ゆっくりいじめ系570 ゆっくりとりひき

ゆっくりとりひきしていってね!1





その日は大雨だった。


「・・・」

少年は傘も差さず大きなゴミ箱をじっと見つめていた。

ゆっくりを捨てる為のゴミ箱。
厳密には捨てるわけではなく、加工場の従業員の回収する手間を省く為の箱。
その中で何匹ものゆっくりが騒いでいる様子が見て伺える。
しかし、この箱の中は完全防音の為その声が外に届くのは箱を開けた時だけ。
少年は何を血迷ったのか、その箱を開けた。

「「「「「ゆゆゆゆゆっくりしていってね!!!」」」」」

一気に騒がしくなる。
しかし幸い周囲に人はいない。

少年はその中から二匹のゆっくり、れいむとまりさを持ち出した。

「ゆ!おにいさんだあれ?ゆっくりできるひと?」
「おにいさんはたべものをおいてまりさにおうちをわたしてでてってね!!」

少年は2匹を腕で抱え込み、静かにその場を後にした。



少年は、一人だった。



少年の両親はつい最近、事故でこの世を去ってしまった。
少年は留守番を頼まれていた。慣れていたことだった。

少年に、両親の遺産が託された。
どんなに遊びほうけたとしても、一生を生きることが可能な程。



※細かい設定はスルー、少年は一人暮らしになったとさ※


そして、今現在。
少年は流石に一人だと嫌なのかまた別の目的か、二匹のゆっくりを家に連れてきた。

「ゆ!!ひろいおうちだね!ここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!」
「ゆ!?ここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!れいむはとっととでてってね!!」
「ゆ・・・?じゃあふたりでいっしょにくらそうよ!そうすればたのしいよ!」
「ゆゆっ!れいむがいいことをいったよ!なかよくくらそうね!」

「「じゃあおにいさん、さっさとでてってね!!!」」

勝手に二匹で会話を進行した挙句、ここまでつれてきた少年を追放しようとするゆっくり。
少年は無言のまま、2匹をケースに入れた。

「ゆ!?おにいさんなにするの?れいむにさっさとおやつをもってきてね!」
「ゆゆぅ?おにいさん!ここはせまいよ!まりさをさっさとここからだしてね!!!」

「そこが今日からお前達の部屋だ」

少年が初めて口を開く。
その声は暗く、大人びた声。とても少年の発する声とは思えない。

「ゆ!いやだよせまいよ!こんなせまいところだとゆっくりできないよ!」
「そうだよ!ゆっくりさせてくれないおにいさんはとっととしね!!」


少年は無言でケースにくず野菜を放り投げる。

「ゆゆゆゆ!!おやさいだ!!おにいさんありがとー!」
「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせー♪」
「ゆ!まりさずるいよ!ひとりでかってにたべないでね!!」
「ゆぅ!ごめんねれいむ!いっしょになかよくたべようね!!」

「「むーしゃ♪むーしゃ♪むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせしあわせー♪」」

2匹はケースのことを忘れていた。無理もない。所詮は餡子脳、いいことがあれば悪いことなどすぐ忘れる。
そうして2匹は満腹になり食事を終えた。



「ここならゆっくりできるね!おいしいおやさいくれたおにいさんはいいひとだね!」
「そうだね!おにいさんがきたらもっとおやさいもらおうね!!でもきょうはおなかいっぱいだね!あしたもらおうね!」


少年は舞い降りた。
ゆっくりケースの目の前のテーブルに豪華な食事を並べて。

「ゆ!!おにいさん!!そのたべものなあに!?」
「どおしてまりさたちにくれなかったの!?おやさいよりそっちがいい!!すごくおいしそうだよ!!」


「満腹・・・なんだろう?分けようとは思ったのに満腹じゃあ仕方ない。これは全部俺が貰うよ」

それだけ言うと少年はケーキにナイフを入れ始める。
少年はデザートが大好きらしい。

「ゆゆ~!!おにいさんだけずるいよ!!れいむたちにもちょうだいよ!!」
「おにいさんはいじきたないよ!!いじきたないなんていわれたくなかったらまりさたちにもちょうだいね!!」


デザートタイム、終了。
少年はゆっくりに近づき、提案する。

「お前達・・・食事が欲しいのか?」

「ゆ!もちろんだよ!はやくりかいしてね!!」
「お前達にただで食事をやるのはさっきまでだ。今からは取引だ。」

「おにいさんはまりさたちにおいしいものをもってくればいいんだよ!!はやくもってきてね!!」

少年の目は光を失くした。

「なら、そこでのたれ死ね。お前達に一切食事を出すことはない。」

少年は冷たく言い放つと、その場を後にしようとする。
流石にゆっくり達も食事が出来ない怖さを知ったのか、

「ごめんなざいおにい”ざん!!!!あや”まるがらゆるじでえぇえ!!!!」
「まりさ”がわるがった”でずう!!ゆるじでええええ!!!!!!!!」

少年は再び舞い降りた。

「ならば条件を出そう。取引できるものを書いた紙をここに貼っておく。
 食事がしたい時はこの呼び鈴を押してこの紙に書いているものを俺に渡せばそれ相応の食事を用意してやる。」

