091913版、032013版
古代の墳墓に足を踏み入れるのか、ウォーターディープ市の路地裏に迷い込むのか、あるいは“恐怖の島”の鬱蒼たるジャングルを切り開いて進むのか、いずれにせよ、D&Dの冒険の多くは探検という行為を主題にしている。このゲームの楽しみの一部は、キャンペーン世界のあちこちにDMが配置した秘密、モンスター、宝物を暴いていくことにある。君は角を曲がった先に潜んでいるかもしれないものが何であるか何も知らないのだ。
いくつかのゲーム内の手順は探検の中で頻繁に使われる:移動、隠密、そして知覚だ。移動のルールは君がどれだけ早く、遠くまで行くことができるかを決定する。これにはまた、水泳、登攀、跳躍がどれだけできるか、という点も含まれる。隠密のルールはクリーチャーから君がどれくらいうまく隠れることができるかを概説しており、一方で知覚のルールは隠された物品やクリーチャーをどれだけ上手に見つけ出すかを決定する。
これらのルールすべてに関わっているのが、時間に関するルールである。
時間
091913版、032013版
ある範囲を探検するとき、DMは君の作業の進み具合を記録し、君が何を見て、何と遭遇したかを説明する。君が地面の下を調査し、田舎の道を通って旅をしているような場合、時間単位あるいは一日単位で時間が経過するかもしれない。時間が重要な問題となるようなとき、DMは経過時間を1分単位で記録する。また、このゲームでは、各キャラクターのアクションをごく短時間ごとに区切って考えることが重要な戦闘や他の状況における時間単位として、ラウンド単位を使用している。
日:君と君の仲間の冒険者たちが大休憩を何度も取るような場合、1日単位で時間の経過を記録するのが良い。DMはまたお祭りや他の年間行事までの時間を数えるようなときには1日単位で記録するかもしれない。ときに、グループは冒険から休みを取ることを決め、DMはどれだけの休暇時間が経過したかを1日単位で記録する。関心のある寺院、塔、あるいは墳墓のある場所が、数日の旅を要するほど遠くにあるかもしれない。
時間:動的な冒険の進路の間、DMは大まかに時間単位で経過時間を記録する。いくつかの魔法の儀式は完成するのに1時間を要する。図書館での調べものには最低でも2~3時間を要する。次の村に到達するには馬の背に乗って強行して4~5時間を要するかもしれない。
分:それほど多大な時間を要さない、いくつかの作業については、分単位で追っていくのが最適である。墳墓の入り口に積もった砂を払うには10分を要するかもしれないし、ごみごみと混んだ市場を反対側まで通り抜けるには5分を要するかもしれない。
ラウンド:ごく小さな時間スケールでアクションを追っていくことが重要なとき、ラウンド単位でプレイを行う。各ラウンドはおおよそ6秒に相当するので、10ラウンドが1分に相当する。
それぞれの移動やソードの一撃が勝敗の分かれ目となるような戦闘中や、君の行うアクションそれぞれを追い続けることが重要だとDMが判断したそれ以外の状況において、ラウンド単位でのプレイが始まる。
「戦闘」の項目には戦闘においてラウンドをどのように扱うのかについて、より詳細な情報が掲載されている。
移動
091913版
各キャラクターには移動速度という、1ラウンドにそのキャラクターがどれだけのフィート数を移動することができるかを示す数値が与えられている。1分間に君がどれだけの距離を移動できるかを決定するには、君の移動速度を10倍する。
各キャラクターには移動速度という、1ラウンドにそのキャラクターがどれだけのフィート数を移動することができるかを示す数値が与えられている。1分間に君がどれだけの距離を移動できるかを決定するには、君の移動速度を10倍する。戦闘時など精密さが重要なときには、移動速度を5フィート単位で使う。
移動困難地形
091913版
