私たちは、逃がされた。
主人は逃がした私たちがこの辺りに住み着き、繁殖することを望んでいたようだった、が。
ごめんなさい、この辺りの気候や環境はちょっと住み辛いの。
本当は主人の傍で暮らしたいのだけれども。
この環境に慣れる前に、私たちはきっと息絶えてしまうだろう。
だから、私たちはホウエンという地方を目指して、この地を離れます。
何故だろう、本能がその地方へと呼んでいる気がするから。
道を知らない、宛もない旅になるでしょう。
けれど、辛い時にはあなたを思い出すでしょう。
短い間だったけれど、一緒にいてくれた、育ててくれたあなたを。
きっと私たちの
思い出の中のあなたが、どんな辛い時でも私たちを支えてくれるでしょう。
私たちの親が、あなたであったことを心から嬉しく感じ、また誇りに思います。
それでは、私たちは旅立ちます。
ありがとう、あなたに貰った愛情と思い出は絶対に忘れない。
作 2代目スレ>>823(2代目スレ>>822へ)
最終更新:2009年01月02日 21:35