そういうと少年はその紙を貼り付け、呼び鈴をセットし、その場を後にした。


ゆっくりたちはその紙を眺める。

「なにをわたせばいいんだろうね?」

「まりさたちなにももってないんだぜ・・・」



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生ゴミ・・・ゆっくりの頬一切れ

くず野菜・・・ゆっくりの頬三切れ

果物・・・ゆっくりの「中身」15%

3日分の食料・・・ゆっくりの赤ん坊(生後すぐの物以外は認めず)




1週間外出許可証・・・ゆっくりのりぼんやぼうしなど


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「・・・ゆ?」

2匹は固まっていた。
意味が分からない。

とりあえず、呼び鈴を鳴らす。


「早速か。どれがいいんだ」

「おにいさん!これ、よくわからないよ!!いみがわからない!!!・・・ゆ?」

それを聞いた少年の顔が…変わった。

楽しそう、しかし悪魔の様な顔。笑っているが、怖い。

「ゆっ・・・!?」
「おに・・・いさん?」

「じゃあ説明しよう・・・取引に関して」



「まず生ゴミ。生ゴミは不味いが食べれば死なない。ただ生き残りたいのならこれを選べば良い。
 生ゴミを食べる代わりにお前達の頬を一つ、千切って俺が貰う。それで生ゴミの取引は終了」

「次にくず野菜。さっき食べたやつだ。これは栄養もそこそこあって食べればまあ満足だろうな。
 その代わり、お前達の頬を3回、千切らせてもらう。それでくず野菜は終了」

「次は果物か。果物は美味しくてなおかつ栄養もくず野菜とは桁違いだ。かなりゆっくりできるだろうな。
 しかし、果物の場合はお前達の中身を結構いただく。」


「ちょっとまっておにいさん!!」

「・・・ん?」
「なかみってなあに?」

少年の顔がさらに黒くなってゆく。



「お前達の中身。お前達の中にあるものをいただく。ただそれだけ。次に進む。」

「いみがわかr

まりさの言葉はかき消された。

「次に3日分の食料・・・豪華だ。美味くて栄養もあってそれが3日分もある。食べ過ぎても2日はゆっくりできる。
 その場合・・・お前達の子供、それも赤ん坊限定で俺に提供しなければいけない」

「でも・・・まりさたちはこどもがいないよ!それじゃむりだよ!!」

「作ればいいさ」

「ゆゆ!!そうだね!!!おにいさんさすがだねA!!!」


しかし、れいむの顔色は優れない。分かっているようだ。

「お・・・おにいさん、それは・・・れいむたちのつくったあかちゃんをおにいさんに・・・」


「そう。お前達の赤ん坊はその気になれば食料に代わる」


「いや”だああああああ!!!!!!あかぢゃんいあやああああああ!!!!!!」

れいむは泣いた。これは普通の反応である。自分の子供をお兄さんにあげるなどとなれば、当然。
しかしまりさは違う。その気になれば平気で仲間を裏切る性格。自分の為ならたとえ赤ん坊でも容赦しないだろう。


「さーて、最後の説明だ。心して聞け。
 この1週間外出許可証・・・これは1週間だけ外に出してやる。
 その間は自由だ。ただしその間ここには戻れない。
 そしてこの外出のスタート地点は森の奥だ。
 そのために必要なものは・・・おまえたちのリボン、帽子」




ここについては疑問を抱かないゆっくり。
まあ仕方ない、これについてはよく分かっていないのだろう。


「ゆっくり理解したか?じゃあな」

少年はじぶんの部屋へと戻っていった。



「れいむ!どおする?きょうはもうおなかいっぱいだからいいけど・・・・」

れいむは即答した。反射反応のように。

「さんにちぶんのたべものはだめだよ!!!ぜったいだよ!!!!!」


その顔はただ頬を膨らませているだけであるが、ゆっくりからしたら相当の迫力のようだ。
まりさは恐れをなした。

「ゆ・・・わ・・・わかったよ!ゆっくりりかいしたよ!」
「りかいしたならいいんだよ!いっしょにゆっくりしようね!!」

「ゆー!!」



こうして2匹のゆっくりの新たな生活が始まる。
本来ならば加工所送りにされていた二匹。
それが吉と出るか凶と出るか・・・それはまだしったこっちゃねえや


ゆっくりとりひきしていってね!1 終


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今回あとがきはそんなになしです。


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最終更新:2008年09月14日 07:23
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