ゆっくりいじめ小ネタ321 飾ゆ

俺の目の前に、透明な箱がある。
中には、成体のゆっくり魔理沙・・・・・の帽子が入っている。

「まりさのぼうしかえしてね!おねがいだから、かえしてねっ!」
「・・・」

足元でボヨンボヨンと動きまわっているまりさに、帽子はない。
昨日、農道でゆっくりしていたから奪い取ったのだ。

「おでがいぃい!!ごれじゃゆっぐりできないのぉおお!!」

薄汚い金髪を丸出しにして、まりさは涙をぼろぼろ落としている。
あんなゴミみたいな帽子の何が大切なのやら。

「あと3日くらいしたら返してやるよ」
「ぞれじゃゆっぐりできなぐなっぢゃうよぉおお!!!」

帽子の入った透明な箱に、まりさは必死で体当たりをするがそんなことで箱は壊れるはずもない。
俺が上に乗ったって壊れないんだから、かなり頑丈なはずだ。

「ま、それまでは部屋にいていいよ。ご飯もやるし」
「ごはんよりもおぼうしがえじでよぉおお!!」




そして3日が経った。

「ま・・・まりざの・・・おぼうじがぁ・・・・」

1日過ぎたあたりでまりさがかなりウザくなったので、帽子は箱ごと物置に隠してしまった。
なので今、まりさは帽子と感動の再会を果たしたことになる。

「どうしたまりさ。帽子を返すんだよ。もっと喜べよ」
「ゆ゙ぅ・・・ぁあ゙・・・・・ゆ゙ゆ゙ゆ゙・・・・」

箱には、クッシャクシャにしなびた黒いモノが入っている。
まりさの帽子だ。
何日も放置したためか、すっかりシナシナしてしまった。

「ゆっくり本体とくっついてないとシナシナになるのか」
「・・・ごべんね・・・おぼうじざん・・・・ゆっぐりざぜであげられなぐでぇ・・・・ゆぅぅ・・・」

腐ったキクラゲみたいな物体に、まりさは頭を下げていた。
あまりにも惨めで哀れだったので、そのゴミをまりさの頭にかぶせてあげた。

「ほら、ちゃんと帽子かぶれよ。返してやったんだからな」
「ゆ゙・・・」

綺麗に頭にハマった。
まりさは悲しそうな顔で、目を伏せていた。

と、次の瞬間!

「ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙ゆ゙っ!!!!」

急にまりさが痙攣し始める。
みるみるまりさの体が凹んでいき、反対に、頭に乗った元帽子が艶やかになっていく。

「ゆゆ゙ゆ゙ゆ゙ぁああっ!!」

カッとまりさの目が見開く。

すでにまりさの帽子は、数日前の綺麗なものに戻っていた。

「おお。なんという復活」

充電みたいなものか。
帽子は食べられるし、きっと鮮度を保つために本体(まりさ)にくっつけておく必要があるのだろう。
きっと今のは、しなびた帽子が本体から栄養をとって鮮度回復したに違いない。
植物型妊娠のようなものだ。

「ゆゆー!まりさのぼうしさんがゆっくりしてるよ!」

少しゲッソリしたものの、まりさは帽子が元に戻ったことを喜んでいるようだ。

「まりさ良かったな。帽子があると嬉しいか?」
「ゆっ!とってもうれしいよ!ぼうしさんがゆっくりしてると、まりさもゆっくりできるんだよ!」

誰が帽子をシナシナにしたのかも忘れていた。
俺はまりさに笑みを向けながら、押入れから透明な箱を取り出す。
大きな箱には、黒いキクラゲ的なものがいくつも入っている。
これは数日前に、森の赤まりさ達から回収したものだ。

「よーし、まりさ。ちょっと面白いことしような」
「ゆ?それはゆっくりできること?」

ゆっくりできるに決まっている。
さっきまりさが言っていた。
帽子がゆっくりしていると、自分もゆっくりできると。

「ああ、すっごくゆっくりできるぞ」

俺はまりさの体中に、キクラゲ的なものをいくつも貼り付けた。
頭だけでなく、側面や底部、顔面にもしっかりと。
もちろん、取れないように接着剤は忘れない。

「ゆっ・・・!や、やめてねっ!!ま――



まりさの大絶叫が部屋に響いた。

「・・・妊娠死したみたいな死に様だな」

黒ずみ朽ち果ててしまったまりさには、とてもゆっくりした帽子がついていた。






おわり。

作:ユユー

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最終更新:2009年02月01日 20:54
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