急性ヒ素中毒では腹痛、嘔吐、下痢、血圧低下、肝機能障害が、
慢性ヒ素中毒では皮膚の色素沈着や脱色、手足の皮膚の角化から、最悪皮膚ガンに至る場合もある。
- 元素周期表で、ヒ素はリン(原子番号15 P)の一つ下にある。元素周期表で同じ縦列に配置されている元素は性質が似ており、
そのため人体は侵入してきたヒ素をリンと間違えて自身の身体に組み込んでしまい、結果として不具合が出る……というのが
ヒ素が人体に有害な理由の大まかな説明となる。
(基本的に、人間の身体は「必要な物質に似ているもの」に極めて弱い)
- 基本的に、地球上のほぼすべての生命にとって毒になる、極めて強力な毒性元素。
ほとんどの化合物が毒性を持つ。
- ただし、ヤギやヒツジなどでは、ヒ素がまったく欠乏すると発育不良が起こる事が知られており、
そうした動物にとっては必須ミネラルであると見られる。人間にとっても、ごく微量ならば有益な働きをしている可能性も。
参考文献
『身体に必要なミネラルの基礎知識』野口哲典
『アリエナイ理科の教科書』
『アリエナイ理科の教科書IIB』
最終更新:2013年05月21日 02:50