アリステアス

  • ヘロドトス『歴史』などに言及のある伝説的な詩人。
   『アリマスペア(アリマスポイ物語)』という作品があったと言われているが、散逸しており残っていない。

  • ヘロドトスによれば、アリステアスはプロコンネソスの出身で、カユストロビオスの子。
   ヘロドトス自身がプロコンネソスなどで直接聞いた話として、アリステアスはプロコンネソスの布業者の店に
   入った時に急死したが、別の町から帰って来た男が、いや自分はアリステアスに会い言葉も交わしてると主張、
   そのさなかに親族たちが業者の店に遺骸を引き取りに行くと、アリステアスの姿は見当たらなかったという。
   それから七年後にプロコンネソスに姿を表し、叙事詩アリマスポイ物語を作って再び姿を消した。
   そこから(ヘロドトスの計算によれば)240年後、メタポンティオンという国にアリステアスが現れ、
   アポロンの祭壇を設け、その傍らに「プロコンネソスのアリステアス」と名の付いた像を据えよと
   言い残して去ったという。町の住民たちはデルポイでこの件の判断を仰いだが、アリステアスの言うとおりにすれば
   良い運に恵まれると返答があったので、言われるままにしたという。

  • その際のアリステアスの言うことでは、かつてイタリアではこの町だけがアポロンの訪問をうけ、アリステアスは
   カラスの姿になってアポロンに随行したという。



      参考文献
『歴史(中)』ヘロドトス


最終更新:2015年10月03日 05:28