過去に書いたSS
作:ついありすを優遇してしまう人
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押入れの整理をしていると、懐かしいものをみつけた。
古いラジカセ。だいぶ前に使わなくなったものだ。
このラジカセは、本体にマイクが内蔵してある。ラジカセの前で何か言えば、すぐにテープに録音できる。
子供の頃は、テープに録った自分の声を聞いただけで楽しかった。
…そうだ、これいいオモチャになるんじゃないかな?
と、思い立つとラジカセを持って立ち上がる。
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「ゆゆっ? にぇえ、おにいしゃん、もうしゃべっちぇいいにょ?
…ゆ、ゆふん、ゆふん!
ゆゆーん! あ、ありしゅでしゅ! すこしまえから、みゃみゃと、おにいしゃんのおうちでくりゃすことに にゃりまちた!
これかりゃ、おにいしゃんのおうちで たくしゃん ゆっくりちたいとおもいましゅ!
…
お、おわりだよ! ちゅぎは、みゃみゃのばんだよ!」
「ゆゆ! ありすのママのありすよ! ありすのおちびちゃんは、とってもかわいいわ!
おにいさんも、おちびちゃんのかわいさに めろめろなの!
このおうちは、まえにいた おうちとちがって、とってもひろくて とかいてきだわ!
おにいさんのくれる おかしや ごはんも、すごくおいしいの!
ありすも、おちびちゃんも、おにいさんがだいすきよ!
おにいさん、これからずっと、ありすたちと、ゆっくりしましょうね!!」
「というわけで、ありすちゃんたちは、毎日一日に一回、このラジカセで「日記」をつけることになりました。
これなら文字が書けないゆっくりでも、一日の記録を残すことができます。それじゃあ今日はこれで終わり。
ゆっくりお休みなさい、ありす」
「ゆっひゅ~ん☆ きょうにぇ、おにいしゃんが、ありしゅと みゃみゃのおうちを つくってくれちゃよ!
あのにぇ~、おにいしゃんのおうちは、とってもひろいの。
でもにぇ、しょれだと、ありしゅと みゃみゃには、おおきすぎて、つかいにくいの!
だからにぇ~、おにいしゃんが、”だんぼーる”を”ほーむせんたー”でかってきて、ちいさいおうちをちゅくってくれたんだよ!
とても とかいちぇきでにぇ~、ありしゅの えほんをいれておくところも あるんだよ!
これからおうちに かえりゅの! おにいしゃんとは またあしたあしょぶよ!
じゃあにぇ、おにいしゃん、しゃようなら~!
ゆゅ~~~♪」
「おちびちゃん、そんなに いそいだら、つまづいて ころんじゃうわよ!『ゅっ!?』
あらあら! ほら、いわんこっちゃないわ! 『びぇえ~ん!みゃみゃ~! いちゃいよ~~~!!!』
ゆゆぅ…、きょうの にっきはここまでよ!
おちびちゃん、いまぺ~ろ~ぺろ してあげるからね!!」
「ゆゆん… きょうは、にぇ…
みゃみゃと、おにいしゃんと、おえかきと、おにごっこと、おうたをうたっちぇ、あしょんだ… ょ…
…ゆ…
ゆぴぃぃ、ゆぴぃぃぃ… むにゃ…」
「あらあら、おちびちゃん、あそびつかれてねちゃってるわ…
ねがおもとてもかわいいわね…。ねぇ、おにいさん?
…ありすたちを ゆっくりさせてくれて ありがとう…
おにいさんも、おちびちゃんのかわいい ねがおをみて ゆっくりしてね…」
「ゆびぇえええええええ… ゆぐっ、ゆぐぅぅ…
ありしゅの… ありしゅのだいじなおうちが、こわれちゃったよぉぉ…
ゅひぐっ…
…あのにぇ、きょうはにぇ、おにいしゃんの おふとんのなかで、みゃみゃといっしょにねてたの…
それでにぇ、ゅぐっ、それで、ありしゅがおきてにぇ、えほんをもってこようとしたら…
おうちが、おうちが… ゆぅぅぅぅぅ…
お、おにいしゃんは、どろぼうさんが、ありしゅたちのおうちを こわしたかも しれないって いってたよ…
でも、ありしゅと みゃみゃに けががなくて よかったって いってくれたよ…
ゆゅ… おうちが なくにゃっちゃったから、きょうは、”くっしょん”でねむねむしゅるにょ…
…
おやしゅみなしゃい、おにいしゃん…」
「…おうちがこわれたのはざんねんだけど、おちびちゃんがぶじでよかったわ!
