幸せそうなゆっくりが居ます。
基本的に死ぬゆっくりは居ません。
あるところに2匹の飼いゆっくりの赤ちゃんが居ました。
一匹はゆっくりありすで、もう一匹はゆっくりまりさです。
2匹は同じお母さんから生まれた子で、大の仲良しでした。
「ねえ、まりしゃ。いっちょにしゅっきりあしょびちよう!」
「しゅっきりあしょびってにゃに?ゆっきゅりできるの?」
「わかんにゃいよ!だからいっちょにあしょぼう!」
「わかっちゃよ!ゆっきゅりあしょぼうね!」
「ありしゅがおてほんをみせりゅからまりしゃはそこでじっとしていちぇね!」
「ゆっきゅりじっとしてりゅよ!」
ありすは、そう言ったまりさの上にのし掛かると小さな体を目いっぱい揺さぶり始めました。
「ゆ゛!な゛に゛こ゛れ゛!?き゛も゛ち゛わ゛る゛い゛よ゛っ!?」
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛!なんかへんなかんじよ!」
「あ゛りし゛ゅ、ゆっぐぢやべでにぇ!!」
「だみぇだよ!とばんないよぉ!!」
「ゆぅぅぅうううううう!!ゆっきゅりたちゅけちぇえええええええええ!!」
まりさはありすから分泌される粘着質な何かの感触と、今すっきりさせられると死ぬかもしれないと言う本能からの警告に怯えて泣き出してしまいました。
一方のありすは種を残すことへの強い執着と快感に弱い性質のせいでまりさがいくら拒否したところでとめることが出来ません。
このままではまりさは早すぎるにんっしんによって死んでしまうかもしれません。
「ゆっぎゅちできにゃいよおおおお・・・ゆぅ?」
しかし、突然ありすが体を振る感覚がなくなりました。不思議に思ったまりさがありすのほうを見ようとすると、飼い主の人間の手が覆いかぶさって前が見えません。
でも飼い主は暖かい手で優しくなでなでしてくれたので、さっきまでの死の恐怖をすっかり拭い去ってくれました。
そして、まりさはそのぬくもりの中で眠りにつきました。
翌朝、目を覚まして、ありすの様子を伺うと彼女の右目がなくなっていました。
「ゆゆっ!ありしゅ、どうちたの!?」
「ゆ、ゆぅ~・・・にゃんでもにゃいよ!」
「ほんちょに?ほんちょになんでもにゃいの?」
「う、うんっ・・・ほんちょににゃんでもにゃいよ!だからにゃにもきかにゃいでね!」
「う、うんっ!わかっちゃ!にゃにもきかにゃいよ!」
そのやり取りの後、2匹はいつものように遊び始めました。
ただ、その日以降、2匹の意見が衝突したときにありすが譲歩することが多くなっていきました。
2匹はずっと一緒に3ヵ月の時を過ごしました。
そして2匹ともすくすく成長し、子どもを産んでも大丈夫なくらいの大きさになりました。
野生のゆっくりの場合、3ヶ月ではまだ早すぎるのですが、人間に飼われているゆっくりはたっぷりと栄養を取っているのであっという間に成長します。
「ねえ、ありす!まりさといっしょにすっきりしようよ!」
「ゆぅ・・・だめだよ!ありすたち、すっきりするのはまだはやいよ!」
「そんなことないよ!おにーさんがもうだいじょうぶだっていってたよ!」
「ゆぅ・・・でもぉ・・・」
「ありすはまりさのことがきらいなの?」
その言葉を口にしたまりさは今にも泣き出しそうな表情をしています。
まりさの悲しげな表情を見たありすは慌ててその言葉を否定しました。
「ゆゆっ!?そんなことないよ!」
「だったらまりさとすっきりしようよ!」
「ゆぅ・・・わかったよ!」
そうして2匹はすっきりし始めました。
「ゆっゆっゆ・・・」
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛・・・」
お互いに頬を擦り付け合いながら徐々に気分を高めていくまりさとありす。
そうしているうちに、互いの振動でだんだん昂ぶっていきます。
「ゆふぅ・・・ゆっゆっ・・・」
「ゆぎぃ・・・ゆ゛っゆ゛っ・・・」
まりさは快感の交尾に対する気恥ずかしさから顔を紅潮させています。
けれど、ありすは紅潮するどころか徐々に青ざめていき、漏れる嗚咽もどこか痛々しい。
「ゆっ!?ありしゅ・・・ゆっ・・・いやなら・・・やめりゅ・・・よっ!」
頬ずりを続けながらもまりさは彼女を気遣いますが、ありすは「だいじょうぶよ」と答えるばかりです。
とてもそうは見えませんが、せっかく気持ちよくなっているのを止めたくなかったのでありすの言葉を信じることにしました。
「ありしゅ、いくよ!いっぢゃうよおおお!」
「ゆぅ・・・まりしゃあ・・・」
「んほおおおおおおおおおおお!すっきりいいいいいい!!」
そうして絶頂に達したまりさはゆっくりお約束の言葉を口にしながら満ち足りた笑みを浮かべます。
一方のありすは苦痛に顔を歪めながら転げまわっています。
「め゛があああ!め゛がいだいよおおおおおお!!」
彼女は赤ちゃんの頃にまりさとすっきり遊びをしたあの日から、すっきりしようとすると失った右目に幻痛が走るようになっていたのです。
あの日、まりさが眠りについた後、ありすは飼い主の男性から手酷いお仕置きを受けました。
「ゆぅぅうううう!ゆぎゅ!・・・ゆぎぃ!・・・ゆぎゃ!」
手始めにピンポン玉サイズのありすの小さな体に男性は容赦なくでこピンを浴びせます。
そのたびに、ありすの体は弾き飛ばされ、壁や床に打ち付けられました。