探検中や戦闘中には、瓦礫の散らばった場所を移動したり、ロープで壁を登攀したり、川や地底の湖を泳いで渡ったりといった事がありうる。通常であれば通り抜けることができない地形に遭遇したとき、何が起こったかをDMが裁定を下す。ほとんどの場合、そうした場所は移動困難地形とされる。移動困難地形においては、君は半分の移動速度で移動する;1フィート移動するのに2フィート分の移動コストを要する。
探検中や戦闘中には、瓦礫の散らばった場所を移動したり、ロープで壁を登攀したり、川や地底の湖を泳いで渡ったりといった事がありうる。通常であれば通り抜けることができない地形に遭遇したとき、何が起こったかをDMが裁定を下す。ほとんどの場合、そうした場所は移動困難地形とされ、5フィート分を通り抜ける毎に追加で5フィート分の移動コストを要する。
移動モード
091913版
移動するための方法には、何もない部屋を歩いて通り抜ける場合から、急な斜面を必死に登っていく場合まで、いくつかの異なる方法がある。これら異なる移動モードを、移動するときに組み合わせて使うことができる。単純に君が移動した距離の分だけ、君の移動速度から差し引いていき、移動速度が尽きるか君が移動を終了するまで続けるのである。
もしそうするのに十分な移動速度が残っていないのであれば、その場所に入ることはできない、たとえば、もし君の移動速度が残り5フィートしかないのであれば、君は移動困難地形5フィート分を突破することはできない。
歩行:君の移動速度は1ラウンドの間に歩くことができる距離をフィート単位で定義している。
急ぎ足:戦闘時以外には、君は急ぎ足で移動速度の2倍まで移動できる。戦闘時にそうするなら、君のアクションを必要とする(「戦闘」の項目参照)。
跳躍:跳躍することで、障害物を飛び越えたり、頭上にある物を掴み取ったりすることができる。
幅跳び:最低でも10フィート以上助走してから幅跳びをしたなら、【筋力】の値に等しいフィート数まで跳躍できる。もし助走なしの立ち幅跳びをしたなら、その半分の距離しか跳躍できない。
高跳び:もし最低でも10フィート以上歩いてから高跳びをしたなら、3+【筋力】修正値の値に等しいフィート数の高さだけ跳び上がる。もし助走なしで高跳びをしたなら、【筋力】修正値に等しいフィート数(最低でも1フィート)しか跳べない。
いずれの場合であれ、跳躍の間に身長の半分まで頭上に腕を伸ばすことができる。したがって、跳躍した距離に身長の1.5倍を加算した高さまで手を届かせることができる。
登攀:十分な手がかりがある垂直な表面を登攀するとき、君は移動速度の半分で移動する;1フィート登攀するために、君の移動速度2フィート分のコストを使う。滑りやすい垂直な表面や手がかりが少ないところなどは、【筋力】〈運動能力〉判定を必要とする。天井やそれに類する表面は、特殊能力なしには登攀で移動することはできない。
水泳:水や他の液体を泳ぐとき、君は移動速度の半分で移動する;1フィート泳ぐために、君の移動速度2フィート分のコストを使う。荒れた水を泳ぐときには、【筋力】〈運動能力〉判定を必要とする。
倒れて伏せる:君は移動速度の5フィート分を消費して倒れて伏せることができる。
立ち上がり:伏せ状態にあるとき、移動の一部として立ち上がることができる。そうするには現在の移動速度のすべてを必要とする。もし移動速度が0であれば、君は立ち上がることができない。
這い進み:立ち上がらないのであれば、伏せ状態のままでいる間は這い進む以外に移動の選択肢はない。君は移動速度の半分で這い進む;1フィート這い進むために、君の移動速度2フィート分のコストを使う。
移動するための方法には、何もない部屋を歩いて通り抜ける場合から、急な斜面を必死に登っていく場合まで、いくつかの異なる方法がある。これら異なる移動モードを、移動するときに組み合わせて使うことができる。単純に君が移動した距離の分だけ、君の移動速度から差し引いていき、移動速度が尽きるか君が移動を終了するまで続けるのである。
もしそうするのに十分な移動速度が残っていないのであれば、その場所に入ることはできない、たとえば、もし君の移動速度が残り5フィートしかないのであれば、君は移動困難地形5フィート分を突破することはできない。
