ゆっくりいじめ小ネタ283 責任

  • 虐待?というかは甚だ疑問
  • 人が原因で人がケリを付けます
  • 小ネタのはず。           書いた人・パロ饅



「人のお菓子を奪う巨大ゆっくりがいる」
という話を聞いたのは足を捻った男性の診察をしていたときのことだった。

通りを歩いていると巨大なゆっくりが現れ(およそ3m程)
「おかしをちょうだいね!」
と言ってくる。無い場合はそのまま通してくれるのだが、
少しでも甘味を持っている場合目ざとく感づき、それを出さないと通してくれない。
あまりに渡さない、ということからゆっくりが実力行使に出てけが人も出た。

目の前にいる患者の男性である。

この村はゆっくりとはうまくやっているほうだ。だが、一つだけ明確なルールがあった。
「人が加工した食べ物をゆっくりに与えてはならない」というものだ。

人が手をつけたもの、チョコや加工した食品群をゆっくりが食べたらそのゆっくりはその味の虜になってしまう。他の食べ物が食べられなくなるほどに夢中になってしまうのだ。
今まで普通に食べられたものが食べられなくなる、それはとてもとても不幸なことだ。
その暗黙の了解は双方(人とドスまりさの群れ)の理解の下守られていたわけだ。
しかし、この謎のゆっくりの登場のせいでその関係が脅かされつつある。
「しかし、一体何モンなんでしょうね、そのゆっくり……」
「確かになぁ……、ドスの群れも捜索してくれているらしいんだが全く見つからないらしいんだ。
 先生も夜道を歩くときは甘味を持ち歩かないほうがいいですよ?」
「ハハハ、そうするよ。 そういえば目撃した人がいるって言ってたらしいけどどんなゆっくりだったんだ?」
「えぇと確か……色違いのリボンが二つ付いたれいむとか……」

カタァン………。
その言葉を聞いて、思わず私は持っていたピンセットを取り落とした。
「せ、先生どうしました?」
「い、いやなんでもない……」
怪訝な顔をしながらも患者は帰っていった。

多分そのれいむを私は知っている。恐らく色違いのリボンをつけたのは……他でもない私なのだから。

数年前、私がこの村に来る前、傷ついたれいむを拾い、しばらく一緒に生活していたことがある。

私がこの村に赴任する際に自然に帰したのだが、その時に無知だった私は最後だからとれいむにチョコレートをあげてしまった。
そして、もしまた会えたときに忘れないように、分かりやすいように、と色違いのリボンを一つ結んでいた。
この村に来て村人にゆっくりの味覚の話を聞いて私はえらく後悔したものだった。

生きていたのは嬉しいがいまやれいむは人々に危害を加える存在だ………。
ならば、やることは一つしかない。

そして今、出るという人気の無い夜道を私は歩いている。
懐にはカステラが箱ごと入っている。

「おかしをちょうだいね!」
出た。やはりれいむだ。巨大であるがその頭に付いているリボンは変わっていなかった。
「れいむ、私だよ。忘れたのかい?」
「ゆ!? ゆゆゆっ……おいしゃさん! ひさしぶりだね!!」
「大きくなったなぁ………、カステラ食べるかい?」
「ゆゆっ! いいの?」
「もちろんだよ」
「いただきまぁす!」
れいむはカステラを食べ始めた。数分もしないうちに食べつくし、そして同時に
「ゆぎっ!?」
異変が起こり始めた。
「く、くるひいよ!! いひひゃふぇひふぁひひょ(いきができないよ)!!」
カステラの中には弛緩系の毒物を入れておいた。饅頭に効くかは疑問だったが効くようだ。
しばらくのた打ち回っていたが、徐々に動かなくなってきた。
「ひゃ、ひゃふひぇふぇ……………ひぇんひぇん……(た、たすけて……せんせい………)
 ひょ、ひょっふょひゅっふいひひゃひゃっひゃ………(も、もっとゆっくりしたかった……)」
そう言い残し、巨れいむは息絶えた。
「あの時私がお前にチョコをあげなければ………違う事になってたんだろうか。あの時……私がお前を一緒に連れてくれば………」
私は夜道で少しだけ泣いた。





後書き
キムンカムイという漫画を見ていた時にふと思ったことから書いた小ネタです。
ゆっくりの場合はまだこれで済みますが、クマとか大型の野生動物の場合大変なことになりますよね……。

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最終更新:2008年12月11日 13:12
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