※なんかもうやりたい放題
赤い瞳を爛々と輝かせ、長い白髪を揺らしつつ、一人の少女が異様な形状の木刀を
ゆっくりめがけて振り回していた
そして、偶然その場に居合わせたゆっくりにちょっと詳しい謎の女性は思わず叫んだ
「あ、あれは3種のゆンギャックソードのうちの1本、ゆギャリア!?」
「なんですか、それ?」
叫ぶ女性の傍らで冷静に質問をする少女の名は南黒山 てぃゆりん(仮)
内心、また長ったらしい上に頭のおかしい講釈を聞かされるんだろうなぁと思いつつも明らかに質問して下さいと言わんばかりの口ぶりだったので、
しぶしぶ質問をしてやってのだ。何故なら、こういうときに空気を読まないと「お前は空気を読めないやつだ」と説教されるから
いつも思う。空気を読めないって言ってるやつのほうが大体空気読めてないよな!
しかも、そういう輩に限ってメンバー内での地位が半端に高かったりするから困るんだ!
「解説しよう!ゆギャリアとは、先にも述べたとおりゆンギャックソードの一本である!
れみりゃ研磨方式ではなく、斬ったゆっくりの恐怖を食らって切れ味を増すのが特徴よ!
しかし、このソードの最大の特徴は1本で4つの虐待が出来ることにあるといっても過言ではないわ!」
「・・・誰ですか、そんな糞みたいに下らない馬鹿げた粗大ごみを作った唾棄すべき愚者は?」
「もちろん、ワタクシよ!!」
てぃゆりんは頭を抱えた。あまりにも予想通り過ぎたからだ
それと同時にどうして私はこんな馬鹿と共に行動しているのだろうか、と
正直、出来ることならさっさと見捨ててどこか海外の有名大学にでも進学したいのだが
うっかり漂着したインドで飢え死に寸前のところを救助された恩があってなかなかそうも行かないのである
などと一人思案していると白髪の少女が必死に逃げようとしていたまりさの背中に木刀で突きを見舞った
なかなか鋭い突きだ。もしかしたらあの少女は剣道の経験者なのかもしれない
もっとも、ゆっくり相手に経験の有無も何もないような気がしないことも若干ないではないのだが
「ゆぐっ!?」
その鋭い一撃を受けたまりさはアスファルトの地面をごろんごろんと転がってゆく
やがて、勢いが弱まるとまりさはのっそりと起き上がるが・・・起き上がったのだが・・・
起き上がったまりさのぽんぽんが何故か先ほどよりも若干膨らんでいた
「ゆげぇ!どほぢでにんっぢんっじでるのおおおおおお!?」
「アレは一体?」
「いい質問だ、てぃゆりん!あれはな、木刀の先端に秘密があるのよ!
あそこには108匹のありすのぺにぺにをBB弾サイズにまで圧縮したものが仕込まれているの!
そのあまりの存在感ゆえにあそこに触れたゆっくりは無意識のうちに犯されたと思い込んでしまう!
その結果、ゆっくりの思い込み効果によって実際ににんっしんっしてしまうという寸法よ!」
「ゆっくりする暇もなく・・・死ねええええええええ!!」
少女はためらうことなく命の恩人でもある女性に飛び蹴りを食らわした
しっかりと助走をつけ、鼻っ柱をしっかり捉えた完璧な飛び蹴り
最悪の場合死んでしまうかもしれないほどに痛烈な当たりだったが、少女は気にしなかった
何故なら、それが一番の恩返しだと確信したからだ
「ふふふ・・・元ゆっくりの闇研究者をなめてもらっちゃ困るわね・・・」
「なん・・・だと・・・」
が、女性は平然としていた。そこに何のからくりも秘密もない
ただ、言葉の通りに「ゆっくりの闇研究者だから大丈夫デース」とトゥーンなことをのたまているのだ
常識に囚われていてはいけない、いやそもそも関わってはいけない人の闇がそこに体現されていた
「ゆぐぅ・・・うばでりゅよ・・・!?」
「ゆっきゅちちていっちぇにぇ!」
「産まれるの早っ!?」
「ふふふっ・・・これもまたゆギャリアの力よ・・・!」
てぃゆりんは突っ込むのをやめた
そうこうしている間にも生まれた赤まりさと赤ありすは満面の笑みを浮かべて母まりさに近づいてゆく
わけも分からないうちに生まれた子供だが、母まりさにとってはかけがえのない我が子
やつれた顔で笑顔を作りながら、彼女らに頬ずりしようと這いずって行く
が、白髪の少女が木刀の背で赤まりさを押さえつけつつ、ずりずりと擦り始めたことでそれすらも叶わなくなった
「ゆきゅううううううう!やめぢぇえええええええ!?」
「ときゃいはぢゃにゃいわああああああ!」
「やめてあげてね!いたがってるよー!」
「あの木刀の背にはれみりゃの羽から作られる粉がまぶされているのよ!
使用方法は見ての通り、思いっきりよくこすり倒すことで皮をえぐることが出来る!