歩行:君の移動速度は1ラウンドの間に歩くことができる距離をフィート単位で定義している。
急ぎ足:戦闘時以外には、君は急ぎ足で移動速度の2倍まで移動できる。戦闘時にそうするなら、攻撃、呪文発動、あるいは他のアクションを取ることを放棄する必要がある(「戦闘」の項目参照)。
跳躍:跳躍することで、障害物を飛び越えたり、頭上にある物を掴み取ったりすることができる。
幅跳び:最低でも10フィート以上助走してから幅跳びをしたなら、【筋力】の値に等しいフィート数まで跳躍できる。もし助走なしの立ち幅跳びをしたなら、その半分の距離しか跳躍できない。
高跳び:もし最低でも10フィート以上歩いてから高跳びをしたなら、3+【筋力】修正値の値に等しいフィート数の高さだけ跳び上がる。もし助走なしで高跳びをしたなら、【筋力】修正値に等しいフィート数(最低でも1フィート)しか跳べない。高跳びの前に助走したかどうかに関わらず、跳躍の間に身長の半分まで頭上に腕を伸ばすことができる。したがって、跳躍した距離に身長の1.5倍を加算した高さまで手を届かせることができる。
登攀:十分な手がかりがある垂直な表面を登攀することができ、5フィート登攀するごとに追加で5フィート分の移動コストを要する。滑りやすい垂直な表面や手がかりが少ないところなどは、能力判定を必要とする。天井やそれに類する表面は、特殊能力なしには登攀で移動することはできない。
水泳:水や他の液体を泳ぐとき、5フィート毎に追加で5フィート分の移動コストを要する。荒れた水を泳ぐときには、通常は能力判定を必要とする。
倒れて伏せる:君は移動速度の5フィート分を消費して倒れて伏せることができる。
立ち上がり:伏せ状態にあるとき、移動の一部として立ち上がることができる。そうするには現在の移動速度のすべてを必要とする。もし移動速度が0であれば、君は立ち上がることができない。
這い進み:立ち上がらないのであれば、伏せ状態のままでいる間は這い進む以外に移動の選択肢はない。這い進みで5フィート移動する毎に、追加で5フィート分の移動コストを要する。
2つ以上の移動速度を使う
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もしクリーチャーが歩行と飛行といったように、1つより多くの移動速度を有するなら、クリーチャーは同じ移動の一部として、その移動速度のすべてを使うことができる。ある移動速度から別のものに切り替えるとき、現在の移動の間に踏破した距離を、新しい移動速度から差し引くこと。その結果が、新しい移動速度を使ってクリーチャーが移動することができる距離である。もしその結果が0以下になったなら、クリーチャーは現在の移動では新しい移動速度を使うことができない。
たとえば、地上で30フィート移動してから空に飛びあがるドラゴンを考える。ドラゴンは40フィートの移動速度と80フィートの飛行移動速度を有する。ドラゴンはすでにその移動の間に30フィートを移動しているため、50フィートまで飛行することができる。別のターンにおいて、このドラゴンが80フィート飛行した後で着地したとする。その通常の移動速度は40フィートであるため、このドラゴンは同じ移動の間に歩行することはできない。
落下
091913版、032013版
非常に高い場所から落下することは、冒険者に降りかかる最も一般的な危険の1つである。
落下の終点において、クリーチャーは落下距離10フィートごとに1d6ポイント、最大で20d6ポイントの[殴打]
ダメージを受ける。この落下からダメージを受けることを回避したのでない限り、クリーチャーは伏せ状態で着地する。
隠密
091913版
クリーチャーが隠れようとするとき、見つからないためには【敏捷力】に依拠する。ひそかに周囲に近づくために【敏捷力】〈隠密〉判定を試み、静かに移動したり、発見されないように遮蔽や薄暗くなった場所などを使ったりできる。
