※無駄にぬるいじめ
※原作キャラ登場します
※れみりゃは胴付きです
れみりゃは鼻歌を口ずさみながら自分のご主人の下へと向かっていた。
彼女のご主人の名前は十六夜 咲夜。
メイドで、さくやだけど自分にとってはご主人さま。
その事に昔は違和感を覚えていたものの、今では彼女をちゃんと飼い主だと理解していた。
「うっうー!れみぃのえれがんとなかささんだっどぉ~♪」
満面の笑みを浮かべてお尻をふりふり道を行くれみりゃの手には1本の傘。
恐らく、誰かが捨てたものを拾ったのだろう。
しかし、れみりゃはそれを手にしたことに満足していた。
「これでれみりゃも、こーまかんのおぜうさまだっど~♪」
紅魔館のおぜう様。
もちろん、自分のことではなく、自分に何となく似ている飼い主の主人のことである。
咲夜は彼女の事を主人であるにもかかわらず、娘か妹のように可愛がっていた。
「うっう~♪」
おぜう様はいつも日傘を差していて、その姿はとても高貴で美しい。
れみりゃの大好きなご主人さまの大好きなご主人さま。
少しでも彼女に近付こうとれみりゃは日夜努力を重ねていた。
「さくやー、おぜうさまー!れみぃのえれがんとなかささんをみてほしいどぉ~♪」
そして、ようやく自分だけのエレガントな傘を手に入れたのだ。
これさえあればきっと自分のあふれるカリスマとエレガントさを認めてくれる。
咲夜は自分のことをもっと可愛がってくれる、好きになってくれる。
「「・・・ダサいわね」」
そう信じて疑わなかった彼女の明るい未来は「そのふざけた幻想をぶち殺す」とばかりに砕かれた。
「そんなことないど~!」と目に涙をためて必死に抗議するが、彼女の傘を眺める二人は一向に譲歩する様子を見せない。
どうやら、彼女たちにとっては100歩譲ってもその傘がダサいとしか思えないようだ。
「だって、ねぇ・・・咲夜?」
「ええ、流石にこんな茄子みたいな傘は・・・」
「「いくらなんでもあり得ないわ」」
きっぱりと断言した二人の言葉は見事にハモっていた。
流石のれみりゃも此処まではっきりと断じられてはもはや返す言葉もない。
その場にぺたりと座りこむと足をじたばたさせながら傘をぽいっと放り投げる。
「う゛あー!?ごんなかざ、ぽいっ☆だどおおおお!?」
「どほぢでそんなこどいうのおおおおおおおお!!?」
直後、近くの木陰から一つの影が飛び出してくる。
水色の髪とスカートを揺らした、左右の瞳の色が異なる衣服とやや不釣り合いな下駄を履いた少女。
彼女の名は多々良 小傘。こんな容姿だが実は超有名な雑魚妖怪だったりする。
「あら?」
「あなたがそのダサい傘の持ち主かしら?」
「だ、ダサいって言わないでよおおおおおおおおお!!?」
彼女は全力疾走で茄子っぽい傘へと駆け寄り、それを拾い上げると泣き叫びながら飛び去って行く。
彼女のあまりの剣幕に泣きやんだれみりゃは呆然と飛び去ってゆく少女を見上げていた。
メイドと彼女の主人は何事もなかったかのように紅茶を淹れ、あるいは飲んでいた。
‐‐‐あとがき‐‐‐
あねきィ「玉男へのお題は“茄子みたいな色の傘を手に入れたれみりゃ”だ」
玉男「あねきィ・・・そいつは・・・」
あねきィ「分かるだろ、玉男なら・・・」
玉男「しかし・・・」
あねきィ「見たいんだ。小傘たんが泣き叫ぶ姿を・・・」
玉男「その気持ちは分かる。だがそれなら排○溝に行け」
あねきィ「頼む!・・・全ての批判、非難、罵詈雑言がこのあねきィが引き受けるから!」
玉男「ならば仕方ない・・・100ルーミアで書いてやろう」
あねきィ「ルーミアはだめえええええええええええ!!」
というわけで
ゆっくり虐待の形をした小傘ぬるいじめが誕生したのでございます
最終更新:2011年07月29日 03:10