もし きのう、あのおうちでねてたら、おうちごと、ありすとおちびちゃんも…
か、かんがえるだけでも おそろしいわ!
ゆぐ… た、たとえ もういちど どろぼうさんが きたとしても、ぜったいに おちびちゃんは ありすがまもるわ!!」
「それにしても、一体誰がこんなことを…? 泥棒の仕業かと思ったが、物を盗まれた形跡は無いのに…」
「しょろ~り、しょろ~り、ゆゆ~? みゃみゃ、いにゃいよにぇ?
おにいしゃん、もう”すいっち”はいってりゅ?
…ゆっ! ありしゅにぇ、おにいしゃんに てつだってもらって、みゃみゃの えをかいてるんだよ!
あとにぇ、おうたをうたって、おにいしゃんに ”ろくおん”してもらったの!
でもにぇ、みゃみゃには ないしょにしてるにょよ! しょれで、あしたにぇ、みゃみゃに ”ぷりぇぜんと” しゅりゅの!!
みゃみゃ、じぇったい びっくりしゅるよ!
ゆゆ? おにいしゃん、にゃんでわらってるにょ? …ゆ~! みゃみゃには、ぜったいないしょだからにぇ!
ばらしたりゃ、おにいしゃんでも ただじゃおきゃにゃいよ! ぷくぅぅ~!
…ゆあ! みゃみゃがきちゃよ!
ゆ、ゅんゆ~ん♪ きょうみょ たにょしかっちゃよ! またあしたにぇ!
…みゃみゃ、ありしゅは おしゃきに ねむねむしゅるよ! おやしゅみなしゃい!」
「おちびちゃん、さいきん、なんだかとてもうれしそうね…
なにか、いいことがあったのかしら?
おうちがこわされて おちこんでいたけど、またげんきがでて なによりだわ!
…え?なに?おにいさん。
あした、いいことがあるかもしれない…?
ゆゆ…! そうね!なんだかありすも いいことが おきそうなきがしてきたわ!
あしたが とってもたのしみよ! おやすみなさい、おにいさん!」
「お、おい、大変だ、ちび!」
「…ゅゆ? にゃ~に、おにいしゃん? ありしゅは まだ ねむねむだ … よ ……?
ゅゅ… にゃんか べたべたしゅりゅよ?
…あみゃ… あみゃ…?
ゆ…?
ゆゆゆ… !?」
「ゆ、ゆ… ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!
ゆびっ、ゆびぇ゛え゜え゜え゜え゜え゜え゛え゛え゛え゛え゛ん!!!
ゆ゜あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああああああああああああん!
み゛ゃ゛み゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あああああああああああああああ!!!!
どおじでええええええええええええええええええええええ!!
み゛ゃ゛み゛ゃ゛あああああああああああああああああ!!!!み゛ゃ゛み゛ゃ゛あああああああああああああああああああ!!
み゛ ゃ゛ み゛ ゃ゛ あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
「ゆぎっ、ゅぐっ、 ひぐぅぅぅ… き、きょうの、あしゃ…
だいしゅきな、 あ、ありしゅのだいしゅきな みゃみゃが、みゃみゃが…
み゛ ゃ゛ み゜ ゃ゜ が しんぢゃったよお゛お゛お゛お゛お!!!!
ゆ゛… ゆ゛… ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああああああん!!!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああああああああ… 」
「どうやら、子ありすは、状況を説明できる状態にないようだ…
無理も無い…ちびの母の死体は、とても酷いものだから…
俺が起きて、ありす達の仮の寝床に行ってみると、すでに母ありすは死体になっていて…
子ありすは、母親の血肉である、カスタードに包まれて眠っていたのだ…
母親が誰に殺されたのかは分からない。子ありすもずっと眠っていて気づかなかったようだ…
今、目の前にはまだ母ありすの死体をそのまま残してある。
まだ死体が腐っていない今のうちに、できるだけ死体の状況を記録しておこうと思う。
このラジカセで…
母ありすの死体は、”バラバラ死体”と表現するのが一番ふさわしい。
ありす種のトレードマークのカチューシャは砕かれ、片方の目玉は潰されてグシャグシャ、体は、元が球状だと分からないくらい
多くの破片にされ、寝床にしていたクッションは、カスタードまみれだ…
おい、ちび、見ろ… ママの綺麗な髪が、頭の皮ごと引きちぎられてる…
『ゆびゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!!! み゛ゃみゃあああああああああああ!!! …あ゛あ゛あ゛ぁ゛』
…おっと、気絶してしまったようだ…
あとは特に変わったことはないので、これで終わりにしよう。
でも、子ありすの精神状態が心配だ。まだ小さいのに、母親を失って寂しいだろう…。
…そうだ、ああすれば、いつでも 母親といっしょにいられるだろう…」
「…ゆゆ…
…
みゃみゃ… ありしゅ、しゃびしぃょお…
…
みゃみゃぁぁ…
…
きょうにょにっきは、これでおわりだよ…」
「…なあ、ちび。あたらしいおうちができたぞ。少し元気だせよ。
天国にいるママも、ちびの元気がなさそうな顔を見たら、悲しいと思うぞ。
ほら、入れ。」
「ゆゆ…? あたりゃしい、おうち…」
「いいから、さっさと入ってみるんだ。きっと、びっくりするぞ!」
「ゆ? ゅゅ…
ゆ!?
ゆっぴゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
「ちびのママは、ちびの心の中に、いつでも生きている… そう思ってもらえるように、
ママの死体を ゆっくり用の保存液に浸して、お家の中に飾って見たんだ。
今日からここで、ゆっくり休んでね!!」
「あ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああああ!!! み゛ゃ゛み゛ゃ゛があ゛あ゛あ゛あああああ!!!」
「ママの目ん玉に、頭髪の一部、あとは歯とかカチューシャの破片とか、な。」
「ゅ゛あ゛ああああああああああ!! だしちぇ! だしちぇえええええええええええ!!!」
「ほら、ちびとお兄さんで描いてた絵も いっしょに飾ってあるんだよ」
「ゅ゛み゛ゃ゛あ゛ああああああああああああ!!! きょわいょおおおおおおお!!!!」
「…そうそう、あの後、テープを巻き戻して調べて見たら、ママが殺される時の悲鳴が
なぜか録音してあったんだ。犯人は、快楽で ゆっくりを殺す変態のようだな…。
でも、これがママの最後の声だから、大切にしような!今から、聞かせてあげるよ」
『ゆぎゃあああああああああああ!!! だずげでええええええ!!!! だずげでぐだざぃぃぃぃぃぃ!!!
おぢびぢゃんだげはああああああ!! あぎゃあああああああああ!!!!!』
「みゃ… みゃみゃがぁぁぁぁぁぁあ!!!!?? みゃみゃのきょえがあああああああああああああああ!!!!!
ゆ!?ゅ゛あ゛あ゛あああああ!!!み゛ゃ゛み゛ゃ゛の おめめがぁああああああああああああ!! ありしゅをみちぇるぅぅぅぅぅぅぅぅうぅ!!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああああ!!!!!!」
「うんうん。これなら、ちびも さびしくないだろう。外から鍵をかけたから、ゆっくりお休み。ああ我ながらいい仕事をしたなぁ。
それじゃ、また明日」
「…ゆ… ゆうう… あ、あの、おにいしゃん!!
ありしゅ、きょうも あにょおうちで ねむねむしゅる… の?」
「ん? 何言ってるんだ、当たり前だろ! ママといっしょに寝れるんだから!さあ、もうそろそろお家に帰るぞ、ちび。」
「い…いやぢゃあああああああ!! おうちに かえりちゃくにゃぃぃぃぃぃいいいいい!!!
ゆびぇぇぇえええええええええええええ!!!!!!」
『ドン!』
「ゆびぃっ!?」
「うるせーんだよ、このクソチビ! 黙れ!!
…ったくよぉ… てめぇが寂しそうだから、こっちも気を使って作ってやったんだろうが!
それが、今度は”おうちにかえりたくない”だぁ!? ふざけてんじゃねぇぞ!!! それにてめぇの泣き声うるせぇんだよ!!!」
「ゆびぇええ!! ゆ、ゅぐ、だっちぇ、だっちぇぇぇぇ!
あ、ありしゅは、いきちぇるみゃみゃと あいちゃぃんだよおおおおお!!!
おうちのなかに、あるのは… ぁぁぁ… ゆ、ゆげぇぇぇ!!」
「だからお前のママは死んだんだよ!もう絶対に会えない…
ん? …うーんそうだなぁ。ちびがもう一度ママに会える”かも”しれない方法、一つだけあるぞ
お兄さんの魔法を 使えばな!」
「ゆゆぅ!? みゃほう!?」
「 …ありしゅの だいしゅきだった みゃみゃは、しんでしまいました。
でも、おにいしゃんが、ありしゅを みゃみゃとあわせて くりぇます!
