アリストテレスは、この島は突然水中から出現したことからこの名がついたのだ、と記したとする記述が
プリニウス『博物誌』第四巻にある。
- その他、プリニウスによればこの島の別な呼び方として、「ウズラ島」「星島」「ウサギ島」「外套島」「イヌ島」
などの呼び名があり、また火がここで初めて人類に発見されたためこの島を「火の島」と呼ぶ者もいると述べている。
- 全ギリシアの尊崇を集めるアポロン神殿があったという。
後に、
アテネを中心とした軍事同盟
デロス同盟の本部がこの島に置かれたのも、
この神殿が所在したことが理由であるとされる。
このデロス島の神殿から見える範囲に埋葬されているすべての遺体を掘り出し、島内の別の場所に
移して島の浄めを行った、とされている。
- またヘロドトス『歴史』巻六によれば、ペルシア戦争においてペルシア軍がデロス島に接近した際、
この島に自身があったとデロス島民は伝えているという。
これはヘロドトスの時代に至るまで、この島にとって最初で最後の地震であったという。
- またこれに先立ち、以下のような神託の記録もあったという。
「われはデロスをも揺り動かして見せようぞ、よしや不動の島なりと」
(ただしこの記述は他の『歴史』写本には見当たらないため、後世の挿入であるとする説が高いとのこと)
- オウィディウス『変身物語』に、ピタゴラスが万物の変身・変化を縷々述べたくだりで、
「むかしは、デロス島は、波に漂う浮き島だったが、いまではしっかりと根をおろしている」と言うくだりがある。
ウェルギリウス『アエネイス』第三巻によれば、かつてこの島はあちこちの岸をめぐって漂流をしていた際、
この島で生まれた神
アポロンが感謝と共に、
ギャロス島と
ミコノス島とに括りつけて
この島を不動にしたのだとしている。
- プリニウス『博物誌』第四巻に、物語によればデロス島は長い間漂流していたとのことであり、
この島はマルクス・ウァロの時代まで、地震の衝撃を感じたことの無い
唯一の島であったとする記述がある。
一方ムキアヌスは、この島にも震災が二回あったとしているとプリニウスは記述している。
参考文献
『古代ギリシアの歴史』伊藤貞夫
『歴史(上)』ヘロドトス
『変身物語(下)』オウィディウス
『アエネーイス(上)』ウェルギリウス
『プリニウスの博物誌 Ⅰ』
最終更新:2016年02月24日 04:33