積み上げられたガラクタを乗り継いで
なんとか登ってこれた。
窓の中は薄暗くて分かりにくかったが、
思い切って一歩中に踏み込むとまりさは地面へと落下した。


「ゆあぁあああぁぁあぁ!?」


「まりさ!?どうしたのまりさ!!」

「あああぁああぁぁぁぁ! ……ゆっ?」


落ちたまりさを迎えたモノは柔らかい三人掛けのソファと、小さく光る台所の豆電球だった。
落下の衝撃を吸収したソファの柔らかさはゆっくりの頬のように柔らかく、
まりさはこのソファを一発で気に入ってしまった。


「まりさ!まりさ!!だいじょうぶなの!?」

「ありす!だいじょうぶだよ!ゆっくりできるよ!
 あなからゆっくりはいってきてね!」


まりさはそう言うと家族とぶつからないようにソファから飛び降りた。
すると今度はツルツルした木のフローリングの床がまりさを迎えた。
先程までのアスファルトの地面で少し底部が痛くなっていたので
この床もゆっくり出来るとまりさは思った。


「ゆあぁあぁぁぁー!ゆっ!?ふかふかー!!」

「ゆっくちできるふかふかさんね!」


ありすと一緒に子供達も窓から無事入る事が出来たので、
まりさがさぁお家を探そうと辺りを見回したその時、
ソファの下にちょうど良い隙間があるのが分かった。

ここなら雨風の心配は無いし(元々家の中なので心配ないが)
綺麗なふかふかも近くにある。
それに誰も住んでいないみたいだし、まりさは仮の宿どころか
永遠にお家にしたいぐらいソファの下が気に入った。
(近くにご飯を取れる場所があるかどうかの心配は有ったが)


「ありす!ここならゆっくりできそうだよ!ここにまりさたちのおうちをつくろうよ!」

「ゆっ?ほんとうだわ!とかいはなおうちになりそうね!」


人の町にはこんなに良い所があるのにも関わらず
誰も手をつけてない場所がある事にゆっくりまりさは感動した。
人間達はやっぱりゆっくり出来る処に住んでいたんだと、
ゆっくりまりさは今までずっと町に来なかった事で損していたと思い、
ほんの少しだけ人間に嫉妬した。


「そうときまったらさっそくはじめるよ!
 みんなでくささんやはっぱさんをあつめようね!」

「ゆっくちあつめるよ!」


草やはっぱを集めて家の中に敷き、絨毯の様に使ったり、柔らかいベッドを作る。
まりさの群れでは皆していることだ。


「でもまりさ…このへんにくささんなんてあまりないみたいよ?」

「ゆ…?」


その通りだ。人間の家には草は葉っぱも、枯れ葉すらも無い。
テーブルの上に小さな観葉植物があるぐらいだ。
どうしたものか…とまりさは悩んだが、
あるモノがその目に入った時、まりさの餡子脳に素晴らしい考えが閃いた。


「ありす、これがあればだいじょうぶだよ!」


まりさの目に入ったモノは広げられたまま椅子から垂れ下がった新聞紙。
まりさの閃きとは草葉の代わりに新聞紙を使う事で代用出来るのではないかと言う事だった。
大きな葉っぱを子供用の繊細なベッドにする為に
細かくちぎったやった事があったが、それと同じ事だ。
まりさは新聞紙の端を銜えると、身を捩って新聞紙を引き裂く事に成功した。

それからは早かった。まりさとありすで新聞紙をある程度の大きさに千切って
子供達にソファの下に運ばせる。作業の途中でティッシュを見つけて同じ事をしたが、
柔らかすぎるため、やはり新聞紙を使ってお家作りをするのが一番だと分かった。


「ゆふー!もういいよありす!これでじゅうぶんだよ!」

「まりさ、おちびちゃんたちがおなかすかせてるわ
 ありすもいくからごはんをさがしてきましょ?」

「そうだね!ゆっくりさがしてくるよ!」


もう時は夕方の6時。
山だったらとっくに御飯を済ませてゆっくりおやすみ、という時間だ。
でもお腹を空かせてはいられない。明日も町を探検するんだ。
子供達の安全の為に巣を新聞紙で簡単に隠すと、まりさとありすは
家の中を御飯を探しに跳ねて行った。




「ゆっ?このうえからいいにおいがするわね!」


ありすとまりさが見上げたその先にはテーブルがあり、
そこからテーブルの大きさに合わずに
だらしなく下がったテーブルクロスが地に向かって伸びていた。
更にクロスの上には布を被せられた焼そばがあり、
まりさはこの上にいい匂いの元があると確信したが
どう頑張っても登れそうにない高さだったので
試しに上から伸びている布を跳ねて噛み付き、引っ張ってみた。

これは山でも地面近くに垂れている枝に同じ事をするとしばしば虫が落ちてくるという
まりさなりの普段の狩りの方法に則ったやり方である。
ガランガランガランベシャガシャンバリンガシャシャン


「ゆぎゃぁああぁあ!!」

「まりさぁぁああぁ!?」


成功した。
まりさの今の行動によって子供向けのアニメの絵が描かれた
プラスチック製の皿に盛られた焼そばと、
ついでにそれの近くにあった陶器のお皿と小さな観葉植物の鉢も落ちて来た。まりさの顔に。


「だいじょうぶまりさ!?ゆっくりしていってね!?」


ブチ撒けられる焼そばと陶器の破片、そして割れた鉢。
ぺろぺろとまりさの頬を舐めるありすは
まりさの肌の上の焼そばのソースを舐めとった時、
自分達が落とそうとしたモノが何だったか思い出した。


「まりさ…これ、たべられるものよね…?」

「ゆっ?いいにおいがするよ!ゆっくりあじみするね!
 む~しゃ、む~…!?しっ!?しあわせえええええ!!」


まりさは今まで食べたも無いようなモチモチした麺や、さくさくしたキャベツの食感、
ジューシーな豚肉の中に先程食べた飴以上の『ゆっくり』を感じた。
味付けは濃い目だったもののその旨味は雑草とは比べ物にならない。
まりさはまるで麻薬のように誘うその焼そばの幸せを
子供達にも上げなくてはと、未練を断ち切るのにゆっくり苦労した。





「む~ちゃ!!む~ちゃ!!ちあわちぇえぇぇ!!!」

「よかったねおちびちゃんたち!おかあさんもうれしいよ!」

「まりさ、ありすたちはこっちのはっぱさんをたべましょ?
 はっぱさんもゆっくりできるわよ」


結果から言うと焼そばの量は子供達には多く、
子供たちが満腹になり、まりさ達が草だけの食事を終える頃になっても
まだ半分近くは残っていた。
まりさ達は明日の朝にも食べられるようにその中から少しだけ焼そばを残して、
ありすと一緒に残りの焼そばをゆっくりと味わった。




このゆっくりプレイスで食事を取ってから、ゆっくりまりさは
食後の運動と家族みんなで隠れんぼをして遊んだ。
れいむのお兄さんに教えてもらった遊びの一つだが、
山で遊ぶのは子供達には危険過ぎる遊びなので
これが初めての家族揃っての隠れんぼとなった。

十分に楽しんだ後は忙しい一日に疲れた子供たちは隠れてる内に寝てしまい、
それを見つけたまりさとありすは眠る子供達を愛おしそうに眺めると
子供達を口に銜えてソファの下へと戻って休む事にした。
まりさ達家族が寝たのは8時過ぎ。久しぶりの夜更かしだった。


人間が家に来たのはそれから一時間後の事だった


                         (続く)

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最終更新:2009年06月03日 04:01
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