にゃんと、おにいしゃんは みゃほうを ちゅかえるのでしゅ!
でも、しょのかわり、もう おにいしゃんとは あえなくなるんだしょうです。
だから、こりぇが さいごの にっきです。
おにいしゃん、みじきゃい あいだだったけど、ありぎゃとうございました!」
「準備はいいか、ありす。それじゃ、目をつぶって」
「ゆゆ…♪
ゆぴゃあああああああああああああああああああああ!!!!???
いぢゃ…!! ぴぃ゛ぃ゛い゛いいいいいいいいいいいゃ゛あ゛あ゛あ゛ああああああ!!!!!
おにいじゃゃぁぁぁぁぁ!!! にゃにぢゅあ゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああ!!!!!」
「今、何をしているかご説明しましょう。」
「あ゛ぴぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
「ちびありすの体を、少~しずつ、指で押しつぶしているのです。弾力がタマラナイ!!」
「やべじぇぇえぇぇぇぇぇええ!!! びゅあ゛あ゛あ゛あ゛あああああ!!!」
「ちび、お前も”死ねば”天国でママに会える”かも”しれない。これがお兄さん流の魔法さ!
でもこの魔法は、とっても痛いんだ!ちびの望みを叶える為なんだから、それぐらい我慢してね!」
「や べじゅ!? ばべ…? ゆぎゅ! ぎゅぎゅぎゅ…」
「今ので、可愛かった ありすちゃんの お口は潰れてしまいました。
もう、普通におしゃべりすることも、お歌を歌うこともできなくなってしまいました…」
「べゅぎゅ! ぎゅああああああああああああ!!!」
「次は、おめめです。ありすちゃんの眼の中に指を突っ込んで、眼球をつぶしました。
指を舐めてみると… う~ん、やや控えめな甘さ。いいですね~。
さあ、残りを少しずつ潰していこうね! ちびありすちゃん!」
「 びゅ… べ じぇ … びゃ びゃ… びぎぎぎぎぎっぎぎぎいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいぃ!!!!!!!!」
「… ぃっ … ゅ … ぃぃぃ…
…ぃ …っ … ぁ… 」
「体が半分以上 ぺちゃんこに なってまいました! ここまでくると、ちびありすちゃんの命は、風前の灯火です…」
「… ぁ … ゅ゛… …」
「…死んだか… せめて天国で一緒になれればいいなぁ、 ありす親子…」
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ありす親子の亡骸は、墓を作る代わりに、保存液漬けにして家の中に安置してある。
死体と一緒に、子ありすの描いた母ありすの絵、歌を録音したテープとラジカセも近くに。
再生ボタンを押せば、今はペラペラの皮になって、保存液漬けになった子ありすが、
母親にプレゼントしようとした テープが再生される。
「みゃみゃ! ゆっくち ありしゅのおうたをきいてぇね! ゆっ ゆ…」
ブツン!
はっきり言って、子ありすの下手糞な歌なんて、聞く価値は全く無いので、編集でカットしてある。
「ゆゆ~♪ …おうたは、おわりだよ!
みゃみゃ、いみゃみゃで ひとりで ありしゅを しょだててくれて ありぎゃとうございます!
… あのにぇ、ありしゅ、おもうんだけど、ありしゅたち、むかしは ふしあわぇだったでしょ?
でもにぇ、ふしあわしぇは ずっと つづかないとおもうの! ふしあわしぇのあとには しあわしぇが くりゅんだよ!
むかしは、おねえしゃんや いみょうとが しんじゃったり、たべもにょが なくて しゅごくかなしいことばっかりだったよ!
だかりゃ、これかりゃは、ず~っと、しあわしぇなことばっかりだよ!
みゃみゃ、いっぱい、いっぱい、ゆっくちしようにぇ!!
しんじゃった おねえしゃんや いみょうとの ぶんまで ゆっくち しようにぇ!!
みゃみゃが ゆっくちすると、ありしゅも ゆっくち できるよ!!
ありしゅの おうたが ききたく なったりゃ、この”てーぷ”を ”さいせい”ちてにぇ!!
もちろん、おにいしゃんも きいていいんだよ! ありしゅ、みゃみゃも おにいしゃんも だいしゅきだよ!!」
あー、それにしても、母ありすを殺したのは、いったい誰だったんだろう?
なんと言っても、殺してるときの悲鳴を録音するくらいだから、よっぽどのド変態なんだろうな… フヒヒ…
最終更新:2022年05月19日 14:46