タバルト王国は
ルシリア東北部に密集する各国のほぼ西北部に位置し、カリア湖とクルン大湖を有する大国である。
ルシリア東北部の三雄の一角を占め、当初は小さな小国であったが、僅か30年で版図を広げ現在の大国に成り上がった。
閉鎖的な部分が強く、
カウマの親国である事を任じながらも、内部的には原理主義的な宗教概念の者が多く、他国人には排他性が高い。
支配階級制度の意志が強く、これを覆そうとする者に対しては容赦ない一面がある。
数十年で大国と成り得たのは、当時タバルト王国以南で起きた目の戒律が崩れつつあった所の虚を突いた事が理由だと言われている。
保守的な支配階級位置にあった
猫達が、自分の身分を守る為にタバルトに組みし、以後徹底的な階級制度を国の国是とした。
懐古主義的な一面があり、古き良きと言えば良いがそれを厳格なまでに成り、新たらしい物を排他する傾向が高い。
古典的な手法を用いた絵画、音曲、建築に関しては優れた技術が継承され、この国から登場する芸術家は多く、他国へ招喚されている。
そもそものタバルト王国は歴史が古く、
カウマ法国に寄り添う形で国が維持されていたが、大国と成ってそれは教義を擁護する者と自らを任じている。
現在でもその版図を広げようと他国に目を光らせているが、周辺国は連合してそれを抑える契約が密に成されている。
国土の多くは森林であり、野生動物が跋扈する場所も少なくは無い。
深い森が数多く点在し、これがこの国最大の収入源と成っており、良質の鉄鉱石が取れる鉱山も多いが、農業生産率は低く自給率は60%程度である。
その為に最短に位置する
アシトス王国の穀倉地帯が狙われていると考えられている。
国民性は極端に閉鎖的かつ頑固であると共に、懐疑的な一面を常に持っていると言われている。
実際この国を旅した者は、二度と通りたくは無いと思うのだが、南方から
カウマ法国へ巡礼の旅をする者にはこの国を通らなければ成らない。
余裕の有る者は
キリシア王国を経由する道を選ぶ事もあるが、何分にも巡礼者の殆どは貧しい者であり、法国への道が遠いと感じる所以でもある。
この国に対して称える言葉は少ない、「虎狼の国」「信ずれば馬鹿を見る」「信じた者が愚か者」と、成す術が無い程に険しい言葉がこの国に冠されている。
識字率は38%以下、支配階級のみが知識階級で良いとの認識から、一般人への教育実施が成されていない事が理由である。
特産は前記した様に材木、そして鉄鉱石、それを加工された武器を多く扱うが、敵対する周辺国へ売る訳にも行かず、一雄である
キリシア王国と比較的交流のある
テリニア王国に輸出されている。
しかし全体的に見て、支配階級のみが潤い一般市民は飢えている姿が伺われる。
場合によっては貴族階級から奴隷的な扱いを一般市民が受け、各国から非難を受ける場合も多い。
最終更新:2012年08月20日 21:15