安倍泰親

  • 平安時代末期の陰陽師。

  • 『平家物語』に泰親の活躍の記事が多く載る。
   1179年(治承三年)十一月七日(旧暦)を火急の災厄の前兆として内裏へ伝えたところ、
   間もなく平清盛による後白河法皇幽閉などが起こった(巻三「法印問答」)
   また鳥羽殿でイタチの大暴れがあった事を占った(巻四「競」)など。
   こうした事績から、泰親は占いの当たること掌を指すが如くであったことから「指すの神子(みこ)」と
   呼ばれたという記述もある。


  • また、『続古事談』第五「諸道」に、1148年(久安四年)の祇園焼亡に関する占いで内裏の焼亡を予言し、
   実際に土御門の内裏が焼けたこと、これを以て鳥羽上皇が泰親を賞賛した記事が載る。

  • 『古今著聞集』巻一神祇で、仁安元年(1166年)に賀茂大明神の夢告で、政治の乱れを憂いて日本国を捨て去ると
   宣したのを、泰親が真実であると占ったという話が載る。



      参考文献
『日本伝奇伝説大事典』
最終更新:2014年01月13日 03:54