血
それが私と「 」の最後の別れでしたね
時の流れは、キャタピーの進化のように早く感じます
覚えていますか?マサラタウンで私と「 」が初めて出会った日のことを
あなたは威嚇し噛みつく私を思い切り抱きしめてくれましたね
あの日のマサラタウンの空はとても青く澄んでいた
覚えていますか?旅の
思い出を
服は所々破れ、靴は擦り減り、迷った時は何も食べずに過ごす日もありましたね
でも、それでも「 」は笑顔を絶やさない人だった
覚えていますか?
お月見山の秘密の場所
「 」と私、そして仲良くなったピッピとプリン達で歌い踊りましたね
ごつごつした岩の広場は月明かりに照らされてそれはそれは幻想的で綺麗だった
あの後そのまま寝てしまった「 」は、朝起きて身体中痛いと言っていた
そりゃそうですよ、あんな岩場で寝たんですもの
でもそんな、優しくて勇敢で、それでいてすこし間の抜けた「 」が私は大好きでした
だけど
「 」はその分正義感も強すぎた
単身、ロケット団のアジトに侵入し
結果は返りうち
あたりは
血の海
酷いとは正にこのことだった
その時の私は「 」と一緒に死ぬつもりだった
でも、「 」は最後の力を振り絞り転送装置で私をオーキド博士の元へと託した
「楽しかったよ」たった一言それだけを言い残して
天国にいる「 」は見ているでしょうか?
今日のマサラタウンは私と「 」が出会った時のように青く澄んでいます
だけど
私の心は雨が降っているのです
ああ、そうだ明日私はマサラタウンを旅立とうと思います
こんなことを言ったら叱られるかもしれませんが
あの時進化すらしてなく何も役に立てなかった私は
今まで自分自身を許せずにいました
でも今は違う
私は「 」の意志を継ごうと思います
だからもう少し待っていてください
多分私もそっちにすぐ逝きますから
あなたを殺した奴らも少しくらいは道づれにできるでしょう
その時は私を思い切り叱って下さい
そして初めて出会った時のように抱きしめて下さい
作 2代目スレ>>178-179
最終更新:2008年03月21日 16:59