- 『枕草子』に、「人に顔を見られたくないため、暁を前に慌てて帰る」という意味で
「葛城の神」=
一言主神が再三言い回しに用いられている。
- 役行者が一言主神に作らせた橋(久米の岩橋)が結局完成しなかったことから、「久米の岩橋」「久米路の橋」は
男女の契りが成就しないたとえとしても使われた。
「葛城や 久米路の橋にあらばこそ 思ふ心を 中空にせめ」(『後撰和歌集』恋三)
「葛城や 久米路に渡す岩橋の なかなかにても帰りぬるかな」
「中絶えて くる人もなき葛城の 久米路の橋は今も危ふし」(同 恋五)
参考文献
『枕草子 中』講談社学術文庫
『新編日本古典文学全集 神楽歌・
催馬楽・梁塵秘抄・閑吟集』
最終更新:2015年06月16日 03:42