隠れるための方法には2つある。もしクリーチャーが君を見ることができないであろう状況なら、君は探知されないようにするために物音を立てないだけで良い。もしクリーチャーが君を見ることができるなら、隠れ続けるために遮蔽の背後に居続けたり、重度の視認困難の場所に留まったりする必要がある。
1体以上のクリーチャーから隠れようとする場合、君の【敏捷力】〈隠密〉判定を、気づくかもしれないあらゆるクリーチャーの【判断力】〈知覚〉判定か、君の存在の兆候を能動的に探しているクリーチャーの【知力】〈捜索〉判定との対抗判定とする。この対抗判定では君は【敏捷力】〈隠密〉判定を1回だけ行う。その判定結果を、君が発見されるか、隠れるのをやめるまで、関連してくるすべての対抗判定に対して使用する。
クリーチャーが隠れようとするとき、見つからないためには【敏捷力】に依拠する。ひそかに周囲に近づくために【敏捷力】判定を試、静かに移動したり、発見されないように遮蔽や薄暗くなった場所などを使ったりできる。
隠れるための方法には2つある。もしクリーチャーが君を見ることができないであろう状況なら、君は探知されないようにするために物音を立てないだけで良い。もしクリーチャーが君を見ることができるなら、隠れ続けるために遮蔽の背後に居続けたり、薄暗くなった場所に留まったりする必要がある。
1体以上のクリーチャーから隠れようとする場合、君の【敏捷力】判定を、気づくかもしれないあらゆるクリーチャーの【判断力】判定か、君の存在の兆候を能動的に探しているクリーチャーの【知力】判定との対抗判定とする。この対抗判定では君は【敏捷力】判定を1回だけ行う。その判定結果を、君が発見されるか、隠れるのをやめるまで、関連してくるすべての対抗判定に対して使用する。
隠密の状況
091913版
探知されることを避けるためには、視界の外に居続けるための何らかの手段を必要とする――背後に隠れるための物であるとか、君自身のいる場所を特定しにくくする乏しい視認性の場所などだ。
視界の外に留まる。何もなく、明るく照らされた部屋の真ん中に立っているだけで気づかれることを回避することはできない。何か君を隠してくれるものがなければならず、それは大きな物体であったり、地形の一部であったり、あるいは十分なサイズのある動かないクリーチャー、眠りこけているドラゴンなどであったりする。君と観察者の間に立っているものが何であれ、君がそれの背後に隠れるためには、最低でも君の肉体の半分を遮蔽していなければならない。
君を観察されることから覆い隠すような環境的要因もまた隠れるのに十分な手段を提供する。重度の視認困難の場所には一般的に暗闇、見通しの効かない霧、あるいは密生した植物の葉などが含まれる。重度の視認困難の場所にいるクリーチャーは視界の外にあり、それは障害物の背後に隠れているのとちょうど同じで、隠れ身を試みることができる。軽度の視認困難の場所には一般的に薄暗い照明、むらのある霧、あるいは中程度に集生した植物の葉などが含まれる。モンスターやキャラクターの中には、軽度の視認困難があるだけの場所であっても隠れ身を試みることができる特殊能力を持つものもいる。
静かにしている。隠れている間は物音を立てないようにしているものと見なしており、【敏捷力】〈隠密〉判定には君が静かにし続ける能力をも表している。たとえば仲間に対して警告の声を上げるとか、花瓶をひっくり返すとかいったことで物音を立てたなら、君は自らの位置をさらけ出すことになり、もはや隠れているとは見なされない。
探知されることを避けるためには、視界の外に居続けるための何らかの手段を必要とする―背後に隠れるための物であるとか、君自身のいる場所を特定しにくくする乏しい視認性の場所などだ。
