こんな夜更けに、闇と風の中にをズイタウンを往復するのは誰だろう。
 それはマグカルゴとたまごだ。マグカルゴはおびえるたまごをひしと抱きかかえている。

マグカルゴ  「たまごよ、なぜ顔を隠すのだ」
たまご  「マグカルゴさんには魔王が見えないの。帽子をかぶって、長いマフラーを着ている・・・」
マグカルゴ   「あれは相当昔に建てられたみたまのとうだ・・・」
魔王 「かわいい坊や、一緒においで。面白い遊びをしよう。育てやの前でレポートをとったし、ふしぎなあめを私の母さんがたくさん用意して待っているよ。」
たまご  「マグカルゴさん、マグカルゴさん!きこえないの。魔王がぼくになにかいうよ。」
マグカルゴ  「落ち着きなさい、ロストタワーが風にざわめいているだけだよ。」
魔王 「いい子だ、私と一緒に行こう。私のめざめるパワーの技マシンたちがもてなすよ。お前をここちよくゆすぶり、踊り、歌うのだ。」
たまご 「マグカルゴさん、マグカルゴさん!見えないの、あの暗いところにWi-Fi シングルLv100戦の相手が!」
マグカルゴ 「見えるよ。だが、あれはカフェやまごやの看板だよ。」
魔王「愛しているよ、坊や。お前の個体値がたまらない。力づくでもつれてゆく!」
たまご 「おとうさん、おとうさん!魔王がぼくをつかまえる!魔王がぼくをひどい目にあわせる!」

 マグカルゴはぎょっとして、ズイタウンを全力で走った。あえぐたまごを両腕に抱え、やっとの思いでポケモンセンターに着いた・・・
 腕に抱えられた子はすでに逃がされていた。


作 2代目スレ>>284

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2008年01月29日 16:32