しかも、その粉が餡子に付着すると夢の中でれみりゃに追いかけられるのよ!」
「聞いてないから黙れ」
2人のソクセキツマランコントをよそに少女は執拗に赤まりさを擦り続ける
赤ありすや母まりさ、周囲にいるほかのゆっくりたちの抗議の声をものともせず、ただひたすら擦り続ける
そして30秒後・・・赤まりさは全身の1/3を失い餡子を露出させた格好でビクンビクンと痙攣していた
「ゆっぎゅ・・・ぎょだ、いでぇ・・・でびゃー・・・ゆびぃ!?」
「まりざのおぢびぢゃあああああん!?」
「おにぇえええぢゃあああああん!?」
「ゆびぃ・・・ゆぐぅ・・・もっぢょ、ゆっぐぢ・・・たがっぢゃよ・・・」
生まれたばかりの小さなまりさは恐怖と苦痛に震えながら餡子を吐き出すと、二度と動かなくなった
その傍らで妹のありすと母まりさは逃げることも忘れて泣き崩れている
少女が木刀を振り上げ、今にも振り下ろさんとしていることにも気づかずに
「ゆぎゅ!?」
「ありずうううううううう!?」
「あ、赤ありすが真っ二つ!?木刀で?!」
「ふふふ・・・これがゆギャリア第三の能力。何故か斬れる!ただしゆっくり限定!
しかも切れ味はゆっくりを斬れば斬るほど増していくのよ!
実験段階ではゆっくりを500匹ほど斬ったところでドスを一刀両断できるようになったわ!」
「な、なんてオーバーテクノロジーの無駄遣い!?」
てぃゆりんがうっかり突っ込みを入れてしまったその瞬間、喪失感を怒りに変えた母まりさは少女に向かって突っ込んで行った
しかし、実力の差は歴然。瞬く間にひっくり返されると、柄付近ののこぎり状になっている刃で底部を傷つけられた
瞬間、刃から炎が立ち上り、まりさの底部をこんがりと焼き上げてしまった
「ゆぎゃあああああああああああ!?」
「あ、あれは・・・!?」
「あののこぎり状の刃はふらんの羽から作られているのよ!
摩擦熱で刃にしみこんだゆっくりの餡子に引火して発火させる!
これぞゆギャリアの最終奥義“ギャクツチ”ッ!!」
「摩擦熱が餡子に引火って何語?」
もはや動くこともままならないまりさはゆっぐゆっぐと嗚咽を漏らし、少女は陰惨な笑みを浮かべて彼女を見下ろす
「他にもゆギャリアには凄い秘密があるのよ。知りたい?」
「絶対に知りたくありません」
「そう、知りたいのね!じゃあ愛弟子のあなたにだけ特別に教えてあげるわ!
ゆギャリアを持つとね、アレに殺されたゆっくりの怨霊とアレを持ち出してつかまった虐待お兄さんの生霊に取り憑かれるのよ!
そして本人の意思とは無関係に虐待を始めてしまう・・・!もっとも、この効果が現れるのはゆっくりがアレを持ったときだけなんだけど!
しかもゆっくりと人間のハーフでなければ真の性能を引き出すことが出来ないというオマケ付き!
ただし、ハーフはゆギャリアの霊に取り憑かれる恐れがあるけどね」
「あっそ・・・」
聞いても無いことをよくもまあぺらぺらと・・・大体ハーフなんてそんなナンセンスな・・・
そんな風に内心毒づきながらも、彼女のタイミングの良いご都合主義全開の説明からある可能性を導きだしたてぃゆりんは思わずこんなことを尋ねた
「ところで、取り憑かれると何か取り憑かれたことが外からでも確認できたりするの?」
「目が赤くなるわ!」
「・・・・・・あの子の目を見てください」
「・・・・・・赤いわね」
いつの間にやらまりさの息の根を止めた少女はバッジをつけた飼いゆっくりのほうへと歩を進めている
流石に隣でにやついている馬鹿の愚かしいにもほどがある研究のせいで捕まるのは気の毒だ
そう思ったてぃゆりんは少女の後頭部にドロップキックを食らわして彼女を倒すと、ゆギャリアをひったくった
‐‐‐あとがき‐‐‐
・・・なんだこれ?
【本編では語るのもばかばかしかったキャラ紹介】
白髪の少女:ゆっくりと人間のハーフっぽい
彼女が魔剣の呪いを克服したとき魔剣ゆギャリアは聖剣ゆクスカリバーになり、その威光によって数多のゆっくりをゆっくり郷へと導くと言われていない
南黒山 てぃゆりん(仮):口調は普通の暴力的な突っ込み少女。金髪ツインテでセーラー服を着ているかもしれない
てぃゆりんの恩人の女性:ゆンギャックソードについて詳しい謎の女性。昔はゆっくりを用いてろくでもないことを目論んでいた
赤毛だったりイチゴ危機だったりするかもしれない。ゆンギャックソード製作時は「プロフェッサー」と呼ばれていたとか
「世界は5つの力で出来ている「磁力」「重力」「強い力」「弱い力」「ゆっくりした力」だ」というのが持論らしい
最終更新:2009年04月18日 23:34