視界の外に留まる。何もなく、明るく照らされた部屋の真ん中に立っているだけで気づかれることを回避することはできない。何か君を隠してくれるものがなければならず、それは大きな物体であったり、地形の一部であったり、あるいは十分なサイズのある動かないクリーチャー、眠りこけているドラゴンなどであったりする。君と観察者の間に立っているものが何であれ、君がそれの背後に隠れるためには、最低でも君の肉体の半分を遮蔽していなければならない。
君を観察されることから覆い隠すような環境的要因もまた隠れるのに十分な手段を提供する。重度の視認困難の場所には一般的に暗闇、見通しの効かない霧、あるいは密生した植物の葉などが含まれる。重度の視認困難の場所にいるクリーチャーは視界の外にあり、それは障害物の背後に隠れているのとちょうど同じで、隠れ身を試みることができる。軽度の視認困難の場所には一般的に薄暗い照明、むらのある霧、あるいは中程度に集生した植物の葉などが含まれる。モンスターやキャラクターの中には、軽度の視認困難があるだけの場所であっても隠れ身を試みることができる特殊能力を持つものもいる。
静かにしている。隠れている間は物音を立てないようにしているものと見なしており、【敏捷力】判定には君が静かにし続ける能力をも表している。たとえば仲間に対して警告の声を上げるとか、花瓶をひっくり返すとかいったことで物音を立てたなら、君は自らの位置をさらけ出すことになり、もはや隠れているとは見なされない。
隠れている事による利益
091913版、032013版
隠れている状態からクリーチャーを攻撃するとき、君はその
攻撃ロールに“優位”を得る。しかしながら、攻撃することによって君の居場所は明らかになってしまう。
知覚
091913版、032013版
ダンジョンの中を移動しているとき、森の小道を歩いているとき、あるいは賢者の聖域を捜索しているとき、君は隠された手がかりを見つけ、隠れ潜むモンスターに気づき、罠や秘密の扉を発見し、そして望ましくない不意打ち攻撃を回避するために自らの能力に依存する。DMは場面を説明するが、ときにDMがあえて説明から省いている物事を、君は自らのキャラクターに捜索させたいと望むであろう。知覚のルールは君のキャラクターが隠された物品やクリーチャーに気づくかどうか、あるいは発見できるかどうかを決定するためのものである。
“気づく”と“発見する”
091913版
【判断力】〈知覚〉判定は、周囲の事柄全般に対する注意力を表しており、待ち伏せしているクリーチャーに気づくかどうか、忍び足で近づいている暗殺者の足音を聞き取れるかどうか、あるいは空気中に残るトログロダイトの存在を証明するぷんと鼻につく臭いを嗅ぎとれるかどうか、といったことを示している。
【知力】〈捜索〉判定は、君が何かを見つけようとするときに発見できるかどうかを示しており、壁にあるかすかな秘密の扉の外枠や、箱の底に隠された二重底のうつろな音、殺人の証拠、あるいは不可視のクリーチャーが埃の中に残す足跡といったものに気づくかどうかを示している。
シャーロック・ホームズは彼の卓越した【知力】で高名であり、手がかりを発見し、その重要性を見定めること(〈捜索〉技能を使う)の疑いようのない達人である。その一方で、葉の立てるかさかさという音や、枝の鳴るパキっという音を確実に聞きとめ、背後から忍び寄る虎や隠れ潜む蛇を見つけ出すターザンは、【判断力】〈知覚〉に依存している。
ときに、【判断力】と【知力】の使用の境界線は不明瞭に見えるかもしれない。何かに気づくかを判定することと、何かを見つけようとして発見することとは同じことのように見えるかもしれないが、それでも、細かな点に気づくことよりも、全般的な事実に気づくことの方が多いため、【判断力】〈知覚〉に頼るのである。同様に、周囲の木々をざっと見渡すのに1分をかけたり、扉に耳を押しつけて向こう側に潜んでいる者の物音を聞きつけようとしたりする際にも、【知力】〈捜索〉ではなく【判断力】〈知覚〉に依存する。概して、【知力】が正しい選択であることを確信していないのであれば、使うべき能力は【判断力】である。