一撃ごとに増えていく痣。一撃ごとに増していく恐怖。一撃ごとに遠のいていく意識。
けれど、気絶しようとすると、中身のカスタードの意識を覚醒させる部位を熱された鋭い針で突き刺されるので気絶することもままなりません。
「なあ、ありす?君はなぜ怒られているかわかるかい?」
「ゆっぎゅぢ~・・・」
実はありすはすっきりさせようとしたから怒られていることを十分に把握しています。
けれど、人間には赤ちゃんゆっくりの言葉は理解できないので「自分はゆっくりしたい」と駄々をこねているようにしか見えないのです。
「そうか、ぜんぜん分かってないみたいだね」
ありすの返事を聞くや否や、男性は手にしている火のついたタバコをありすの右目に押し付けました。
「ゆぁああああああああああ!!」
瞬間、視界の半分は暗闇に包まれ、それと同時に今までに味わったことのないような強烈な痛みが襲ってきました。
ありすはあまりの痛さに転げまわって悶絶することしか出来ません。
「鬱陶しいなぁ・・・!」
けれど、ありすがどんなに苦しんでいても男性は容赦なくタバコの火を体中に押し付けてくるばかり。
「本当っに!」
「ゆっぐ!」
「あのレイパーそっくりの!」
「ゆぐぅ!」
「忌々しい面だ!」
「ゆああぁ!!」
「まりさがっ!」
「ゆげぇ!」
「殺さないでって!」
「ゆぅううう!!」
「最期に言ったから!」
「ゆぇ!」
「生かしてやってるのに!」
「ぎぃいい!」
「子どもでもレイパーとは!」
「ゆぎょおお!」
「本当にくずだな!」
罵声が浴びせられるたびに頬に、右目に、額に、舌に、背中に・・・一片の慈悲もなく苦痛が与えられます。
そして、ありすはとうとう気を失ってしまいました。
「・・・・・・ゆ、ゆぅ・・・?」
「よぉ、やっと目を覚ましたか、クソレイパー」
目を覚ましたときには体中の焼け跡が消えていました。けれど、あの恐怖が夢でなかったことは失われた右目が雄弁に物語っています。
「なぁ、ありす?」
「ゆ、ゆっきゅちぃ~・・・?」
男性は名を呼びながらおもむろに彼女を掴むと、右目だった場所に出来た空洞に容赦なく針を突き刺してきました。
「ゆがぁ!?」
もはや悲鳴ですらないような悲鳴を上げるありすの顔は涙でぐちゃぐちゃです。
けれど、男性はその声と表情に同情を示すことなど微塵もせず、むしろ不快感をあらわにします。
「もし、あのまりさに余計なことを話したら・・・」
囁きながら空洞に刺さった針でありすの中のカスタードをかき回す。
「ゆっ・・・ゆっげ・・・ゆがああああ、あああ、あ・・・」
「どうなるか、分かってるよな?」
「ゆ、ゆっぎゅぢいいいいい・・・」
その返事を聞いた男性はわざと痛みが残るように乱暴に針を引き抜くと、空洞に水で溶かした小麦粉を塗りたくって、傷をふさいでいきました。
その日以来、ありすはすっきりしたいと思わなくなりました。
それどころか、すっきりという言葉を聴くのも怖くくらいの有様です。
けれど、大きくなったまりさは夜になるたびに子どもが欲しいとか、愛し合いたいとか・・・そんな理由ですっきりを求めてきます。
ありすは嫌で嫌で仕方がありません。けれど、拒んでまりさを泣かせたりすると何をされるか分からないので拒否できませんでした。
初めてまりさからすっきりを求められた日も、幻痛でのたうち回った拍子に茎を折ってしまい、そのことでまりさが泣いてしまったので、ありすは酷いお仕置きを受けました。
だから、今やありすは耐えることしか許されません。それどころか、まりさが「自分が下手なんだ」と思ってショックを受けないように気持ちの良い振りをしなければなりません。
そうしなければまた何時お仕置きを受けるか分かりません。
だから、今日も最近出来た4匹の赤ちゃん達が眠っている間にまりさにすっきりを求められたありすは必死に痛みに耐えながらすっきりした振りをしています。
そして痛みのせいで眠れぬまま、朝になると自分だけすっきりしておいて何もしないまりさ(狩りと称して飼い主から餌をもらうだけ)の分まで育児をしなければなりません。
子ども達を下手に泣かせるとまりさが悲しむので、またお仕置きされてしまうのです。
にもかかわらず、まりさは貰った餌を持って来て得意顔をして親の役目を果たしたつもりになって、子ども達を放っておいて一緒に遊ぼうと言います。
断るとまりさは「まりさのこと嫌いなの!?」と泣き叫ぶので断れません。
でも、一緒に遊んでいるときに子どもが怪我をしたりすると「まりざのごどもがあああ!」などと泣き出してありすが監督責任でお仕置きされてしまいます。
だからと言って子どもに注意しながらまりさと遊ぶと「まりさとこどもどっちがだいじなの!?」と言って泣きながら怒り出します。
いつも何かにつけてこんな調子なのです。これではまりさに対する愛情だって冷め切ってしまいます。
でも、つれない態度をとるとまりさが泣き出してしまうので、一生懸命良き妻を演じなければいけません。
そこには誰もがうらやむ幸せな家族の姿がありました。
---あとがき---
クラムボン氏の絵から膨らませたイメージで一本仕上げました。
見ての通りありす虐待。しかしゆっくりにトラウマと言う概念はあるのか?
しかし、妙に情緒だけは発達してるからありそうな気もする餡子脳・・・。
byゆっくりボールマン
最終更新:2022年04月16日 23:08