【判断力】の値は、周囲の事柄全般に対する注意力を表しており、待ち伏せしているクリーチャーに気づくかどうか、忍び足で近づいている暗殺者の足音を聞き取れるかどうか、あるいは空気中に残るトログロダイトの存在を証明するぷんと鼻につく臭いを嗅ぎとれるかどうか、といったことを示している。
【知力】の値は、君が何かを見つけようとするときに発見できるかどうかを示しており、壁にあるかすかな秘密の扉の外枠や、箱の底に隠された二重底のうつろな音、殺人の証拠、あるいは不可視のクリーチャーが埃の中に残す足跡といったものに気づくかどうかを示している。
シャーロック・ホームズは彼の卓越した【知力】で高名であり、手がかりを発見し、その重要性を見定めることの疑いようのない達人である。その一方で、葉の立てるかさかさという音や、枝の鳴るパキっという音を確実に聞きとめ、背後から忍び寄る虎や隠れ潜む蛇を見つけ出すターザンは、【判断力】に依存している。
ときに、【判断力】と【知力】の使用の境界線は不明瞭に見えるかもしれない。何かに気づくかを判定することと、何かを見つけようとして発見することとは同じことのように見えるかもしれないが、それでも、細かな点に気づくことよりも、全般的な事実に気づくことの方が多いため、【判断力】に頼るのである。同様に、周囲の木々をざっと見渡すのに1分をかけたり、扉に耳を押しつけて向こう側に潜んでいる者の物音を聞きつけようとしたりする際にも、【知力】ではなく【判断力】に依存する。概して、【知力】が正しい選択であることを確信していないのであれば、使うべき能力は【判断力】である。
隠された物品の発見
091913版
キャラクターが秘密の扉や罠のような隠された物体を捜索するとき、一般的にDMは【知力】〈捜索〉判定を行うよう求めてくる。そうした判定は、隠された細部や、普通であれば見逃してしまうかもしれない、その他の情報と手がかりを発見するために使うことができる。通常通り、DMは難易度を設定する。
ほとんどの場合、彼あるいは彼女が成功する可能性があるかどうか見定めるために、君はどこを探すのか、場所をDMに告げなければならない。たとえば、箪笥の一番上の抽斗にたたまれている衣類の下に鍵が隠されているとする。もし君が部屋をゆっくり歩きながら、壁や家具に手がかりがないか探すとDMに告げたなら、【知力】〈捜索〉判定の結果に関わらず鍵を発見できる可能性はない。君は抽斗を開けて箪笥の中を捜索するとはっきり指定した場合にだけ、成功の可能性を得るのである。
罠やその他の危険が、隠された物品を守っている可能性もあるため、こうした配慮はゲームの公正さを維持するうえで重要である。決してDMが君のキャラクターのアクションを指定しないのと同時に、隠された手がかりや隠された宝物を捜索する際には、君はDMに対して自らの意図を明確に表明しなければならない。
キャラクターが秘密の扉や罠のような隠された物体を捜索するとき、一般的にDMは【知力】判定を行うよう求めてくる。そうした判定は、隠された細部や、普通であれば見逃してしまうかもしれない、その他の情報と手がかりを発見するために使うことができる。通常通り、DMは難易度を設定する。
ほとんどの場合、彼あるいは彼女が成功する可能性があるかどうか見定めるために、君はどこを探すのか、場所をDMに告げなければならない。たとえば、箪笥の一番上の抽斗にたたまれている衣類の下に鍵が隠されているとする。もし君が部屋をゆっくり歩きながら、壁や家具に手がかりがないか探すとDMに告げたなら、【知力】判定の結果に関わらず鍵を発見できる可能性はない。君は抽斗を開けて箪笥の中を捜索するとはっきり指定した場合にだけ、成功の可能性を得るのである。
罠やその他の危険が、隠された物品を守っている可能性もあるため、こうした配慮はゲームの公正さを維持するうえで重要である。決してDMが君のキャラクターのアクションを指定しないのと同時に、隠された手がかりや隠された宝物を捜索する際には、君はDMに対して自らの意図を明確に表明しなければならない。
隠れたクリーチャーに気づくかどうかと発見できるか
091913版
クリーチャーが君のキャラクターから隠れているとき、君はそのクリーチャーの【敏捷力】〈隠密〉判定に対し、【判断力】〈知覚〉判定か【知力】〈捜索〉判定のどちらかで対抗判定を行う。通常、君がそのクリーチャーの存在について全く知らず、それゆえに能動的に捜索することがありえない場合や、ちょっと周囲を見渡しただけだったり、移動しながら聞いているだけだったりする場合には、DMは【判断力】〈知覚〉判定を要求してくる。この場合、君の捜索は見ることと聞くことの両方が含まれるため、通常は君がどこを探すかをそれほど詳細に説明する必要はない。隠れ潜んでいる敵が押し殺した咳払いをしたり、埃を乱した痕跡を残したり、他の何らかの徴候を示したりすることで自ら居場所を明らかにしてくれるかもしれない。
君が隠れたクリーチャーの居場所について手がかりを探すと特に表明した場合、通常DMは【知力】〈捜索〉判定を要求する。隠された物体を発見する際のガイドラインをここでも適用する;君はカーテンが膨らんでいないか見るとか、床に足跡がないか確認するとか、クリーチャーを発見するための他の何らかのアクションを取ることをDMに告げる必要がある。
クリーチャーが君のキャラクターから隠れているとき、君はそのクリーチャーの【敏捷力】判定に対し、【判断力】判定か【知力】判定のどちらかで対抗判定を行う。通常、君がそのクリーチャーの存在について全く知らず、それゆえに能動的に捜索することがありえない場合や、ちょっと周囲を見渡しただけだったり、移動しながら聞いているだけだったりする場合には、DMは【判断力】判定を要求してくる。この場合、君の捜索は見ることと聞くことの両方が含まれるため、通常は君がどこを探すかをそれほど詳細に説明する必要はない。隠れ潜んでいる敵が押し殺した咳払いをしたり、埃を乱した痕跡を残したり、他の何らかの徴候を示したりすることで自ら居場所を明らかにしてくれるかもしれない。
君が隠れたクリーチャーの居場所について手がかりを探すと特に表明した場合、通常DMは【知力】判定を要求する。隠された物体を発見する際のガイドラインをここでも適用する;君はカーテンが膨らんでいないか見るとか、床に足跡がないか確認するとか、クリーチャーを発見するための他の何らかのアクションを取ることをDMに告げる必要がある。
扉越しの聞き耳
091913版
キャラクターがダンジョンやそれに似た環境を探検する際、前方に潜む危険に備える方法の1つは、扉に耳を押しつけて向こう側にいる者の物音を能動的に聞き取ろうとすることである。もし人型生物クリーチャーがその場所にいるなら、退屈した歩哨のおしゃべりや、2人のライバル族長の間の激しい論争などを聞きつけることができるかもしれない。もし宝の山の上にドラゴンが眠っているなら、そいつの呼吸が立てるリズミカルな鼻息の音に、ときおり鼻孔のまわりではじける炎の鼾や電気のはぜる音などが混じることを聞き取れるかもしれない。扉に聞き耳を立てたり、周囲の物音に聞き耳を立てたりする際には、DMは【判断力】〈知覚〉判定を要求し、君が聞き取ることができるかもしれない何かの音量に応じて難易度を設定する。
キャラクターがダンジョンやそれに似た環境を探検する際、前方に潜む危険に備える方法の1つは、扉に耳を押しつけて向こう側にいる者の物音を能動的に聞き取ろうとすることである。もし人型生物クリーチャーがその場所にいるなら、退屈した歩哨のおしゃべりや、2人のライバル族長の間の激しい論争などを聞きつけることができるかもしれない。もし宝の山の上にドラゴンが眠っているなら、そいつの呼吸が立てるリズミカルな鼻息の音に、ときおり鼻孔のまわりではじける炎の鼾や電気のはぜる音などが混じることを聞き取れるかもしれない。扉に聞き耳を立てたり、周囲の物音に聞き耳を立てたりする際には、DMは【判断力】判定を要求し、君が聞き取ることができるかもしれない何かの音量に応じて難易度を設定する。
最終更新:2014年06月06日 11:56